この記事では、インモードリフティングの効果やメリット・デメリットをご紹介します。
また、施術の流れから料金など幅広くご紹介します。
■経歴
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。
麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科で院長を務める。
平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・美容皮膚科を開設し、現在は院長として勤務している。
1.インモードリフティングが気になる方へ
インモードリフティングとは、イスラエルの企業「インモード社」の低侵襲型のRF機器である複合「フォーマ(Foama)」と「ミニFX」のコンビネーションによる小顔・たるみ治療です。
韓国で大人気の小顔メニューで、「切らない小顔治療」「HIFUに匹敵する即時効果」として、美容マニアや美容系インフルエンサーの投稿が話題になっています。
これらは、単に「インモード」と呼ばれることが多いです。
また、日本の施術は、韓国の施術とプロトコルや出力が異なるため「インモードリフト」と呼ばれることがあります。
<インモードミニFX>
<インモードフォーマ>
インモードとは企業名のことで、最近人気のIPL治療機器である「ルメッカ」や強力なリフトアップ治療機器「エンブレイスRF」のメーカーです。
美容医療の世界では、企業名、施術名、機器の名前が混同して使われることがありますが、インモードリフティングの場合は、多くのケースで「インモード」と呼ばれます。
インモードリフティングは、お顔のボリュームダウンとシャープなフェイスライン、二重あごの改善によって高い小顔効果やリフティング効果が期待できます。
また、施術中の痛みはほとんどなく、温かい感覚でむしろ心地よい点もメリットです。また、術後のダウンタイムや副作用もほとんどありません。
こうしたことから、日本でも人気が高まっています。
そんなインモードリフティングは次のような方におすすめです。
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この記事では、インモードリフティングの特徴、効果、メリット・デメリット、施術の流れ、料金などを幅広く紹介します。
<監修医からのメッセージ>
インモードリフティングは韓国で大人気となった後、日本でも美容マニアのインフルエンサーなどがSNSで情報発信することでその名前が良く知られるようになった施術です。
人気の秘密は、大きな痛みやダウンタイムが無く、小顔効果やリフトアップ効果が得られることです。そのため、30代以降で顔のたるみやフェイスラインのもたつきが気になる方にとっては大きな福音となっています。
しかし、熱さを感じたり、内出血や火傷などのリスクもあります。
美容医療の世界では、インモードリフティングのような最新機器によって、効果が高く安全性も高い施術が登場しています。
それでも副作用やリスクはあるので、信頼できるクリニックでしっかりとカウンセリングを受けてメリット・デメリットを理解した上で施術を受けることが大切です。
<参考記事>
韓国で大人気!インモードで脂肪もセルライトを除去
2.インモードリフティングで使う機器の特徴
インモードリフティングの基本的なメカニズムは、IRE(不可逆的電気穿孔)という先端技術を応用し、脂肪細胞を減少させる効果とスキンタイトニング(皮膚の引き締め)を同時に行う施術です。
インモード「フォーマ」と「miniFX」という2種の機器で、RF(高周波)とIRE(不可逆的電気穿孔)の効果によって、脂肪細胞を選択的にアポトーシス(細胞死)を起こしてたるみを引き締めます。
ここでは、インモード「フォーマ」と「miniFX」について解説します。
また、最近ではインモードリフティングにニードルRFの「モフィウス8」を組み込まれる可能性もでてきました。
そのため、モフィウス8も併せて解説します。
なお、日本のインモードリフティングは、韓国と比べてプロトコルや出力が違います。
1)インモードフォーマ
フォーマは、真皮層に高周波(RF)を照射し、肌を引き締めることに特化したハンドピースです。
熱による刺激で真皮の線維芽細胞が活性化し、コラーゲンやエラスチンが増えます。
その結果、肌が引き締まるとともにたるみ、小じわ、むくみの改善が期待できます。
フォーマは、温度センサー(安全装置)が搭載されているため、38~43℃の間で設定できます。
インモードリフトでは、42~43℃に設定するように決められていて、熱傷(やけど)のリスクを最小限にしつつ効果を最大化します。
2)インモードミニFX
ミニFXは、皮膚を吸引しながら2種のRF波を照射することで、深部にまで熱エネルギーを到達させることの可能なハンドピースです。
引き締め効果と脂肪破壊効果で、たるみやむくみを改善します。
1つは、2000ボルトのナノ秒RFパルス波が脂肪を破壊し、皮下脂肪を減少させることができます。
もう1つは、バイポーラー型RFで皮膚を引き締める効果も期待できます。
3)モフィウス8
モフィウス8は、ポテンツァやシルファームXと同じニードルRFと呼ばれる施術の一つです。
皮膚の深さを1mm、2mm、3mm、4mmの4層で出力の異なるRF波を照射します。
真皮だけではなく皮下組織にもアプローチすることで、たるみに高い効果を発揮します。
しかし、強い痛みを伴うデメリットがあります。
現時点では、インモードリフティングの施術ではありませんが、プロトコルへの組み込みの研究が行われています。
<参考記事>
ポテンツァとは?効果やダウンタイム、費用、ダーマペンとの違い
シルファームXの効果は?ダーマペンやポテンツァとの違いも解説
3.インモードリフティングが高い効果を発揮するのはなぜ?
