【警告】ED薬の個人輸入・通販は危険!偽造品40%の衝撃データと正規クリニックを使うべき理由

本ページはPRを含みます。

ネット上には、正規クリニックより安くED薬を販売する「個人輸入代行サイト」があります。しかし、ED薬の個人輸入・通販では偽造品や不純物混入、危険な飲み合わせの見逃しなどのリスクがあります。健康被害時も救済制度の対象外となるため、正規医療機関での処方が安全です。

中澤 佑介 先生
MESSAGE
この記事の監修医師
メッセージ

なかざわ腎泌尿器科クリニック

院長 中澤 佑介先生

「安いから」という理由だけでED薬をネットで購入するのは、非常に危険です。偽造品には有効成分が過剰に含まれていたり、まったく入っていなかったり、思わぬ不純物が混じっていることがあります。特に、心臓の薬(硝酸薬)を服用中の方がED薬を自己判断で使うと、急激な血圧低下など命に関わる事態を招きかねません。ED治療は、医師が持病や併用薬を確認したうえで、適切な薬を適切な量で処方することで初めて安全に行えます。費用が気になる場合も、まずは正規の医療機関にご相談ください。

 

<執筆者>

ナールス美容医療アカデミー編集長 富本充昭

富本充昭

 

「クリニックより断然安い通販サイトを見つけたが、大丈夫だろうか」
「個人輸入って違法ではないの?」
「どうせ同じ成分なら、安いほうがいいのでは?」
結論から言えば、ED薬を個人輸入代行サイトや通販で入手するのは、強くおすすめできません。その理由を、公的なデータと制度をもとに解説します。EDという疾患や治療全体については、「【医師監修】ED治療の完全ガイド|原因・治療薬・オンライン診療の選び方まで徹底解説」もあわせてご覧ください。

【調査データ】ネットのED薬、40%が偽造品

個人輸入ED薬の40%が偽造品であるデータ

国内でED治療薬を製造・販売する製薬4社(ファイザー・バイエル薬品・日本新薬・日本イーライリリー)が2016年に実施した合同調査では、看過できない実態が明らかになりました【1】。

【調査データ】個人輸入ED薬の40%が偽造品
製薬4社が2016年3〜8月、個人輸入代行業者のネットサイトから入手したED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス)70検体を鑑定したところ、40.0%(70件中28件)が偽造品と判定されました。内訳は国内発注分が35.6%(45件中16件)、タイ発注分が48.0%(25件中12件)でした【1】。

これは2009年に続く2回目の調査で、前回(国内外合計55.4%)より割合は下がったものの、依然として高い水準です。実際、2015年に税関で差し止められた偽造医薬品は約1,030件と10年前の約100倍に増え、その多くがED治療薬とされています【1】。安さの裏には、これだけのリスクが潜んでいます。

偽造品の正体|“何が入っているか分からない”

 偽造ED薬の正体

偽造ED薬の中身は千差万別です。同じ調査の成分分析では、正規品の最大用量を上回る量の有効成分が含まれるもの、逆にまったく含まれないもの、正規品にはない物質や不純物が混入したものが確認されました。報道では、有効成分が通常の1.5倍配合された製品も指摘されています。

■ 偽造品で確認された“中身”の例
・有効成分がまったく含まれていない(=効果なし・経済的損害)
・有効成分が正規品より過剰(血管が開きすぎて低血圧などのおそれ)
・正規品にない物質や不純物の混入(血糖降下剤の混入例も報告)
・不衛生な工場で製造され、品質管理がなされていない

外見やパッケージは精巧に作られており、専門家でも見分けは困難です。「本物」「海外製ジェネリック」とうたっていても、その品質は保証されていません。正規の薬の違いを知りたい方は、「バイアグラ・レビトラ・シアリスの違いを医師が解説|効果・副作用・服用方法の比較表付き」をご覧ください。

個人輸入の4大リスク

個人輸入ED薬の4大リスク

個人輸入・通販でED薬を入手することには、偽造品以外にも複数の重大なリスクがあります。

■ 個人輸入で見逃せない4つのリスク
① 偽造品・粗悪品による健康被害:成分ゼロ・成分過剰・不純物混入など。
② 医師の診察がない:硝酸薬との危険な飲み合わせや、高血圧・心疾患などの持病を見逃すおそれ。
③ 用量・使用法が不確実:自己判断による過剰摂取や誤用のリスク。
④ 健康被害が起きても公的救済の対象外:すべて自己責任となる(後述)。

特に②は深刻です。EDの背景には糖尿病・高血圧などの生活習慣病が隠れていることが多く、こうした持病や併用薬の確認なしに強力なED薬を使うのは危険です。詳しくは、「生活習慣病が引き起こす「器質性ED」|糖尿病・高血圧・動脈硬化との関係と早期受診の重要性」をご覧ください。

