HIFU(ハイフ)は、高密度の超音波による熱エネルギーによって、たるみへの高い改善効果を期待できる美容医療の施術です。一方で、失敗のリスクや副作用などのデメリットがあります。そこで、この記事ではハイフの失敗のリスクや副作用などのデメリットについて包括的に解説します。また、それらを防ぐ方法もご紹介します。
藤田保健衛生大学卒業後、橋本市民病院で初期研修、湘南美容クリニックにて勤務後、梅田ビューティークリニックで勤務
2021年6月Bella Beauty CLINIC開業
■保有資格
医師免許
■資格・所属学会
日本美容外科学会
日本美容皮膚科学会
日本化粧品学会
アラガンボトックスビスタ認定医
アラガンジュビダームビスタ認定医
■メディア出演実績
カスタムライフ
週刊女性
MRB
anan
ボーチェ
*目の下のたるみの原因と対策の全てがわかる!|エイジングケア化粧品のナールス
1.HIFU(ハイフ)による失敗や副作用を避けたい方へ
HIFU(ハイフ)とは、英語の「High Intensity Focused Ultrasound」の頭文字を取った略称です。
日本語では、「高密度焦点式超音波」のことです。
文字通り、高密度の超音波を顔や体に照射することで、皮膚の深い部分にあるタンパク質を凝固・収縮させ、たるみの改善やリフトアップなどを狙う治療です。
メスで切る必要がないことから、今では人気の施術となり、フェイスラインやボディラインの引き締め、ほうれい線や額のシワ解消のための治療としてハイフを選ぶ人も増えてきました。また、ハイフ機器も数多くのものが登場し、肌悩みやニーズに応じて使い分けができるようになっています。
さらに、ハイフを受けられる場所も医療機関からエステまで幅広く、選択肢の多さが魅力となっていて、実際に施術を受けたという体験者も増えています。
しかし、例にもれず、ハイフにも効果やメリットだけではなく、副作用やデメリットがあります。また、何らかの原因で効果がないなど、施術が失敗に終わることもあります。
また、ハイフを受けることで将来的なデメリットや副作用がないのか、気になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで、今回はハイフのデメリットや顔への影響、副作用、失敗などについて解説します。
その上で、できるだけそれらを回避する方法もあわせてご紹介します。
<監修医からのメッセージ>
HIFUの大きなメリットは、超音波によって確実に組織を焼灼(しょうしゃく)できることです。
そのメリットを生かすには、効果を最大限にしつつ、デメリットである痛みなどの副作用を小さくするために、HIFUの出力を細かく調整し、標的を定めて必要な部位に適切に照射を行うことが大切です。
そのためには、解剖学の知識と照射技術の習得が欠かせません。
その観点からは、ハイフの失敗のリスクを下げるには、どこで施術を受けるかが大切です。
エステでのハイフやセルフハイフなどもありますが、医療機関で受けるよりもトラブルが多く、副作用などの確率も高いようです。そのため、消費者庁ではエステでのHIFUによる事故の調査を行っています。(*)
このことからも、私たち美容医療に携わる医師の立場からは、患者様がHIFUの副作用やデメリットを小さくし、失敗のリスクを下げるために、医療機関で施術を受けることを強く推奨します。
また、カウンセリングに来ていただければ、メリットだけではなくデメリットも説明させていただきます。
その上で、ご納得された場合に限り施術を受けていただければ良いのです。
メスを使うことなくたるみを治療できるHIFUの施術で、後悔しないようにしていただければ幸いです。
(*)エステサロン等でのHIFUによる事故について調査を開始
<参考記事>
HIFU(ハイフ)の効果はいつからいつまで?持続期間を施術回数を解説
