フォトフェイシャルは、IPLと呼ばれる広範囲の光を照射することで、毛穴やシミなどのさまざまな肌悩みに効果を発揮する美容医療の施術です。また、肌へのダメージが少ないメリットもあります。そのため、皮膚科医療ではゴールドスタンダードといわれ、多くの専門医からも支持されています。
この記事では、フォトフェイシャルの毛穴やシミへの効果やメリット、ダメージ、費用相場までご紹介します。
1994年東京慈恵会医科大学医学部卒業
同大学皮膚科学教室
国立大蔵病院皮膚科
臨床研究部を経て
2000年 用賀ヒルサイドクリニックを開院
2017年9月23日六本木スキンクリニックを開院
■資格・所属学会
医学博士、日本皮膚科学会正会員、日本抗加齢医学会、日本赤十字医療センター登録医、日本医師会スポーツ認定医、日本温泉気候物理医学会 温泉療法医、日本旅行医学会認定医、トータルアンチエイジング、研究会副会長、日本アンチエイジング外科、美容再生研究会登録医
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1.フォトフェイシャルとはどんな治療?施術を解説!
1)フォトフェイシャルとは?
フォトフェイシャルとは、IPL(Intense Pulsed Light=インテンス・パルス・ライト)という特殊な光を肌に照射して肌トラブルを改善する治療です。
光を使うことから、光治療とも呼ばれています。
この光にはさまざまな波長のものが含まれています。
たとえば、メラニンに吸収されやすい光やヘモグロビンに吸収されやすい光、真皮まで届いて細胞を刺激する光などを同時に照射するのです。
また、フォトフェイシャルの光は肌細胞を活性化させる作用があるともいわれ、ターンオーバーを促したり、真皮の線維芽細胞を活性化させることで、コラーゲンの生成を促すはたらきもあります。
このように、フォトフェイシャルは顔全体にはたらきかけるため、さまざまな肌悩みを同時に解決できます。肌へのダメージが少なく、ダウンタイムもほとんどないので、初めて美容治療を行う方も安心です。
具体的には、特殊な光を照射することで肌の毛細血管やメラニン色素にダメージが加わり、シミやそばかす、くすみ、しわ、小じわ、たるみ、ニキビ跡、赤ら顔、毛穴の開きなど、さまざまな悩みを解消する効果が期待できます。また、IPLの高周波エネルギーは真皮層まで到達し、コラーゲンやエラスチンの生成を促進することから、肌のハリ感もアップします。
また、ダウンタイムもほとんどなく生活に支障が出にくいため、初めての方も気軽に受けられる点もうれしいポイントです。
「複数の肌トラブルを一気に解消したい」「年齢とともにシミが気になってきた」という方で、あまり大きな金額をかけずに美容医療を体験したい方には、オススメの治療法です。
しかし、どんな美容医療の施術も万能ではないので、効果が期待できない肌悩みがあったり、副作用やデメリットがあります。
フォトフェイシャルも例外ではありません。
この記事では、フォトフェイシャルの効果やメリットだけではなく、デメリットや副作用、注意点から費用までを幅広くご紹介します。
<監修医からのメッセージ>
フォトフェイシャルは、皮膚科医療の「ゴールドスタンダード」とも呼ばれ、美容医療に携わる多くの医師から支持されています。
また、自らもこの施術を受ける医師が多いと聞きます。
その理由は、フォトフェイシャルが、安全かつ手間なく、さまざまな肌の悩みを解決できる治療だからです。
フォトフェイシャルでは、いろいろな波長の光を同時に肌にあてることで、シミやそばかすを薄くできるほか、ニキビ跡や赤ら顔の改善、ハリを取り戻すことができます。
しかし、1回の照射で劇的な効果を感じることは少なく、複数回の施術が必要になることが多い治療です。
