安全なEDクリニックの見分け方|厚労省オンライン診療指針と怪しいサイトのチェックポイント

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EDは人に相談しにくく、つい手軽にネットで薬を探しがちです。しかしその中には、医師の診察なしに薬を売る「個人輸入代行サイト」など、適切な医療を伴わないサイトも紛れています。本記事では、安全なEDクリニックを見分けるために、①厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が定める守るべきルール(2026年4月施行の改正医療法でオンライン診療が医療法上に位置づけられ、都道府県への届出が義務化)、②正規の医療機関が満たすべきチェックポイント、③避けるべき怪しいサイトの特徴を、公的情報をもとに整理します。安さや手軽さではなく、「安全に治療を続けられるか」で選ぶための判断材料としてご活用ください。

中澤 佑介 先生
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この記事の監修医師
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なかざわ腎泌尿器科クリニック

院長 中澤 佑介先生

ED治療は、医師が持病や併用薬を確認したうえで、適切な薬を適切な量で処方することで初めて安全に行えます。最近はオンライン診療が普及し、自宅から手軽に受診できるようになりましたが、その手軽さに便乗して、医師の診察を伴わない不適切なサイトも存在します。2026年4月からはオンライン診療が医療法上に明確に位置づけられ、オンライン診療を行う医療機関には届出やルールの遵守が求められ、不適切な実施には行政の監督が及ぶようになりました。クリニックを選ぶ際は、安さだけでなく「医師の診察があるか」「正規品を扱っているか」「医療機関としての情報が明示されているか」をぜひ確認してください。

 

<執筆者>

ナールス美容医療アカデミー編集長 富本充昭

富本充昭

 

安全なEDクリニックの見分け方の図

「どのクリニックやサイトを選べば安全なのか分からない」
「オンライン診療って、ちゃんとした医療なのだろうか」
「安いサイトと正規クリニックは、いったい何が違うのか」
ED治療を始めるとき、最初の関門が「どこで受けるか」です。選び方を誤ると、偽造品や不適切な処方で健康を損なうおそれもあります。本記事では、公的なルールをもとに、安全なクリニックを見分けるポイントを整理します。EDや治療の全体像は、「【医師監修】ED治療の完全ガイド|原因・治療薬・オンライン診療の選び方まで徹底解説」もあわせてご覧ください。

大前提|ED治療は「医師の診察」が必要な医療行為

ED治療薬(PDE5阻害薬)は、血管に強く作用する医薬品です。狭心症などで硝酸薬を使用している方が併用すると、急激な血圧低下を招くおそれがあるなど、使い方を誤ると危険を伴います。だからこそ、医師が持病や併用薬を確認したうえで処方することが大前提です。逆に言えば、「医師の診察なしで薬だけ買える」サイトは、医療安全上おすすめできません。多くは海外から薬を取り寄せる個人輸入代行であり、偽造品のリスクを伴います。詳しくは、「【警告】ED薬の個人輸入・通販は危険!偽造品40%の衝撃データと正規クリニックを使うべき理由」をご覧ください。正規の医療機関は、対面でもオンラインでも、必ず医師の診察を経て処方します。

厚労省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」とは

厚労省オンライン診療指針のポイントの図

オンライン診療を安全に行うため、厚生労働省は2018年(平成30年)に「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を策定しました。そして2026年(令和8年)4月1日に施行された改正医療法により、オンライン診療が医療法上に明確に位置づけられ、ルールが大きく強化されています【1】【2】。

■ 2026年4月からの主な変化(改正医療法)
・オンライン診療を行う医療機関は、所在地の都道府県知事への届出が義務化された
・指針の「最低限遵守する事項」が「オンライン診療基準」(厚生労働省令)に格上げされた
・基準に違反する不適切な事例には、都道府県による指導・立入検査・是正命令等が可能になった
・改正に合わせて指針・Q&Aも改訂された(医政発0402第3号ほか)

つまり、オンライン診療を行う医療機関には医療法上の届出やオンライン診療基準の遵守が求められ、不適切な実施に対しては行政による指導・立入検査・是正命令等の対象となります。指針が医療機関に求めている主な内容は次のとおりです。

■ 指針が定める主なルール(抜粋)
・対面診療と適切に組み合わせて実施するのが基本(原則としてかかりつけの医師が実施)
・医師が診療計画を立案したうえで実施する
・初診では、顔写真付きの身分証明書などで確実に本人確認を行う
・患者が急変した場合に備え、他の医療機関と連携できる体制を確保する
・指針を遵守してオンライン診療を行っている旨を、ホームページや院内掲示で明示する
・初診では麻薬・向精神薬を処方しないなど、薬剤処方のルールを守る
・情報セキュリティ・プライバシー保護の対策を講じる

