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美容医療とは、美容(aesthetic)と医療(medicine)が組み合わさった言葉です。病気を治すための保険診療とは異なり、その名のとおり、人が美しくなるために医師等が自由診療で行う医療行為です。
また、自然発生的に生まれた言葉で、公的な団体が決めた定義はありません。。
ナールス美容医療アカデミーでは、「美容医療とは、自分らしい美しさを医師との共同作業で手に入れ、自信を持って前向きに人生を送るための行為」と定義します。。
このメディアでは、肌の老化やお悩みに関する美容医療による改善法・治療法などについて、美容外科医や美容皮膚科医などが監修した記事を幅広く配信しています。
また、体、手足、頭皮、眼、歯などのアンチエイジングや健康に関する情報も配信しています。
ぜひ、皆様の美容と健康のためにお役立てください。
日本美容外科学会
日本美容外科医師会
■経歴
平成14年 埼玉医科大学病院
平成15年~平成17年 共立美容外科
平成17年 ノエル銀座クリニック
平成18年 渋谷美容外科横浜院院長
平成19年 赤坂ビューティークリニック 開院
■メディア出演実績
「林先生が驚く初耳学」
「文化放送」
「TBSラジオ」等
美容医療に興味があってWebなどで情報収集はしていても、まだ実際の施術は未経験の女性、男性もおおいのではないでしょうか。
一言で美容医療といっても、その範囲はとても幅広いもので、選択肢は本当にたくさんあります。
特に、最近ではさまざまな医療機器が登場し、メスを使わない治療の選択肢が増えています。
そのため、以前と比べて、患者様にとっては、その1つ1の理解が困難になっています。こうした状況においては、まずは美容医療の全体像をご理解いただくことが大切だと考えます。
そのため、本記事「美容医療とは?施術前に知っておきたい正しい知識」の監修を引き受けさせていただきました。
ぜひ、この記事を参考に美容医療を身近に感じ取っていただければ幸いです。
また、医師として、今後も美容医療を正しくご理解いただくために、正確な情報をお伝えしていきたいと考えてります。
美容医療にご興味がある方や初めての美容医療を受けたいとお考えの方は、是非お気軽にご相談してください。
1.現役医師が考える美容医療とは?
美容医療とは何か、それに対する考え方は、それぞれの医師の経験や技能、価値感、人生観によって異なります。
そのため、一般化するよりも人が行う血の通ったもの捉えた方が、肌感覚として理解しやすいと考えます。そこで、美容医療に携わる現役の医師に、美容医療についてメッセージをいただきます。
(メッセージは医師名の50音順で掲載)
1)秋間雄策先生 フローラクリニック院長(東京都豊島区東池袋)
美容医療は、患者様の生活を豊かにし、時には人生を明るい方向へと導くことができるものだと、考えています。
より良いサービスを提供するために、医師をはじめとしてすべてのスタッフが柔らかな表情やわかりやすい説明を徹底し、不安を抱える患者様のお気持ちを考えた対応をさせていただきます。
高い技術や安全面の確保は当然のものとし、何よりも患者様の現状に寄り添う最高のホスピタリティを心がけています。
「美容医療は初めて」でも、できるだけ緊張しないような「何度も経験している人」でも、ずっと楽しめるようなそんなクリニックを作りたい。これが私の理念です。
2)加藤雄一郎先生 東中野皮膚科クリニック
私は、東京医科大学病院皮膚科学教室在職中を含め、長年皮膚科診療を実践してまいりました。
