美容皮膚科・クリニックの選び方。外せない7つのポイント

美容医療を受けてみたいと思った時、どんな美容皮膚科やクリニックを選べば良いでしょうか?その大切なポイントは7つあります。この記事では美容皮膚科医監修の下、実際に美容医療の施術経験が豊富な看護師や美容ライターによる美容クリニック選定のポイントやコメントをご紹介します。

この記事の監修医師
■経歴
北海道札幌市 出身
北里大学医学部 卒業
都内大手美容皮膚科 勤務
美容皮膚科・皮膚科クリニック 院長歴任
STスキンクリニック青山 開院
■保有資格
アラガン・ジャパン株式会社認定 ボトックスビスタ®認定医
アラガン・ジャパン株式会社認定 ジュビダームビスタ®認定医

<この記事のコメンテーター>

中川ゆうこ

中川 ゆう子さん
助産師、美容看護師の傍らミセスモデルでありタレントとして、関西発のファッションブランドのモデルやイメージモデル、雑誌等のモデルを務める。TV、CM出演。
ウルセラサポートプログラム認定看護師
22歳と、18歳の高校生の母。
一族医療系という環境から,各世代にあった様々な角度からの美容医療を勉強中。

<この記事のコメンテーター>

近藤奈緒

近藤 奈緒さん
美容ライター。
月に10万円ほど美容代として自己投資している。
仕事柄さまざまなクリニックに行き施術を受けることが多く、体験レポートなども執筆中。
美容医療のほか、美容のために週4日はジムに通うほどのトレーニングマニア。

<この記事のコメンテーター>

三和裕介

三和 裕介さん
コスメコンシェルジュ・化粧品検定1級。
30代後半になり、心身ともに満たされた生活を送るべく美容医療の情報収集中。
アウトプットとしてシミ取り、アートメイクなど毎月何らかの施術を受けている。
次に気になっている施術は目の下のクマ取り。

目次

1.自分に合う美容皮膚科・クリニックを選びたい方へ

「美容皮膚科・クリニックの選び方。外せない7つのポイント」をお届けします。

美容医療を初めて受ける方、また、今、通っている美容皮膚科やクリニックに満足できず、ほかの良い施設を探したい時など、どのように選べば良いでしょうか?

そのポイントは大きく7つあります。
この記事では、その7つのポイントをご紹介します。

また、実際に美容医療の施術経験が豊富な看護師や美容ライターなどに、クリニック選定の理由を聞くことも大いに役立つのではないでしょうか?

この記事では、そんな初めて美容医療を受けようと思っている方や通っている美容クリニックを見直したいといった方のために、選び方のコツをご紹介します。

「美容クリニックを選ぶには何をチェックすれば良いの?」
「医師の経験や技量ってどうやってチェックするの?」
「実際、経験者はどんなふうに選んだの?」
「美容医療経験者のクリニック選びの失敗談も聞いてみたい!」
「こんな時は美容クリニックと皮膚科、どっちに行けばよい?」
などが知りたい方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。

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2.美容医療と美容クリニックとは?

美容医療とは、医療技術を用いて人の見た目を内と外からより良い状態、つまりキレイにするための施術のことです。
医療の一つなので、国家資格である医師免許を持つ医師のみが、そのサービスを提供することが可能です。
多くの場合は、保険診療ではなく、自由診療で治療をうけることになります。

施術は、メスを使った施術だけでなく、レーザー治療やヒアルロン酸注射、内服薬や外用薬による治療など、さまざまです。

そんな美容医療を提供するのが、美容クリニックです。
美容クリニックには、メスを使う施術を行う美容外科、美容医療機器や医薬品を使った治療を行う美容皮膚科、内科的な治療を行う美容内科などがあります。

<参考記事>

美容医療とは?