2.ハイフのデメリットや副作用から対策まで
どんな美容医療の施術にもデメリットや副作用があります。
ハイフも例外ではありません。
だから、ハイフの施術を受ける際、デメリットや副作用がないかどうかについて知っておくことはとても大切です。
なぜなら、対処方法もあるので、ある程度はデメリットや副作用を回避することが可能です。
ハイフで特に気になるのは、金銭面や施術中の痛みではないでしょうか。
ここでは、ハイフのデメリット・副作用を詳しく解説していきます。また、対策についても触れます。
1)施術中に痛みを感じる場合がある
デメリットや副作用の1つめは、「施術中に痛みを感じる場合がある」ということです。痛みを感じやすい理由は2つあり、ハイフの施術が、超音波を皮膚の深部へと照射する施術ということに関係しています。
ハイフで照射する超音波は、お肌の深い部分であるSMAS層(筋膜層)にむけて照射されています。しかし、照射する場所が深くなってくると、超音波がすべて吸収されなくなります。吸収されなかった一部の超音波は、骨まで届いてしまいます。
骨の表面には骨膜という部分があり、骨膜には知覚神経が通っているので、その骨膜に超音波が当たった影響で痛みを感じてしまうのです。そのために、脂肪が薄い箇所、骨に近い部分ほど痛みを感じやすくなります。
だから、顔は体より痛みを感じやすいのです。
また、熱も理由の1つです。
超音波を照射すると、皮下組織の温度が上がります。その温度で「熱い」と感じる人が多くなります。痛みは、その分効果を高めているのですが、やはり痛みを我慢しすぎるのは危険です。
<対策> 痛みに弱い方は、麻酔クリームを施術前に塗ることで対策が可能です。 また、痛いと感じた場合は、我慢せず申し出ると出力を下げて対応してくれることが大半です。くれぐれも無理はしないようにし、異常を感じた場合はすぐに申し出ましょう。 |
<ハイフの施術部位と痛みの感じ方>
照射部位 | 痛みの種類 |
---|---|
フェイスライン | 骨や歯に響く痛みが中心 |
頬 | 骨や歯に響く痛みと熱さによる痛みの両方 |
目元 | 熱さによる痛みが多い |
あごの裏 | 熱さによる痛みが多い |
ボディ | 痛みを感じないことが多い |
<ハイフの機種別痛みの比較>
ハイフの機種によって痛みは少し違います。
個人差もあり、同じ機種でも痛みの感じ方は異なりますが、概ね次のような傾向です。
機器 | 照射方法 | 痛みの感じやすさ |
---|---|---|
ウルトラセル | ドット | 強 |
ウルセラリフト | ドット | 強 |
ウルトラセル2 | ドット/RF | 中〜弱 |
ウルトラセルQ+ | ドット | 中〜弱 |
ウルトラセルQ+リニア | リニア | 中〜弱 |
ウルトラフォーマーⅢ | ドット | 中〜弱 |
ウルトラフォーマーMPT | ドット リニア | 弱 |
ダブロゴールド | リニア | 弱 |
ソノクイーン | ドット | 弱 |
<参考記事>
2)赤みや腫れ、むくみが出る場合がある
デメリットや副作用の2つめは、「赤みや腫れ、むくみが出る場合がある」ということです。ハイフは、超音波を皮下組織にあるSMAS層に照射する治療法で、この際に熱を生じさせています。いくらお肌の深部に超音波を照射しているといっても、お肌の表面にまったく影響がないというわけではありません。
結果的に照射した部分がむくみで腫れたり、血行を促進することで赤みが目立ってしまうということがあります。ただし、どちらの症状も数日内にはおさまりますし、施術箇所の形状を大きく変えるほどひどく出ることはありません。心配であれば施術後、相談してみることをおすすめします。
<対策> むくみがひどい場合は、保冷剤や氷を清潔なタオルで包み、患部に当てて冷やしましょう。また、人と会う際に気になる場合は、マスクなどで隠すのが良いでしょう。 |