その経験を引き続き地域に密着した形でお役に立てればとの思いから、皮膚科と美容皮膚科のクリニックを開設しました。
美容医療においては、皮膚科専門医として大手美容外科および他院美容皮膚科にて診療を行い、老若男女問わず様々なお悩みに深く共感し、適切な治療を心がけてきました。お肌の疾患はいろいろな原因で発症いたします。皮膚科専門医そして美容医療の経験より皆様のお悩みに対して少しでもお力になれればと考えております。
お肌のトラブルについては、どんなことでもご相談ください。
地域の皆様一人ひとりに対する丁寧な診察を心掛けて診療をして参ります。
3)坂井万里先生 サカイクリニック62(東京都渋谷区道玄坂)
私は自らの治療を通して、皆様が本来持っている美しさを取り戻すお手伝いをさせていただいています。
「美しくあること、それは感動です。」
感動的な毎日を送っていただきたい― そのために美容医療にかかわる様々な分野で先進的な研究に取り組み、今まで導入されてこなかった治療法や治療器械も取り入れています。
また、これまで培ってきた経験や技術、知識をもとに患者さまのご要望を可能な限りお伺いして、当院で美容医療を受けて良かったと思っていただける美容医療を追求しています。
2.美容医療の光と影
1)美容医療の人気は高まる
今や、美容医療は若者からエイジングケア世代に至るまで、特別なものではなくなってきました。
また、女性だけでなく、男性にとってもハードルが低くなりつつあります。
実際、国内の美容医療市場は、成長を続けています。(*1)
株式会社トリビューが、2022年6月13日〜7月22日に全国提携クリニック 74院に対して実施した調査でも、91%が以前に比べてお客様の美容医療に対する意識が高まっていると感じていると回答しています。特に、20代、30代を中心に関心が高まっている傾向が強くみられます。
さらに、次のような回答を得ました。
- 美容医療が身近なものになってきているという回答が84%
- 美容医療に対する情報を集めやすくなっているという回答が58%
- 美容医療に対する抵抗感が減っているという回答が57%
2)美容医療情報の提供のあり方には課題がある
美容医療は保険適応がない自由診療のため、費用がクリニックによって大きく異なったり、治療トラブルで医療訴訟になったりといった問題も依然として残っています。
だからこそ、どのクリニックを選ぶかという点がとても大切です。
そのためには、インターネットやアプリなど手軽に正しい美容医療情報にアクセスできる必要があります。
しかし、当社が2021年12月に実施した調査では、「インターネット上の美容情報を信頼できる」と回答したのは5%にとどまっています。
また、「インターネット上の美容医療情報がわかりにくい」と答えた方が40%にも上っています。
本来、美容医療は、「キレイ」になることで、医師にとっても患者さんにとってもウィンウィンの関係を築くものです。
そのためには、美容医療を望む患者さんも正しい知識を身につけることが大切です。
そこで、ナールス美容医療アカデミーでは、美容医療に関する幅広い情報を皮膚科や美容皮膚科、美容外科の医師監修の下に幅広く配信することで、医療従事者にとっても患者さんにとってもメリットを提供して参ります。
<参照元>
*1 『美容医療の展望と戦略2022~市場分析編~』(2022年6月、矢野経済研究所)より
<参考記事>
*はじめての美容医療は何から始める?選び方やおすすめの施術!
3.美容医療は医療機関で行う治療!
