ルビーレーザーの効果とシミの治療費用・ダウンタイム・副作用

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ルビーレーザーは、シミ取りにとても効果的な治療法です。独自の波長の光線を照射することで、メラニン色素を破壊し、色素沈着を改善します。また、血管などへのダメージも少ないといったメリットもあります。この記事では、ルビーレーザーのシミやそばかすへの効果をはじめ、メリット・デメリット、費用からダウンタイムや副作用まで解説します。

この記事の監修医師
■経歴
日本美容外科学会、日本内科学会所属 順天堂大学卒業。
大学病院、市民病院に勤務後、大手美容クリニックにて美容外科・美容皮膚科の経験を積む。
現在は東京都新宿区 ALMOND CLINIC院長として美容医療・再生医療に携わる傍ら、
医療に関する記事の監修も多数行っている。

 

目次

1.ルビーレーザーの効果が気になる方へ

 

ルビーレーザーはシミ治療に特化した治療法で、シミやそばかすはもちろん、ホクロや先天的なあざを改善することもできます。

 

「シミを取りたいけど、あまりお金はかけたくない」

「内服薬や塗り薬を試したけど、あまり効果が出なかった」

「生まれつきのあざを消したいけど、どうすればいいのかわからない」

 

こんな悩みを抱えている方はいませんか?

そんな方には「ルビーレーザー」での治療がおすすめです。

 

今では、美容医療に使われるレーザー機器にはたくさんの種類があります。

そして、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあるので、自分の肌悩みにとってどのレーザーが良いのかは一般の方にとってはわかりづらくなってきました。

 

<美容レーザーの種類と特徴>

美容レーザーの種類と特徴

 

そんな多くの種類があるレーザーの中で、ルビーレーザーは次のような肌悩みに効果的です。

 

  • 老人性色素斑(しみ)
  • そばかす(雀卵斑) 
  • 太田母斑 
  • 異所性蒙古斑
  • 外傷性刺青

この記事では、そんなルビーレーザーの特徴や効果、メリット・デメリット、ダウンタイムと副作用、料金相場などを幅広くご紹介します。

ぜひ、最後までお読みください。

 

<監修医からのメッセージ>
ルビーレーザーは比較的古くからシミ治療やADMなどのあざの治療に使われているレーザーです。
最近では、照射速度(パルス幅)が早くなって、高い出力を出すことができるQスイッチルビーレーザーが登場しています。
そのため、シミ治療がより効果的に行えるようになりました。

ルビーレーザーの大きな特徴は、メラニンへの反応性が高い一方で、血液の酸化ヘモグロビンへの反応が小さいことです。
これは、シミを効果的に除去できると同時に、周囲の組織に影響が少なく、色素沈着や痛み、赤みなどのリスクが小さいことにつながります。

このメリットが、今もルビーレーザーがシミ治療で重要な役割を果たしている理由です。

また、シミをきれいに取るには、治療を適切なパワーで行う必要がありますが、Qスイッチルビーレーザーのパワーは、シミを取るのにちょうど良いレベルなのです。

しかしながら、そんなQスイッチルビーレーザーであっても、ダウンタイムや副作用のリスクがあります。また、施術者の経験や技能でシミ取りの効果も変わります。
だから、良い美容クリニックを見つけた上で、カウンセリングを受けてメリットやデメリットを理解して施術を受けることが大切です。
もし、不明点や不安な点があれば、しっかりと確認してそれらを解消しましょう。
また、納得できなかったり、不安が残る場合は、必ずしもルビーレーザーの施術を受ける必要はありませんので、ご安心ください。

私たち美容医療に携わる医師は、お一人お一人の患者様の肌悩みに応じて、最適な治療法の提案を心がけています。
シミなどで悩んでいるなら、まずはお気軽にご相談ください。

 

<参考記事>

シミの種類別おすすめのレーザー

シミ取りレーザーの種類と効果は?失敗しない選び方や料金相場を解説

シミを消す対策は、美白だけに頼らない紫外線対策と美容医療

 

2.ルビーレーザーとは?シミ治療に特化したレーザー

 

1)ルビーレーザーとは?