3.美容クリニックを選ぶ7つのポイント

1)施術の種類や費用がわかりやすい

今ではホームページを持っていない美容クリニックはほとんどありません。だから、受診前にインターネットから多くの情報を得ることが可能です。
そのため、施術の費用も簡単にチェックができます。
まずは、ホームページで提供可能な施術の種類、費用、使っている医療機器などをチェックしましょう。
そうすると、同じ名前の施術でも美容クリニックによって値段が異なることがわかります。
ここで単に「安い」だけで選んでしまうと、失敗するケースもあります。
なぜなら、使用する医療機器の違いをはじめ、薬剤や糸の品質の違いなど、価格を左右する要素がたくさんあるため、それによっては安い費用で医療を提供することが可能だからです。

また、はじめて美容医療を受ける方には、高いか安いかの判断が難しいのが現実です。
そう考えると、施術の種類や費用などの記載がわかりやすく、理解しやすいことがポイントの1つです。

さらに、最近では美容クリニックの競争が激しくなっていることから、過度な高額料金を設定するクリニックも減っています。
こうしたことから、値段だけで美容クリニックを選ぶのではなく、提供する医療のわかりやすさは大きなポイントといえます。

なお、最近では減っていますが、「絶対、しわが消える!」「痛み全くなしで劇的改善!」など、誇張した表現や誇大広告を行っている美容クリニックは選択肢から外したほうが無難です。

<参考情報>
厚生労働省ホームページ 医療法における病院等の広告規制について

富本充昭
編集長
「1回で治る」「絶対痛くない!」「100%失敗無し!」などの広告表を使っているクリニックは避けましょう。

2)施術や治療に対して医師の実績や経験が十分

自分が受けようと考えている肌悩みへの専門性や、施術に対する実績・経験のある医師を選ぶことも大切なポイントです。
クリニックで選ぶというより、むしろ、医師で選ぶべきともいえます。
なぜなら、同じクリニック内でも経験が違ったり、得意な施術が異なるからです。
特に、美容外科手術の結果は、医師の技量で決まることが多いので、入念に医師情報をチェックしましょう。専門医の有無、注入や各マシンの認定医、経験年数を目安として選ぶこと。アフターケアをしっかりしてくれそうな医師かどうかもポイントです。
また、美容外科で手術を受けた友人や知人いれば、その方から話を聞くのも良い方法です。

富本充昭
編集長
どんな医師でも全ての施術や治療が得意ということはありません。
自分が診てもらいたい先生の得意な施術は何かをチェックしましょう。

3)口コミの評価が高いほうが良い?

最近では、美容クリニックの口コミサイトや人気ランキングサイトなどが増えています。
そこでは、受診経験者の生の声が掲載されています。
これは、第3者の声という点では参考になります。
だから、良い口コミが入っている美容クリニックを選ぶこともポイントの1つです。
しかし、これらは、評価の基準が曖昧であったり、偏っていることもあります。また、口コミのお礼にクーポン券やポイントを提供するケースも多々あります。
だから、口コミの情報を妄信するのではなく、参考情報として活用しましょう。

富本充昭
編集長
口コミはあくまで参考!
実際、体験すると口コミと実際の違いもありました!

4)カウンセリングはクリニック選びの要

カウンセリングでは、医師が自分の話を聞いて内容や希望をしっかり理解してくれているか、また、治療後の理想と現実のギャップを埋めたり、メリットや効果だけなくデメリットやリスク、トラブルがあった場合のリカバリー方法をしっかり説明してくれるかが大切です。
また、費用についても1回目だけでなく、2回目以降についても十分に説明してくれるかが大切です。
さらに、使う医療機器や医薬品に関してわかりやすく教えてくれるかも大切です。
同じ施術でも使う機器や医薬品によって、効果、ダウンタイム、副作用などが異なります。
たとえば、HIFUでもウルトラフォーマーとウルセラでは痛みのレベルに違いがあります。
また、表情ジワの治療に使うボツリヌストキシン注射には、アメリカのアラガン社製のボトックス以外にも韓国製のものがあって価格が違います。
こうしたこともしっかり教えてくれる医師なら安心です。

最後に、施術後の仕上がりやゴールを共有できること、こちらから何でも質問できるような話しやすい雰囲気をつくってくれるかも確認しましょう。
逆に、こちらの話を聞かずに、いろいろなメニューをどんどん勧めてくるような対応なら、その美容クリニックは避けたほうがベターです。

