【上野】切らないクマ取りは「脂肪取りだけ」で足りる?|眼科出身医師のAILE clinic

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東京・上野のAILE clinicでは、眼科出身の井原力哉院長が、下まぶたの裏側から脂肪を取る「切らないクマ取り」を行っています。脂肪取りだけで済む方には追加の施術を勧めない方針、眼科の経験を生かした可否の判断、ダウンタイムやリスク、費用までを、院長への取材をもとに解説します。

<執筆>

ナールス美容医療アカデミー編集長 富本充昭

富本充昭

目の下のクマやふくらみは、疲れて見える、老けて見えるといった印象につながりやすく、メイクで隠しきれずに悩む方も少なくありません。クマにはいくつかのタイプがあり、目の下の脂肪のふくらみが影をつくるタイプ(いわゆる黒クマ)では、その脂肪を減らす手術が選択肢になります【1】【2】。
東京・上野の「AILE clinic(エール クリニック)」は、下まぶたの裏側(結膜側)から脂肪を取る「切らないクマ取り」を行うクリニックです。院長の井原力哉先生は、東京大学医学部を卒業後、眼科医として白内障手術などに携わり、大手美容外科を経て2021年に同院を開院しました。診察から手術、術後のフォローまでを院長が一人で担当し、「脂肪取りだけで済む方には、それ以上のことはしない」という方針を大切にしています。
本記事では井原院長への取材をもとに、同院のクマ取りの考え方、眼科での経験が生きる場面、施術の流れとダウンタイム、リスクや費用までを解説します。

目の下のクマはなぜできる?

目の下のクマのタイプ(黒クマ・赤クマ・青クマ・茶クマ)の見え方と主な原因の違いを示すイメージ図
※図はイメージです。

1)クマのタイプと脂肪取りの効果

「目の下のクマ」と呼ばれるものには、原因の異なるいくつかのタイプがあります。目の周りの色素沈着を扱った総説では、クマを色素型・血管型・構造型と、それらが混ざった混合型に分け、原因に合わせて治療を選ぶことが大切だとしています【1】。日本で一般的な黒クマ・青クマ・茶クマの呼び方は、この分類におおむね対応します。なお、論文の分類に赤クマという独立した区分はなく、血管型の色調には青・ピンク・紫が含まれます。同院では、これに赤クマを加えた4つのタイプで説明しています。

タイプ見え方主な原因脂肪取り(脱脂)の効果
黒クマ(構造型)ふくらみの下が影になり、黒っぽく見える眼窩脂肪が前に突出すること主な対象
赤クマ(同院の分類)赤みを帯びて見える突出した眼窩脂肪が眼輪筋を圧迫し、赤みが透けること同院では、脂肪の突出が関与すると判断した場合に検討
青クマ(血管型)血管が透けて、青紫っぽく見える皮膚が薄く、血流の滞りが透けること主な対象ではない
茶クマ(色素型)茶色っぽくくすんで見える色素沈着改善しない

同院の切らないクマ取りが主な対象とするのは、脂肪のふくらみが影をつくる黒クマです。いくつかのタイプが重なっていることも多いため、最終的には診察でどのタイプが主な原因かを見極めます。
それぞれのクマの症状や原因、治療法は、次の記事で詳しく解説しています。
目の下の黒クマ・影クマの症状・原因と美容医療による治療法
目の下の赤クマの症状・原因と美容医療による治療法
目の下の青クマの症状・原因と美容医療による治療法
目の下の茶クマの症状・原因と美容医療による治療法

自分でできる目安として、同院は次の見分け方を紹介しています。顔を上に向けたときに影が薄くなるなら黒クマ、皮膚を横に軽く引くと色が薄くなるなら青クマ、引いても色が変わらないなら茶クマの可能性があります。ただし、これらは目安であり、自己判断で確定はできません。

2)ふくらみの正体は眼窩脂肪

下まぶたの眼窩脂肪が前に押し出されてできる目の下のふくらみ(クマ)を示す断面図

眼球の周りは、クッションの役割をする脂肪(眼窩脂肪)に囲まれています。米国で12〜80歳の40人の眼窩をMRIで調べた研究では、55〜80歳の群は12〜29歳の群に比べて、眼球より前にある下まぶたの脂肪の面積が約1.5倍でした。これは異なる年齢群を比較した研究であり、同じ人の加齢変化を追跡したものではありません。一方、骨に対する眼球の位置には年齢群による変化がみられず、加齢による目の下のふくらみは、主に眼窩脂肪が増えて前にふくらむことによると結論づけています【2】。
若いころから、骨格の関係で目の下の脂肪が目立つ方もいます。さらに年齢とともに、目の下を支える靭帯や皮膚、筋肉がゆるむと、脂肪が前に押し出されてふくらみが目立ち、皮膚のたるみも加わります。