インモードリフティングでは、フォーマとミニFXの2つのRF機器を使って施術をおこないます。この組み合わせで、相乗効果を発揮することが高い効果の秘密ですが、大きなポイントは、脂肪細胞が大きくすることで破壊効率が高まるということです。
1)ミニFXによる脂肪破壊
ミニFXは、①吸引②余熱③脂肪破壊の3ステップで引き締め効果を発揮します。
まず、治療部位を吸引してハンドピース内に組織をしっかりと閉じ込めます。そのあと、2種類のRFを使って脂肪組織に働きかけます。
最初におこなう第1のRFは、脂肪細胞の余熱とタイトニングの役割です。脂肪細胞を温めて大きくし、より破壊されやすくなるように下準備をします。
次に、第2のナノセカンドパルス(高電圧RF)によって脂肪細胞を破壊し
ます。余熱されたあとの脂肪組織は大きく膨張しており、高電圧RFがより効果的に働きます。熱を加えられた脂肪細胞はアポトーシス(細胞死)を引き起こし、施術後6〜12週間ほどかけて体外に排出されます。
このように、ミニFX単独でも脂肪破壊の効果が見込めます。
2)フォーマとの組み合わせでより高い効果
フォーマと組み合わせることによって、より効果的に脂肪破壊がされやすいとされています。
その理由は、ミニFXの特性と余熱です。
ミニFXには、大きいサイズの脂肪細胞を破壊する特性があります。逆に小さく縮こまった状態の脂肪細胞は破壊されにくく、ミニFXの十分な効果が得られません。
そこでミニFXの前にフォーマで余熱をおこない、真皮層を十分に温めることによって、脂肪細胞を大きく膨張させます。この大きくなった脂肪細胞にミニFXを使うことで、脂肪破壊をより効果的に破壊していくことができるのです。
3)フォーマにもタイトニング効果がある
フォーマにはコラーゲン増生を促し、タイトニング効果が期待できます。ミニFXと組み合わせることで、長時間の第1のRF照射が実現し、より大きなタイトニング効果を得らます。インモードリフティングでは、フォーマとミニFXがお互いに相乗効果を生み出すため、少ない施術で理想の小顔に近づくことができます。
通常のダイエットだけで顔の部分痩せをすることは難しいですが、インモードリフティングなら狙った場所にアプローチすることができるのです。
4.インモードリフティングの効果の種類・発現時期
1)インモードリフティングの3つの効果
- 小顔効果
インモードリフティングでは、ミニFXで脂肪組織に十分な熱が加わった状態で フォーマで高周波を照射します。そのため、顔全体のボリュームを減らし、フェイスラインをシャープにして小顔効果を発揮します。ただし、機器を使う順番はクリニックによって異なることもあります。 - 引き締め(タイトニング)効果
インモードリフティングでは、高周波の刺激に反応してコラーゲンが収縮します。そのため、施術直後に肌の引き締め効果を発揮します。 - 肌のハリアップ・肌質改善
リフトでは真皮層に熱エネルギーを送り、コラーゲンが生成されやすい環境を整えます。これが肌の引き締めと同時にシワやたるみ、むくみの改善につながります。さらに真皮層では、熱によって傷ついた部分を修復しようと新たなコラーゲンが作り出されます(創傷治癒反応)。コラーゲンが生成されるスピードには個人差がありますが、2~4週間程度で肌質やフェイスラインに変化を感じられる方がほとんどです。
2)効果はいつから、持続期間は?