ルビーレーザーとは、宝石で有名な「ルビー」を光源に使っているレーザーです。

レーザーの名前はたくさんあって理解するのが難しいですが、多くの場合は、光源の名前がついています。

たとえば、アレキサンドライトレーザーやYAGレーザーの「アレキサンドライト」や「YAG」も光源のことです。

 

ルビーレーザーは、694nmという可視光線の一部の波長を照射し、シミのもととなるメラニン色素を破壊し、シミやそばかすを改善します。

高いパワーのレーザー光を利用しますが、特に表皮のメラニン色素に吸収される波長です。

一方、赤血球の中にある酸化ヘモグロビンには反応しません。

酸化ヘモグロビンは、レーザーに反応すると破壊され、出血や紫斑ができたり色素沈着のリスクが高まります。

ルビーレーザーはこうしたリスクが少ないため、健康な皮膚を傷つけることはほぼありません。

 

シミ取りレーザーは、メラニンへの反応が高く酸化ヘモグロビンへの反応が低いことが望ましいのですが、まさにルビーレーザーはその特徴があるのです。

 

2)ルビーレーザーのシミ治療のメカニズムの進化

従来のルビーレーザーは、照射スポットの中心にエネルギーが集中するため、ムラが生じるという欠点がありました

しかし、最近では悩みのもととなる部位に六角形に照射することで、均一にレーザーを出力することができるような機器が登場しています。その結果、照射ムラをなくせるようになりました。

 

3)Qスイッチルビーレーザーとルビーレーザーは違うの?

レーザーの名前は、「光源」に加えて、照射速度(パルス幅)が頭に付くことがあります。

それが、「Qスイッチ」です。

QはQualityのことです。

Qスイッチとは、照射時間を非常に短くすることができる装置です。照射時間が短くなることで、レーザー光線のエネルギーをメラニンに集中させ、周囲の正常な組織のダメージを最小限に抑えることができます。そのため、施術後に瘢痕となることはほぼなく、シミ治療により効果的なレーザーです。

また、最近ではQスイッチがさらに進化しました。

従来のQスイッチレーザーは、ナノ秒(10億分の1秒)単位のパルス幅でしたが、最近では、ピコ秒(1兆分の1秒)単位のパルス幅のピコレーザーも登場しています。

 

なお、従来のパルス幅の大きい機器はロングパルスルビーレーザー、パルス幅の小さいものは、Qスイッチルビーレーザーと分けて呼ぶことがあります。

 

3.ルビーレーザーの3つの効果

 

ルビーレーザーの効果は、主に次の3つがあります。

 

  • シミ・そばかすの改善
  • あざ・ADMの改善
  • ホクロの改善

 

シミやそばかすなどの悩みがある方は、ルビーレーザーがおすすめです。生まれつきのあざがある方やホクロを除去したい方にもぴったりです。ルビーレーザーは、照射する範囲の中でメラニン色素に反応するので、メラニンがもととなる肌疾患を治療するのに適しています。また、ルビーレーザーは小さな部位に照射できるため、ほかの皮膚を傷つける心配もありません。

 

ここでは、ルビーレーザーがもたらす3つの効果について詳しくご紹介します。

 

1)シミ・そばかすの原因となるメラニンにアプローチ

ルビーレーザーはシミやそばかすの原因になるメラニン色素に反応し、メラニン色素がある部分を破壊します。

 

シミやそばかすは、紫外線から皮膚を守るために生成されたメラニン色素が色素沈着を起こしている状態です。紫外線のほかにもストレスや加齢などが原因の場合もあります。

 

ルビーレーザーは健康な皮膚への影響を最小限にとどめ、メラニン色素だけを破壊。破壊されたメラニン色素は術後かさぶたになり、皮膚から剥がれ落ちてシミなどの症状が改善されます。

 

ルビーレーザーは、694nmの波長でメラニンへの吸収率が高く、シミが反応するパルス幅で照射できるため、顔全体に広がるシミの改善が得意です。

また、表皮層のシミ除去の効果はYAGレーザーよりも優れています。

 

2)あざ・ADMにも照射できる

ルビーレーザーはシミだけではなく、あざやADM(後天性メラノサイトーシス)にも照射できます。あざの中でも、特に先天的な青あざの除去に効果的です。

 

ADMは顔に発生する後天性皮膚疾患の一つで、真皮にできる色素沈着が原因です。ADMは、メラノサイトという色素細胞が皮膚の深部に発生してメラニン色素を生成することで起こります。ADMもシミやそばかすと同じようにメラニン色素が原因なので、ルビーレーザーが効果的です。半年に一度の治療を続けると、効果を実感しやすくなります。

