ほうれい線は加齢によって引き起こされるたるみで、多くの人が気にする悩み。実際30代を過ぎてくると、少しずつ肌のハリや弾力が減っていき、目立つようになると実年齢より老けて見えてしまいます。
また、一度目立つようになってしまったほうれい線を消すのは難しいことです。そのため、気になり始めたら早めのケアが重要です。
本記事では、美容医療による効果的な治療法から自分でできる予防法や対策までを幅広くご紹介します。
長崎大学医学部卒業後、長崎大学形成外科入局
長崎大学病院・長崎医療センター・福岡徳洲会病院で形成外科勤務
福岡大学形成外科 レーザー外来・美容医療担当
2016年に形成外科・美容皮膚科 みやびクリニック 開院
1.ほうれい線とは?
ほうれい線とは、小鼻の外側から口の横あたりまで伸びている境界線です。
法令線、豊麗線などと表記することもあり、医学的には鼻唇溝(びしんこう)とも呼ばれています。
シワだと勘違いしている方も多いのですが、もとからある2本の境界線が顔のたるみで目立った肌状態です。
<ほうれい線が目立たない女性と目立つ女性>
ほうれい線は誰にでもありますが、加齢にともなって肌のハリが失われていくと、深い溝のように目立ってしまいます。
30代を超えると目立つことが多いのですが、20代やそれ以下の高校生でも目立つことがあります。
その理由は、原因がさまざまだからです。
この記事では、ほうれい線を解消するための効果的な美容医療や自分で出来るケア方法や予防などの対策をご紹介します。
<監修医からのメッセージ>
ほうれい線は多くの女性の肌悩みです。
また、最近では男性でも気にされる方が増えています。
ほうれい線の主な原因は顔のたるみです。
顔のたるみは皮膚の衰えに加えて、皮下組織の衰え(減少または増加)や表情筋、靭帯(リガメント)、骨などの衰えなどの影響を受けます。
原因によって、浅かったり、深く刻まれたりしますが、顔のたるみが原因の場合は、エイジングケア化粧品や医薬部外品では改善できません。
また、フェイスマッサージや表情筋のトレーニングなども効果は限定的で、誤った方法で行うと悪化してしまうリスクがあります。
予防的なケアや浅い場合の改善には役立っても、深く刻まれたほうれい線を消すことはできないのです。
深く刻まれたほうれい線を改善、解消できる可能性が最も高いのは、美容医療です。
今ではほうれい線を改善する治療の選択肢が増え、メスを使わなくてもよい施術もたくさんあります。
もし、深いほうれい線で悩まれている場合は、一度、美容クリニックでカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
ほうれい線の悩みが解消されることを心より願っています。
<参考記事>
2.ほうれい線が目立つ原因は?
ほうれい線が目立つ原因としては、次のようなものがあります。
1)顔のたるみ
ほうれい線の主な原因は顔のたるみです。たるみの原因は、加齢などによって真皮の衰えや皮下組織、顔の靭帯(リガメント)、表情筋が衰えてしまうことです。
顔のたるみは、30代以降で目立つ多くのほうれい線の原因となります。
<参照記事>
2)むくみ
血管やリンパ管の衰えによって、老廃物や不要な水分が溜まると顔がむくんでしまうことがあります。
顔のむくみで脂肪層に水分が溜まると、脂肪が膨張してしまいます。
この状態が長く続くと、重力に負けてたるみが生じて、ほうれい線の原因になるのです。
つまり、むくみは、ほうれい線をもたらす原因の一つです。
<参照記事>
3)紫外線による光老化
紫外線による光老化は、ほうれい線をはじめとする肌老化の原因です。
若い時から紫外線、特にUVAを浴びているとそれが大きなダメージを与え、真皮のコラーゲンやエラスチンを減らしたり、変性させてしまいます。
その結果、エイジングケア世代になると加齢と相まって、一層、ほうれい線が目立つようになります。
最近では、紫外線以外の近赤外線やブルーライトも光老化の原因になることがわかってきました。
<参考記事>
近赤外線でたるみやほうれい線など肌老化!紫外線より怖い有害光線
4)肌の乾燥
お肌の乾燥が、浅いほうれい線の原因となるケースがあります。
朝起きた時にだけほうれい線が目立ったり、若い方で時々ほうれい線が目立つなどの場合は、乾燥によるほうれい線の可能性があります。
また、乾燥肌をそのまま放置していると、真皮までダメージが進み、ほうれい線が深くなってしまうことがあります。
<参照記事>
5)歯並びや骨、姿勢の問題
ほうれい線の原因はほかにもあります。
歯並びや顎の問題
歯並びが悪く、噛み合わせが悪いと顎の関節が変形して、顔の骨格のゆがみにつながります。
矯正や骨切りなど、歯科治療後にほうれい線が目立つこともあります。
骨の衰え
アメリカの美容・形成外科学の学術雑誌「Plastic and Reconstructive Surgery Journal 2011」に掲載された医学論文で、骨粗鬆症による頭蓋骨の崩れが、ほうれい線、目の下のたるみやマリオネットラインに悪影響を与えることが示唆されています。
猫背など悪い姿勢
猫背など悪い姿勢が長く続いたり、日常的になっていると、顔のたるみをもたらしほうれい線の原因になることがあります。
<参照記事>
6)急激なダイエット
急激で無理なダイエットで、栄養状態が悪化します。