1)美容医療とは医療機関で行うよりキレイになるための治療
美容とは「キレイ」になることですが、今ではその範囲はとても広がっています。
美容医療だけでなく、スキンケアやエイジングケア、エステティックサロンでのケアも美容の一種です。
そんな中で、美容医療とは、医療機関で国家資格を持つ医師が行う、美容を目的とした医療サービスのことです。
美容医療のゴールは、「キレイ(美しさ)」を得ることによって、精神的な喜びが生まれ、自信を持って生きていけるようになることです。
施術には、顔のたるみの改善、シミ取り、二重まぶた、ボディの脂肪吸引、顔やVIO脱毛などがあります。
それらは、メスを使う施術、機器を使う施術、注入、薬を使うものなどがあります。
また、部位も顔、体、頭皮・毛髪、歯など、あらゆるパーツに及んでいます。
2)美容医療の標榜科
標ぼう科としては、「美容外科」「美容・形成外科」「美容皮膚科」「美容内科」などです。
また、「審美歯科」、「脱毛」も美容医療に含まれます。
かつては、メスを使う外科的施術は「美容整形」と呼ばれていましたが、医療法上の正式名称ではありません。
今では、「美容整形」が指すものは、「美容外科」と呼ばれるようになってきました。
一方、皮膚そのものの見た目の美しさは美容皮膚科で診療します。
美容医療によって、心の喜びがあることは体験した方なら理解できると思います。
保険診療では、心の喜びは主に精神科で治療するわけですから、美容医療はある意味では精神科の領域を担っているともいえます。
<美容医療の標ぼう科の特徴>
美容医療の標ぼう科 | 特徴 |
美容外科 | 主に形成外科や外科医が行う美容医療 形成外科的な技術や経験をもとに行う二重整形や鼻整形、豊胸などメスを用いる治療 |
美容皮膚科 | 主に皮膚専門医や皮膚科医が行う美容医療 皮膚の構造や役割への理解をもとに、医療機器や薬剤を使って、皮膚の見た目を美しくする治療 |
美容内科 | 主に内科医が行う美容医療 内科的な知識や経験をもとに、美容注射・点滴、ホルモン補充療法、漢方、栄養療法などで内側から美しさを導く医療 |
審美歯科 | 主に歯科医が行う美容 歯や口元の美しさに焦点を当てた総合的な歯科治療 |
3)美容医療は自由診療のためクリニックにより料金が違う
美容医療は、病気を治す医療と違って、原則、自由診療です。つまり、健康保険が効かないので、全額患者さんの負担となります。
また、同じ施術や薬でもクリニックによって価格が異なります。
なお、眼瞼下垂や多汗症、または一部のシミなどに保険が適用できるクリニックもあります。だから、受診の際は、保険証を持参しましょう。
4)美容医療とエステティックサロンの違い
美容医療では医師が医療専用機器を使って治療を行います。
たとえば、医療用レーザーや高周波、超音波などを使った治療器、ダーマペンやHIFUなどの医療機器が治療に使われます。
一方、エステティックサロンで使われるのは、医療機器より効果の弱い機器が使われます。
こちらは、医師の資格を必要としない施術で、主にリラクゼーションなどを目的とした「サービス」が提供されます。
エステティックサロンと医療分野である美容医療には、大きな違いがあります。
たとえば、医療機関で行う医療脱毛とエステティックサロンで行う光脱毛では、使う機器も効果も違います。
より大きな効果を得たい場合は、美容医療がおすすめです。
4.美容医療のトレンド
1)メスを使わない施術が主流に
最近の美容医療は、メスを使わない治療(非外科的施術)がトレンドです。
かつては、「美容整形」の名前のとおり、メスを使って行うため、施術前後で見た目がかなり大きく変わることがありました。
しかし、今では、「プチ整形」や「アンチエイジング」といった言葉が定着したことからもわかるとおり、自然志向で施術したことがわかりにくいものや、老化を防ぐためにメンテナンス的に内側から若さをキープする治療を受ける方も増えています。
特に、若い女性の間では、メスは使用せず、医療用の細い特殊な糸で二重まぶたを形成する埋没法といった施術が人気になっています。
2)タレントや有名人も公表が美容医療のハードルを下げている
最近では、美容医療がテレビなどのメディアや女性・男性誌でも多く取り上げられる機会が増えてきました。
そんな中で、多くのタレントやモデルの方々が施術を受けていることを公表しているケースも増えてきています。
それが美容医療のハードルを下げる要因の1つになっています。
3)リモートワークが受診を後押し
もう1つ、美容医療のトレンドに影響を与えているのは、2020年以降、新型コロナウイル
ス感染の流行によって、リモートワークが増加したことです。