3)ふくらみの下にできる「溝」

目の下のふくらみのすぐ下には、目頭から頬に向かって斜めに走る溝(ティアトラフ)ができることがあります。遺体の半顔48側を解剖した研究では、上あごの骨と皮膚を結ぶ靭帯(ティアトラフ靭帯)が一貫して見つかり、この靭帯が溝のできる解剖学的な原因であると結論づけています【3】。
ふくらみと、その下の溝の段差が大きいほど、影は濃く見えます。脂肪を取ってふくらみを減らせば段差は小さくなりますが、溝そのものが深い場合には、脂肪取りだけでは影が残ることがあります。

AILE clinicとは

東京・上野のAILE clinicのエントランス

1)クリニックの4つの特徴

① 院長が診察から手術、術後のフォローまで担当

AILE clinicは、院長の井原力哉先生が一人で診療するクリニックです。診察(カウンセリング)から手術、術後の診察までを、すべて院長が担当します。術後にメールやLINEで届く問い合わせにも、院長が自ら目を通しています。

井原先生

「規模が大きくなると、医師が直接すべてに目を通すことは難しくなると思います。当院では自分が直接患者さんを診ていますし、術後のLINEやメールのやり取りも自分で確認しています。そこが一つの強みになっていると思います」

② カウンセラーを置かず、施術を勧める営業をしない

同院には受付スタッフはいますが、いわゆるカウンセラーはいません。受付スタッフが行うのは、予約フォームで選んだメニューと実際の希望が合っているかの確認や、モニターの撮影日の案内などです。「あなたの顔にはこの施術も加えたほうがいい」といった提案をスタッフがすることはなく、施術の内容は院長が診察で患者さんと相談して決めます。

③ 空き枠があれば、直前でも予約できる

同院は「通いやすさ」を大切にしています。JR御徒町駅から徒歩1分、地下鉄3路線の駅のA7出口に直結した立地です。予約フォームからの予約に「何時間前まで」「何日前まで」といった締め切りを設けていないため、空き枠があれば10分前でも予約できます。近くに来たついでなど、思い立ったタイミングで受診できます。

④ LINEと連携した術後のアフターフォロー

LINEに登録して予約・カルテと連携すると、受けた施術に合わせたアフターフォローのメッセージが自動で届きます。届くタイミングは施術ごとに異なり、当日の夜、3日後、1週間後など、その時期に起こりやすい症状や気になりやすい点をふまえた内容です。メッセージへの返信で相談があれば、院長が答えます。

2)院長プロフィール

AILE clinic院長・井原力哉先生のプロフィール写真

項目内容
氏名井原 力哉(いはら りきや)先生/AILE clinic 院長
経歴2014年 東京大学医学部医学科 卒業
2015年 東京大学医学部附属病院
2016年 倉敷中央病院 眼科
2018年 大手美容外科
2021年 AILE clinic 院長

井原院長は医学生時代から、寿命を延ばす医療よりも、生活の質を高める医療に関心がありました。目が見えるようになる、耳が聞こえるようになる、歩けるようになる。そうした生活に直結する医療に惹かれ、選んだのが眼科でした。
眼科医として働くなかで、美容医療の道に進む知人が周りに増えたことをきっかけに、大手美容外科へ移りました。そこで経験を積むうちに、診察から術後のフォローまでを自分一人で完結させたいと考えるようになり、2021年に同院を開院しました。

井原先生

「大手には大手のよいところがあります。ただ、術後の対応をコールセンターの方が受けたり、自分が出勤していない日に術後の患者さんが来院したりすることもありました。自分のクリニックであれば、自分がいるときに来てもらうよう伝えたり、メールやLINEでやり取りしたりできます。自分の患者さんは最初から最後まで責任をもって診療にあたります。」