<参考記事>

HIFU(ハイフ)の効果はいつからいつまで?持続期間と施術頻度を解説

ボツリヌストキシン注射とは?効果・副作用やボトックスとの違い

5)看護師の経験やスキルも大切

美容クリニックの看護師は、医師の指示の下でレーザーやケミカルピーリングなどの施術を行うことが多々あります。

しかし、ウェブサイトや施設内で経歴や保有資格が掲載されていることはほとんどないので、受診前に情報を得るのが難しいのが現実です。

そこで、カウンセリング時に医師に施術を看護師が行うケースがあるかを確認して、その場合はどんな看護師なのかを聞くのも良い方法です。
また、看護師と接してみて、経験を聞いたり、質問したらわかりやすく回答してくれるかなどもチェックしてみましょう。

6)受付スタッフの対応

医師や看護師に加えて、受付スタッフの対応をチェックすることも大切です。医師が本当に患者さんのことを大切に思っているなら、受付スタッフにまで教育や指導が行き届いているはずです。
カウンセリングに訪れた際の受付スタッフの対応なども美容クリニックを選ぶポイントの1つにしましょう。

7)長く通い続けることができるか?

美容医療を始めるにあたって、「長期的に・継続的に通えるか」という視点も大切です。

美容医療は1回の治療、施術で効果がでるものより、継続する必要のある施術のほうが多いです。
また、1度で効果が出ても、持続期間が永久である施術は多くありません。
さらに、年齢とともに肌のメンテナンスが必要になることもあります。

治療を継続する場合の総費用も確認しましょう。

また、自宅や職場からのアクセス、営業日・営業時間、予約の取りやすさ、駐車場の有無なども通い続けるための要素です。

だから、長期にわたって美容医療のかかりつけ医を選ぶつもりで、経済事情やライフスタイルなども考えて美容クリニックを選ぶことをおすすめします。

<監修医からのメッセージ>
最近では、美容医療を受けてみたいと思う方が増えています。
しかし、いざ、美容医療を受けよう思っても、自分に合った美容クリニックをどう選ぶのかを悩まれている方もたくさんおられます。
そんな方のために、この記事美「容皮膚科・クリニックの選び方。外せない7つのポイント」の監修を引き受けさせていただきました。
私たち医師は、皆、患者様にとって良い美容医療を提供したいと願っています。しかし、得意な施術が異なったり、使用していない機器があったりなど得意や不得意があるのが現実です。
だからこそ、患者様にとっては、ご自身が望む美容医療を受けることができるクリニックを選んでいただくことが最も満足できるのではないかと考えます。
この記事が、患者様の美容クリニック選びの参考になれば幸いです。

<参考情報>
美容看護師から見た良い美容皮膚科の選び方のコツ
ほうれい線は美容皮膚科で消す!クリニックと施術の選び方
毛穴の開き・黒ずみ・たるみの治療!費用と美容クリニックの選び方

4.私はこんなポイントで美容クリニックを選んでいる!経験者コメント

1)美容クリニックの選び方 中川 ゆうこさんのケース

中川ゆうこ

私は自分の美容のため、また仕事の勉強もかねて様々なクリニックにお邪魔しています。
自分が実験台のため、皆さんとはクリニックを選ぶ基準が少しずれているところも有るかもしれません。
それでも、私が美容クリニックを選ぶ上で大切にしていること、そして失敗したことが少しでも皆さんのお役に立つことができましたら嬉しいです。

まず、美容クリニックを選ぶ上で私が一番大切にしていることはどんなにリスクやダウンタイムが少ない治療を考えていても、ていねいに自分自身のニーズや肌状態に合った治療を施してくれそうなクリニックであるかということです。
それを知るためには、先ずクリニックの雰囲気、医師の経歴、取り扱っている薬剤や機械などHPや口コミサイトを見る(身近で実際に通っている人に聞いてみる)。
そうしていく中でその治療についてのリスクなど自分でも知識を少しでも得ることができると思います。そこでの疑問点は実際にカウンセリングや診察の時に質問します。もちろん、自分が納得できなければそのまま帰宅することもあります。
失敗したことにもつながるのですが、「ダウンタイムも少ないと聞くし、大丈夫かな」と決して安易な気持ちでいないこと。
クリニックなので治療中に万一トラブルが生じても、すぐに処置してくれますが、エステと同じような感覚でいくのは大間違い!
医療ですので、必ずそれなりにリスクも伴います。
カウンセラーがエステのような感覚で気軽に様々な治療を勧めてくるクリニックも私は少し不信感を抱いてしまいます。(やはり、その治療が悩みに対して有効なのかはしっかりと診断してもらいたい!)