以前よりも人に会う機会が減ったために、ダウンタイムを気にせず受けたかった美容医療の施術を受けられるようになりました。
また、マスク着用が日常となったことで、目元以外のパーツを隠すことができるようになったこと、通勤が不要になったためクリニックに通う時間を確保しやすくなったことも、受診増加に影響を与えています。
5.美容医療の治療法は大きく5種類!施術内容のポイントも解説
化粧品や機器などの導入、取り扱いは、クリニックによって異なりますが、美容医療の種類を大きく分けると5つになります。
また、歯科矯正も美容医療の1つです。
美容医療が複雑なのは、1つの悩みに対して、アプローチできる治療法がたくさんあることです。
ここでは5つの美容医療と歯科矯正についてのポイントをご紹介します。
1)光線・レーザーを照射してニキビ跡などを治療
照射機器を使う治療法で、美容皮膚科の領域です。
この中にも4種類あります。
①レーザー
ピコレーザーなどで単一の波長の光を照射して、シミやニキビ跡、毛穴など特定の悩みにアプローチします。
②超音波
超音波は、肌の深い層に到達してたるみやほうれい線にアプローチすることが可能です。たとえば、最近、人気のHIFU(ハイフ)は超音波を高密度に集中させて、熱エネルギーを与えます。そして、肌表層にダメージを与えず、肌の内側にある組織を破壊し、細胞の自然治癒力を活かす治療です。
③高周波
電磁波を利用した治療法で引き締めや痩身に使われます。
周波数や出力は機器によって違いがありますが、直接肌の内側に熱を加える機器を使います。
④光治療
IPLフェイシャルなど広範囲にわたって複数の波長を発することで、薄いシミや小ジワなど複数の悩みにアプローチする治療法です。
治療時間が短く、痛みやダウンタイムがとても少ないことが特徴です。
2)メスを使わない注入や注射
ヒアルロン酸注入やボトックス注射、白玉注射、高濃度ビタミンC点滴などメスを使わない注入・注射が多くあります。
気になる部位に注入することで、しわ、毛穴の開き、シミを改善したり、小顔効果を期待するものや、全身のアンチエイジングを期待できるものがあります。
注射によっては、内出血やダウンタイムがあるため、注意が必要です。
3)内服薬による治療
美白効果を持つビタミンCの内服でシミを治療する方法があります。また、トラネキサム酸で肝斑を治療するケース、トレチノイン内服でニキビを治療するケースなどがあります。
さらに、ホルモン補充などの内服薬を用いて、自らの免疫力にはたらきかけることで、体の内側からアプローチする治療もあります。
美容皮膚科の領域です。
4)外用薬による治療
ケミカルピーリングやイオン導入のように機器をプラスするもの、ハイドロキノンによる美白、レチノイン酸やレチノールによるしわの改善などの治療があります。
また、ゼオスキンやエンビロンなどのクリニック専用の化粧品を使う場合もあります。
痛みに弱い方におすすめの治療法です。
5)手術はメスを使って1番大きく変われる治療
かつて、美容整形と呼ばれた時期に多かったのが、メスを用いた手術です。現在では、美容整形と呼ばずに美容外科と呼びます。
もともと、形成外科出身の医師が得意なのがメスを使う治療です。
メリットは、大きな改善が期待できるので、理想的な見た目に近づけたり、見た目の若さを保てる可能性が高くなります。
一方、費用が高くなりがちなこと、ダウンタイムが長くなることなどがデメリットです。
経済的に余裕があって、大きな改善を望む方におすすめです。
具体例としては、次のようなものがあります。
- 切開法による二重まぶたの手術
- 鼻を高くする手術
- 余分な皮膚を切って吊り上げるリフトアップの手術
- 脂肪を吸引する手術
6)矯正歯科も美容医療の一種
歯科矯正とは、悪い歯並びや噛み合わせを、きちんと噛み合うようにして、きれいな歯並びにする歯科治療のことです。
歯並びや咬み合わせが悪いことを歯科用語で「不正咬合(ふせいこうごう)」といいます。
これを放置すると、次のようなトラブルの原因になります。
- 歯並びが気になり、笑顔や人との会話に自信を持てない
- 発音が不明瞭になる
- 食べ物がうまく噛めない
- 口が自然に閉じず、口呼吸になる
- うまく歯を磨けず、口臭や虫歯、歯周病の原因になる
これらの歯の悩みやトラブルを解決に導くための治療が歯科矯正で、美容医療の1つです。
6.信頼できる医師やクリニックの選び方
美容医療を受けるに際しては、信頼できる医師やクリニックを選ぶことが大切です。
一人ひとりに合った適切な美容クリニックやアプローチがあるので、正解が1つではありません。
だから、美容医療を受ける前に、複数の施設、複数の医師にカウンセリングを受けることがおすすめです。