その分、痛みやダウンタイムがほとんどなく、美容医療を初めて受ける方にとってもハードルの低い施術の1つです。
フォトフェイシャルにご興味のある方は、お近くの美容クリニックでカウンセリングを受けて相談してみてはいかがでしょうか。
2)一目でわかるフォトフェイシャルの作用・効果・詳細
フォトフェイシャルの作用メカニズムと治療効果
<フォトフェイシャルの作用メカニズムと治療効果>
作用メカニズム 効果 メラニン色素の破壊 シミ・ソバカスの改善 茶色く色素沈着したニキビ跡の改善
毛細血管の収縮 赤ら顔の改善 赤くなったニキビの改善
ターンオーバー促進 隠れシミの改善 くすみの改善
肌質改善によりキメを整える
線維維芽細胞活性化 肌のハリアップ 浅いしわ(小じわ)の改善
たるみ毛穴や毛穴の開きの改善
熱作用による殺菌 殺菌によりニキビの炎症を鎮める フォトフェイシャルの施術の詳細
<フォトフェイシャルの施術の詳細のまとめ>
項目 詳細 施術時間 顔全体で30分程度 痛み 施術中・施術後もなし 洗顔 当日からOK メイク 当日からOK 入浴・シャワー 当日からOK ダウンタイム ほとんどなし(個人差があるので1日、2日くらいの場合も) 施術回数 美容クリニックや肌悩み・症状で異なりますが、3週間~4週間に1回、4~6回の治療をワンクールとしているケースが多い。ワンクールの治療終了後は、メンテナンスとして3ヵ月~6ヵ月ごとに1回の治療を推奨されるケースが多い 副作用 メラニンが一時的に表面に出ることがある 水ぶくれやかさぶたになることもある
ただし、かさぶたになり数日で綺麗に剥がれる
フォトフェイシャルの費用の相場・目安
フォトフェイシャルは自由診療であるため、費用は美容クリニックによって違います。
また、使う機器、施術の部位、施術を受ける回数などによっても違ってきます。相場感としては、顔全体で15,000円程度の料金を設定していることが多いです。また、背中・両腕・デコルテの場合なら、25,000円程度が費用相場です。
初回限定価格があったり、回数割引などがあること、最新の機器を使う場合にやや高額になることを考慮すると、1回10,000~30,000円の範囲になることがほとんどです。
3)フォトフェイシャルの予約から施術の流れ
カウンセリングや診察の予約
電話、メール、ラインなど、美容クリニックが用意している手段でカウンセリングや診察の予約を行います。
カウンセリング・診察
医師からフォトフェイシャルについての詳しい説明を受けます。ここでメリットとデメリットをしっかり理解しましょう。また、不明点や不安な点はすべて確認しましょう。
場合によっては、フォトフェイシャルが肌悩みに合わないことや肌状態によって施術が受けられないこともあります。
その場合は、ほかの治療法が提案されることがあります。
いずれの場合も、説明に納得できなかったり、不安が残る場合には、施術を受ける必要はありません。
必ず、理解して納得した上で施術を受けましょう。
施術前には、美容クリニックが用意する同意書に署名が求められます。施術準備
クレンジング料でメイクを落としたり、皮脂や汚れを取るために洗顔を行います。
その後、お肌を守るための冷却ジェルをお顔または器械に塗ります。施術
ゴーグルで目を保護し、IPL(カメラのフラッシュのようなイメージです)をあてていきます。
施術後
施術後には、お顔のほてりを落ち着かせるため、冷却を行う場合もあります。
その後、すぐに洗顔やメイクが可能です。
問題がなければ、そのまま帰宅できます。
なお、メイクをしない場合も日焼け止めは必要です。
<参考記事>
IPLの効果は何日後に表れる?治療にかかる期間や回数について解説
しみ治療のメニューが豊富で全国にある品川美容外科&湘南美容クリニック!
2.フォトフェイシャルとIPLは同じ?違う?