その結果、皮膚のたんぱく質の量や質の低下をもたらします。
それが肌のたるみをもたらし、ほうれい線の原因になります。
<参照記事>
7)表情のクセや生活習慣
ほうれい線は、表情のクセによっても深く目立つようになります。たとえば、マスクを着用していると、無意識に口元の筋肉がゆるむため、表情筋が衰えていきます。また、食事の際にいつも同じ側で噛んでいると、片側の表情筋の緊張が高まり、ほうれい線を深くしてしまいます。
このように、表情筋は普段の表情のクセや生活習慣の影響を受けます。
ほうれい線ができやすい人の特徴は以下のようなものがあります。
- 無表情が多い。笑う機会が少ない。話す機会が少ない。
- 頬杖をつく。同じ方向をむいて寝ている。
- 食事はいつも同じ側で噛む。噛む回数が少ない。
生活習慣で注意したいのは、表情筋を使う機会が少ないことや、片側の表情筋に圧迫や負担がかかることです。特に、頬杖をつくと、筋肉・神経が圧迫されて血流が悪くなり、顔のむくみやシワの原因にもなります。また関節にも負担がかかり、顔がゆがんでしまう可能性もあります。
さらに、最近ではマスク生活が日常となり、それが肌のダメージや乾燥の原因になっています。その結果、ほうれい線が目立つこともあります。
<参考記事>
3.ほうれい線ができる原因は年代で異なる
ほうれい線の原因は、今挙げたとおり、たくさんありますが、年齢によって何が大きな影響を及ぼすかが異なります。
また、年齢を重ねるほどほうれい線が目立つリスクは高くなります。
ナールスでは、年齢と肌の関係を表すエイジングインデックスという指標を作成しました。
それとの関係を整理しながら、年齢別にほうれい線が深く刻まれる原因を整理します。
<エイジングインデックス>
<参考記事>
ほうれい線の原因と10代、20代、30代、40代、50代の特徴
エイジングインデックスはエイジングケアの道しるべ!肌老化を数値化
1)10代や20代のほうれい線の原因は?
10〜20代の肌にはハリ・弾力もあることから、肌の衰えが原因となってほうれい線が目立つことは稀です。
しかし、10代の中学生や高校生、20代のような若い年齢でも、ほうれい線に悩む方がいます。
10代や20代ほうれい線が目立つ主な原因としては、頬骨の形や頬の厚みといった骨格によるものや、肌の乾燥、普段の良くない姿勢、急激なダイエットなどがあります。
この中で、最近ではマスク生活が乾燥をもたらすことによって、若くてもほうれい線が目立つケースがあります。
幸い、この場合は乾燥が改善されれば目立たなくなります。
一方、深いほうれい線が刻まれるケースは、顔や口腔内の骨格の問題の可能性があります。
具体的には、次のようなケースがあります。
- 丸顔
下顎の骨が小さく、食べ物を噛むときにはたらく筋肉に力が上手く伝わらず、表情筋が衰えやすい。
- 頬骨の位置が高い
皮下脂肪が痩せやすく、筋肉が落ちることで、ほうれい線が目立ちやすくなる。
加齢が進むと一層目立つことが多い。
- 頬骨の位置が低い
頬骨周囲の筋肉や皮下脂肪を十分に支えられず、頬のたるみやほうれい線が目立ちやすくなる。
- 歯茎が出ている
口周りの筋肉が緊張状態になりやすく、必要以上に筋肉に力を入れてしまうため、ほうれい線が目立ちやすくなる。
<25歳のエイジングインデックス>
<参考記事>
2)30代や40代のほうれい線の原因
30代
30代になると、ほうれい線の悩みは多くなります。ほうれい線の原因は、加齢にともなっておこる肌の水分量減少によるハリ・弾力の低下や、肌の土台となるコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の減少などがもたらす肌のたるみによるものが増えてきます。
若いころの皮膚は、しなやかで伸び縮みできますが、30代くらいからは加齢で少しずつ皮膚は薄くなり、ほうれい線が深くなってきます。
<35歳のエイジングインデックス>
40代
40代になるとさらに肌老化が進みます。
真皮は30歳より衰え、線維芽細胞の活力も下がります。
そのため、30代以上にコラーゲンやエラスチンが減ってしまいます。
加えて紫外線ダメージの蓄積、乾燥のダメージ、生活習慣の影響も受けるため、真皮層は弱くなっていきます。
真皮以外でも、皮下組織や表情筋の衰えなども重なることで一層、ほうれい線が目立つようになります。
<45歳のエイジングインデックス>
3)50~60代
50代
50代では皮膚の老化がさらに進みます。
また、多くの女性は50代前半には閉経を迎え、女性ホルモンも40代以上に減ってしまいます。
さらに、口元周辺の表情筋の衰えや、リガメントの緩み、骨の萎縮なども進み、輪郭の乱れが目立ったり、深いほうれい線が目立つようになります。
<55歳のエイジングインデックス>
60代以降
60代以降もさらに肌や体の衰えは進みます。
そのため、ほうれい線やシワなどはさらに深くなって、メイクではカバーできなくなってきます。また、肌の水分量はさらに減って、より弾力もなくなります。
<65歳のエイジングインデックス>
肌の老化や表情筋の衰え、リガメントの緩みは放っておくと進行してしまうため、早い段階からのケア・対策が必要です。今の自分の肌の状態にあったスキンケアとエイジングケアを始めていきましょう。
4.ほうれい線を消す美容医療ベスト3は?