3)基本情報

項目内容
医院名AILE clinic(エール クリニック)
院長井原 力哉
所在地〒110-0005 東京都台東区上野6丁目2-14 喜久屋ビル9階
アクセスJR山手線「御徒町駅」北口から徒歩1分
都営大江戸線「上野御徒町駅」・東京メトロ日比谷線「仲御徒町駅」・東京メトロ銀座線「上野広小路駅」A7出口直結
JR「上野駅」から徒歩9分
電話番号03-6284-3700
診療科目美容外科/美容皮膚科/美容内科
診療時間10:00〜19:0
休診日日曜日・不定休
予約公式サイトの予約フォーム・LINE・Instagram
公式サイトhttps://aile-clinic.jp/

AILE clinicの受付・待合スペース

同院のクマ取りの考え方

1)「脂肪取りだけで済む方は、それで」

目の下のクマ取りでは、脂肪を取ったうえで、脂肪注入やヒアルロン酸注入などを組み合わせる方法もあります。同院の考え方は「最小限」です。脂肪取りだけで改善が見込める方には、脂肪取りだけを行います。

井原先生

「いろいろ組み合わせて行う流れもあると思いますが、当院では、脂肪取りだけでいける方はそれで行っています。そこを意識していることが、当院の特徴だと思います」

注入治療が悪いわけではありません。まぶたや目の周りへの自家脂肪注入を扱った39研究・4,046例のメタ解析では、満足度を評価した27研究を統合した満足度は90.9%と高い一方で、全体の合併症の発生率は7.9%で、むくみ、結膜のむくみ、輪郭の凹凸が主なものでした【4】。ただし、対象には上まぶたや再建目的の治療も含まれ、下まぶたの脂肪取りと脂肪注入を組み合わせた場合に限った数値ではありません。追加施術を検討する際は、期待できる効果に加え、費用、回復期間、その施術に伴うリスクを確認することが大切です。この研究は、脱脂単独と脱脂に脂肪注入を加えた場合を直接比較したものではありません。
クマ取りでは、脂肪注入や裏ハムラ法を勧められることもあります。しかし、脂肪取りだけで改善する方は多く、費用が高い施術や体への負担が大きい施術が必ず必要になるとは限りません。同院では、脂肪注入などを一律には勧めず、必要と判断した場合にだけ提案します。ふくらみの下の溝が深いなど、くぼみが強い場合【3】には、ヒアルロン酸注入を提案することがあります。脂肪取りのあとで気になる点が残った場合は、腫れが落ち着いてから注入を検討することもできます。

2)ダウンタイムと費用への配慮

クマ取りを考える患者さんの多くは、ダウンタイムの長さや予算を気にしています。施術を必要な範囲にとどめることは、ダウンタイムと費用の負担を抑えることにもつながります。

AILE clinic院長・井原力哉先生

「ダウンタイムや予算を気にされる方は多いです。そこを押さえたうえで施術できるのが、当院の特徴だと思います」

3)目の下の脂肪溶解注射は勧めない

注射で目の下の脂肪を溶かす方法もあります。しかし同院では、脂肪溶解注射で眼窩脂肪を減らすことは難しく、効果を裏づける根拠も乏しいことから、目の下のクマの治療としては勧めていません。脂肪溶解注射を使うのは、脂肪注入のあとのしこりなど、限られた場合です。

眼科出身であることが生きる場面

井原院長が眼科で携わってきたのは、白内障手術など主に眼球の治療です。まぶたの手術の技術に直接つながるわけではありませんが、施術できるかどうかの判断や術後の目のケアに、眼科での経験が生きています。

1)施術できるかどうかの判断

以前、目の病気の既往がある患者さんが、クマ取りの相談に来院しました。眼科の主治医からは美容目的の手術について了承を得られず、別の美容クリニックでも、主治医の許可がなければ施術は難しいと断られていたそうです。
井原院長は、その手術のあとの経過といまの目の状態を、患者さんから詳しく聞き取りました。術後の経過が比較的落ち着いていることを確認したうえで、クマ取りに伴うリスクも説明し、患者さんが納得したうえで施術を行いました。

AILE clinic院長・井原力哉先生

「眼科の経験がないと、眼科の先生からだめと言われたら、それでおしまいになってしまうと思います。そこを掘り下げて聞いて、患者さんが納得したうえで施術を受けていただきました。眼科医の経験がこうした場面で役立っています。」