フォトフェイシャルは、1998年にアメリカ・カリフォルニアのビター医師によって開発されました。
その後、日本でも取り入れられ、2000年代に普及した美容医療の施術です。
それ以前は、シミ取りといえば、レーザー治療しか選択肢がなかったところに、この治療が登場したのです。
当時の美容医療用レーザーは、今ほど性能がよくなくダウンタイムが長かったり、照射に痛みがあるなどのデメリットもありました。
そんな中、「痛みやダウンタイムがほとんどなく、シミ治療が可能」という光治療は、多くの皮膚科医や美容医療に携わる医師に大きな期待を持って受け入れられました。そして、急速に普及していったのです。
その際の元祖となった機器のブランドが、医療機器メーカー「ルミナス社」のIPL治療機の名前「フォトフェイシャル」です。
つまり、フォトフェイシャルは光治療の機器の元祖であり、登録商標なのです。だから、本来「フォトフェイシャル」は、医療機器メーカー「ルミナス社」のIPL治療機だけに使用する名称です。
つまり、フォトフェイシャルとは、光治療で使う1つの機器であり、IPLや光治療とは同じ意味ではないのです。
しかし、フォトフェイシャルという言葉があまりに有名になり、一人歩きすることで、今ではIPL、光治療、フォトフェイシャルが同じ意味で使われることが多いのです。
ルミナス社のIPL治療機器には、「ナチュライト」「M22」「ステラ22」などといった名称の機器が登場しています。
また、ほかの医療機器メーカーのIPL治療機器には、BBL(フォトブライト)、ルメッカ、フォトRF(オーロラ)、フォトシルクプラスなどがあり、今では、15種以上のマシンが登場しています。
なお、今もどんなIPL治療機器を使っていても、フォトフェイシャルと呼んでいる美容クリニックもあります。
<参考記事>
フォトフェイシャル(光治療)の機器の種類と特徴!おすすめは?
フォトRFとは?効果やフォトフェイシャルとの違いについて解説
フォトシルクプラスの効果はいつから?回数や持続期間について解説
BBL光治療とは?美容効果やデメリットについて徹底解説
3.フォトフェイシャルの効果がすごい!改善できる肌悩み5選
フォトフェイシャルで改善できる肌の悩みを5つご紹介します。
1)シミ・そばかす・くすみなどの色素沈着
フォトフェイシャルは過剰に生成されたメラニンに作用し、シミやそばかす、くすみなどの色素沈着を改善します。IPLの光エネルギーから発生する熱によって分解されたメラニンは、ターンオーバーによって肌の表面に浮き上がり、古い老廃物とともに剥がれ落ちます。
フォトフェイシャルは、レーザーでは反応しない薄いシミにもはたらきかけ、広範囲の肌トラブルを改善できるのが特徴です。
2)赤ら顔
赤ら顔とは、毛細血管が拡張して赤みが出ている状態をいいます。IPLの光はヘモグロビンの赤い色素に反応するため、赤ら顔にも効果を発揮します。光エネルギーによって肌表面で拡張した毛細血管にダメージを与えて収縮させることで、赤みが目立ちにくくなるのです。
3)しわ、たるみ
加齢によって肌内部(真皮)のコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が減少すると肌の弾力が失われ、しわやたるみが発生してしまいます。そこで、フォトフェイシャルの光エネルギーを真皮層まで届けて線維芽細胞を活性化させれば、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの生成を促進できます。その結果、ふっくらとハリのある肌になったり、保水力が上がることが期待できます。
この作用メカニズムから、20〜30代のうちにフォトフェイシャルの施術を受ければ、将来の肌老化によるたるみ、しわ、小じわを予防する効果も期待できます。
4)ニキビ、ニキビ跡
フォトフェイシャルは、ニキビの原因となるアクネ菌がつくり出す「ポルフィリン」という成分にも有効です。光を照射したときの化学反応で発生する活性酸素によって、アクネ菌を殺菌してニキビを改善します。また、ニキビ跡の赤い色素にもはたらきかけ、顔の毛細血管を収縮させることで赤みが軽減されます。
さらに、IPLは真皮に達して皮脂線も熱変性させるため、新しいニキビの予防効果も期待できるでしょう。
5)毛穴の開き
IPLの光が肌内部の真皮層を刺激すると、コラーゲンやエラスチンの生成が促進されるため、開いた毛穴を引き締める効果もあります。皮脂の過剰分泌や加齢などによって開いた毛穴も目立ちにくくなり、キメの整った肌に導きます。
4.フォトフェイシャルの効果を体験と口コミで検証!