ほうれい線は、スキンケアやメイクである程度目立たなくすることはできますが、その原因から考えれば根本的に消えるというものではありません。
くっきりと深く目立ってしまったほうれい線を消したいなら、美容医療に頼るのが近道です。
今では、メスを使う施術以外にヒアルロン酸の注入をはじめ、ハイフや高周波による治療などさまざまなものがあります。
どれが一番良いか、効果が高いかは医師の考えによっても異なりますが、多くのクリニックで医師がベスト3としておすすめしているのは、ヒアルロン酸注射、ハイフ(HIFU)、糸(スレッド)リフトです。
これらは組み合わせることも可能です。
ここでは、この3つを詳しくご紹介します。
1)ヒアルロン酸注射
ほうれい線のある口元に注射で直接ヒアルロン酸を注入します。
注入したヒアルロン酸がほうれい線の周りの皮膚をボリュームアップするとともに、体内のヒアルロン酸と融合し、肌のハリが戻ります。
注射してすぐに効果が表れる点がメリットで、ダウンタイムも短いので気軽に受けられる治療の一つです。
効果は6〜18ヶ月と持続性があります。
ヒアルロン酸の種類によっては、従来のものと比較して持続期間が長いものがあります。
しかし、効果を持続させるためには、定期的に施術する必要があります。
<メリット>
- 即効性が高い
- 治療時間が短い
- ダウンタイムが短い
- 安全性が高い(アレルギー反応が起きにくい)
<デメリット>
- 半年~1年程度で体内に吸収されていくため、元に戻ってしまう
- 注入部が盛り上がることがある
- しこりができる場合がある
<参照記事>
ヒアルロン酸注射の肌への効果・持続期間はいつまで?ボトックスとの違いも解説!
2)ハイフ(HIFU)
HIFU(High Intensity Focused Ultrasound)とは、高密度焦点式超音波を出力する治療機器です。
超音波を利用して真皮層、皮下脂肪、、表情筋の筋膜に熱を加えて引き締め効果を発揮します。
また、ダメージを受けた肌がコラーゲンの再生を促すことでハリを導く治療法です。顔全体に照射しても15分~30分程度と施術時間と短く、ダウンタイムもほとんどなく効果が得られることがメリットです。
効果は半年~1年の間持続します。またハイフ治療は、繰り返し受けることでほうれい線の改善につながっていきます。
<メリット>
- 真皮層からSMAS筋膜までアプローチできる
- 引き締め効果とリフトアップ効果が得られる
- 肌へのダメージが少なく治療時間が短い
- ダウンタイムが短い
<デメリット>
- 赤みや腫れが起きる場合がある
- 治療後は肌トラブルに注意が必要
- 施術当日は体を温めてはいけない
<ハイフの効果>
3)糸(スレッド)リフト
糸リフトは、顔に糸を挿入して気になるたるみやほうれい線をリフトアップする治療のことです。
使用する糸リフトには、「コグ」と呼ばれるトゲのようなものがついていて、それが皮膚にひっかかり、リフトアップできるメカニズムです。
また、糸が皮下組織を刺激し、コラーゲンやエラスチンの生成を促すことで、肌のハリがもたらされます。
そのため、リフトアップ効果だけでなく、肌の内側からほうれい線が改善される効果も期待できます。
糸リフトの糸は溶ける糸(吸水性)と溶けない糸(非吸水性)の2種類がありますが、今では溶ける糸が主流となっています。
<メリット>
- ハイフより高い即効性が期待できる
- 切開リフトに比べてダメージが少ない
- 切開リフトに比べて治療時間が短い
- 切開リフトに比べてダウンタイムが短い
<デメリット>
- 切開リフトよりも効果が小さい
- 切開リフトよりも効果の持続時間が短い
- 術者による効果の差が大きい
5.ほうれい線の美容医療の選択肢
ここでは、ベスト3以外のほうれい線の美容医療の選択肢をご紹介します。
1)注入系の治療
ヒアルロン酸注射が代表的ですが、ほかにも脂肪注入やボトックス注射が効果的な場合もあります。
脂肪注入
顔の脂肪注入は、自分自身の体から採取した脂肪を濃縮技術によってコンデンスリッチファット(CRF)=濃縮脂肪細胞に生成し、これをターゲットとなる部位に注入する施術です。
濃縮脂肪細胞は、死活・老化細胞や水分などの不要なもの、不純物を除去します。
そのため、定着率が優れているという大きなメリットがあります。
また、アレルギー反応の心配が少なく、自然な仕上がりになります。
最近では、頬がこけることで目立つほうれい線の治療の選択肢として、この施術を取り入れる美容クリニックも増えつつあります。
表情クセのほうれい線はボトックスも選択肢
ほうれい線は表情ジワではないため、本来、ボトックス注射は向いた施術ではありません。
ただし、笑ったときにほうれい線が目立つ方や表情が左右非対称な方は、ボトックス注射が有効なケースもあります。
<参考記事>
2)エネルギー機器による治療
高周波治療
高周波(RF)の熱エネルギーを照射することにより、皮膚や皮下組織の深くまで熱が浸透することで、コラーゲンの収縮によって引き締め効果を発揮するとともに、産生を促進させ、ハリを取り戻すことによってほうれい線を改善する治療です。
