ウゴービとマンジャロはどちらを選ぶ?体重減少率・副作用・費用・保険適用を医師監修で徹底比較

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ウゴービ(セマグルチド)とマンジャロ(チルゼパチド)はどちらも週1回注射の肥満治療薬ですが、作用機序・体重減少率・副作用・費用・保険適用条件が異なります。目的・体型・予算で選ぶべき薬を医師監修で整理します。

<アドバイザー>

美容看護師中川ゆう子さん

中川ゆうこさん

<執筆>

ナールス美容医療アカデミー編集長 富本充昭

富本充昭

 

ウゴービとマンジャロの違いを説明する医師

「ウゴービとマンジャロ、どちらの方が痩せますか?」
「保険が使えると聞いたが、どちらが保険適用になるのか?」
「副作用や注射の痛みに違いはありますか?」

GLP-1受容体作動薬として同じカテゴリに属するウゴービとマンジャロですが、実はこの2つは成分・作用機序・臨床試験データ・保険適用条件・費用のすべてにおいて明確な違いがあります。
結論を先にお伝えします。体重減少効果の大きさだけで選ぶならマンジャロ(チルゼパチド)が優位です。STEP-1試験でウゴービは平均14.9%【1】、SURMOUNT-1試験でマンジャロは平均20.9%【2】の体重減少を示しており、これはGLP-1単剤とGLP-1+GIPデュアル作動の機序の違いによるものです。一方、保険適用で費用を抑えたい場合はウゴービ(セマグルチド・注射型)が肥満症として保険適用されていますが、現実的には大学病院・大病院の肥満症専門外来でしか処方できず、6か月以上の生活習慣管理実績という高いハードルがあります。

本記事ではウゴービとマンジャロの違いに特化して比較します。
マンジャロの効果・費用・副作用については。「マンジャロは最新のGLP-1ダイエット!効果・メリットとリスクは?」をご参照ください。

 

ウゴービとマンジャロの基本情報:まず何が違うか

ウゴービとマンジャロの違いの全体像

1)成分・一般名の違い

ウゴービの有効成分はセマグルチド(Semaglutide)、マンジャロの有効成分はチルゼパチド(Tirzepatide)です。どちらも週1回皮下注射の製剤ですが、全く異なる化合物です。

2)作用機序の違い:GLP-1単剤 vs GLP-1+GIPデュアル

ウゴービとマンジャロのメカニズムの違い

作用機序ウゴービ(セマグルチド)マンジャロ(チルゼパチド)
GLP-1受容体✓ 作用する✓ 作用する
GIP受容体✗ 作用しない✓ 同時に作用する
薬剤の分類GLP-1受容体作動薬GIP/GLP-1デュアル受容体作動薬
食欲抑制強いより強い(デュアル効果)
脂肪代謝GLP-1経由GLP-1+GIP経由(より広い)

GIP(グルコース依存性インスリン分泌促進ポリペプチド)受容体への追加作用がマンジャロの体重減少効果の高さをもたらす主な理由です。GIPは脂肪組織のエネルギー代謝・脳への食欲シグナルに関与しており、GLP-1との相乗効果でより強力な体重減少が実現されます。

3)日本での承認・発売の経緯

項目ウゴービ(セマグルチド)マンジャロ(チルゼパチド)
製造販売元ノボノルディスクファーマ日本イーライリリー
日本での肥満症承認2023年3月マンジャロ自体は不可(ゼップバウンドが2024年12月)
薬価収載・発売2023年11月マンジャロは糖尿病薬として2023年4月
保険適用(肥満症)あり(条件あり)マンジャロはなし(ゼップバウンドはあり)

4)規格・投与方法の共通点と違い

項目ウゴービマンジャロ
投与頻度週1回・皮下注射週1回・皮下注射
開始用量0.25mg2.5mg
最大用量2.4mg15mg
増量間隔4週ごと4週ごと
注入器オートインジェクター(ノボペン型)アテオスペン(単回使い切り)
保管冷蔵(2〜8℃)・遮光冷蔵(2〜8℃)・遮光
投与部位腹部・大腿部・上腕腹部・大腿部(上腕は介助者必要)

