抜け毛がひどい原因と対策!男性・女性に分けて年代別に解説

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頭髪は男性にとっても女性にとっても見た目に関わるため、抜け毛がひどくなると精神的に苦しい思いをする人が非常に多い症状です。
一時的なものであればいいのですが「いつまでこんなに抜けるんだろう」「どうしたら抜け毛を抑えられるだろうか」と深刻に悩んでいる人も少なくありません。
今回は抜け毛がひどくなる原因とその対策について解説します。男女別・年代別に解説していますので、ぜひ自分に当てはまる項目をチェックしてくださいね。

この記事の監修医師
■診療科
内科,美容皮膚科,アレルギー科,アンチエイジング外来,女性外来,産業医
■経歴
ニューヨーク州バッファロー市生まれ
金沢医科大学 医学部 卒
金沢医科大学病院にて小児科・内科研修
大阪・神戸・東京・福岡の病院で内科と皮膚科を担当
2018年8月クリスタル医科歯科クリニック内に内科、美容皮膚科、アレルギー科を開設
■資格
日本内科学会 認定内科医
日本医師会 認定産業医
抗加齢医学会 専門医
目次

1.ひどい抜け毛の原因は男性と女性で違うもの?

ひどい抜け毛が自分の身に起こると、男女年齢問わず誰もが気になりますね。

もちろん、何らかの病気が原因の場合もありますが、紫外線ダメージや間違った洗髪方法などが原因で抜け毛が増えることも。

抜け毛そのものは、ヘアサイクルの過程で健康な方でも起こります。だから、特に頭皮や頭髪に異常が起きているとは限りません。

しかし、ひどい抜け毛の場合は、カラダや頭皮、頭髪に何らの問題を抱えていることがあります。

また、ひどい抜け毛の原因は、男性と女性で若干異なっています。もちろん、同じ原因であることもありますが、男性と女性ではホルモンの分泌に違いがあるため、原因が必ずしも一緒とは限りません。

そこで、この記事では、ひどい抜け毛について、男女別・年代別で多い原因について詳しく解説していきます。

また、正常・異常の見分け方、対策方法についてもご紹介します。

2.ひどい抜け毛はヘアサイクルの乱れが原因

男女ともにヘアサイクルというものはあり、これが乱れることが抜け毛や薄毛の原因です。

1)ヘアサイクルと抜け毛

抜け毛がひどい場合は、ヘアサイクルが乱れていることがほとんどです。

ヘアサイクルは毛周期とも呼ばれ、発毛と脱毛を繰り返しています。

健康な状態なら、毛髪は2〜6年の周期で生え変わります。しかし、ヘアサイクルが乱れると周期が早まり、100日前後で抜けるようになります。

それがひどい抜け毛や薄毛の原因になるのです。

2)正常なヘアサイクルと抜け毛

正常なヘアサイクルは、次の周期で発毛と脱毛を繰り返しています。

  • 成長期(早期・中期・後期) 2年~6年
  • 退行期 2週間程度
  • 休止期  3ヶ月から4ヶ月

髪の毛は、2年~6年に及ぶ早期〜後期の成長期を経た後、退行期を迎えます。退行期は毛乳頭の活動が弱くなり、毛球部が徐々に小さくなる時期です。

退行期は2週間程度で終わり、その後休止期を迎えます。

そこで、髪の毛の成長は止まり、脱毛して次の成長期早期を迎え、新たな髪の毛が生え変わります。

正常なヘアサイクルで休止期を終えても髪の毛は、ブラッシングやシャンプー時の軽い力で抜け落ちます。

この場合は、抜け毛がひどいと感じることはありません。

3)乱れたヘアサイクルと抜け毛

ヘアサイクルが乱れていると、退行期や休止期の期間は変わりませんが、成長期が短くなります。特に、成長期は、後期成長期を迎えず、中期成長期からすぐに退行期へと移行してしまいます。