クリニックも増え、価格も手が届くようになって来た美容医療ですが、どうぞクリニック選びは慎重に納得いくまでお調べして行かれますように。

2)美容クリニックの選び方 近藤 奈緒さんのケース

近藤奈緒

初めて美容クリニックに行こうとしている方は、「一体どこのクリニックに行けばいいの?」から始まる疑問が山のように頭に浮かんでいることでしょう。私も最初はどんなクリニックがあるのかも全くわからなかったので、「とりあえず名前の知っているクリニックに行ってみよう」という安易な考えからスタートしました。

しかし、大手で知名度も高いから良いクリニックである、という方程式は必ずしも成り立つわけではないんです。これは、いろんなクリニックで美容医療を受けるごとに感じた私の経験です。医師の診断なのに、事前にスタッフが行ったカウンセリングの内容をただ確認するだけなど、「自分の大切な身体をこの医師に任せて本当に大丈夫?」と不安になるほど、全てが流れ作業だったこともありました。

ダイエットやメイクのように、将来のためや今より美しくなりたいという努力の一環で行う美容医療。しかも値段も決して安くないのに、そんなぞんざいに扱われたら嫌じゃないですか?私は嫌でした。もちろん大手クリニックだからダメというわけではありません。吟味せず、安易に知名度だけでクリニックを選ぶのを避けて欲しいんです。

ネットや友人からの口コミや料金や施術内容、医師の経歴などで気になるクリニックがあれば、とりあえずカウンセリングに行ってみてください。院内の雰囲気やカウンセリング内容で「ん?」と思うことがあれば、施術を受けずに帰ってくればいいんです!

最初こそハードルが高いかもしれません。でも、この記事で紹介したクリニックの選び方を頭に入れておけば、あなたにぴったりのクリニックと出会うまでに、私のようにたくさんの失敗をしなくてもいいんです!ぜひ最短で最適なクリニックを見つけるテクニックとして活用してください!

3)美容クリニックの選び方 三和 裕介さんのケース

三和裕介

昨今は様々な情報が溢れ、本当に自分に合ったモノを選ぶのが難しくなっています。美容クリニック選びも例外ではなく、自分の理想を叶えてくれるクリニックに出会うためには多くの情報の中から取捨選択しなければなりません。

まず、自分がどうなりたいかという理想を思い描いたうえでそれを実現してくれる、理想が漠然としている場合には親身になってアドバイスしてくれるようなクリニックを選ぶ必要があります。「広告でよく見るから」「大手で安心できそうだから」といった理由で選んでしまうとお金も時間も無駄にすることになってしまいます。

僕が美容クリニックを選ぶ際には、第三者視点の口コミを参考にしつつも、最終的には自分でカウンセリングを受けに行って先生やカウンセラーさんと会話してみることを重視しています。僕は特に痛みに弱いので、麻酔のやり方など痛みに対する不安がクリアにならない限り、施術を受けることはありません。

「リスクの説明もきちんとしてくれて信頼できる」「費用は安いけれど衛生面が不安」など、メリット・デメリットをきちんと把握すれば、自分の中でここだけは譲れないというポイントが定まってくると思います。

特に初めて美容クリニックに行こうとしている方、行ったことはあるけれどあまり良い思い出がないという方へ、この記事の情報があなたの美容クリニック選びにおける選択の精度を上げる手助けになれば嬉しいです。