体重減少効果の比較:数字で見る差

ウゴービとマンジャロの体重減少率の比較グラフ

1)STEP-1試験(ウゴービ)とSURMOUNT-1試験(マンジャロ)の比較

直接比較試験は存在しませんが、試験設計が類似した2つの大規模試験を並べることで傾向を把握できます。

試験データSTEP-1(ウゴービ)【1】SURMOUNT-1(マンジャロ)【2】
対象肥満・過体重(糖尿病なし)肥満・過体重(糖尿病なし)
投与期間68週72週
最大用量2.4mg15mg
平均体重減少率14.9%20.9%
プラセボ群2.4%3.1%
5%以上減量達成86.4%91.0%
15%以上減量達成32.0%57.0%(15mg群)

STEP-1試験では、肥満または過体重の成人に対してセマグルチド2.4mgを68週間投与した結果、平均14.9%の体重減少が確認されています【1】。SURMOUNT-1試験では、チルゼパチド15mg群で平均20.9%の体重減少が報告されており、現在公表されている肥満症治療薬の中でも極めて高い減量効果を示しています【2】。
この数字の差はGIPへの追加作用によるものとされており、同一患者が使用した場合もマンジャロの方が体重減少効果が大きい傾向が期待されます。ただし直接比較試験ではないため、患者背景の違いを考慮する必要があります。

2)なぜマンジャロの方が体重減少率が高いのか

マンジャロのGIP受容体への作用は、脂肪細胞でのエネルギー消費促進・視床下部への食欲抑制シグナルの強化・インスリン分泌のより精密な調節をもたらします。GLP-1単剤(ウゴービ)に対してGIP受容体作動が「上乗せ効果」を発揮するため、同等の用量でより大きな体重減少が期待できます。

3)SURPASS-2試験:2型糖尿病患者での直接比較

SURPASS-2試験は、2型糖尿病患者において週1回注射セマグルチド1mg(オゼンピック相当)とチルゼパチドを直接比較試験です。
SURPASS-2試験では、チルゼパチドと週1回注射セマグルチド1mgを直接比較し、チルゼパチドがHbA1c低下および体重減少の両面で優れる結果を示しました【3】。
この試験は「マンジャロ vs ウゴービ」の直接比較ではないものの、同成分の薬剤比較として参考になります。

4)「患者背景が違う」という重要な注意点

■ 試験データを見る際の重要な注意点

・STEP-1・SURMOUNT-1はどちらも「糖尿病のない」肥満・過体重の成人が対象

・糖尿病がある患者では同じ薬剤でも体重減少効果が約3〜5割低下する傾向がある

・「マンジャロ21% vs ウゴービ15%」の比較は、同一の試験・同一の患者での比較ではない

・どちらの薬も個人差が大きく、試験の平均値がそのまま自分に当てはまるとは限らない

・最終的な効果は用量・生活習慣・体質・継続期間によって変わる

5)体重減少以外の効果(血圧・脂質・血糖・心血管リスク)

チルゼパチドは体重減少だけでなく、肥満を伴う閉塞性睡眠時無呼吸患者において無呼吸低呼吸指数(AHI)を改善することも報告されています【4】。

効果の種類ウゴービ(セマグルチド)マンジャロ(チルゼパチド)
血圧低下ありあり
脂質改善ありあり(より強い傾向)
血糖改善ありあり(2型糖尿病でより強い)
心血管リスク低減SELECT試験で有意な低減を確認SURMOUNT-OSA等で検討中
睡眠時無呼吸改善SURMOUNT-OSA試験で確認【4】
脂肪肝(MASH)承認審査中臨床試験進行中