その結果、髪の毛が十分に成長できず、100日前後の周期で毛髪が抜けてしまい、一本一本が細く柔かくなってしまうのです。

男性に多い「AGA」はヘアサイクルが乱れることで、抜け毛が進行する脱毛症の1つです。

AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味です。

3.男女年齢を問わないヘアサイクルの乱れの原因

1)加齢(エイジング)

男女にかかわらず、加齢とともに、髪を作る毛母細胞の機能が低下していきます。

これが男女問わず抜け毛の原因になります。

加齢そのものを止めることはできませんので、年齢を重ねるに従い、抜け毛が増えます。

2)食生活に乱れと悪い栄養バランス

毛髪は、ケラチンというタンパク質でできています。だから、健やかな毛髪を作るには、タンパク質やその源のアミノ酸を摂ることが大切です。

また、ケラチンを作るには、亜鉛も必要ですが、ビタミンが頭皮で亜鉛の働きを助けてくれます。

さらに、十分な鉄分があると、貧血にならず、髪の成長に必要な酸素と栄養分が届けることができます。

このように毛髪の成長には、タンパク質、アミノ酸、亜鉛、ビタミン、鉄などの栄養素をバランス良く摂ることが大切なのです。

しかし、加工食品やジャンクフード、脂っぽい食事、塩分や糖質の多い食事などに偏ってしまうと、これらの栄養素が不足してしまうことがあります。

その結果、ひどい抜け毛や薄毛の原因になってしまうことがあります。

3)良くない生活習慣

良くない食生活以外でも過度な飲酒、喫煙、睡眠不足、運動不足などは、抜け毛の増加の原因となります。

過度な飲酒は、アルコールを代謝するときに髪の成長に必要な亜鉛を大量に消費してしまいます。亜鉛はヘアサイクルにとって大切な栄養素の1つですが、不足するとひどい抜け毛の原因となってしまうことがあります。

睡眠不足だと髪の成長に必要な成長ホルモンの分泌が低下します。そのため毛髪の成長に悪影響を及ぼします。その結果、薄毛になったり、十分に成長していない髪が抜け落ちて抜け毛がひどくなったと感じることもあります。

運動不足は血流の低下を招くため、頭皮への栄養が回りにくくなります。

その結果、毛髪が薄くなったり、抜け毛が増えてしまう原因になります。

4)外的な環境要因

日本には四季がありますが、それが抜け毛の原因になってしまうことがあります。

春は、子供の学校の卒業・入学、異動による引っ越しなどで、新しい環境で生活を始めることがあります。

人によっては、それがストレスになることもあります。ストレスは、過度に大きくなると、自律神経のバランスを乱し、血流を低下させます。それが原因となって、頭皮の栄養不足が起こり、抜け毛の原因になってしまうことがあります。

夏は紫外線が強くなって頭皮や毛髪へのダメージが増えます。紫外線対策や頭皮・毛髪ケアが不十分だと、その影響で秋になって抜け毛が増えてしまうことがあります。

冬は、空気が乾燥します。そのため、頭皮が乾燥しやすく、ダメージを受けやることも。

また、体温の低下による免疫力低下も起こりやすくなります。

その結果、頭皮の環境が乱れ、抜け毛がひどくなることがあります。

特に、頭皮の常在菌バランスが乱れると、炎症が起きて髪が抜けてしまうことがあります。

5)間違った頭皮・毛髪ケア

  1. 間違った先髪

    先髪の際に、頭皮が大きなダメージを受けると抜け毛や薄毛の原因になってしまいます。

    ラウレル硫酸Naなどの刺激の強い界面活性剤が入ったシャンプーを使うことや頭皮にシャンプーの泡が残るとバリア機能が低下します。また、爪を立てて頭皮をゴシゴシ洗うこともバリア機能低下に原因です。それによって、頭皮が傷つくと、細菌感染のリスクが高くなります。もし、感染すると炎症が起こり、抜け毛が増えることもあります。