3)肌が乾燥しやすくなる
デメリットや副作用の3つめは、「肌が乾燥しやすくなる」ことです。ハイフで超音波を照射したお肌の深い部分では、熱が発生します。その影響で、一時的に施術箇所は肌の水分量の減少が起こるため、乾燥しやすくなるのです。特に、顔を施術した場合には乾燥が起こりやすくなります。
<対策> せっかくハイフを受けても乾燥によって肌に別のトラブルが起こってはいけません。施術を受けた後は、しっかりと保湿をするようにしてください。特に、施術直後のスキンケアは、アルコールフリーの敏感肌向け化粧品がおすすめです。 また、施術を受けた医療機関やエステでも説明があるので、注意点は守るようにしてください。 |
4)紫外線の影響を受けやすくなる
デメリットや副作用の4つめは、「紫外線の影響を受けやすくなる」ということです。ハイフで超音波を受けたお肌は、深部への照射であっても熱を生じさせた影響で、水分量の低下にともなう一時的なバリア機能の低下が起こります。
弱ったお肌は、通常よりも紫外線の影響を受けやすく、日焼けのリスクも上がっている状態です。
<対策> 日頃から紫外線対策をしているとは思いますが、ハイフを受けた後は特に日焼け止めをしっかり塗るなど、UVケアを入念に行うようにしてください。 おすすめは刺激の小さなノンケミカル処方の日焼け止めです。 |
5)やけどや水ぶくれが出る場合がある
デメリットや副作用の5つめは、「やけどや水ぶくれが出る場合がある」ことです。超音波を照射するため、照射角度や深度を誤ったり出力が強いと、まれにやけどや水ぶくれ、色素沈着となって現れる場合があります。やけどや水ぶくれなどの症状が出た場合には、回復に時間がかかったり、感染症のリスクになることもあります。
<対策> 施術中に強い痛みを感じた場合、照射箇所がやけどになる可能性が高いため、すぐに医師に伝えるようにしましょう。 医師や看護師などの医療従事者が施術を行うクリニックを選べば、何か症状が出ても医療従事者がすぐに対応してくれるので安心です。 |
<ナールス美容医療アカデミー編集長コラム>
ハイフ体験で失敗やデメリットはあったか?
ナールス美容医療アカデミー編集長である富本充昭のハイフの施術の体験記です。
私自身、50代を迎えほうれい線やたるみ毛穴が気になるようになってきました。そこで、2022年9月にほうれい線の改善のためにHIFUによる治療を受けました。
機種は、ウルトラフォーマーMPTという最新機器です。
照射は、全顔に行いました。
所要時間は30分程度でした。
<ウルトラフォーマーMPT>
<痛みの対策>
施術を行っていただいた医師から、ハイフには痛みがあるよ聞いていたので、事前に鎮痛薬を飲んで施術に臨みました。
そのおかげもあるとは思いますが、おでこの端への超音波照射を除いては、ほぼ痛みもなく施術が終了しました。
もともと、ハイフの効きの中では痛みが大きくないのがウルトラフォーマーMPTのメリットですが、個人的にはピコフラクショナルレーザー治療の際よりも痛みが小さく、ほとんど気になりません。
<その他の副作用やダウンタイムは?>
全くダウンタイムは無く、その後も副作用は全くありませんでした。
したがって、今回のハイフ治療に失敗はありませんでした。
<効果は?>
HIFU施術の1か月後くらいからフェイスラインが少し細くなって引き締まった実感があります。
2023年3月現在、施術後約半年を経過していますが、まだ効果はある程度持続していると思います。
<デメリットは?>
治療時間や痛み、副作用、効果の点では今回のハイフ治療は成功だと思います。
唯一、費用は比較的高額な点が難点でこれがデメリットです。
ただし、効果も持続するため半年に一度くらいの施術で十分なので、大きなデメリットではないと思います。
3.ハイフで失敗が起こる理由は?