副作用の比較:どちらが出やすいか

1)共通する消化器症状

ウゴービ・マンジャロどちらも最も多い副作用は悪心(吐き気)・下痢・便秘・嘔吐などの消化器症状です。これはGLP-1受容体への作用(胃排出遅延・腸管運動への影響)が共通しているためです。開始期・増量期に強く現れ、数週間で慣れていくことがほとんどです。

2)副作用の頻度比較

副作用ウゴービ(STEP-1【1】)マンジャロ(SURMOUNT-1【2】)
吐き気(悪心)約44%(最高用量)31.0%(15mg)
下痢約29%23.0%(15mg)
嘔吐約24%12.2%(15mg)
便秘約24%11.7%(15mg)
副作用による中止約7%6.2%(15mg)

試験の設計・投与期間が異なるため単純比較はできませんが、消化器症状の頻度はウゴービの方が高い傾向が数字上は見られます。ただしこれは試験方法の違いも影響している可能性があります。

3)重大な副作用(膵炎・胆嚢炎)の比較

マンジャロの添付文書では、急性膵炎、胆嚢炎、胆石症などが重大な副作用として注意喚起されています【5】。ウゴービについても、急性膵炎や胆嚢関連疾患などの重大な副作用が添付文書に記載されています【6】。頻度はどちらも1%以下と低いですが、症状が出た場合は速やかに医療機関を受診する必要があります。膵炎の既往がある方はどちらの薬も使用できません。

4)副作用の観点からどちらを選ぶべきか

■ 副作用の観点からの選択ポイント

・消化器症状が心配 → どちらも起こりうるが、数字上はマンジャロがわずかに少ない傾向

・膵炎の既往あり → どちらも禁忌のため別の治療法を検討

・インスリン・SU剤との併用 → どちらも低血糖リスクが上昇。医師と相談が必須

・妊娠可能性あり → どちらも使用終了後1か月間の避妊が必要

・副作用が強い場合 → 自己判断でやめずに医師に相談。用量調整の選択肢あり

 

副作用の詳細な対処法については、「マンジャロの副作用はいつまで続く?」もあわせてご参照ください。

保険適用の比較:費用が大きく変わるポイント

ウゴービの保険適用条件

1)ウゴービの保険適用条件

ウゴービは2023年11月に薬価基準収載され、肥満症治療として保険適用されていますが、以下の厳格な条件があります【6】。ウゴービの保険診療では、食事療法・運動療法を一定期間継続しても十分な効果が得られない患者を対象とし、専門医療機関での管理が求められています【7】。

■ ウゴービの保険適用条件(2026年5月時点)

以下のいずれかに該当する肥満症患者:

・高度肥満症:BMI ≥ 35 kg/m²

・肥満症:BMI ≥ 27 kg/m² + 肥満関連健康障害を2つ以上合併

さらに以下がすべて必要:

・高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれか1つ以上の合併

・食事療法・運動療法を6か月以上実施しても効果不十分

・管理栄養士による栄養指導を2か月に1回以上実施済み

・内科等の専門外来を標榜する保険医療機関(施設基準あり)

→ 一般の美容クリニック・オンライン診療での保険処方は不可

2)マンジャロは肥満目的では保険不可・ゼップバウンドが対象

マンジャロは日本では2型糖尿病を適応症として承認されており、肥満症目的での保険適用は認められていません【5】。同成分チルゼパチドの肥満症専用製品「ゼップバウンド」が2024年12月に承認・2025年4月に発売されており、保険適用の条件はウゴービと同様です。詳しくは、「マンジャロとゼップバウンドの違い」をご参照ください。

3)「保険でウゴービを処方してもらえる現実」

「ウゴービは保険で安く使える」というイメージがありますが、現実は厳しいです。保険処方を行えるのは「施設基準を満たす専門外来(大学病院・大病院の肥満専門外来)」のみであり、一般的な内科クリニック・美容クリニックでは制度上処方できません。また6か月以上の生活習慣改善実績という時間的ハードルもあります。「今すぐ保険で始めたい」という方には現実的に困難です。