 

先天的な青あざは太田母斑ともいわれ、目の周りや頬にできることが多いあざです。さらに、ルビーレーザーは青あざだけでなく、茶色のあざにも効果があります。こうしたシミの種類を識別するためにも、まずは顔全体を診察して治療を開始します。

 

3)ホクロも削らず改善へ

ルビーレーザーで治療をすることにより、平らなホクロの改善も可能です。ホクロはメラノサイトが変質して母斑細胞となり、細胞のかたまりが形成されるために出現します。ホクロもメラニン色素でできているため、ルビーレーザーで除去できます。

 

ホクロ治療は削ったり取り除いたりすることが多いですが、ルビーレーザーなら肌にメスを入れなくてもホクロの改善が可能です。平らなホクロの場合は、レーザーの照射を続けると次第に薄くなります。ただし、大きなホクロなどはレーザーでの除去は難しいため、手術で取り除いたほうが良い場合もあります。

 

ホクロの除去には月1回のペースで5〜6回の治療が必要なので、事前に医師に相談してみましょう。

 

4.ルビーレーザーのダウンタイムと施術後の経過・アフターケア

 

ルビーレーザーには約2週間のダウンタイムがあります。1週間はテープで保護し、自然にかさぶたが剥がれるまで待ちましょう。

 

テープはなるべくはがさないようにして、取れたら貼りなおしてください。かさぶたが取れたら刺激をあたえないように、紫外線や摩擦に注意してください。

施術後、約6か月で肌が回復することがほとんどです。

 

また、症状に応じて、ビタミンCやハイドロキノンといった美白剤が処方されることがあります。

 

ここからは、ダウンタイムの期間について、症状や過ごし方などを詳しくご紹介します。

 

1)かさぶたができる|1週間はテープで保護

ルビーレーザーの治療から1週間は、テープでの保護が必要です。レーザー治療の当日にかさぶたができ、約2週間で剥がれ落ちます。

 

適切にケアすることで炎症後色素沈着などを防げます。治療後は、炎症を抑える軟膏やワセリンを処方されるため、塗った後その上からテープで保護してください。もしテープが剥がれた場合は軟膏を塗り、もう一度テープを貼りなおしましょう。

 

ダウンタイムの経過で血がにじむ場合がありますが、こすらないように注意してください。入浴時にもテープははがさないようにしましょう。

 

2)かさぶたが剥がれる|新しい皮膚がつくられる

治療から1週間を過ぎると、かさぶたが自然にはがれるようになります。かさぶたが剥がれ落ち、治療部位にはピンク色の皮膚が出現します。

 

肌が少しくぼむ場合もありますが、次第に落ち着くでしょう。治療後数か月はレーザー照射による炎症が残りますが、そのまま炎症が治まることが多いです。もし炎症がひどい場合は治療を受けたクリニックに相談してください。

 

一時的に色素沈着が起きる場合がありますが、1年ほどで消失します。また、茶色の薄皮ができることがありますが、はがさないようにしましょう。

 

3)肌が回復するまでに3か月〜6か月はかかる

ルビーレーザーの治療後は、肌が回復するまでは3〜6か月かかります。個人差がありますが、かさぶたが剥がれて完全に元の皮膚に戻るには約半年必要です。

 

かさぶたが1回剥がれても新たな薄皮ができる場合があるので、めくらないようにしましょう。皮膚へのダメージを最小限にするために、日焼け止めは必ず塗ってください。刺激の小さなノンケミカル処方の日焼け止めがおすすめです。また、帽子、日傘なども使ってしっかり肌を守ってください。

紫外線を予防することで、ルビーレーザーの効果をしっかり実感できます。

 

施術後は、照射した部位以外にはメイクはできますが、なるべく刺激を与えないように優しく触れるようにしてください。肌が回復していないうちは、肌へのダメージを与えることには特に注意が必要です。回復までには時間がかかるので、根気よくケアしていきましょう。

具体的には、洗顔やスキンケア、メイクなどは、肌をこすらないように優しく行います。

洗顔は泡で優しく洗い、1分程度で終わらせましょう。また、クレンジング料は、刺激の少ないアミノ酸系界面活性剤配合のものや、クレンジングジェルやクレンジングミルクなどの刺激の少ないタイプがおすすめです。

保湿には、セラミドなどの高保湿で刺激のない保湿成分配合の化粧品や、アルコールフリーの敏感肌向けの化粧品がおすすめです。

 

<参考記事>

シミ取りレーザー後に色素沈着?ダウンタイムや経過は?