ここからは、デメリットや副作用ではなく、防げるはずのハイフの失敗について解説します。
失敗とは、本来得られるはずの効果がない場合や防げたはずの副作用が起こってしまうことです。
この章では、ハイフの失敗が起こる代表的なパターンをいくつか紹介します。
1)エステでハイフを受けて失敗
よく「医療ハイフ」と「エステハイフ」という言葉を聞くことがありますが、基本的にどちらもハイフの施術を受けられることに変わりはありません。しかし、医療機関で施術する場合は「医療ハイフ」、エステなどで施術する場合は「エステハイフ」と呼ぶことが一般的です。
これらの違いは、ハイフに使える機種や施術者にあります。医療ハイフでは、超音波の出力に制限がないため、強い照射ができる機種も使用可能です。そして、医師や看護師などのいわゆる医療従事者が施術を担当するので、何かトラブルがあった時にも迅速に対応してくれます。
それに対してエステハイフでは、エステのスタッフなど医療資格を持っていない人が担当します。そのため、超音波の出力に制限がある機種しか使えず、その分超音波の照射も深い部分まで届かせることが難しくなり、効果が医療ハイフほど期待できないのが一般的です。
もちろん、エステハイフも皮下組織までは超音波が届きますので、ある程度のお肌の若返りなどは期待できますが、医療ハイフと比べると満足いく効果が出る確率は低くなります。
また、エステサロンで行われるハイフはトラブルが多いことも問題視されています。
そのため、2017年に国民生活センターによって「エステサロン等でハイフを受けないように」と注意喚起が行われています。
実際に、2015年11月~2022年5月までのハイフ施術による事故件数を見ると、エステサロンが最多で合計76件発生しています。(*1)
このようにエステでのハイフは、効果の面でも安全性の面でも失敗の要素となりえます。
(*1)参照記事
エステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故に係る事故等原因調査について【HIFU施術による事故件数】
2)クリニック選びを間違って失敗
美容クリニックでハイフを行えば必ずしも失敗がないかといえば、そうではありません。
基本的には、医療資格を持った医師や看護師が施術を行うため、何かトラブルがあってもすぐに対処できるため、安全面で大きな問題が起こることは稀です。
しかし、期待した効果が得られるかどうかは、ハイフの機種や施術者の知識や技量によります。
ハイフの施術の経験や知識が少なく、技量がともなわない施術者によるハイフには、失敗のリスクがあります。
後ほど詳しく紹介しますが、失敗のリスクを下げるためには、美容クリニック選びがとても大切です。
3)ハイフが向かないのに施術を受けて失敗
そもそもハイフに向かないのに、施術を受けてしまって効果が感じられないといったケースも失敗の1つです。また、痛みや副作用だけを感じて後悔することもあります。
ハイフが向かない、やらない方がいい人は以下になります。
- 肌年齢が若くたるみがない(主に20代の方)
- たるみが進行しすぎている人
- 顔に脂肪が少ない人
自分で判断するのが難しい場合は、クリニックで自身の肌の状態と期待する効果やリスクについて相談の上、ハイフを受けるかどうかを決めましょう。
ハイフよりも肌状態やニーズにあった美容医療の施術を提案してもらえることもあります。
4.実際にどんな失敗が起こるの?