  2. 間違ったドライヤーの使い方

    ドライヤーを当てる際に、頭皮からの間隔が20cm以下になると、水分が奪われてバリア機能が低下します。

    また、同じ箇所に長時間ドライヤーを当てることも頭皮のバリア機能低下につながります。

    これらも抜け毛や薄毛の原因になることもあります。

6)AGAやFAGAなど

ひどい抜け毛は、AGAやFAGA、円形脱毛症などの可能性があります。

AGAは、男性ホルモンであるテストステロンが頭皮の5αリダクターゼと結合し、ジヒドロテストステロン(DHT)になることで始まります。ジヒドロテストステロン(DHT)は、毛乳頭細胞の男性ホルモン受容体に取り込まれ、毛母細胞へ脱毛シグナルを送ります。その結果、ヘアサイクルの成長期が短縮されて、細くて短い髪が増えてしまいます。もし、細くて短い抜け毛が増えた場合は、AGAの疑いがあります。

FAGAとは、女性の薄毛の総称で、女性型男性脱毛症とも呼ばれることがあります。

頭頂部もしくは全体的に均一に髪が抜けていくことが多いのが特徴です。

女性の薄毛は現在では「FPHL(Female Pattern Hair Loss)」とも呼ばれています。

ほかにも、円形脱毛症や脂漏性皮膚炎によって髪が多量に抜ける場合もあります。円形脱毛症であっても、頭髪全体が抜ける場合もあります。

脂漏性皮膚炎は、マラセチアという真菌が原因で、フケによる毛穴詰まることで抜け毛が起こります。

2.抜け毛がひどい原因と対策【男性編】

今、男女を問わない原因を整理しましたが、ここからは男性のひどい抜け毛の原因と対策について解説します。

10代・20代・30代以降・40代・50代以降に分けて解説していきます。

1)<10代>皮脂分泌の異常・誤った頭皮ケア

10代男性の抜け毛の原因として一番多いのは、皮脂分泌の異常と謝った頭皮ケアです。

この年代の男性は、力いっぱいシャンプーを行うことで、頭皮を傷つけることがあります。結果的に炎症を引き起こし、抜け毛が増えて薄毛となることがあります。

また「モテたい」「カッコよく見せたい」とシャンプーを朝晩とする人もいます。結果的に正常に皮脂が分泌されずに皮脂が多く分泌され、頭皮が清潔に保たれずに抜け毛が増えることもあるのです。

2)<20代>ストレス・生活習慣の乱れ

20代男性の抜け毛の原因として多いのは、ストレスや生活習慣の乱れです。ちょうど社会人になるタイミングで一人暮らしなどをしたり、仕事で忙しくなって食事や睡眠が不規則・不足がちになると毛髪のサイクルがくるってしまいます。

また、遺伝的に薄毛の家系では、男性ホルモンの過剰分泌によって薄毛に悩む人も出てきます。この場合はAGAである可能性が高いため、早期に治療を開始することで抜け毛を改善することが可能です。

3)<30代~>AGA・ストレス・遺伝

30代~40代男性の抜け毛の原因は、AGA・ストレス・遺伝が多くなります。

男性型脱毛症であるAGAは男性ホルモンの異常が原因の進行性症状ですが、適切な治療を受けることで進行を抑えることが可能です。

また、この年代は仕事上やプライベートでも結婚・子どもが生まれる・出世などでストレスを感じやすい出来事も多く、上手くストレスを発散することがカギとなります。

4)<40代・50代以降の壮年期>AGA・加齢

40代・50代以降の壮年期の男性の抜け毛の原因で多いのは、主にAGAと加齢になります。毛髪の成長サイクルが徐々に加齢によって衰え、頭皮の環境も悪くなってくる年代です。

また、AGAに悩む人も多くクリニックで医師の診断を受け適切な治療を受けることも大切です。自己判断で悩む前に、一度医師の診察を受けることも検討するといいでしょう。もちろん、規則正しい食生活と睡眠も忘れずにしてください。

5) 男性に見られる抜け毛・薄毛

ここで、男性に見られる抜け毛・薄毛の原因と症状、特徴をまとめます。

<男性に見られる病気による抜け毛>

病気主な症状・特徴主な原因
AGA・額の生え際または頭頂部の髪の毛が薄くなる

・徐々に進行していく

・遺伝

・ホルモンバランスの乱れ

・栄養不足や睡眠不足

・ストレス

 