その中で、自分自身が納得できて、波長が合うと思えるクリニックや医師を選ぶことが大切です。
もちろん、少なくとも選ぶ上でチェックしたいポイントはあるので、ここでは7つのポイントをご紹介します。
1)医師の経験と技術
まず大切なのは医師の経験や技術です。
今ではクリニックのホームページで、医師の得意分野や出身の医療分野、経験、所属学会などが掲載されています。
まずはそれをチェックしましょう。
2)カウンセリングやコミュニケーション
美容医療で大切なポイントは、患者さんが思うゴールと医師が描くゴールをできるだけ一致させることです。
だからこそ、施術前のカウンセリングが大切です。
親身になって話をきいてくれるか、説明はわかりやすいか、しっかり時間をかけてカウンセリングしてくれるかなどが重視したいポイントです。
また、施術の選択肢をいくつか示し、それぞれのメリットやデメリットを詳しく説明してくれるかなども大切です。
一方、受診時になりたい自分に近い写真を持参したり、カウンセリングで聞きたい内容をメモしておくなどの準備も大切です。
3)料金は明朗か?
施術の料金を事前に説明されること、それが明朗で追加の支払いが発生しないことなども大切です。
料金が安いことが必ずしも良いことではありませんが、少なくとも明朗であることは大切ですね。
4)医師だけでなくスタッフも親切で丁寧か
受付のスタッフや看護師さんの対応もチェックしましょう。
美容医療にはホスピタリティも大切です。
医師がその重要性を認識していれば、スタッフにも想いが伝わっているはずです。
医師だけなく、スタッフも親切で丁寧かをチェックしましょう。
5)院内が清潔か
施設がキレイかどうかもポイントの1つです。
医療でありキレイになるための施設ですから、清潔であることは最低条件ですね。
6)口コミやSNSの情報もチェック
今ではほとんどの美容クリニックがウェブサイトを持っています。
また、インスタグラムやTikTokなどで情報発信しているクリニックや医師も増えています。
そのため、簡単にインターネットで情報を集めることが可能です。
また、アプリや口コミサイトなどが増えているので、患者さんから見た美容クリニックや医師の評価をチェックすることも簡単になりました。
これらを参考にするのも良い方法です。
一方、SNSの情報を鵜吞みにすることは間違いです。
ネガティブであれポジティブであれ、口コミ情報だけがすべてというような解釈は避けましょう。
7)通いやすいこと
いくら良い美容クリニックであっても通うのが大変なら長続きしません。
だから、アクセスが良い、通う時間が過度にかからないことも選ぶためのポイントの1つとなります。
<参考記事>
7.美容医療の施術前に知っておきたいトラブル対策
自分に合った美容クリニックを選んだつもりでも、トラブルが起こることがあります。
そんな場合の対策を事前に知っておくことも大切です。
実際、政府広報オンライン「美容医療サービスの消費者トラブルサービスを受ける前に確認したいポイント」によると、全国の消費生活センターに寄せられる美容医療サービスに関する相談は、近年2,000 件程度で推移しています。
まずは、治療トラブル防止のため100%理想通りとは限らないことを認識しておくことも大切なポイントです。
また、治療中の副作用が強いなら、すぐに医師に相談しましょう。
ほかにも、次の2点をチェックしましょう。
- 契約・退会トラブル防止のため相談当日の契約はしない
- 最後に治療内容・治療の選択肢・今すぐ必要な治療かをチェック
<参考記事>
*厚生労働省「確認してください!美容医療を受ける前にもう一度」
8.美容医療のトラブルは相談窓口へ
美容医療でトラブルが起こった場合には、相談窓口があります。
ここでは、2つご紹介します。
1)医療に関するトラブルは医療安全支援センターへ
美容医療サービスでのトラブルは、インフォームド・コンセントができていないことで起こりえます。
インフォームド・コンセントとは、患者さんが医師から治療を受けるに当たって事前にその内容、目的、効果などについて十分説明を受け、患者が納得した上で治療を受けることが望ましいという考え方です。
これがお互いの認識が違うことで、トラブルになってしまう可能性が高くなります。
2)契約・退会に関するトラブルは「消費者ホットライン」188(いやや!)へ
美容医療に関する契約でトラブルが起こった際には、一人で悩まずに、「消費者ホットライン」188番に相談することが可能です。
地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してもらえます。
9.美容医療に関するよくある質問
Q1.美容医療と美容整形の違いは何ですか?