高周波治療機器には、サーマクール、テノール、イントラジェン、エンディメッドプロなど、いくつかの種類があります。
これらは少しずつ特徴が異なります。
<参考記事>
フラクショナルレーザー
フラクショナルレーザーは、レーザーで肌に小さな穴を開けることで自己治癒反応を利用し、たるみやほうれい線を改善させる治療法です。
肌にごく小さな穴が開くことで、人間の体が自ら傷を治すのと同じように、肌はコラーゲンやエラスチンを増やして修復しようとします。
コラーゲンやエラスチンが増えることで皮膚の質を良くすることで肌にハリや弾力が出て、ほうれい線が改善します。
3)フェイスリフト(切開によるリフトアップ)
フェイスリフトとは、耳周囲の皮膚を切開し、皮膚だけでなく、SMAS筋膜から引き上げることで、たるみを根本的に解消する治療法です。
ほうれい線にも効果が高く持続期間は個人差がありますが、約5~10年です。
メリットは、HIFUや糸リフトよりも大きな改善ができることです。また、持続期間の長さもメリットです。
しかし、ダウンタイムが長くばれやすいことや施術費用が大きいことです。
4)薬剤の導入
ダーマペン
ダーマペンは、髪の毛より細い針で肌に穴を開け、自然治癒力を高める美容治療です。肌に開いた傷を修復する過程でコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの分泌が促され、ほうれい線などの肌悩みを改善できます。そのほか、肌のハリや弾力がアップし、くすみの改善効果も期待できます。
スネコス
スネコスは、非架橋のヒアルロン酸と6種類のアミノ酸が配合された薬剤を注入する治療です。線維芽細胞を刺激し、コラーゲンとエラスチンの合成を促すことでほうれい線を改善します。
水光注射
水光注射は、真皮の浅い層にヒアルロン酸をベースに、ビタミン、プラセンタ、成長因子、トラネキサム酸などの美容有効成分を注入する治療です。
注入する成分によって効果は異なり、肌悩みに合わせてカスタマイズすることができます。
グロースファクター治療
グロースファクターとは、成長因子のことで、もとから肌にあるたんぱく質です。
細胞増殖因子とも呼ばれ、上皮細胞増殖因子(EGF)、線維芽細胞増殖因子(FGF)、インスリン様細胞増殖因子(IGF)などがあります。
肌のグロースファクターは加齢で減ってしまいます。
グロースファクター治療とは、薬剤としてのグロースファクターを注入することで、線維芽細胞を活性化させてほうれい線を改善する治療法です。ダウンタイムも短く、効果の持続期間が長いことがメリットです。
<参考記事>
スネコス注射は目の下のクマに効果ある?効果期間やデメリットも完全解説!
5)再生医療や肌の再生を促す治療
線維芽細胞再生治療
線維芽細胞再生治療は、自分自身の耳の後ろなど目立ちにくい場所の小さい皮膚片を採取し、その中にある線維芽細胞を培養して増やした後、ターゲットとなる部位の肌に戻す治療です。
注入部位で線維芽細胞が増えるため、コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンを生み出し、肌のハリを改善します。
ほうれい線の場合は、その周りの肌に線維芽細胞を注入して治療を行います。
PRP皮膚再生療法
PRP皮膚再生療法は、自分自身の血液を採取し、医療機器でその血液の中から血小板のみを取り出して、その血小板をターゲットとなる部位に注入する治療法です。
血小板には止血をする効果だけでなく、さまざまな成長因子が皮膚を活性化することが可能です。
ほうれい線の場合は、その周りの肌にPRPを注入して治療を行います。
<参考記事>
男性のほうれい線を美容医療でどう治す!皮膚科専門医加藤雄一郎先生に聞いた
6.ほうれい線を自力で解消するマッサージやトレーニング
ほうれい線は、加齢や生活習慣などにより目立つようになりますが、一度できてしまうと元に戻すことは難しくなります。そのため、気づいたときに早めにケアすることが重要です。ほうれい線が気になる方は、以下で紹介する方法を実践してみてください。
1)フェイスマッサージでほうれい線を消す
フェイスマッサージマッサージは、上手に行えば表情筋のこわばりをほぐし、血流を促す効果があるため、ほうれい線対策に有効です。また、血流改善により余分な水分や老廃物が流れるため、頬のたるみの改善も期待できます。
マッサージを行う際は、強く押したり擦るなどの刺激を与えないように注意します。クリームやジェルを使用し、滑りを良くして行いましょう。
頬のマッサージ(咬筋ほぐし)
咬筋は噛むときに使う筋肉です。食いしばりや片側で噛むクセがあると、筋肉が凝り、顔のゆがみ・たるみにつながります。
まず、握りこぶしをつくり、第一関節と第二関節の間の平らな面を、頬骨の下のへこみに当てます。
口の力を抜いた状態で、頬骨にそって円を描きながらほぐしていきます。
咬筋は硬くなりやすく、痛みが出やすいため、心地よく感じる程度の力加減で行いましょう。
頬のマッサージ(頬骨リガメントほぐし)
小鼻の横、頬骨の下に親指を当て、すくい上げるように押します。そのまま頬骨にそって少しずつ移動させながら、こめかみの上端まで繰り返していきます。