円形脱毛症

・円形または卵型に髪の毛が抜ける

・数カ所または全体にできることもある

・ストレス

・免疫機能の低下

 

脂漏性脱毛症

・炎症が毛穴に波及すると抜け毛が増えることがある・フケによる毛穴の炎症

・ホルモンバランスの乱れ

・過剰な洗髪

・マラセチア属真菌

 

抜毛症

 

・病気で自分の髪の毛を抜いてしまう・精神障害

・ストレス

 

<参考記事>
AGAの初期症状とは?いつから脱毛が始まるのか段階ごとに解説!
AGAの原因には何がある?ストレスや生活習慣による影響と対策

3.抜け毛がひどい原因と対策【女性編】

女性の抜け毛の原因は、男性と違って遺伝というよりは間違ったケアや更年期・妊娠・出産という女性ならではの事情も関係してきます。特に女性は見た目の上で薄毛は非常に深い悩みとなるため、早期の対策が必要です。

10代~20代・20代~30代・産後・40代・50代以降の壮年期に分けて解説します。

1)<10代~20代>誤った頭皮ケア

10代~20代女性の抜け毛の原因で一番多いのは、謝った頭皮ケアです。この年代の女性は、異性によく見られたいと思う人も多いだけでなく、シャンプーなどさまざまな頭皮ケアを試す人もいます。

朝・晩とシャンプーをすると頭皮の皮脂が過剰に分泌されてダメージを受けて抜け毛につながることがあります。

対策として、髪や頭皮に優しいシャンプーを選び、適切な階数のシャンプーを心がけることで抜け毛が改善します。

2)<20代~30代>ストレス・生活習慣の乱れ

20代~30代女性の抜け毛の原因は、ストレス・生活習慣の乱れが一番多いです。社会人になって一人暮らしを始めて、仕事に追われて睡眠や食事がおろそかになって栄養バランスが崩れたり、ダイエット等で充分な栄養が摂れなかったりします。また仕事などでストレスが多くなる人もいるでしょう。

これらの影響で髪にまで栄養がいかず、抜け毛が増えるのです。

対策としてはシャンプーするときに頭皮をマッサージする、サプリメントで栄養を補う、育毛剤で髪の発育を助けるようにするといいでしょう。

3)<産後>ホルモンバランスの乱れ

妊娠・出産後の女性は、ホルモンバランスが大きく変化して乱れがちとなり、髪にまで栄養がいきわたらず抜け毛が増える方が多いです。

妊娠中は、おなかの胎児に栄養が優先してまわされるため。髪にまでなかなか栄養がいきません。出産後は妊娠中とはホルモンバランスが変わること、体力が大幅に低下していることで髪の成長サイクルが短くなって抜け毛が増える傾向にあります。

対策としては、産後に可能であれば里帰りなどでゆっくり回復する時間を取ること、婦人科でホルモンを整える薬や漢方を処方してもらうといいでしょう。

4)<40代・50代以降の壮年期>加齢・頭皮環境の悪化

40代・50代以降の壮年期の女性の抜け毛の原因で多いのは、やはり加齢と頭皮環境の悪化です。

更年期・閉経期を迎えるため、ホルモンバランスが大きく変化する年代で、頭皮の環境も乾燥・栄養不足などで悪化します。

また、加齢によって毛根が老化し、血行が悪くなるだけでなく栄養がいきわたらず毛髪が細くコシのない髪質に変化する人もいます。ホルモンバランスの変化で、FAGA(女性型男性脱毛症)で悩む人も一定数います。

対策としては、栄養バランスを考えた食べ物を摂取すること、規則正しい生活を送るだけでなく、あまりにも抜け毛が多いと感じる場合はクリニックで医師に相談してみましょう。

5)女性の抜け毛・薄毛の主な原因と症状

女性の抜け毛・薄毛の主な原因と症状をまとめます。

原因としては、加齢や出産によるホルモンバランスの乱れ、過度なダイエットなどによる栄養不足、睡眠不足、ストレス、全身疾患、遺伝的な要因、頭皮を引っ張る髪型などがあります。