ナールス美容医療アカデミー編集部スタッフは、フォトフェイシャルを何種類は体験しています。
また、フォトフェイシャルに関する口コミもたくさんあるので、それらをもとに効果を検証してみます。
リアルな声なのでフォトフェイシャルの効果がよりイメージしやすいと思います。
結論としては、明らかにフォトフェイシャルは機種に限らず効果があることが検証できました。
1)東中野皮フ科クリニックでステラM22体験
シミとそばかすが目立ってきた49歳の女性が体験したケースです。
施術から2週間経ちましたがお肌がワントーン明るくなり、シミも目に見えて薄くなったのがわかります。
鼻の上のソバカスは半分以上がなくなり、半分が最初より薄く見えている程度になっています。
このことから、東中野皮フ科クリニックのフォトフェイシャル「ステラM22」は効果があることが検証できました。
<参考記事・動画>
東中野皮フ科クリニックでフォトフェイシャルM22を体験!口コミや効果を検証レビュー
最新のフォトフェイシャル「ステラM22」のメリットは?
2)サカイクリニック62でノーリス体験
30代女性でナールス美容医療アカデミー編集部サポートスタッフであり美容ライターの近藤奈緒さんがサカイクリニック62でノーリスを体験しました。
当日、他の施術も行ったのでフォトフェイシャル単独の効果ではありませんが、後日、肌のトーンアップを感じたとの声をいただきました。
<参考動画>
【フォトフェイシャル】ノーリスを体験!効果や痛みは?
3)まゆりなクリニック名古屋栄でライトライト体験
ナールス美容医療アカデミー編集部スタッフの村上清美がまゆりなクリニック名古屋栄でライムライトの施術を体験しました。
このケースも当日他の施術を受けたため、フォトフェイシャル単独の効果ではありませんが、肌が明るくなっています。
<参考動画>
日本人の肌質に合わせた光治療器「ライムライト」のシミへの効果は?
4)品川美容外科でフォトシルクプラス体験
品川美容外科では、2名がフォトシルクプラスを体験しました。
①23歳女性のケース
一人は23歳・女性で、そばかすが悩みだったので、少しでもきれいになればいいなと思い施術を受けました。美白効果も欲しかったので、パール美肌も併用しました。
<フォトシルクプラスのビフォーアフター>
1ヶ月後には、そばかすやシミは薄くなっています。
②25歳女性のケース
くすみやすい肌質が悩みの25歳女性。以前から受けていたフォトシルクプラスに加えて、さらに美肌を目指すためコラーゲンピールを同時に体験しました。
「施術直後からかなりトーンアップを実感!また、本来楽しみにしていたくすみが飛びました。フォトシルクプラスは強力光美白と言われてるだけあって、やっぱり効果はすごいですね!」というコメントをいただきました。
<参考記事>
品川美容外科のフォトシルクプラスを体験!口コミや効果を検証レビュー
品川スキンクリニックでフォトシルクプラスとコラーゲンピールを体験!口コミや効果を検証レビュー
5)ルメッカの効果を検証
オラクル美容外科で人気のフォトフェイシャルマシン「ルメッカ」を体験した39歳の女性のケースです。
シミの改善を目的としてルメッカ初体験です。
顔全体がトーンアップしましたが、薄いシミにはあまり効果はありませんでした。
しかし、肌診断に基づきカウンセリング時に、シミ一つひとつに「このシミには効く、このシミにはあまり効かない」という説明を受けていました。
そのため、結果には満足してるとのことです。
フォトフェイシャルは万能ではないので、予どこまで期待できるかを聞いていると納得できますね。
<参考記事>
オラクル美容皮膚科のルメッカを体験!口コミやシミへの効果を検証レビュー
6)フォトフェイシャルの口コミで効果検証
フォトフェイシャルに関する口コミを3つの口コミサイトで分析しました。
効果があるとの口コミが多く施術後の満足度も高いことがわかりました。
例えば、美容医療の口コミ広場の口コミ分布図では、3518件中評価5.0が1269、評価4.5が1041、評価4.0が624で合計2934です。これは全体の83.4%です。
口コミからは、フォトフェイシャルは極めて満足度が高い施術と言えます。
<出典>美容医療の口コミ広場
<参照元>
5.フォトフェイシャルは毛穴やシミの悩みにいつから効果が出る?
フォトフェイシャルの効果があらわれる時期や回数を紹介します。
1)フォトフェイシャルは1回で効果が出る人も!?