1)頬がこける場合がある
顔は全体的に皮下脂肪が体に比べて薄いですが、何度もハイフを受けているとその部分の脂肪細胞が破壊され、頬の場合はこけて見えてしまう可能性が否定できません。
また、リニアハイフなどの脂肪溶解を行う機種を顔に使えば、頬の脂肪が減ってしまい、こけて老けた印象になることもあります。
さらに、もともとフェイスラインのたるみが強く、頬がこけている人が施術すれば、頬が引き締まることでこけた状態が目立つ可能性があります。
これらは、施術箇所の適応や使うべき機種、照射モードなどを術前に医師が確認すれば、ほとんど防ぐことが可能です。
しかし、未熟な施術者に当たってしまうとその限りではありません。
頬がこけてしまうと、治療をやめても脂肪細胞が破壊されてなくなっている状態のため、元に戻らないのです。
だから、その場合は逆に脂肪などを注入する治療を行う必要が出てきます。頬がこけるのを避けるためには、ハイフの経験豊富な医師がしっかり診てくれるクリニックで施術することがおすすめです。
2)しびれや神経損傷のリスクがある
ハイフは、SMAS層に対して超音波を照射しますが、SMAS層は骨のそばにあるため、骨の近くを通る神経を傷つける可能性があります。神経を傷つけた場合、しびれや麻痺という形で影響が残ってしまうこともあるのです。
たとえば、ハイフで神経損傷を引き起こすと、顔面神経麻痺の症状がでます。
顔のゆがみ、顔の左右差、表情のこわばり、表情筋の動かしにくさなどです。
また、ハイフの失敗による感覚神経障害の症状としては、感覚の鈍さ、感覚の消失や痺れ、痛みなどがあります。
しびれや神経損傷のケースは、医師以外による施術をはじめ、照射する場所を間違った、セルフハイフを行った、などが大きな原因だといわれています。(*2)
エステでの施術やセルフハイフは、これらのリスクが高くなるので止めましょう。
また、医療従事者でも解剖学の知識がない人が施術をおこなうと、神経損傷を起こしてしまうことがあります。
だからこそ、クリニック選びが大切です。
エステでもハイフを受けることはできますが、中には未熟な施術者がいることもあるため、経験豊富な医師がいる医療機関で施術を受けるようにしましょう。何かあった時も安心です。
(*2)参照記事
国民生活センターエステサロン等でのHIFU機器による施術でトラブル発生!-熱傷や神経損傷を生じた事例も
5.ハイフで失敗しないコツ
ハイフのデメリットや副作用を知って、怖いと思われた方もいるかもしれません。しかし、しっかりと施術を受ける場所を選ぶなどコツを踏まえておけば、失敗することはありません。「医師・看護師による施術を受ける」「カウンセリングをしっかり受ける」「アフターケアを丁寧に行う」を心がければ大丈夫です。それぞれのコツについて説明します。
1)経験豊富な医師・看護師のいるクリニックで施術を受ける
ハイフで失敗しないコツの1つめは、「経験豊富な医師・看護師のいるクリニックで施術を受ける」ということです。ハイフは、医療機関で医師や看護師が施術を行う場合と、エステサロンでエステティシャンが施術を行う場合の2通りがあります。何かあった時のトラブル対応を考えると、医師や看護師による施術を受けられる医療機関での施術をおすすめします。
ただし、クリニックであればどこでも良いわけではありません。
ハイフの施術経験が豊富で、解剖学に精通している医師や看護師のいるクリニックを選ぶことが大切です。
2)カウンセリングをしっかりと受ける
ハイフで失敗しないコツの2つめは、「カウンセリングをしっかりと受ける」ことです。クリニックで医師からしっかりと説明を聞き、施術箇所やどんな効果を出したいかをすり合わせておくほうが、安心して施術を受けられます。
また、どんなことでも不安や不明点があれば必ず確認しましょう。
もし、カウンセリングを受けても不安が残ったり、納得できない場合はハイフの施術を受けずに帰ることをおすすめします。
3)アフターケアを丁寧に行う
ハイフで失敗しないコツの3つめは、「アフターケアを丁寧に行う」ということです。ハイフには、ほぼダウンタイムはありませんが、施術後は肌が敏感になっていたり、バリア機能が弱くなっています。そのため、紫外線の影響を受けやすく、また、乾燥肌になりやすい状態です。だから、施術後はしっかりとアフターケアを行う必要があります。
保湿を中心としたスキンケアはもちろんですが、肌を擦ったりたたいたりしないようにしましょう。洗顔やクレンジングも泡で優しく洗いましょう。
もちろん、紫外線対策も大切です。衣類や帽子で紫外線をブロックしたり、優しいノンケミカル処方の日焼け止めを塗ってUVケアを行いましょう。
施術後については、クリニックなどでアドバイスがあると思いますので確認してください。