インモードリフティングの効果は、直後から引き締め効果を実感できることもあります。
また、ハリやリフトアップ効果は、数日後から徐々に現れてきます。
効果のピークは、個人差はありますが施術後を受けて約1ヶ月後〜半年程度効果が持続します。
3)施術回数や間隔は?
症状が軽度の方の場合には1回でも効果を実感することがあります。
個人差はありますが、多くの場合では2〜4週間に1回程度の施術を4〜5回程度続けていただくと、より大きな変化を得ていただきやすくなります。
また、その後半年に1回程度のメンテナンスを受けるのがおすすめです。
5.インモードリフティングのデメリットは?
1)ダウンタイムや副作用のリスク
インモードリフティングは人によって、ミニFXが皮膚を吸引する際に皮下出血を生じる可能性があります。この場合、3日前後は施術部に赤みが残るダウンタイム期間が発生します。
また、赤みや腫れがでることがあります。
ただし、ほとんどは1週間以内に治まります。
2)1回では大きな効果は実感できない
たるみが大きい場合は、インモードリフティングの1回の施術では改善しないため施術回数が必要です。
しかし、他のRF治療でも同様です。
6.施術の流れ
1)診察・カウンセリング
事前に書いた問診票や対面での診察で、現在のお悩みや過去の美容医療歴などについて聞き取りを行います。また、顔周りの脂肪のつき方などをチェックします。
このとき施術によってどのような効果が期待できるか、施術における注意点はあるかといった点を医師やスタッフが説明します。
説明を受けて施術内容に納得できたら、同意書を記載して施術へと進んでいきます。
2)クレンジング・洗顔
クレンジングや洗顔でメイク、汚れを落とします。施術をしない目元や額などの部位は、メイクを落とさなくても良い場合もあります。
素肌の状態で、施術後の変化が分かりやすいように写真撮影を行います。
3)施術
- フォーマ
まず、フォーマでRFを照射し、真皮層のコラーゲン・エラスチンの増生を促してタイトニング効果を狙います。また、このときの照射でミニFXに備えた余熱を蓄積します。 - ミニFX
ミニFXでは二段階でRFを照射します。最初はフォーマと同じ余熱のためのRFですい。続いて、脂肪細胞を死滅させるための高電圧RFを照射します。フォーマとミニFXで二度余熱をしているため、脂肪細胞は大きく膨張し、高電圧RFが十分に作用しやすくなっています。このように、インモードリフティングでは、効率的な脂肪破壊と強力なタイトニング効果の相乗効果で、少ない回数で小顔効果が期待できます。ただし、クリニックによって良いとされている施術の順番が異なります。フォーマ ミニFX 第一のRF 第一のRF 第一のRF ・真皮の引き締め ・脂肪の余熱
・真皮の引きしめ ・脂肪の余熱
脂肪破壊
4)アフターケア
施術後は肌が敏感になっているため、十分な保湿とUVケアをして過ごします。脂肪細胞を吸引してRF照射をおこなうため、稀に赤みや熱感、腫れを伴うことがありますが、数日〜1週間程度で消失します。
変化を確認するために施術後の写真撮影をしたのち、すぐにメイクをして帰宅できます。
7.インモードリフティングの料金相場
インモードリフティングを日本でおこなった場合、1回あたりの料金相場は4〜9万円前後です。韓国でおこなった場合は、フォーマ+ミニFXで30万ウォン前後(日本円で3万円強)が相場のようです。※為替レートは変動あり
1回あたりの料金は日本の方が高めですが、韓国の場合は渡韓費用や滞在費が加わります。また、施術後のアフターケアや肌トラブルが生じた場合のことも考える必要があるでしょう。
8.インモードリフティングの口コミ
ここでは、インモードリフティングの良い口コミと悪い口コミを紹介します。
概ね良い口コミが多く悪い口コミは少なかったです。
個人的には施術当日から効果を感じられ、ハイフより効き目がありました。特に顎下とフェイスラインがスッキリしました。ただほうれい線については回数が必要そうです。10月から値上げされるそうですので、通うかどうかは検討したいです。痛みについてはフォーマはなく、ミニFXは吸引後にチクっと刺される痛みがありますが、麻酔なしで問題なかったです。フォーマかミニFXか迷っていましたが、どちらも受けてみて良かったです。