フォトフェイシャルは、1回の施術でもくすみの改善やトーンアップ効果を実感できる人もいます。ただし、濃いシミやそばかす、毛穴の開きなどは、回数を重ねるごとに徐々に改善していきます。
つまり、フォトフェイシャルは優しい光で少しずつ肌の状態を改善し、顔全体の色調を均一にしていく施術のため、複数回行うことが前提の施術です。
2)効果が出る回数は個人差がある
フォトフェイシャルの効果を実感できる回数は、一人ひとりの肌の悩みや状態によって異なりますが、5~6回程度施術を受ければ全体的にくすみが改善し、透明感のある肌に近づきます。
その後も1ヶ月に1回程度治療を続ければ、しみやそばかす、しわ、たるみなどが改善し、肌の調子がよくなります。
フォトフェイシャルの効果をしっかり引き出したい場合は、美容クリニックでカウンセリングや診察の際に担当医と相談し、自分に合う施術回数のアドバイスを受けることをおすすめします。
6.フォトフェイシャルの3つのメリット
フォトフェイシャルは、さまざまな肌の悩みを一気に解決できるのはもちろん、ほかにも多くのメリットがあります。ここでは、フォトフェイシャルの3つのメリットをご紹介します。
1)肌へのダメージや痛みが少ない
フォトフェイシャルは、カメラのフラッシュのようなマイルドな光を皮膚に当て、少しずつ肌の悩みを改善する施術のため、ダメージや痛みが少ないのが特徴です。
痛みはパチッとゴムで弾かれるような刺激を感じる程度ですが、照射時には冷却ガスも当たるので負担が抑えられます。
また、施術時に発生するピカッとした光が苦手な方は、ゴーグルの間にコットンを挟むなどの対応をしてもらえる場合もあります。
2)ダウンタイムが短い
フォトフェイシャルは照射後の肌のダメージが少ないため、ダウンタイムがほとんどありません。
シミ取りのレーザー治療のように患部にテープを貼る必要もなく、ほぼ普段通りの生活が送れます。仕事やプライベートの都合でダウンタイムが長く取れない方、初めてクリニックで治療を行う方も気軽に施術を受けられるでしょう。
3)シミ予備軍にも効果あり
定期的にフォトフェイシャルの施術を受ければ、メラニン色素の生成自体を抑制できるため、シミ予備軍にも効果があります。
また、クリニックによっては、施術後にイオン導入できるプランなども用意されています。たとえば、高濃度のビタミンCをイオン導入で肌の奥まで浸透させれば、新たなシミの発生をいっそう予防できます。
7.フォトフェイシャルのデメリット
フォトフェイシャルが気になっている方は、メリットだけでなく注意点も理解しておく必要があります。ここでは、フォトフェイシャルのデメリットを5つ紹介します。
1)濃いシミや薄すぎるシミ、ADMを消すのは難しい
フォトフェイシャルは、「シミを薄くして目立たなくする」ことが治療のゴールです。
なぜなら、フォトフェイシャルでは、メラニンが多い、濃くて大きいシミにはパワー不足で完全に目立たなくするのは難しいからです。
一方、薄すぎるシミもメラニンが少なすぎて反応しづらくなります。
また、メラニンが真皮層に入り込んで発生するADM(後天性真皮メラノサイトーシス)には反応しないため、治療効果は期待できません。
完全にシミを消したい場合は、レーザー治療との併用が必要です。
2)改善効果を感じるまで何度も施術が必要なことも
レーザー治療に比べてマイルドな施術のため、濃いシミやニキビ跡などの悩みがある場合は複数回の施術が必要です。たとえば、3〜4週間に1回のペースで4〜5回、あるいはそれ以上の施術が必要なこともあります。
また、ほかの肌悩みでも、1回の施術で目立った効果を実感することはあまり期待できません。
個人差はありますが、複数回の施術やほかの治療法との併用が必要なケースがあります。
3)肝斑が悪化するリスクがある
肝斑は、刺激で悪化します。個人差がありますが、小さな刺激でも濃くなる場合があります。そのため、人によっては、肝斑が悪化することがあります。
4)照射の仕方で色素沈着になることも
まれなケースですが、フォトフェイシャルは照射の仕方によっては水ぶくれややけど、色素沈着が起こることもあります。ひどい状態になることはありませんが、副作用が起こった場合は、施術を受けた美容クリニックで医師に相談しましょう。
5)フォトフェイシャルの施術が受けられない人もいる
フォトフェイシャルの施術は光過敏症の人は受けられません。光に反応して、かゆみ、赤み、発疹などが起こることがあるからです。