オンライン診療そのものの仕組みや安全性については、「ED治療のオンライン診療とは?仕組み・安全性・厚労省ガイドラインをわかりやすく解説」で詳しく解説しています。

安全なEDクリニックのチェックポイント

安全なEDクリニックの8つの条件

ここまでのルールを踏まえ、安全なクリニックが満たしているべき条件をまとめました。受診先を選ぶ際の確認リストとしてご活用ください。

■ 安全なクリニックの条件(こんなクリニックを選ぶ)
・医師による診察・問診がある(症状や持病、併用薬を確認してくれる)
・国内承認薬・正規流通品を扱っているか(個人輸入代行ではない)
・医療機関名・所在地・医師名などの情報が明示されている
・オンライン診療指針の遵守を明記し、都道府県への届出を行っている
・硝酸薬など、危険な飲み合わせや持病を確認する問診がある
・副作用や急変時の連絡・対応体制が示されている
・料金体系(薬代・診察料・送料)が明確に表示されている
・プライバシー保護・情報セキュリティへの配慮がある

避けるべき「怪しいサイト」のチェックポイント

怪しいサイトの7つのサイン

反対に、次のような特徴が見られるサイトは要注意です。一つでも当てはまる場合は、利用を避けるのが賢明です。

■ 危険なサイトのサイン(こんなサイトは避ける)
・医師の診察・問診なしで薬だけ購入できる
・「個人輸入代行」「海外発送」「海外製ジェネリック」を前面に出している
・正規クリニックよりも極端に安い
・「100%効く」など、誇大な効果をうたっている
・運営者情報・医療機関情報・医師名が不明確
・連絡先がない、前払い(銀行振込)のみ
・日本語の表記が不自然

こうしたサイトで購入したED薬は、製薬4社の調査で約4割が偽造品と判定されています【3】。詳しいデータは、「【警告】ED薬の個人輸入・通販は危険!偽造品40%の衝撃データと正規クリニックを使うべき理由」をご覧ください。

正規の医療機関と個人輸入代行サイトの違い

両者の違いを、安全性の観点から一覧にしました。

比較項目正規の医療機関個人輸入代行サイト
医師の診察あり(持病・併用薬を確認)ない場合が多く、自己判断になりやすい
扱う薬国内承認薬・正規流通品を確認できる偽造品・未承認薬のリスク
法的な位置づけ医療法・オンライン診療基準等に基づく医師の診察・処方を伴う医療ではない場合が多い
健康被害時の救済条件を満たせば救済制度の対象になり得る個人輸入品は救済制度の対象外
医療機関情報医療機関名・所在地・医師名等が明示不明確なことが多い

安全に受診する手順|対面・オンライン

正規の医療機関を選べば、対面でもオンラインでも安全に治療を始められます。基本の流れは「クリニック選び → 問診・診察 → 処方(オンラインは自宅配送)」です。クリニックの比較は「【2026年最新】EDオンライン診療おすすめクリニック|料金・配送・プライバシー対策を徹底比較」、費用の目安は「ED治療にかかる費用の全相場|薬代・診察料・定期便でどれだけ変わる?対面とオンラインの比較」、薬の選び方は「バイアグラ・レビトラ・シアリスの違いを医師が解説|効果・副作用・服用方法の比較表付き」が参考になります。

富本充昭
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ナールス美容医療アカデミー編集長 富本充昭 コメント

ナールス美容医療アカデミー

編集長 富本充昭

製薬会社を皮切り医療・医薬関連の世界に長く身を置いてきた私が、クリニック選びで最も重視してほしいと思うのは「医師の診察があるかどうか」です。これは単なる形式ではありません。EDの背後には糖尿病や高血圧などの病気が隠れていることがあり、診察はそれを見つける機会でもあります。2026年4月の医療法改正で、オンライン診療にも医療法上のルールと行政の監督が及ぶようになったことは、利用者にとって大きな安心材料です。安さや手軽さに引かれる前に、「これは“医療”として提供されているか」を一度立ち止まって確認してください。それが、安全な治療への一番の近道です。

安全なクリニック選びに関するよくある質問

Q1. オンライン診療は、対面診療より危険ですか?

指針やオンライン診療基準を踏まえて適切に行われるオンライン診療であれば、医師が問診・本人確認を行い、持病や併用薬を確認したうえで処方を判断します。対面診療と同じく限界はありますが、医師の診察を伴わない個人輸入代行とはまったく異なるものです。

Q2. 「医師監修」と書いてあれば安全ですか?