知っておきたい「医薬品副作用被害救済制度」と個人輸入

日本には、医薬品を適正に使用したにもかかわらず重い副作用が起きた場合に、医療費や年金などを給付する公的制度「医薬品副作用被害救済制度」があります(運営はPMDA。救済給付の費用は製造販売業者等の拠出金で賄われ、事務費の2分の1相当額は国庫補助)【2】。しかし、ここに重要な落とし穴があります。

【重要】個人輸入した医薬品は救済制度の“対象外”
厚生労働省は「個人輸入された医薬品による健康被害については救済対象となりません」と明記しています【3】。つまり、個人輸入したED薬で健康被害が生じても、医薬品副作用被害救済制度の対象外となり、治療費も含めてすべて自己責任となります。

正規の医療機関で処方された国内承認薬を適正に使用した場合は、重篤な副作用が生じた際に医薬品副作用被害救済制度の対象になり得ます。ただし、実際の給付可否はPMDA等の判定に基づいて決まります。「安く買えた」つもりが、万一のときに大きな経済的・健康的打撃を負うことになりかねません。

個人輸入は「違法」になることも|法的な位置づけ

医薬品の個人輸入が認められるのは、原則として“自分自身が使用する範囲”に限られます。個人輸入した医薬品を他人へ譲渡・販売することは医薬品医療機器等法(薬機法)違反にあたるおそれがあり、また医薬品を輸入する際には原則として地方厚生局への輸入確認が必要とされています【4】。個人輸入代行サイトを利用する場合でも、品質・成分・保管状態・販売経路が確認できないことが多く、健康被害が起きた場合のリスクは利用者自身が負うことになります。

「安い」は本当に安い?|結局は高くつく

偽物をつかめば効果は得られず、支払った代金は無駄になります。さらに健康被害が起きれば治療費がかかり、その費用は救済制度の対象外。数百円〜数千円の差を惜しんだ結果、はるかに高い代償を払うことになりかねません。正規診療の費用構造は、「ED治療にかかる費用の全相場|薬代・診察料・定期便でどれだけ変わる?対面とオンラインの比較」で詳しく解説しています。

正規クリニック vs 個人輸入・通販|安全性の比較

正規クリニックと個人輸入の安全性比較図

正規の医療機関での処方と、個人輸入・通販の違いを一覧にしました。

比較項目正規クリニック(処方)個人輸入・通販
品質・成分国内承認薬・正規流通品として品質管理されている偽造品が約4割・成分が不明なことも
医師の診察あり(持病・併用薬を確認)なし(すべて自己判断)
飲み合わせの安全硝酸薬併用などを医師が確認危険な併用を見逃すおそれ
健康被害時の救済副作用被害救済制度の対象になり得る対象外(全額自己責任)
結果的なコスト総額が明確で安心偽物・治療費でかえって割高に

怪しいサイトの見分け方|チェックポイント

怪しいサイトの見分け方のチェックリスト

次のような特徴のあるサイトは、特に注意が必要です。

■ 注意したいサイトの特徴
・医師の診察なしでED薬が購入できる
・正規クリニックよりも極端に安い
・「個人輸入代行」「海外製ジェネリック」と表記されている
・運営者情報・連絡先が不明確、前払いのみ
・日本語の表記が不自然、誇大な効果をうたう

安全な医療機関の選び方は、「安全なEDクリニックの見分け方|厚労省オンライン診療指針と怪しいサイトのチェックポイント」でさらに詳しく解説しています。

正規クリニックを使うべき理由|安全な入手方法

正規の医療機関では、医師が持病や併用薬を確認したうえで、国内承認の正規品を適切な量で処方します。副作用が起きた際の対応窓口があり、公的救済制度の対象にもなり得ます。近年は対面だけでなくオンライン診療も普及していますが、ED治療薬は心血管系のリスクなどを確認する必要があるため、医師が問診でこれらを確認し、禁忌がないと判断できることが前提です。既往症のある方などは、対面での確認がすすめられる場合もあります。仕組みや安全性は、「ED治療のオンライン診療とは?仕組み・安全性・厚労省ガイドラインをわかりやすく解説」をご覧ください。

富本充昭
MESSAGE
ナールス美容医療アカデミー編集長 富本充昭 コメント

ナールス美容医療アカデミー

編集長 富本充昭

私は製薬会社時代に医薬品の品質管理の厳しさを間近で見てきました。正規の医薬品は、原料の調達から製造、流通、販売後の安全管理まで、幾重もの確認を経て患者さんの手に届きます。一方、個人輸入の偽造品は、その真逆——誰が、どこで、何を入れて作ったのかも分かりません。「同じ成分なら安いほうが」という発想は、医薬品にはあてはまりません。ED薬は血管に強く作用する薬であり服薬には慎重さが求められます。だからこそ、安さではなく“確かさ”で選んでいただきたい。正規の診察を受けることが、結局はもっとも安全で、もっとも確実な選択です。

個人輸入・偽造品に関するよくある質問

Q1. ED薬の個人輸入は違法ですか?