また、妊娠中や授乳中の方、 糖尿病、皮膚炎、口唇ヘルペス、心臓疾患、脳疾患、悪性腫瘍、てんかん発作の既往歴がある方、アルコール中毒の方は受けられません。
8.フォトフェイシャルのダウンタイムはある?後悔しないための注意点
フォトフェイシャルのダウンタイムについて解説します。
1)ダウンタイムはほぼなし!施術当日からメイクOK
フォトフェイシャルは、レーザー治療に比べて肌にやさしい施術のため、ダウンタイムはほとんどありません。施術後はすぐにメイクができるので、まわりに知られずにいつも通りの生活が送れます。
2)ほんのり赤みやかさぶたができる場合も
施術直後は顔全体にほんのりとした赤みや細かいかさぶたができることもあります。このときにヒリヒリとした灼熱感を感じる場合もありますが、数十分~数時間でおさまることがほとんどです。
施術後、数時間~翌日頃にはフォトフェイシャルの光が反応したシミやそばかすが黒い粒になって浮きはじめ、1週間〜10日程度でポロポロと剥がれ落ちてきます。かさぶたは無理にはがそうとせず、いつも通り洗顔をして自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。
なお、薄いシミはかさぶたができないこともありますが、この場合もフォトフェイシャルはしっかりと作用しています。
3)フォトフェイシャルで後悔しないために気をつけること
- フォトフェイシャルの施術をやり過ぎない
- フォトフェイシャル施術後はアフターケアをしっかり行う
- フォトフェイシャルを受ける前の日焼けも厳禁
- カウンセリング時の医師とのコミュニケーションにも重点を置いて
9.フォトフェイシャルで後悔しないために気をつけること
フォトフェイシャルで失敗しないためには、以下の注意点について知っておきましょう。
1)フォトフェイシャルの施術をやり過ぎない
フォトフェイシャルはダメージが少ない施術とはいえ、肌を休ませるためにも受けるペースは3〜4週間に1回までに抑えましょう。「早く綺麗になりたい」といった理由で間隔をあけずに施術を受けると、ダメージが蓄積して肌トラブルの原因になってしまいます。
また、3~4週間に1回、ワンクール4~6回の治療が終了しても薄くならないシミは、その後フォトフェイシャルを続けても、改善する余地はあまりありません。
それ以上、同じペースで続けた場合には、角層が薄くなってしまってビニール肌と呼ばれる肌状態や敏感肌のリスクにもなります。
2)フォトフェイシャル施術後はアフターケアをしっかり行う
クリニックでは自宅での過ごし方や注意点など、施術後のアフターケアの説明があります。フォトフェイシャルの施術で後悔しないためには、ルールをしっかりと厳守しましょう。
施術後に気になる症状や不安な点が出てきた場合は、クリニックに相談してください。
施術後に肌への刺激は厳禁
施術後の肌は敏感になっています。だから、強い刺激を与えると色素沈着を引き起こすことも。術後数日間は、施術部位を擦ったり、たたいたりすることは控えましょう。ゴシゴシと擦る洗顔、化粧水のパッティングなどはNGです。
また、クレンジングシートやアルコール配合の化粧品も使わないほうが無難です。保湿ケアを丁寧に行う
施術後の肌は乾燥しやすい状態です。高保湿の化粧水で十分に保湿をした後に、水分を保持するためのセラミドなどを配合した美容液や保湿クリームを塗るなど、しっかりと保湿ケアを行うことが大切です。
紫外線対策を徹底
施術直後は、紫外線の影響を受けやすいため、海や山など紫外線が強い場所への外出や野外でのスポーツを避けましょう。
また、外出時はノンケミカル処方の優しい日焼け止めや帽子、衣類などで紫外線対策を行いましょう。
3)フォトフェイシャルを受ける前の日焼けも厳禁
日焼け後にフォトフェイシャルの施術を受けると、やけどや色素沈着を起こす危険性があるため、日焼けしないように注意する必要があります。
4)カウンセリング時の医師とのコミュニケーションにも重点を置いて
施術を受ける前は、カウンセリングで担当医とコミュニケーションをとり、肌の悩みをしっかりと共有することが大切です。疑問点がある場合は納得がいくまで質問し、施術前にすべての不安を解消しておきましょう。
また、カウンセリングの際は「親身に相談に乗ってくれるか」「希望していない施術を無理に勧誘してこないか」などを見極め、担当の医師が信頼できるかどうかを確かめておくことも重要です。
10.フォトフェイシャルに関するよくある質問
ここでは、フォトフェイシャルでよくある質問と回答を掲載します。
Q1.フォトフェイシャルは継続して受けないといけないですか?