4)自由診療での費用比較

費用比較ウゴービ(自由診療)マンジャロ(自由診療)
月額薬代の目安(低用量)約15,000〜25,000円(0.25〜0.5mg)約20,000〜30,000円(2.5mg)
月額薬代の目安(維持量)約35,000〜55,000円(1〜2.4mg)約35,000〜55,000円(5〜7.5mg)
年間概算約45〜70万円約45〜70万円
保険3割負担時(最高用量)約17,000円/月(2.4mg)—(マンジャロは保険外)

費用の詳細は、「マンジャロの費用・料金専門記事」でも整理しています。

 

中川ゆう子さん
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美容看護師中川ゆう子さんコメント

美容看護師

中川ゆう子さん

「ウゴービとマンジャロどちらがいいですか?」は最もよく聞かれる質問のひとつです。効果だけで選ぶならマンジャロが強いのは確かですが、保険を使いたい方・注射が初めての方・費用を抑えたい方など、状況によって正解は変わります。また、どちらの薬も「始めること」より「続けること」が難しいので、副作用への対処法・増量のペース・生活習慣の変化をしっかり相談できるクリニックを選ぶことが、薬の選択と同じくらい重要だと思っています。

注射の使い方・利便性の比較

1)注射デバイスの違い

デバイス比較ウゴービマンジャロ
デバイス名オートインジェクターアテオスペン(ATEOS)
形状ペン型・プレフィルドペン型・単回使い切りキット
針交換毎回交換不要(あらかじめセット済み)
操作方法キャップを外してクリックロック解除→押し当て
注射の感覚ほぼ同等ほぼ同等

2)増量プロトコルの違い

増量ステップウゴービマンジャロ
開始量0.25mg(4週)2.5mg(4週)
増量10.5mg(4週)5mg(4週)
増量21.0mg(4週)7.5mg以降(4週ごと)
維持量1.7mgまたは2.4mg5〜15mg(個人差あり)
増量間隔最低4週最低4週

3)打ち忘れ時の対応(72時間ルールはどちらも共通)

■ どちらの薬も共通の打ち忘れ対応ルール

次回予定日まで72時間(3日)以上ある → 気づいた時点ですぐ投与し、以降は決めた曜日に継続

次回予定日まで72時間未満 → 忘れた分はスキップし、次の決めた曜日に投与

⚠ 2回分をまとめて投与することは絶対に禁止

目的別・状況別「どちらを選ぶべきか」フロー

ウゴービとマンジャロの選び方のフローチャート

1)糖尿病がある方

2型糖尿病の血糖管理を目的とする場合、マンジャロが保険適用で処方できます。2型糖尿病患者を対象としたSURPASS-2試験では、チルゼパチドがセマグルチド(ウゴービと同成分のオゼンピック)を上回る血糖改善および体重減少効果を示しており【3】、糖尿病治療と減量を両立したい方にとって有力な選択肢となります。
どちらを選ぶかは担当の糖尿病専門医に相談してください。

2)保険適用で費用を抑えたい方

肥満症の保険適用を目指す場合、ウゴービ(または同成分のゼップバウンド)が選択肢です。ただし大学病院・大病院の肥満症専門外来への受診と6か月の管理実績が必要です。「今すぐ保険で」は困難ですが、長期的なコスト最小化を目指すなら専門外来に相談することが先決です。

3)最大の体重減少効果を求める方(自由診療)

臨床試験データに基づけば、マンジャロ(チルゼパチド)が最大の体重減少効果を示しています。自由診療での費用はウゴービとほぼ同水準のため、効果の観点ではマンジャロが優位です。

4)副作用が心配な方・注射が初めての方

消化器症状の頻度は数字上わずかにマンジャロの方が低い傾向がありますが、個人差が大きく決定的な差ではありません。どちらも2.5mg/0.25mgという低用量から開始して慣れる設計になっており、注射の痛み・手技の難しさは同程度です。