「医師監修」は、必ずしもそのサイトで医師の診察が受けられることを意味しません。実際に診察・処方を行う医療機関かどうか、医療機関情報や医師名が明示されているかを確認しましょう。

Q3. 海外発送のサイトは、すべてダメなのでしょうか?

海外発送をうたうサイトをすべて一律に判断することはできませんが、ED薬を海外から取り寄せる個人輸入には、偽造品のリスクや救済制度の対象外といった問題があり、推奨しにくいのが実情です。国内の正規の医療機関で処方を受けるのが安全です。
そのほかの疑問は、「ED治療・オンライン診療のよくある質問Q&A|「一生続く?」「バレない?」30の疑問に医師が回答」にまとめています。

まとめ

まとめ:安全なクリニックの見分け方

・ED治療は医師の診察が必要な医療行為。「診察なしで薬だけ買える」サイトは避ける
・厚労省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が安全な実施ルールを定めている
・2026年4月の改正医療法でオンライン診療が医療法上に位置づけられ、都道府県への届出が義務化
・違反する不適切な業者には、行政の指導・立入検査・是正命令等が可能になった
・安全なクリニックは、医師の診察・正規品処方・医療機関情報の明示などを満たす
・個人輸入代行サイトは偽造品リスク・救済制度対象外。安さより安全性で選ぶ

参考文献

本記事の根拠として、以下の公式情報・公的ルールを参照しています。
【1】厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(平成30年3月策定、令和8年4月一部改訂)
日本語要旨:オンライン診療を安全に実施するための国の指針。対面診療との適切な組み合わせ、診療計画の立案、初診時の本人確認、患者急変時の体制確保、薬剤処方のルール、情報セキュリティなどの遵守事項を定める。本記事の安全なクリニックが守るべきルールの根拠として参照。
【2】厚生労働省「オンライン診療について」(医療法等の一部を改正する法律によるオンライン診療の医療法上の位置づけ・都道府県への届出義務、令和8年4月1日施行)
日本語要旨:2025年公布の改正医療法により、オンライン診療が医療法上に定義され、実施する医療機関に都道府県知事への届出を義務化。指針の最低限遵守事項を「オンライン診療基準」(省令)に格上げし、違反には都道府県の指導・立入検査・是正命令等を可能とした(令和8年4月1日施行)。本記事の法的枠組みの根拠として参照。

【3】ファイザー株式会社・バイエル薬品株式会社・日本新薬株式会社・日本イーライリリー株式会社「<偽造ED治療薬4社合同調査結果>依然減らない健康被害へのリスク―インターネットで入手したED治療薬の約4割が偽造品」(2016年11月24日)

日本語要旨:国内でED治療薬を製造販売する製薬4社(ファイザー〔現ヴィアトリス製薬〕・バイエル薬品・日本新薬・日本イーライリリー)が2016年に実施した合同調査。日本・タイの調査会社を通じてインターネットで発注・入手したED治療薬を鑑定した結果、国内外の合計で約4割(40.0%、28/70)、国内発注分で35.6%(16/45)、タイ発注分で48.0%(12/25)が偽造品と判定された。本記事の「製薬4社の調査で約4割が偽造品」というデータの根拠として参照。

【4】厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
日本語要旨:個人輸入される医薬品は品質・有効性・安全性の確認がなされておらず、偽造品や有害物質混入のリスクがあると注意喚起。個人輸入された医薬品による健康被害は医薬品副作用被害救済制度の対象とならないことを明記。本記事の個人輸入代行サイトを避けるべき理由の根拠として参照。
【5】政府広報オンライン「健康被害などリスクにご注意! 海外からの医薬品の個人輸入」
日本語要旨:海外医薬品の個人輸入は「自分自身での使用のみ」が認められること、医薬品医療機器等法に基づく安全性・有効性が確認されていない場合があること、偽造品・劣化品のリスク、副作用が生じても医薬品副作用被害救済制度の対象外となることを一般向けに整理。利用前に医師・薬剤師等の専門家に相談すべきとする。本記事の個人輸入のリスク・法的位置づけの根拠として参照。

 

※本記事は医師監修のもと作成されていますが、個別の医療アドバイスを提供するものではありません。受診や治療については必ず医師にご相談ください。
※オンライン診療に関する制度は改正・運用変更が行われる場合があります。最新の情報は厚生労働省の公式サイトでご確認ください。

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