フォトフェイシャルは1回の施術で劇的な効果を実感できるわけではないため、継続して受けることをおすすめします。繰り返し施術を受けるうち、肌の代謝があがってメラニンが排出され、徐々にシミやそばかす、赤みなどが薄くなっていきます。
Q2.フォトフェイシャルの治療を継続する場合、施術と施術の間は普段のお手入れをどうすれば良いですか?また、1クール終わった後のスキンケアはどうすれば良いですか?
フォトフェイシャルで手に入れた美肌を守るには、普段のていねいなスキンケアも大切です。
どんな場合も、洗顔時は強くこすらず、たっぷりの泡でなでるように洗いましょう。
洗顔後は化粧水や乳液、クリームでしっかり保湿して肌を保護することが大切です。シミやしわの予防には、ビタミンC誘導体、ナイアシンミド、レチノールなどが入ったエイジングケア化粧品や医薬部外品がおすすめです。
Q3.フォトフェイシャルの施術をやめるとどうなりますか?
フォトフェイシャルの施術をやめると、シミが濃くなってしまうケースがあります。これは、もともと皮膚の深い部分にあったシミが肌の表面に近づいたために起こる現象です。
シミが濃くなった時点で施術をやめると、肌の表面に残ったまま目立ちやすくなってしまうため、施術を継続してシミを排出する必要があります。シミが表面にとどまってしまっても、フォトフェイシャルの施術を繰り返せば徐々に薄くなっていきます。
Q4.フォトフェイシャルとフォトシルクプラスはどう違うのですか?
フォトシルクプラスは、一言でいえば、DEKA社が製造したフォトフェイシャルの進化版です。
フォトフェイシャルと同じIPL治療機器ですが、UPLという光エネルギーを照射できる点が違います。
UPLは、従来のIPLに比べ、メラニン粒子の分解作用に優れています。そのため、フォトフェイシャルに反応しにくかったシミが薄くなるといったメリットがあります。
Q5.フォトフェイシャルとレーザーはどう違うのですか?
レーザーは、特定の波長を増幅してエネルギー出力をあげることで、焦点を絞った肌悩みの治療に向いた施術です。
また、照射時間(パルス幅)や照射の仕方のバリエーションが豊富で、今ではさまざまなレーザーがあります。
だから、大きなシミや濃いシミ、肝斑など、特定の肌悩みを早く改善したい場合には、フォトフェイシャルより、レーザーがおすすめです。
一方、フォトフェイシャルでは、いろいろな波長の光を同時に肌に当てるので、さまざまな肌悩みを少しずつ改善したい場合や肌質を改善したい場合に向いた施術です。
11.まとめ
フォトフェイシャルの効果やメリットから、施術の詳細、費用、デメリットや注意点もご紹介しました。
いかがだったでしょうか。
フォトフェイシャルは、IPLという特殊な光を照射することによって、さまざまな肌悩みを同時に解決できるのがメリットです。さらに、肌へのダメージが少なく、ダウンタイムもほとんどないので、初めて美容治療を行う方でもハードルが低い施術です。
一方で、1回で効果を実感しなかったり、濃いシミにはあまり効果が期待できないといったデメリットもあります。
だから、フォトフェイシャルを受ける場合は、予めその点を理解して3〜4ヶ月程度の計画を組んでおくことが大切です。
この記事が、フォトフェイシャルに興味がある方やこれから施術を受けようと考えている方にとってお役に立てば幸いです。
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