美容整形といつ呼び方は、今では減っていますが、一般的に「美容外科」を指します。
かつて美容医療と言えば、メスを使う外科的な施術が多く、美容医療と美容整形は同じ意味で使われていました。今では、メスを使わない美容医療が増えています。
美容整形を美容外科として認識すれば、美容整形は美容医療の一部と解釈できます。
Q2.美容医療にはどんなジャンルがありますか?
美容医療には大きく分けて、美容外科、美容皮膚科、審美(美容)歯科、美容内科などに大別されます。
同じ診療科目を標榜していてもクリニックによっては提供している治療メニューは異なります。
Q3.美容医療では健康保険は使えますか?
美容医療は病気を治すものではないため、健康保険診療の対象外となります。
ホクロの治療や外傷性色素沈着(外傷性刺青)などは美容目的でない場合、健康保険が使えることがあります。
Q4.男性でも美容医療を受けることができますか?
美容医療を受けることに性別は関係ありません。
男性でも美容医療を受けることが可能です。
実際、美容医療を受ける男性は増えています。
Q5.未成年者でも美容医療を受けることはできますか?
18歳以上であれば本人の同意があれば、美容医療を受けることが可能です。
18歳未満の未成年の場合は、美容医療を受ける行為の責任は親権者のものとなります。
そのため、美容医療を受けるには、親権者が承諾したことを示す、親権者名義の同意書が必要になります。
10.まとめ
美容医療について包括的にご紹介しました。
美容医療に興味があってWebなどで情報収集はしていても、実際の施術は未経験の女性、男性も多いのではないでしょうか。
また、経験はあっても美容医療についての理解が十分でない方も多いのではないでしょうか。
「ナールス美容医療アカデミー」では、さまざまな視点から美容医療に関する幅広い情報を配信して参ります。
ぜひ、美容医療を受ける際の参考にしていただければ幸いです。
記載内容に関する注意
※本記事は、2023年1月末時点の情報です。クリニックの情報は、2023年1月末日現在の情報のため、メニュー・料金の変更がある場合があります。詳しくは各クリニックの公式サイトでご確認ください。費用については事前によく確認し、納得のうえで施術を受けるようにしてください。
※記事内で記載している効果やダウンタイムに関しては、個人差があります。また、必ずしも期待する効果が得られるとは限りません。
リスク・副作用について
二重整形(埋没法・切開法)をはじめ美容医療にはリスクと副作用があります。施術内容とともにリスクと副作用については、美容クリニックでカウンセリングや診察時に医師に確認してください。不明点や疑問点を解消の上、納得してから施術を受けるようにしましょう。
著者・編集者・校正者情報
(執筆・編集:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
ナールス美容医療アカデミー編集長
ナールスエイジングケアアカデミー編集長
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、ナールスブランドのエイジングケア化粧品開発に従事。
医薬品の開発支援業務、医学・薬学・香粧品の学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
自ら美容医療を体験するととこに、美容外科医、美容皮膚科医へのインタビュー経験、動画出演経験も豊富。
<保有資格>
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト。
<著作(共著)>
メディカル視点で「カッコイイ」を目指す。大人のスキンケア&美容ブック
<メディア>
<ナールス公式サイト>
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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