頬骨を押し上げていく際に痛みが出る場合は、リガメント(皮膚や表情筋と骨をつなぐ靭帯)が硬くなっている証拠です。繰り返し行うことで、ほぐれて痛みも少なくなっていきます。1日1回、2分程度を目安に続けましょう。
口角のマッサージ
唇の端を人差し指の第二関節で押さえます。唇のキワを始点に、下から上に向けて縦線を引くように動かしながら、少しずつ外側に始点をずらしていきます。5ライン×3セットを左右どちらも行います。
小鼻のマッサージ
人差し指の第二関節を小鼻の横に当て、5回ほど押します。その後、小鼻から目の下あたりまで下から順に、内側から外側に向けてスライドさせるようにマッサージしていきます。5ライン×3セット、顔を開くように指を動かしながら行います。
<参考記事>
2)リンパの流れを良くするマッサージ
顔の老廃物を排出するためにはさまざまな方法がありますが、リンパマッサージがおすすめです。刺激を与えることでリンパの流れを改善し、血行を促すことで、皮膚のたるみを予防できます。
マッサージの際には、クリームなどで滑りやすくして行ないます。
フェイスライン
3本の指の腹で、口角から耳の下に向かって小さな円を描くように引き上げ、耳の前のくぼみを軽く押します。
額
3本の指の腹で、眉間からこめかみに向かって小さな円を描くようにマッサージします。
目元
3本の指の腹で、下まぶたの目尻から目頭へ、上まぶたの目頭から目尻へと円を描くように優しくすべらせます。
頬
手のひら全体を頬に当て、下から上に少し圧をかけるようにして引き上げます。
首
下から上になで上げた後、耳下から鎖骨へリンパ液を流します。
鎖骨
鎖骨の上のくぼみをくるくると軽く揉みます。その後、人差し指と中指で鎖骨を挟むようにし、鎖骨の中心から外に向かって小さくスライドさせるようにすべらせます。
リンパマッサージで重要なのは、優しくなでる程度の圧で行なうこと、リンパの流れに沿って行うこと、ゆっくりと動かすことです。また、リンパマッサージをするタイミングは、入浴時や入浴後がおすすめです。血流が良くなるため、より効果を実感しやすくなります。
ほかにも、かっさや歯ブラシを使うマッサージもありますが、強く擦らないように注意しましょう。
<参考記事>
ほうれい線を消すには歯ブラシが効く?マッサージやエクササイズ
3)表情筋を鍛える顔のトレーニング
ほうれい線は、表情筋が衰えることで皮膚がたるみ、目立つようになります。頬や口周りの筋肉を鍛えることで、皮膚や皮下脂肪を支えられるようになり、口元やフェイスラインをリフトアップできます。
口角をあげるトレーニング
割り箸を奥歯にはさんでくわえる。
口角を上げ、「え」の口にして頬もあげ、きついと感じるところで1分キープします。割り箸が斜めにならないよう、鏡を見ながら行なうことで、筋肉の左右差を減らすことができます。
舌回しのトレーニング
あごを少しひき、口を閉じた状態から、舌先で唇を内側からなぞるように動かします。
舌先が離れないようにゆっくりと3周します。反対回りも同様に行います。
<参考記事>
ほうれい線の予防・解消は表情筋のエクササイズ&マッサージで!?
4)東洋医学に基づいたツボ押し
ほうれい線を目立たなくするには、以下のツボが有効とされています。
<顔のツボ>
巨髎(こりょう)
まっすぐ前を見たときの瞳の中央から真下に下した線と、小鼻の横を結んだ線が交わるところにあります。
<効果>
笑う時に上唇を引っ張る表情筋にアプローチするツボで、顔の神経・血管の通り道にあります。ツボを刺激することで、肌のハリが良くなり、頬のたるみが解消してほうれい線の改善にもつながります。また、顔全体のむくみや肌の乾燥を改善することも期待できます。
<方法>
中指の腹で、左右同時に5秒押して離す、をやや強めにゆっくり3回繰り返します。
散笑(さんしょう)
小鼻から口角に向けて結んだ線の真ん中あたりにあります。
<効果>
ほうれい線の上のたるみをリフトアップできます。また、二重あごのたるみにも効果が期待できます。
<方法>
中指の腹で左右同時に5秒押して離す、を3回繰り返します。また、外側から内に向かって円を描くように優しくマッサージするのも良い方法です。
※ほうれい線部分の皮膚はデリケートなため、強く押さないようにしましょう。
地倉(ちそう)
口角の両端にあり、ほうれい線が交わる部分にあります。
<効果>
顔面神経や胃とつながるツボです。美容にもよく効き、顔のむくみを軽減します。また、口元の筋肉をほぐして、口元にハリを与えます。
<方法>
左右のツボを同時に中指か人差しを押し当て、小さな円を描くようにゆっくりもみながら押します。気持ちよく感じる程度の強さで押しましょう。
迎香(げいこう)
小鼻のすぐ外側にあります。
<効果>
顔面神経に関わるツボです。また、大腸や排泄に関わるとされており、老廃物の排出を促すことで、顔のむくみや小顔、シワを消す効果が期待できます。
<方法>
小鼻の両脇に指の腹を当て、やや強めにゆっくり3〜5秒程度押しては離す、を繰り返します。
これら以外にも耳つぼマッサージもあります。
<参考記事>
ほうれい線対策に耳つぼマッサージは効果的?セラピストが伝授!