 

5.ルビーレーザーの3つのリスクと副作用

 

ルビーレーザーには大きなもので2つのリスクがあります。

 

具体的には、色素沈着と赤み、痛みのリスクです。色素沈着はレーザー照射のダメージが原因です。色素沈着は正しくケアすることで最小限に抑えられます。

レーザー照射は、熱を当ててメラニン色素を破壊するので、患部が軽いやけどを負った状態になります。そのため、ヒリヒリとした痛みが生じることがあります。施術後、保冷剤でクーリングすれば抑えることができます。

 

また、ルビーレーザーは肝斑を悪化させるリスクもあります。

 

ここではルビーレーザーのリスクである、色素沈着とやけど、白斑化の3つについて詳しく紹介します。

 

1)色素沈着が起こる可能性がある

ルビーレーザーの治療後は、色素沈着が起こる可能性があります。色素沈着は照射した患部に起こります。色素沈着が起きるのは、レーザー照射のダメージが原因です。この色素沈着は、約1か月を目安に薄くなっていきます。

 

色素沈着を長引かせないためには、患部を保湿し刺激を与えないようにしましょう。また、紫外線ダメージを予防するために、外出時など日に当たる際には、日焼け止めクリームを欠かさず塗ってください。

 

もし、色素沈着した場合、それを擦ると炎症が起こり改善までの期間が長引くリスクがあります。できてしまった場合はなるべく触らないようにしましょう。また、肝斑がある方は、わずかなやけどでも色素沈着が起きる可能性があるので、医師に事前に相談してください。

 

2)やけどを負ってしまうリスクも

ルビーレーザー治療は熱を照射するので、副作用で軽いやけどを負ってしまうことがあります。

 

ルビーレーザーはメラニン色素に反応するため、基本的にはシミやそばかすなどの部位のみがダメージを受けて炎症している状態です。

治療後は、軟膏を塗って保湿しましょう。保湿することで皮膚をダメージから守り、より早い肌の回復を期待できます。

 

3)肝斑の白斑化

ルビーレーザーは肝斑を悪化させるリスクがあります。

 

また、反応が強すぎれば、肝斑が白斑化する可能性があります。白斑化することで、肝斑がなくなることもありますが、逆に白斑が余計に目立ちます。

このように、ルビーレーザーは肝斑の治療には向きません。

老人性のシミと肝斑が混在している方は、どのように治療を進めるかを施術前に医師と十分に相談しておくことが大切です。

 

<参考記事>

肝斑は女性ホルモンの乱れが原因!シミとは違う予防や改善・治療法

 

6.施術の流れ

 

ルビーレーザーは、医師のいる医療機関でのみ施術をうけることができます。

予約から施術の流れについて解説します。

 

1)カウンセリングや診察の予約

電話、メール、ラインなど、美容クリニックが用意している手段でカウンセリングや診察の予約を行います。

 

2)カウンセリング・診察

医師によるカウンセリング・診察をうけます。ご自身のニーズや希望を伝え、医師と相談して治療計画を立てます。また、不明点や不安な点がある場合は、すべて確認しましょう。

必ずしも、今の肌悩みや肌状態にルビーレーザーが向いているとは限りません。その場合は、医師から別の治療法が提案されます。

また、通院できる間隔や予算の上限なども伝えましょう。

なお、施術をしてはいけないケースがあるので、持病や既往歴、服用中の薬があれば、正確に伝えることが大切です。

最終的に、ルビーレーザーの施術を受けることが決まれば、同意書にサインを行います。

 

3)照射の方針を決める

医師の診察により、どのシミをどのような強さで照射するかを決めます。

医師の提案について不安がある場合は、しっかりと自分の希望や意思を伝えましょう。

 

4)施術準備

施術前に洗顔、クレンジングを行います。

痛みに弱い方や麻酔を希望される方は、麻酔クリームや静脈麻酔などで対策します。

 