5)美容目的・軽度の体重管理を希望する方

美容目的の体重管理は保険対象外のため、自由診療となります。ウゴービ・マンジャロどちらも医師の判断により適応外処方が可能です。費用・効果・副作用のバランスで医師と相談の上で選択してください。

■ 目的別・選択フローまとめ

糖尿病がある → マンジャロ(保険適用・血糖+体重の両面管理)

保険で肥満症治療 → ウゴービまたはゼップバウンド(専門外来受診が必要)

最大効果・自由診療 → マンジャロ(平均20.9%の体重減少)

費用を抑えたい → 保険適用を目指すか、両者の自由診療費用は同水準

初めての注射薬 → どちらも低用量からスタート。クリニック選びが重要

美容目的 → どちらも自由診療で可。医師と相談の上で選択

クリニックの選び方については、「マンジャロを処方するクリニックの正しい選び方」もご参照ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. ウゴービとマンジャロどちらが痩せますか?

臨床試験データではマンジャロ(20.9%)がウゴービ(14.9%)を上回っています。ただしこれは試験設計・対象者が異なる試験の比較であり、同一患者での直接比較結果ではありません。個人差も大きく、「必ずマンジャロの方が痩せる」とは言えませんが、GIPへの追加作用による相乗効果の観点からマンジャロが優位と考えられています。

Q2. ウゴービは本当に保険で使えますか?

はい、BMI≥27+肥満関連健康障害2つ以上などの条件を満たせば保険適用されます。ただし処方できる施設は大学病院・大病院の肥満症専門外来に限られており、一般クリニック・美容クリニック・オンライン診療では保険処方を受けられません。また6か月以上の生活習慣改善実績も必要です。

Q3. マンジャロとウゴービで副作用はどちらがひどいですか?

臨床試験の数字ではウゴービの方が消化器症状の頻度が高い傾向がありますが、試験設計の違いもあるため決定的ではありません。どちらも吐き気・下痢・便秘が多く、増量期に強まります。重大な副作用(膵炎・胆嚢炎等)はどちらも同様のリスクがあります。

Q4. 途中でウゴービからマンジャロに変えられますか?

医師の判断により変更は可能ですが、成分が異なるため同時使用は厳禁です。切り替え時は前の薬の効果消失期間(ウゴービは半減期が約1週間)を考慮した上で、医師が再開始用量を決定します。自己判断での切り替えは危険ですので必ず担当医に相談してください。

Q5. ウゴービを試してからマンジャロに変えた方がいいですか?

効果の強さを求めるならマンジャロから始めることも一般的です。ウゴービで効果が不十分な場合にマンジャロに変更するという段階的なアプローチも選択肢ですが、現在のところ標準的なガイドラインはなく、医師と相談の上で決定してください。

Q6. ゼップバウンドとウゴービはどちらが保険を使いやすいですか?

保険適用の条件・施設基準はどちらもほぼ同等です(BMI基準・健康障害・6か月管理実績・専門外来)。費用面では薬価がほぼ同水準のため差はほとんどありません。選択は成分(チルゼパチド vs セマグルチド)への医師の判断と患者の状態によって決まります。

まとめ

まとめの図

ウゴービとマンジャロは「どちらが優れているか」という単純な比較ではなく、目的・状況・体質によって選ぶ薬が変わります。

■ この記事のまとめ

【成分】ウゴービ=セマグルチド(GLP-1単剤)、マンジャロ=チルゼパチド(GLP-1+GIPデュアル)

【体重減少】マンジャロが優位(20.9% vs 14.9%)ただし直接比較試験ではない

【副作用】どちらも消化器症状が多い。試験上はマンジャロがわずかに少ない傾向

【保険適用(肥満症)】ウゴービ・ゼップバウンドが対象。マンジャロ自体は不可

【保険の現実】大病院の専門外来+6か月の管理実績が必要。即日処方は不可

【費用(自由診療)】維持量での月額はほぼ同水準(月3.5〜5.5万円程度)

【選択の基準】糖尿病あり→マンジャロ保険、保険で肥満治療→ウゴービ/ゼップバウンド、最大効果→マンジャロ自由診療

<参考記事>

GLP-1受容体作動薬の個人輸入は絶対NG?
医療ダイエット薬の種類と選び方
オルフォルグリプロンは飲むGLP-1!