5)美容鍼
美容鍼はほうれい線を予防したり、改善するための施術です。
主に顔や首周りに施術される鍼治療で、国家資格であるはり師・きゅう師の資格を取得した鍼灸師だけが施術を行えます。
美容鍼のほうれい線改善効果は、真皮のコラーゲンが増えること、表情筋への刺激によってリフトアップ効果が期待できること、経穴(ツボ)の刺激で新陳代謝が促進されることによるものです。
しかし、深いほうれい線を改善するのは難しいです。
副作用のリスクや出血などのリスクは低いですが、アレルギーのある方や肌の弱い方は施術前に術者にしっかりと伝えましょう。
<参考記事>
7.スキンケアや美顔器、メイクでほうれい線を消す
30代以降の肌は乾燥しやすいため、ほうれい線の予防のためにしっかり保湿をすることが重要です。自分の肌の状態にあったスキンケアやエイジングケアをすることで、ほうれい線の予防が期待できます。
また、美顔器を使うこともある程度の効果があります。
しかし、深いほうれい線はスキンケアやエイジングケア、美顔器で消すことはできません。
それでもほうれい線が目立ってしまう場合には、メイクで隠す方法もあるため、以下を参考にしてみてください。
1)エイジングケア成分配合の化粧品を使う
乾燥によるほうれい線は、保湿成分でケアすることで目立たなくなります。
一方、加齢によるほうれい線は、コラーゲンやエラスチンを増やす成分でアプローチする必要があります。
保湿成分
- コラーゲン:肌の水分をキープして潤いを保持します。また、肌表面の弾力や滑らかさを取り戻します。
- セラミド:肌を乾燥・シワから守ります。また、キメを整え肌荒れを防ぎます。
- ヒアルロン酸:肌の水分をキープして潤いを保持します。
- エラスチン:コラーゲンと共同的にはたらき、肌のハリ・弾力を取り戻します。
コラーゲンやエラスチンにアプローチする成分
- レチノール:医薬部外品としてシワ改善の効能を取得しています。肌のターンオーバーを促し、ハリやキメを整えます。
- ナイアシンミド:医薬部外品としてシワ改善の効能を取得しています。セラミドを増やすはたらきもあります。
- ニールワン:医薬部外品としてシワ改善の効能を取得しています。
これら以外でもコラーゲンやエラスチンを増やす成分があります。
ビタミンC誘導体:肌のターンオーバーを促し、コラーゲンの生成を促します。また、活性酸素を除去することで、コラーゲン・エラスチンの減少を止めます。
ナールスゲン:コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、グルタチオン、ヒートショックプロテインを増やします。
ネオダーミル:Ⅰ型コラーゲン、Ⅲ型コラーゲン、エラスチンを増やします。
スキンケアではクレンジング、化粧水、美容液、乳液、クリームなど、一連のステップでこれらのエイジングケア成分を取り入れた製品を使うことが大切です。特に、口元に集中的に使う美容液やクリームは、ほうれい線の予防効果が期待できます。
<参考記事>
30代~40代でほうれい線を消すエイジングケア化粧水!選び方は?
50代からのほうれい線ケア化粧水の選び方の秘密?おすすめもご紹介
ほうれい線の改善にビタミンC誘導体化粧水は効果があるの?ないの?