6.ハイフを受けるクリニックの選び方
続いては、ハイフを受けるクリニックの選び方です。クリニックの選び方のポイントは、「口コミ・体験談で選ぶ」「価格だけで選ばない」「カウンセリングを受けてみる」の3つがあります。それぞれのポイントについて説明します。
1)口コミ・体験談で選ぶ
クリニックの選び方のポイントの1つめは「口コミ・体験談で選ぶ」ということです。クリニックを実際に利用した方の口コミや体験談は、インターネット上や美容整形アプリにたくさん掲載されています。自分に合いそうかどうか、悪い口コミ・体験談がないかどうかを事前に確認しておくことはとても重要です。
口コミ・体験談を確認してからクリニックを選ぶようにしてください。
ただし、それを妄信するのではなく、あくまで参考にしましょう。
2)価格だけで選ばない
クリニックの選び方のポイントの2つめは「価格だけで選ばない」ということです。医療機関で受けるハイフは、使う機種や価格方針で値段には大きな幅があるため、値段が合うかどうかはクリニック選びの大きなポイントになります。
ただし、価格だけでクリニックを選ぶのは良くありません。
クリニックのホームページでは、多くの場合、使う機種や施術部位別の価格、初回キャンペーンの有無などの詳細が記載されています。
価格をチェックして、自分の予算の範囲かどうかを確認するとともに、症例数やどんな医師がいるか、看護師がいるかなどもしっかりチェックしましょう。
3)カウンセリングを受けてみる
クリニックの選び方のポイントの3つめは「カウンセリングを受けてみる」ことです。クリニックによって、医師がカウンセリングをするケースと看護師やカウンセラーが対応するケースに分かれます。
最もおすすめは、施術を担当する医師がカウンセリングをしてくれることです。
そこで、実際に話を聞いて信頼できる医師かどうかを見極めましょう。
安心して施術を受けられるか、トラブルがあった時に対応してくれるか、納得できる説明をしてくれるか、などを判断するためにもカウンセリングを受けてみてください。
7.ハイフのよくある質問
ハイフについて、よくある質問をまとめました。
Q1.ハイフをすると将来老けることはありますか?
ハイフを受けると将来老けるのではないか?と心配する声があります。ハイフで肌の老化が進行することはありません。
ただし、先ほども説明しましたが、やりすぎると脂肪が減って頬がこけてしまいます。
また、もともと脂肪が少ない方の場合には、ハイフで頬がこけるリスクがあります。
そのため、結果的に老けて見えることがあります。
頬がこけるというリスクについては、特に脂肪が少ない方の場合、施術を受ける前にしっかりと相談するようにしましょう。同じ箇所に何度もハイフを照射しない限り、頬がこけることはありません。安心して相談できるクリニックで受けることをおすすめします。
Q2.ハイフは効果がないのではありませんか?
ハイフは効果がないのではないか?という人もいます。
施術箇所や人によっては、効果が現れるのが遅いために、早い段階で「効果がない」と誤って判断してしまうためです。多くの場合、ハイフでは頬に施術した場合、1ヶ月くらいからリフトアップ効果を実感することができます。
また、まぶたや額、首などはもともと皮下脂肪が少なく、ハイフ治療の効果が実感しにくいパーツです。これらの部位に施術を受けた場合は、効果がないと感じることがあります。
ほかのケースでは、次のような場合が考えられます。
出力やショット数が弱かった
ハイフは、照射の出力やショット数によって効果が変わってきます。
通常、エステサロンで行われているハイフは、出力が弱いために効果がなかったと感じてしまうことがあります。
また、クリニックで施術を受けた場合でも、肌悩みに対して出力やショット数が不足していると効果がないと感じることがあります。
施術回数が不十分
ハイフの効果を持続させるためには、1回ではなく半年に1回くらいの間隔で、定期的に施術を行う必要があります。
1回でやめた場合などは、半年〜1年で効果がなくなってしまうことがあります。
なお、ハイフの機器によっても効果の持続期間は異なるので、医師と相談して適切な間隔で施術を受けましょう。
皮膚のたるみが進行していた
皮膚のたるみが進行しすぎていると、ハイフで施術を行ってもリフトアップ効果を実感できないことがあります。
その場合は、スレッドリフトなどが効果を発揮することがあります。
気になる方は、施術前にたるみの進行や期待できる効果を医師に確認しましょう。
もとからたるみがあまりない
皮膚のたるみやSMAS層のゆるみが小さい場合、効果がないと感じることがあります。
Q3.将来ガンになる恐れがあるのでは?