参照文献

本記事の科学的根拠として、以下の査読済み論文・公式資料を参照しています。
【1】Wilding JPH, Batterham RL, Calanna S, et al. Once-Weekly Semaglutide in Adults with Overweight or Obesity. N Engl J Med. 2021;384(11):989-1002.
PMID: 33567185 DOI: 10.1056/NEJMoa2032183
日本語要旨:STEP-1試験。糖尿病のない肥満・過体重成人1,961名を対象に、セマグルチド2.4mg(ウゴービ相当)を68週間投与し、平均14.9%の体重減少を示しました。本記事のウゴービ体重減少率の主要根拠です。
【2】Jastreboff AM, Aronne LJ, Ahmad NN, et al. Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity. N Engl J Med. 2022;387(3):205-216.
PMID: 35658024 DOI: 10.1056/NEJMoa2206038
日本語要旨:SURMOUNT-1試験。肥満・過体重成人2,539名を対象に、チルゼパチドを72週間投与し、15mg群で平均20.9%の体重減少を示しました。本記事のマンジャロ体重減少率の主要根拠です。
【3】Frías JP, Davies MJ, Rosenstock J, et al. Tirzepatide versus Semaglutide Once Weekly in Patients with Type 2 Diabetes. N Engl J Med. 2021;385(6):503-515.
PMID: 34170647 DOI: 10.1056/NEJMoa2107519
日本語要旨:SURPASS-2試験。2型糖尿病患者を対象に、チルゼパチドと週1回注射セマグルチド1mgを直接比較した試験です。HbA1c低下および体重減少の両面でチルゼパチドが優れる結果を示しました。
【4】Malhotra A, Bednarik J, Chakladar S, et al. Tirzepatide for the Treatment of Obstructive Sleep Apnea and Obesity. N Engl J Med. 2024;391(13):1193-1205.
PMID: 38912654 DOI: 10.1056/NEJMoa2404881
日本語要旨:SURMOUNT-OSA試験。肥満を伴う中等度〜重度の閉塞性睡眠時無呼吸患者を対象に、チルゼパチドがAHI(無呼吸低呼吸指数)、体重、低酸素負荷などを有意に改善したことを示しました。体重減少以外の効果の根拠として引用できます。
【5】日本イーライリリー株式会社. マンジャロ皮下注アテオス 添付文書
日本語要旨:マンジャロの国内正式添付文書。適応(2型糖尿病)、禁忌、重大な副作用、使用上の注意などを記載した公式資料です。本記事の副作用・安全性・保険適用範囲の根拠として使用しています。
【6】ノボノルディスクファーマ株式会社. ウゴービ皮下注 添付文書
日本語要旨:ウゴービの国内正式添付文書。肥満症適応、禁忌、重大な副作用、保険適用対象などを記載した公式資料です。本記事のウゴービに関する安全性・適応・保険適用説明の根拠です。
【7】セマグルチド(遺伝子組換え)最適使用推進ガイドライン
日本語要旨:ウゴービの保険適用対象患者、施設基準、生活習慣療法、管理栄養士による栄養指導などを規定した資料です。「6か月以上の生活習慣改善」「専門外来での管理」など、本記事の保険適用条件説明の根拠として有用です。

※本記事は医師監修のもと作成されていますが、個別の医療アドバイスを提供するものではありません。治療の選択は必ず担当医師にご相談ください。
※2026年5月時点の情報に基づいています。承認状況・薬価・保険適用条件は変更される可能性があります。

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