4)美容クリニック選びはSNSや口コミだけに頼らない!  編集長コメント

富本充昭

美容クリニックの選び方に絶対的な正解はありません。しっかり自分なりの基準を持って選ぶことが大切です。

最近は、SNSや美容整形アプリで美容クリニックの情報収集を行う方が増えています。それ自体は良いことだと思います。特に、ビフォーアフターの写真や施術の感想、口コミなどは気になりますね。

しかし、施術体験者が自分の意思で投稿したものがある一方、クリニックが投稿サービスを利用したり、クリニックから体験者への「依頼」によって投稿されたものがあります。

また、口コミも恣意的な良すぎるもの、逆に悪すぎるものも散見されます。

こうしたことから、ホームページやSNS、口コミなどは参考にしつつも、最終的にはカウンセリングを受けて、自分の理性と感性を総動員して決めるのが良いと思います。

5.美容クリニックで診てもらうべきはどんな悩み?

美容クリニックは美容皮膚科と美容外科、美容内科、美容(矯正)歯科があります。
また、皮膚の病気なら皮膚科で診てもらえることも。
肌悩みがある場合、それが皮膚の病気であっても、保険診療が適応されるケースから、そうでないケースまでさまざまです。
また、外用薬や内服薬で治せるものから、外科的な施術が必要なものまであります。
ここでは、「どっちに行くべき?」と悩む肌悩みや皮膚の病気などについてご紹介します。
大きくは、皮膚の病気以外で「美容」「審美」が目的なら、美容クリニックで自由診療となります。

<主なお悩み別のおすすめ診療科>

皮膚科がおすすめ湿疹、アトピー性皮膚炎、マスクによる肌荒れ、乾燥性皮膚炎、乾皮症、酒さ、ドライスキン、にきび、あせも、じんましん、水虫などの薬物療法、ホクロの切開など
美容皮膚科がおすすめシミやソバカス、肝斑、毛穴の悩み、ニキビ跡、表情ジワ、レーザーやハイフ、IPL治療、ダーマペンやボトックス注射など
美容外科がおすすめたるみ、ほうれい線、ゴルゴライン、リフトアップ、糸リフト、脂肪吸引、鼻整形、豊胸、婦人科形成など
美容内科がおすすめ美容内服、美容点滴・注射、ダイエット内服など
美容(矯正)歯科がおすすめホワイトニング、セラミック矯正、骨切りなど

<参考記事>
【皮膚科医監修】乾燥性皮膚炎と乾燥肌の違い・症状や原因と治療
【皮膚科医監修】乾皮症と皮脂欠乏性湿疹の症状・原因と予防・治療

富本充昭
編集長
かかりつけの美容クリニックの先生ができるといいですね

1)ニキビ

ニキビは医学用語で「尋常性座瘡」と呼びますが、公益社団法人日本皮膚科学会が策定した
尋常性痤瘡治療ガイドラインに則った治療を皮膚科で受けることができます。
いくつかの種類の治療薬もあるので、まずは皮膚科を受診するのがおすすめです。
しかし、中には保険診療では治らないケースもあります。そんな難治性のニキビの場合は、美容皮膚科でビタミンAの内服による治療があります。

<参考情報>
尋常性痤瘡治療ガイドライン

<参考記事>

初期のニキビの治し方!毛穴の詰まりを解消する効果的なスキンケア

イソトレチノインは保険診療で改善しない難治性ニキビの治療薬

2)まぶたのたるみ

まぶたのたるみは眼瞼下垂という病気の場合があります。
この場合は、眼科や形成外科で保険の範囲で施術を受けることが可能です。
ただし、より審美的な施術を望む場合は、美容外科で自由診療による治療を受けることが可能です。
この場合は、どこで施術を受けるかをすぐに結論を出さずに、いくつかの診療科を回ってカウンセリングを受けてから自分に合うものを選びましょう。

<参考記事>
眼瞼下垂は加齢が原因の目の病気!症状と治療法・予防法は?
まぶたのたるみやしわの3つの原因を避ける予防・改善の対策の全て!