自分自身が使用する範囲での個人輸入は直ちに違法とはなりませんが、他人への譲渡・販売は薬機法違反にあたるおそれがあります。また健康被害が起きても公的救済の対象外で、リスクは利用者が負います。

Q2. 「海外製ジェネリック」と書いてあれば本物ですか?

そう表記されていても品質は保証されません。調査では、そうしたうたい文句で売られる製品にも多数の偽造品が含まれていました。外見では正規品と見分けられないのが実情です。

Q3. 安全に、なるべく安く済ませる方法はありますか?

正規クリニックで国内承認のジェネリックを選び、定期便などを活用するのが現実的です。個人輸入に手を出さず、「総額」と「安全性」の両面で比較してください。
そのほかの疑問は、「ED治療・オンライン診療のよくある質問Q&A|「一生続く?」「バレない?」30の疑問に医師が回答」にまとめています。

Q4. 偽造ED薬は見た目で見分けられますか?

偽造ED薬は、外箱・錠剤の色・刻印まで精巧に作られていることがあり、見た目だけで本物かどうかを判断するのは困難です。「海外製ジェネリック」「正規品」と表示されていても、成分や品質が保証されるわけではありません。安全性を重視するなら、医師の診察を受け、正規の医療機関で処方された薬を使用しましょう。

Q5. 個人輸入したED薬を飲んで体調が悪くなったらどうすればよいですか?

服用後に動悸、めまい、強い頭痛、胸の痛み、息苦しさ、急な血圧低下などを感じた場合は、自己判断で様子を見ず、すぐに医療機関へ相談してください。症状が強い場合は救急受診が必要です。その際は、服用した薬の包装や錠剤、購入サイトの情報を持参すると、診断の手がかりになります。

まとめ

まとめの図

・製薬4社の2016年調査では、個人輸入ED薬の40.0%が偽造品(国内35.6%・タイ48.0%)
・偽造品は有効成分ゼロ〜過剰、不純物混入など中身は千差万別で健康被害のリスク
・医師の診察がないため、硝酸薬併用などの危険や持病の悪化を見逃すおそれ
・個人輸入品は医薬品副作用被害救済制度の対象外で、すべて自己責任
・他人への譲渡・販売は薬機法違反になりうるなど、法的なリスクもある
・「安さ」より「確かさ」。正規の医療機関で診察を受け、正規品の処方を受けることが、安全性の面で最も基本的な選択

参考文献

本記事の根拠として、以下の調査・公的情報を参照しています。
【1】ファイザー株式会社・バイエル薬品株式会社・日本新薬株式会社・日本イーライリリー株式会社「インターネットで入手したED治療薬の約4割が偽造品――偽造ED治療薬4社合同調査結果発表」(2016年11月24日)

日本語要旨:個人輸入代行業者のネットサイトから入手したED治療薬70検体を鑑定し、40.0%(28件)が偽造品と判定(国内35.6%、タイ48.0%)。成分分析で有効成分ゼロから過剰、不純物混入まで確認。本記事の偽造品40%データの根拠として参照。
【2】独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「医薬品副作用被害救済制度 制度の概要」

日本語要旨:国内で医薬品医療機器等法を遵守して流通する医薬品を適正に使用したにもかかわらず重篤な健康被害が生じた場合に、医療費・年金等を給付する公的制度。救済給付の費用は製造販売業者等の拠出金で賄われ、事務費の2分の1相当額は国庫補助。本記事の救済制度の仕組みの根拠として参照。
【3】厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」

日本語要旨:個人輸入される医薬品は品質・有効性・安全性の確認がなされておらず、偽造品や有害物質混入のリスクがあると注意喚起。個人輸入された医薬品による健康被害は医薬品副作用被害救済制度の対象とならないことを明記。本記事の個人輸入リスク・救済制度対象外の根拠として参照。
【4】政府広報オンライン「健康被害などリスクにご注意! 海外からの医薬品の個人輸入」

日本語要旨:海外医薬品の個人輸入に伴うリスク(成分の不確実性、副作用時の対応困難、救済制度の対象外)を解説。動悸・めまい、死亡に至った健康被害事例や、他人への譲渡・販売の違法性、輸入確認の必要性にも言及。本記事の個人輸入の法的位置づけ・健康被害事例の根拠として参照。

 

※本記事は医師監修のもと作成されていますが、個別の医療アドバイスを提供するものではありません。ED治療薬の服用については必ず医師にご相談ください。
※本記事中の調査数値は、2016年に製薬4社が発表した「偽造ED治療薬4社合同調査」の公表値に基づきます。

SNS Share

\ この記事をシェアする /