症状は次の通りです。

病名症状
びまん性脱毛症髪の毛全体のボリュームが減る

 

牽引性脱毛症ポニーテール結びや帽子によって抜け毛が増える
産後脱毛症産後に抜け毛が増える
休止期脱毛症髪の毛が休止期(成長が止まった)状態で抜け毛が増える
円形脱毛症ストレスなどで発症する円形の脱毛症
脂漏性脱毛症皮脂量が多いことによって抜け毛が増える
粃糠(ひこう)性脱毛症フケによって抜け毛が増える

<参考記事>
女性の薄毛(FAGA)の原因と対策。確実に治す方法はある?
女性の薄毛治療(FAGA)は保険適用にならない!費用相場は?

4.抜け毛がひどい原因はその他にも

抜け毛の原因は、ストレスや加齢による頭皮環境の悪化・間違った頭皮ケアなど男性・女性どちらにも共通するものもあります。しかし、女性は妊娠・出産・更年期から閉経などホルモンバランスの変化をより受けやすいため性別によって違う原因もあるでしょう。

上記に挙げた原因以外にも、いくつかありますので解説します。

1)内臓の病気によるひどい抜け毛

代表的なのは、病気による抜け毛です。代表的なものとしては、抗がん剤などの化学療法で使われる薬では副作用として髪に限らず全身の毛が脱毛になることが知られています。

他にも、薬によっては脱毛を促す成分があるため、心配な方は事前にしっかりと医師に確認してから治療を受けるようにしましょう。

薬による脱毛の場合は、薬の摂取をストップした場合時間はかかりますが髪が元通りに生えてくるのが一般的です。

他には、梅毒・甲状腺の疾患(バセドウ病や橋本病など)・膠原病(全身性強皮症、全身性エリテマトーデスなど)でも脱毛が見られます。

2)ストレスによるひどい抜け毛

ストレスによってひどい抜け毛に見舞われることもあります。代表的なものが円形脱毛症です。円形脱毛症は、脱毛箇所が単発型もあれば脱毛斑が2ヶ所以上に発生する発生する多発型、他にも蛇行型や全頭型、ひどい場合は髪だけでなくまつ毛や眉毛、体毛といった脱毛する汎発型もあります。

ストレスの原因がはっきりしている場合は、ストレスを取り除くことで症状が会場に向かいますが必ずしもストレスの原因がはっきりしない場合もあり、休養や睡眠を多く取るなど、生活習慣の改善も必要です。

他には、新型コロナウイルスの後遺症で抜毛症となるケースも報告されています。こちらに関しては、治療法などが確立されているとはいいがたい現状のため、基本的には規則正しい生活を送ることが一番大切となります。

5.抜け毛がひどい時に正常と異常を見分けるポイント

次に抜け毛が多いと感じた場合正常な抜け毛と異常な抜け毛を見分けるにはどうしたらいいのでしょうか。明らかに多量の抜け毛があれば、異常な状態だとわかりますが普段より少し多いくらいで判断が難しい場合に見分けるポイントを紹介します。

1) 1日100本程度の抜け毛なら正常範囲内

髪の毛は、ヘアサイクルが正常であっても、季節にもよりますが1日100本程度は抜けています。一般的には、この程度であれば正常範囲です。

例えば、夏に野外で汗をかいたり、紫外線を多く浴びたりして頭皮にダメージがあると一時的に抜け毛が増えることがあります。

髪の成長サイクルにもよりますが、正しいヘアケアをしていてこの程度の抜け毛であれば問題ないと判断しましょう。

ただし、100本程度での抜け毛でも以前より明らかに髪の毛が細くなったり、毛根がついていない髪の毛ばかりという場合は要注意です。注意深く観察して、気になる用であれば早めにクリニックで医師に相談してください。

2)抜け毛がひどい箇所が部分的

抜け毛のひどい場所が部分的な場合は、円形脱毛症等の可能性があります。一部分だけうっすら頭皮が透けて薄毛になっている、シャンプーやヘアケア商品が頭皮と合わず脱毛しているなど、明らかに一部分の髪が良く抜けると感じた場合は何か異常があると考えたほうがいいでしょう。