3)ほくろやイボ

ほくろやイボの治療では、保険が適応されるケースがたくさんあります。
一方、審美的な治療を望む場合は、美容皮膚科で治療を受けることも可能です。

  1. ほくろ

    次のようなケースは保険適応になります。

    • 皮膚がんの可能性が否定できない
    • 皮膚がんが将来的に発生する可能性が高い
    • ほくろが引っかかったり、こすれたりして困っている
    • 視界に入って邪魔になっている
    • 痛くなったり、出血している

    まずは、皮膚科で相談してみるのがおすすめです。
    これら以外の美容目的の治療は、自費診療となります。
    その場合、レーザー治療の場合が多いので、跡形が残りにくいことがメリットです。

  2. イボ

    液体窒素で治療する場合は、すべて保険適応になります。
    この場合、液体窒素でイボを凍らせる治療を繰り返します。
    また、巨大なイボを手術的に切除した場合も保険適応です。
    まずは、皮膚科で相談してみるのがおすすめです。
    それで改善が不十分な場合は、自費診療のレーザー治療を試すことになります。

4)赤ら顔

赤ら顔は、医学的には「酒さ」と呼びます。
まずは、皮膚科を受診することがおすすめです。
この病気は、皮膚科で保険診療の範囲でVビームによるレーザー治療を受けることが可能です。また、毛穴の炎症を抑え、赤いポツポツを減らす効果が期待できる抗菌薬の飲み薬であるビブラマイシンやミノマイシンも保険診療の範囲で処方を受けることが可能です。

それでも改善が不十分な場合は、自費診療になりますが、海外で最もよく酒さに使われている塗り薬のロゼックスゲル、アゼライン酸、イベルメクチンクリームを使う場合もあります。
また、美容皮膚科でフォトフェイシャルによる治療を受けることも可能です。

5)肌のハリやツヤ、透明感が欲しい

特別な肌悩みや大きな症状がなく、何となくくすみがある、肌のハリがなくなった、肌ツヤが欲しい、肌の透明感が欲しいなどは、保険診療の対象となりません。
これらは、美容皮膚科など美容クリニックで自由診療での治療を受けることになります。

6.美容クリニックの選び方に関するよくある質問

Q1.美容クリニックは大手の個人経営ではどちらがいいですか?

美容クリニックは、大手にも個人にもメリット・デメリットがあるので、どちらが良いというより向いている方を選ぶべきです。

大手美容クリニックは、メニューが豊富、料金が安い傾向にある、治療が標準化されてい手一定のクオリティにある点がメリットです。

一方、カウンセリングなどの時間の制約がある、医師の裁量が限定的など経営方針の範囲内でしか診療が行えない点がデメリットです。

一方、個人経営の美容クリニックは、医師=院長であることが多く裁量が大きいため患者さんに寄り添った治療、親身なカウンセリングなどを受けることができるところがたくさんあります。

一方、治療のメニューや機器の種類が限定的であったり、当たりはずれが大きいなどがデメリットです。

Q2.初めての美容クリニックに行く際の注意は?

まず、施術に関しては痛みやダウンタイムの少ないものを受けてみましょう。ハイドラフェイシャルやフォトフェイシャル、美容点滴など軽めで料金もあまり高くないものがおすすめです。

また、身分証明書、クレジットカードなども持参しましょう。

Q3.美容クリニックとエステはどちらを選べば良いですか?

美容クリニックでは、肌悩みの改善や治療が目的の医療行為が提供されます。一方、エステで提供できるのは医療行為ではなく、スキンケアの延長戦でありリラクゼーションです。

医療従者によるしっかりとした治療を望むなら美容クリニックがおすすめです。

一方、審美的なリラクゼーションを望むならエステがおすすめです。

7.まとめ

はじめて美容医療を受ける方や見直しを考えている方のために、美容クリニックの選び方の7つのポイントをご紹介しました。
また、美容医療経験者がどのように美容クリニックを選んでいるかや失敗談などもご紹介しました。
いかがだったでしょうか。
美容医療を受けてみたいと思う方が増えていますが、自分に合った美容クリニックをどう選ぶのかを悩まれている方もたくさんおられます。
この記事「美容皮膚科・クリニックの選び方。外せない7つのポイント」が、ナールス美容医療アカデミーの読者の皆様にとってお役に立てば幸いです。