5)施術

ゴーグルで目を覆って、ルビーレーザーを照射していきます。

照射時間は照射範囲により大きく変わってきますが、10分程度です。

 

6)施術終了

施術後は、保冷剤などでクーリングをします。

その後、照射部位をテープでしばらくカバーします。

その部位は、テープの上からメイクをします。なお、施術部位以外は当日よりメイク可能です。特に問題なければ、そのまま帰宅できます。

帰宅後は、シャワーや入浴も可能です。

施術範囲にもよりますが、カウンセリングを含め1時間程度です。

 

7)経過観察

1週間後、通院して経過をみて追加の照射の必要性を医師が判断します。

なお、施術後からは、紫外線ケアは継続的に行うことが大切です。

 

7.ルビーレーザーの費用相場|シミの大きさによって金額が変化

 

シミやソバカスの治療は自由診療のため、美容クリニックで料金が異なります。

ここでは目安をお示します。

 

ルビーレーザーの費用相場は、1回10,000円程度です。クリニックによっては初回料金として1ショット500円で治療できることもあります。ただし薬やテープ、処置代などが含まれない場合がありますので、必ず確認するようにしましょう。

 

シミやホクロなどの患部が広くなるほど料金は高くなります。クリニックによっては、1㎠未満は5,500円、3㎠以上では16,500円などと細かく設定されていることもあります。

 

ルビーレーザーはシミなどの大きさによって料金が変わることがほとんどなので、サイトなどで確認して複数のクリニックを比較するとよいでしょう。

 

なお、最終的には診察料やオプションを含めた総額をカウンセリングの際に確認しましょう。

 

8.ルビーレーザーとYAGレーザー・アレキサンドライトレーザーの違い

 

1)ルビーレーザーとYAGレーザーの違い

YAGレーザーは532nm、1064nmの2波長を肌に直接照射することにより、肌のくすみやシミ、肝斑を改善する効果があるレーザー機器です。

YAGレーザーは、ルビーレーザーよりも高い出力の照射が可能であるため、機械の性能で比較した場合、YAGレーザーのほうが優れているといわれています。

しかし、ルビーレーザーと異なり、酸化ヘモグロビンへの反応が高いと血管が破壊され紫斑ができたり、色素沈着のリスクも高まります。

 

<参考記事>

YAGレーザーとは?シミへの効果やダウンタイムについて解説

 

2)ルビーレーザーとアレキサンドライトレーザーの違い

アレキサンドライトレーザーは755nmという波長をもつレーザーです。ルビーレーザーよりも波長が長いため、より皮膚の深い層まで届く特徴があります。

ルビーレーザーと同様に、主にメラニン、あざ、刺青、シミ、そばかすなどの黒色の色素性病変に反応しやすい特徴があります。

また、ルビーレーザーと同じく酸化ヘモグロビンへの吸収率が低いため、正常な血管へのダメージが小さい点でもよく似ています。

さらに、ルビーレーザーと比べ、照射後の瘢痕、色素沈着、色素脱色が少ない特徴があります。そのため、毛根部を破壊する医療レーザー脱毛としても用いられるレーザーです。

 

<参考記事>

アレキサンドライトレーザーとは?シミへの効果や値段について解説

 

種類メラニンへの反応酸化ヘモ

グロビンへの反応

特徴
ルビー24薄いシミにも効果があり、色素沈着のリスクが少ない
YAG(532nm)11薄いシミに効果があるが、色素沈着のリスクが高い
YAG(1068nm)43皮膚の深い層に届く

脱毛にも使える

アレキサンドライト32皮膚の深い層に届く

脱毛にも使える

※表の1〜4は反応の強さのレベル(順位)を表してしています。

 ルビーレーザーは、メラニンへの反応の良さは2番目で、酸化ヘモグロビンは4番目となります。

 

3)ピコレーザーとルビーレーザー

ピコはパルス幅(照射時間)、ルビーは光源なので、比較するポイントが違います。

だから、この2つは本来比較の対象にはなりません。

しかし、従来、ルビーレーザーといえばQスイッチルビーレーザーのことを指していたため、ピコレーザーとの比較が「パルス幅」の大小の視点で行われてきました。

ピコレーザーはパルス幅が短い

そんな中、最近ではピコルビーレーザーの医療機器「ディスカバリー・ピコプラス」が登場しました。

このレーザーは、ピコスポット、ピコフラクショナル、ピコトーニングの3つ照射方法が可能なピコルビーレーザーです。

ピコレーザーは衝撃波でシミを砕く

 

<参考記事>

ピコレーザーとはシミ取りに効果ある?種類やダウンタイムについても解説

ピコトーニングの効果はいつから?施術間隔やダウンタイムも解説

ピコスポットの経過とダウンタイム。かさぶたにならない過ごし方は?