2)美顔器を使う
美顔器には美容成分を肌の奥まで届けるものや、筋肉を刺激することでたるみを改善させるものなど、さまざまな種類があります。ほうれい線のケアに使用する場合は、EMSやRF(ラジオ派)、イオン導入器がおすすめです。
EMS美顔器
微弱な電流で筋肉を刺激し、表情筋を他動的に収縮させます。筋肉を動かすことで、たるみの改善が期待できます。また、筋肉の収縮で血流が促され、老廃物が流れることで、乱れた肌のターンオーバーの改善も期待できます。
<注意点>
- インプラントやワイヤー矯正の方は使えない場合があるため確認が必要です。
- 筋肉を他動的に収縮させるため、長時間使用しすぎると、筋肉・肌に負担がかかります。使用時間は守りましょう。
RF(ラジオ波)
高周波の電磁波で肌に細かな振動を与え、肌の奥から温めることで、血流促進や細胞の活性化が期待できます。肌の内側にはたらきかけることで、肌のハリ・弾力の改善も期待できます。
イオン導入器
皮膚に微弱な電流を流すことで、美容成分を肌の奥まで浸透させます。イオン導入器を使うことにより、普段のスキンケアの数十倍もの浸透力が期待できます。特に、ほうれい線に対しては、肌のターンオーバーやコラーゲン・エラスチンの生成を促すビタミンC誘導体が配合された化粧品を使うと良いでしょう。
<注意点>
- 肌に直接あててしまうと負担がかかるため、フェイスマスクやコットンの上から使用しましょう。
- 美容成分の浸透を促す場合には、美容成分の分子構造が小さいビタミンC誘導体、アミノ酸類、トラネキサム酸、プラセンタなどを選びましょう。
このほかにも、LEDは肌の細胞の活性化、超音波は表情筋を刺激することでたるみやシワの改善が期待できます。
<参考記事>
3)メイクで目立たなくする
ほうれい線のシワが深くない場合には、メイクでカバーすることができます。しかし、ほうれい線の消し方にはコツがあり、効果的なメイク方法は以下のとおりです。
メイク前にスキンケアでしっかり保湿
肌が乾燥した状態でメイクをすると崩れやすくなるため、メイク前に保湿をしっかりすることが重要です。スキンケアには保湿成分を含んだ美容液やクリームを使いましょう。
トーンアップできる下地を使う
化粧下地はトーンアップできるもので、ピンク色がおすすめです。顔全体が明るくなり、ほうれい線の影を飛ばしてツヤのある仕上がりにしてくれます。また、紫外線ダメージを抑えるためにUVケアができるものを選ぶとより良いでしょう。
ファンデーションを薄く塗る
ベースメイクを厚くすると、皮膚の表面に溝ができ、ほうれい線が目立つ原因になります。そのため、ファンデーションは顔の内側から外側に向けて薄く塗るのがポイントです。また、リキッドファンデーションを使うと、ツヤっぽい仕上がりになり、乾燥崩れも防ぐことができます。
コンシーラーをほうれい線の斜め上にのせる
コンシーラーをほうれい線の斜め上に、3本猫のひげを描くようにのせましょう。その後、口元から頬に向かって、スポンジや指でトントンと馴染ませます。肌よりも少し明るいオレンジ系のものがおすすめです。
ハイライトを入れて立体感を出す
小鼻の横から目の下にかけての三角ゾーンにハイライトを入れることで、ほうれい線の影が目立たなくなります。また、鼻根やCゾーンにもハイライトをのせると、視線が顔の上半分に集まるため、ほうれい線が目立つのを防ぐことができます。
最後に、フェイスラインや頬骨の下をなぞるようにシェーディングを入れると、顔や頬をスッキリさせることができます。顔を立体的に見せることで、ほうれい線が目立たなくなります。
なお、テープなどでほうれい線を引っ張って目立たなくする方法は、肌ダメージになるのでNGです。
<参考記事>
8.ほうれい線予防が期待できる5つの方法
今、挙げた以外でもほうれい線の予防法があります。
それらをご紹介します。
<参考記事>
春に実践したい!おすすめのほうれい線対策で美肌へ(飯塚美香さん)
1)表情筋を使うようにする
ほうれい線の主な原因は、表情筋の衰えによる頬のたるみや、表情筋のクセにより部分的に使えていない筋肉があるためです。加齢によって表情筋は筋肉量が減少し、弾力性も低下していくため、意識的に表情筋を使うことが大切です。
表情筋を日常的に鍛える方法は、笑うときには口角をしっかり上げ、話すときには口をはっきり動かすことです。
自分の表情筋のクセを見つけるために、鏡を見ながら行なうのも良い方法です。また、食事の際は片側ばかりで噛まないように注意しましょう。
2)UVケアに力を入れる
紫外線は肌の細胞にダメージを与え、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった肌の成分を減少させて、肌の老化を加速させます。エイジングケアの基本ともいえるUVケアは、紫外線から肌を守るためにも必要です。
肌の乾燥やたるみの原因となる紫外線は、UVAという波長の長い紫外線です。このUVAが、肌の奥にある真皮まで到達して、細胞にダメージを与えてしまいます。ほうれい線対策には、日焼け止めの指標となるPAを重視して選ぶようにしましょう。
<日焼け止めの効果的な使い方>
- 肌になじむように、丁寧に塗布します。
- 特に、目や口周りは、紫外線によるダメージが多いため丁寧に塗布します。
- 紫外線が強い時期や、長時間屋外にいるときは、2〜3時間ごとにこまめに塗りなおすようにしましょう。
3)食べ物でほうれい線を予防する
乾燥や皮膚のたるみを生み出さないためにも、表皮のターンオーバーや真皮の新陳代謝が正常に行われることが大切です。