ハイフによって将来ガンになる恐れがあるということに対して、科学的根拠はありません。逆に、前立腺肥大、子宮筋腫、骨転移の疼痛緩和、本態性振戦では保険診療として病院で施術されているケースもあります。ガンになる恐れがあるのであれば、医療機関で治療に用いられることはないはずです。安心して施術を受けてください。
Q4.20代で受けることはやめたほうがいい?
20代はたるみが少ないため効果を感じにくいという一面があります。ただ、年齢にかかわらず個人差があるので、医師と相談するのがおすすめです。20代であっても、痩身が目的であればハイフが効果的なケースも多く見受けられます。部分痩せにも効果を発揮するからです。
また、一般的にはハイフの効果を感じやすいのは顔のたるみなどの症状が出てきやすくなる30代以降とされています。
Q5.ハイフは値段が高いのではありませんか?
ハイフは、美容皮膚科を併設している医療機関からエステまで幅広い場所で施術が受けられます。
クリニックでハイフを受けた場合は、クリニックの価格設定、機種、施術箇所、範囲で費用が異なります。たとえば全顔の場合、1回あたり約30,000円〜200,000円前後、相場は80,000~150,000程度です。
レーザーなどと比べると1回あたりの費用は高くなりますが、切らずにたるみが改善することや施術回数が半年に1回程度であることを考えると、費用対効果に優れた施術の1つではないでしょうか。
また、エステでハイフを受ける場合は、施術箇所や範囲、サロンにもよりますが、1回あたり5,000〜30,000円くらいです。
1回あたりの費用は安く済みますが、効果や安全性の面でいえば、医療機関で施術を受けることをおすすめします。
クリニックでもエステでも、複数回通うことを前提とした料金設定や、初回は安く受けられるお試し価格、そして回数券を導入しているところもあります。費用についてはかなり幅があるので、カウンセリング時に確認しましょう。
Q6.そもそもハイフを受けられない場合はありますか?
次のような場合は、ハイフの施術を受けることができません。
- 妊娠中・授乳中
- アトピー・ケロイド体質
- 炎症性のニキビや傷、感染症などが施術部位にある
- 日焼け直後または日焼けする予定がある
- 金属糸やプレートを入れている
- ペースメーカーを使用している
また、重度の糖尿病なども受けられない場合があります。既往歴や治療中の病気、飲んでいる薬、3ヶ月以内に受けた美容医療の施術などがある場合は、カウンセリングで嘘偽りなく伝えましょう。
8.まとめ
ハイフの失敗のリスクや副作用などのデメリットについて、幅広くご紹介しました。また、それらを可能な限り回避する方法もあわせて紹介しました。
ハイフもほかの美容医療の施術と同じく、デメリットや副作用があります。また、失敗のリスクもあります。
ただ幸いなことに、経験豊富な美容クリニックを選んでカウンセリングをしっかり受け、その上で施術すれば多くの失敗は回避できます。
そのためには、施術実績や口コミ・体験談をしっかりと確認してから美容クリニックを選びましょう。また、アフターケアを正しく行うことで、期待した効果が得られる可能性も高まります。
ぜひ、後悔することないようにしましょう。
この記事が、ハイフでのデメリットや副作用を避けたいとお考えの方や失敗したくない方にとって、お役に立てば幸いです。
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