 

9.ルビーレーザーのよくあるQ&A

 

ここまでルビーレーザーの効果やダウンタイム、リスクについてご紹介しました。ルビーレーザーの治療をお考えの方は、痛みや効果についてまだ不安があるかもしれません。

 

ルビーレーザーのよくある質問についてまとめましたので、治療選びの参考にしてください。

 

Q1.痛みはどのくらい?

ルビーレーザーの治療の痛みは、ゴムではじかれたような痛みと表現する方が多いようです。ほとんどの方が耐えられる痛みですが、痛みに弱い方などは事前に医師に相談しましょう。

 

痛みを感じるのは断続的で、照射するたびにパチンとした痛みを感じることがあります。症状や患部の大きさによっては、麻酔を使用する場合があります。

 

Q2.かさぶたができませんが効果はありますか?

ルビーレーザーの治療後はかさぶたができることが多いのですが、症状によってはできない場合もあります。かさぶたにならないからといって失敗したわけではないので、ご安心ください。

 

かさぶたができにくい症状としては、ADMや皮膚の深い部分のシミがあります。また、もとから色が薄いシミもかさぶたができにくいです。

 

Q3.1回でも効果あるのでしょうか?

皮膚の浅い箇所にあるシミやそばかすなどは、1回の治療で改善できることが多く、ほとんどは2回までの施術で除去できます。

一方、皮膚の深い部分のシミやADMは、多くは複数回の治療が必要です。カウンセリングや診察の際に、医師に治療の回数を確認しましょう。

 

Q4.保険適用になるって本当?

ルビーレーザーでの治療は、保険適用を受けることが可能なものがあります。たとえば、生まれつきのあざやケガによって起きた色素沈着(外傷性刺青)などが対象です。

 

保険適用になるかどうか確認したい場合は、クリニックの診療やカウンセリングで一度相談してみましょう。受付で予約をするときに聞いてみても良いでしょう。

美容皮膚科は美しくなるためのクリニックなので、ほとんどの治療に保険が適用されません。皮膚科と美容皮膚科の両方のクリニックでカウンセリングを受けて比較してみると、どちらが自分の症状に合っているかわかるかもしれません。

 

Q5.ルビーレーザーの施術が受けられないケースはありますか?

次のような方は、ルビーレーザーの施術が受けられません。

 

  • 光線過敏症、光感受性を増強させる薬を飲んでいる方
  • 治療部位に皮膚がんがある、または疑われる方
  • 治療部位に金の糸が入っている方
  • リウマチで金製剤の服用歴がある方
  • 治療部位に肌色や白色の刺青やアートメイクが入っている方
  • 妊娠中・授乳中の方

また、肝斑のある方は施術を受けられないことがあります。

 

上記以外でも既往歴や治療中の病気がある方、飲んでいる薬がある方は、カウンセリングの際に医師に相談しましょう。

 

10.まとめ

 

ルビーレーザーのシミやそばかすへの効果やメリットをはじめ、ダウンタイムや副作用・デメリットについて解説しました。また、費用や施術後のアフターケア、ほかの美容レーザーとの比較も行いました。

ルビーレーザーは、メラニンへの反応が良い一方で酸化ヘモグロビンにはあまり反応しないため、シミ取りにとても効果的でリスクが少ないというメリットがあります。また、最近のQスイッチルビーレーザーは、シミにむらなく均一に照射できることから、より治療効果が高まっています。

しかしながら、レーザーを照射することで色素沈着や赤み・痛みといった副作用のリスクもあります。

ルビーレーザーでシミの治療を受けようと思っている場合は、医師から効果やメリットとデメリットや副作用の話をしっかり聞いた上で、納得して受けるようにしましょう。

この記事が、ルビーレーザーの施術に興味がある方や施術を希望している方にとって、お役に立てば幸いです。

 

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