(キレイパス)
インモードリフティングを1度受けました。
まだ2日目くらいなので効果はわかりませんが、
snsでみていたほどの内出血やアザはありませんでした。
私は皮膚が柔らかいらしいので、そのお陰だったのかな?と思います。
痛みはほぼ無かったです。
たまに熱い!ってなる時もありましたが、
余裕で耐えられるレベルです。
(キレイパス)
ちょっと痛かったですが、本当に顔の肉が減って見えるので大満足です。回数重ねるのがおすすめだそうですが、2回目の予約を迫られないし、丁寧な施術をしてもらえてとても感じがよかったです。直後は見た目けっこう酷くなります。赤くなって火傷したかと思いましたが、一週間経った今は完全に元通りになりました。
(キレイパス)
9.インモードリフティングに関するよくある質問
Q1.インモードとは何ですか?
インモードは本来、イスラエル・ヨクネアムを拠点とし、美容外科、形成外科などで用いられる低侵襲医療機器の製造・開発・販売を手がける企業「InMode Ltd.」のことです。
しかし、一般的にはインモードリフティングやインモードリフトなど施術のことを示すケースが多いです。
Q2.ルメッカはインモードですか?
ルメッカはインモード社が開発したIPL治療器です。しかし、インモードリフティングの治療には使いません。
ルメッカは、濃いシミから薄いシミ、さらに表面に出てきていない隠れたシミやそばかす、赤ら顔治療に有効的です。
Q3.インモードリフティングとサーマジェンとの違いは?
インモードリフティングとサーマジェンも高周波を用いた美容医療です。
サーマジェンは脂肪減少というより引き締めが得意な施術になります。
顔全体の引き締めやたるみ対策にはサーマジェンがおすすめです。一方、フェイスラインのたるみや下膨れ感、二重アゴでお悩みの方はインモードリフティングがおすすめです。
Q4.インモードリフティングは別名何と呼ばれていますか?
インモードリフティングは「次世代HIFU(ハイフ)」と呼ばれることもあります。
また、インモード、インモードリフトとも呼ばれます。
正確には、インモードリフティングは、ハイフではありません。
また、インモードリフトは韓国の施術名で日本のインモードリフティングとはプロトコルが異なります。
Q5.ハイフも併用できますか?
インモードリフティングはハイフとの併用が可能です。
ハイフはインモードリフティングではアプローチできない筋膜をターゲットにすることが可能です。
そのため、筋膜のたるみにもアプローチしたい場合は、ハイフとの併用がおすすめです。
<参考記事>
HIFU(ハイフ)の効果はいつからいつまで?持続期間と施術頻度を解説
Q6.医療痩身、ボディメイキングはできませんか?
インモードリフトBodyFXを使うと太もも内側、外側、前面、後面、臀部、上腹部、下腹部、腰、二の腕、ふくらはぎなどの部分痩せでも使えます。
サカイクリニック62でもモデルさんなどにも人気です。
Q7.本当に痛みはありませんか?
インモードリフティングの痛みには個人差はありますが、部分的に熱感やゴムでパチンとはじかれるような軽度の痛みを感じることがあります。また、熱さを感じることもあります。
10.まとめ
インモードリフティングは、フォーマとミニFXの組み合わせによって気になる脂肪やたるみにアプローチできる美容医療です。今回は、そんなインモードリフティングの仕組みやメリット・デメリット、料金相場、口コミなどをご紹介しました。メスや針を使わないので、外科手術に抵抗がある人でも憧れの小顔を目指すことができます。また、数回施術を行うことでより理想的なフェイスラインが期待できるでしょう。「最近顔が大きくなってきた」「ダイエットでも効果を感じられなかった顔のたるみをどうにかしたい」と感じるときは、ぜひご検討ください。
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