そのためにはバランスの良い食生活が大切です。
ほうれい線の予防には、たんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルなど、お肌の栄養素をバランスよく摂取しましょう。
一方、糖質などの摂りすぎは糖化をもたらすので控えましょう。
また、喫煙や過度な飲酒を控えましょう。
<参考記事>
4)サプリメントを取り入れる
食べ物で栄養素を十分補えない場合は、サプリメントを取り入れることもほうれい線の予防の一助になります。
たとえば、コラーゲンサプリメントもその1つです。コラーゲンサプリメントは、代謝を受けてアミノ酸に分解されます。そのため、すべてがコラーゲンになるわけではありません。しかし、一部はコラーゲンペプチドとして血管や細胞に届き、線維芽細胞を刺激してコラーゲンを増やすことがわかっています。
ほかにも、ビタミンACEなどは酸化を防ぐはたらきがあります。
サプリメントに過度な期待はできませんが、日常的に必要な成分を補うことで、ほうれい線の予防をはじめアンチエイジングの一助になります。
<参考記事>
コラーゲンをサプリメントで摂れば効果的。エビデンスを知って美肌に
5)エステティックサロンで予防ケア
エステティックサロンで受けられるほうれい線ケアは、主にエステ専売化粧品によるケア、フェイスマッサージ、美顔器によるケアです。エステシシャンによってセルフケア以上の施術を受けることができます。
一方、医療機器を使ったり、外科的な手術を行うことはできず、化粧品やハンドケアによる施術、医療機器ではない美顔器を使う施術などに限られます。
それでも、エステシシャンの施術を受けることができるので、安心感がありリラックス効果を得られることもメリットです。
美容医療のような効果を期待するのではなく、予防的なケアを期待する場合はおすすめです。
<参考記事>
9.ほうれい線に関するよくある質問
Q1.ほうれい線は消えますか?
乾燥によるほうれい線はスキンケアやエイジングケアで消すことが可能です。しかし、たるみが原因のほうれい線はスキンケアやエイジングケアでは消えません。
生活習慣の改善や表情筋のエクササイズ、マッサージなどを組み合わせることで、ある程度ほうれい線を目立たなくすることが可能です。
しかし、深いほうれい線には大きな効果を発揮するのは難しいです。
Q2.ほうれい線を消すにはどうしたらいいですか?
最も効果を発揮しやすいのは、美容医療です。
ほかにも、次のような方法を組み合わせることでより効果が高まります。
- 表情クセを見直す
- 生活習慣を見直す
- 保湿をしっかり行う
- シワ改善成分が入った医薬部外品を使う
- トレチノインなどの医薬品を塗る
- 紫外線対策を行う
- 血行を促進するフェイスマッサージ
- 表情筋を鍛えるエクササイズを行う
Q3.ほうれい線に一番効く方法は何ですか?
ほうれい線の改善に即効性があって、簡単な美容医療はヒアルロン酸注射です。
ほかにも糸リフトなども即効性がありますが、ヒアルロン酸注射より高額です。
Q4.ほうれい線が目立ちやすい人はどのような人ですか?
ほうれい線が目立ちやすいのは、頬や小鼻まわりの骨量が小さい方です。また、頬骨の平坦でなだらかな人もそうです。
さらに、猫背など姿勢が悪い方もほうれい線が目立ちやすいです。
ほかにも口元の表情が過度に豊かな人も表情筋の使いすぎでほうれい線が目立ちやすいです。
Q5.テレビ番組で紹介されたほうれい線対策はどんなものですか?
かつてNHKの情報番組「ためしてガッテン」で紹介されたリンパマッサージの方法です。
このリンパマッサージは、顔に触れることが一切ないという特徴があります。
そのため、過剰にマッサージをして顔の皮膚をたるませるような心配がありません。
MBS放送の「日曜日の初耳学」(放送当時「林先生が驚く 初耳学!」)で紹介された頬骨のマッサージです。
骨をメイクブラシの柄で1分間押すだけの簡単な方法です。
指で押すより少ない力で済み、かつピンポイントで押すことができるのでメイクブラシの柄を使用する方法がおすすめです。
<参考記事>
テレビ「ためしてガッテン」で話題!ほうれい線を消すマッサージ
10.まとめ
ほうれい線は、女性も男性も大きな悩みです。
10代や20代でも悩むことはありますが、30代以降に年齢を重ねることで起こる肌の変化や、表情筋の衰え、紫外線などによる肌のハリ・弾力の減少、肌のたるみが主な原因です。
ほうれい線対策で最も大切なことは、予防のための日々のスキンケアやエイジングケア、生活習慣です。
スキンケアでは、保湿成分やエイジングケア成分が配合されているものを使用し、外出する際には必ず紫外線対策をしましょう。
また、バランスの良い食生活をはじめ、良い生活習慣を身につけることでほうれい線を予防しましょう。
一方、ほうれい線を解消する方法には、マッサージや表情筋の筋トレ、スキンケアやエイジングケア、美容クリニックの治療があります。
また、メイクでも目立たなくすることが可能です。
しかし、ほうれい線は深く目立つようになると、なかなか改善が難しくなるため、解消の方法としては美容医療がおすすめです。
今では治療の選択肢が豊富なので、即効性や効果の持続期間、メンテナンスの必要性など、医師と相談しながら自分に合うものを見つけていきましょう。
この記事が、ほうれい線の予防や美容医療による改善をお考えの方にとって、お役に立てば幸いです。
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