3)抜け毛が細い

抜け毛を観察してみて、明らかに以前よりも髪の毛が細くなっている場合も要注意です。血行の悪化や食生活の乱れなどで毛根に栄養が行き届いておらず、髪の成長が阻害された結果細い髪の毛が生えてきます。

対策としては栄養バランスのとれた食事をしっかり摂取すること、睡眠などの生活リズムを整えることなどが重要となります。

4)抜け毛に毛根がついていない

抜け毛に毛根がついていない髪の毛も危険な状態です。もし、床に落ちた抜け毛や寝具に付いた抜け毛を観察して、毛根が付いていなければAGA(男性型脱毛症)や円形脱毛症の可能性があります。

毛髪は、成長期→退行期→休止期のサイクルで成長します。正常な抜け毛は休止期に抜けますが、異常がある抜け毛は成長期の途中で髪が抜け、毛根がついていないのです。

6.抜け毛の対策

1)正常な抜け毛の対策

正常な抜け毛は特別な対策をする必要はありませんし、クリニックに行くなどの対処する必要はありません。

しかし、加齢でも頭皮は衰えますし、生活習慣が乱れると抜け毛が増えることも。

髪の健康を維持するためには、定期的に生活習慣やヘアケアの状態をチェックしましょう。

  • 栄養バランスの良い食事を摂っているか?
  • 睡眠は十分かつ良質か?
  • 適度な運動を続けているか?
  • 正しい洗髪ができているか?
  • ドライヤーは正しく使えているか?

2)あまりにも抜け毛がひどい時にはクリニックへの相談がおすすめ!

あまりにも抜け毛がひどいという場合、一人で悩み続けるとストレスとなり余計にひどくなりかねません。早期にクリニックで医師に相談することで、悩みが解決することもあります。迷ったらまずはクリニックで医師に相談してみましょう。

医師に相談する際は、いつ頃からどれくらいの抜け毛があるのか記録を付けておき、クリニックに持参すると治療に役立ちます。

3)クリニックではどんな治療で抜け毛を改善する?

クリニックにでは、まずひどい抜け毛の原因を探り、それに合った治療を行います。

AGAは、ジヒドロテストステロン(DHT)の合成を阻害する治療薬や発毛を促す治療薬を使うことで、進行を抑えたり、改善できる可能性があります。

円形脱毛症には必ず治る治療法は存在しませんが、最初にステロイド薬の外用や塩化カルプロニウム液の外用、抗ヒスタミン薬の内服、セファランチンの内服、液体窒素療法が行われることで改善することが期待できます。

治りにくい場合には、頭皮にステロイド薬を注射したり紫外線療法が行われることもあります。

脂漏性皮膚炎の場合は、原因となるマラセチア菌の増殖を抑える薬や炎症を抑える薬を使用します。

他にも医師がサプリメントの提案やストレス解消、バランスの整った食事の摂り方などをアドバイスするケースもあります。

抜け毛がひどい、異常なくらい多いなどで、病気が疑われる場合は、早めにクリニックを受診して、医師の診断を受けることが大切です。

<参考記事>
AGA治療薬の種類一覧。ジェネリック医薬品はある?
AGA治療は効果がない?効果なしと言われる理由とともに実態を紹介
AGA治療で後悔しないための7つのポイント

7.まとめ

男女や年代別の抜け毛の原因と対策・正常な抜け毛と異常な抜け毛の見分け方について解説してきました。また、その対策についても触れました。
いかがだったでしょうか。

髪の毛は、見た目に直結するため普段より抜け毛が増えたと感じると不安になりますが、しっかりと見極めたうえで不安であれば早期にクリニックで医師に相談するのが一番です。

抜け毛がひどい時には原因を見極めて早めの治療が行えるからです。

また、栄養バランスのとれた食事と睡眠、ストレスを適度に解消して健康的な生活を送ることも大切です。

この記事がひどい抜け毛で悩んでいる男性・女性の方のお役に立てば幸いです。

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