大手美容外科に勤めていたころも、目の病気がある患者さんへの対応について、ほかの医師から相談を受けることがありました。
ただし、目の病気の既往がある方が必ず施術を受けられるわけではありません。施術できるかどうかは、目の状態や治療の経過によって一人ひとり異なります。同院でも、まずは眼科の主治医に相談することを勧めています。そのうえで、眼科の経歴をもつ井原院長に相談することもできます。持病や治療中の病気、使っている目薬は、診察の際に必ず伝えてください。

2)術後の目薬の判断

同院では、クマ取りのあとに決まった目薬を処方しています。もともと目薬を使っている方の場合は、いまの目薬と併用するか、いまの目薬をそのまま続けて同院の目薬は使わないかを判断します。この判断にも、眼科での経験が役立っています。

3)患者さんの安心感

患者さんのなかには、眼科の経験がある医師だからという理由で同院を選ぶ方もいます。

AILE clinic院長・井原力哉先生

「眼科の経験が直接手技に影響しているわけではありませんが、患者さんの安心感にもつながっているのかなと思います」

切らないクマ取り(経結膜脱脂法)とは

皮膚を切らず、下まぶたの裏側(結膜側)を切開して適量の眼窩脂肪を取り除く経結膜脱脂法の仕組み図

1)下まぶたの裏側から脂肪を取る

同院の「切らないクマ取り(目の下の脂肪取り)」は、下まぶたをめくって裏側(結膜側)を切開し、目の下のふくらみの原因になっている眼窩脂肪を取り出す方法(経結膜脱脂法)です。皮膚の表面は切らないため、皮膚表面に切開による傷あとを作らず、抜糸も必要ありません。目の下の脂肪は内側・中央・外側の3つに分かれており、3か所すべてを取る場合も追加料金はかかりません。取りすぎるとくぼみが生じるため、取る量は慎重に判断します。結膜という粘膜を扱うため、同院では充血や違和感に配慮し、体への負担を抑えた処置を心がけています。
経結膜法で下まぶたの脂肪を取った連続122例の報告では、合併症は脂肪の取り残し9例(7.4%)と術後の出血1例(0.8%)で、下まぶたが下がる(後退)、外側にめくれる(外反)といった合併症はみられませんでした。ただし、この報告では4例で皮膚切除を併用しており、単一の症例集積研究です。下まぶたの後退や外反が起こらないことを保証するものではありません【5】。

2)麻酔と所要時間

麻酔は、点眼麻酔、局所麻酔、笑気麻酔を組み合わせて行います。静脈麻酔は使いません。麻酔の費用は施術料金に含まれています。痛みをもっとも感じやすいのは最初の局所麻酔のときで、笑気麻酔の濃度は調整できます。
手術時間は15〜30分ほどです。原則として抜糸や定期通院は不要ですが、気になる症状がある場合には受診が必要です。モニター撮影などで来院が必要になる場合もあります。

3)皮膚を切る手術との違い

目の下のたるみの治療には、まつ毛の下の皮膚を切って、余った皮膚も取り除く方法(下眼瞼除皺術)もあります。同じ患者さんの片目を皮膚側から、もう片目を結膜側から手術して比べた10例の研究では、仕上がりの総合評価は左右とも非常に良好で、有意な差はありませんでした。ただし、10例の小規模研究であり、両術式の効果や安全性が同等であることを証明するものではありません【6】。
どちらが優れているというより、目の下の状態に合った方法を選ぶことが大切です。たるみが軽度であれば、脂肪を取るだけで改善することもあります。皮膚のたるみが強い場合は、脂肪を取るだけでは余った皮膚がしわとして残ることがあるため、同院では下眼瞼除皺術を提案します。

項目切らないクマ取り
(経結膜脱脂法)
下まぶたのタルミ取り
(下眼瞼除皺術)
切る場所下まぶたの裏側(結膜)まつ毛の下の皮膚
顔の皮膚の傷残らないまつ毛の下に傷ができる
向いている状態脂肪のふくらみが主で、皮膚のたるみが少ない皮膚のたるみが強い
費用(両目・税込)220,000円330,000円

ダウンタイムの経過

経結膜脱脂法の術後経過と、腫れ・内出血の目安、メイクやコンタクトレンズの再開時期、生活上の注意点を示す図

腫れは3〜7日ほど、内出血は1〜2週間ほどで落ち着き、自然な状態になるまでには1か月ほどかかることがあります。内出血は、黄色くなりながら薄くなっていきます。

時期経過過ごし方
当日麻酔が切れると、目の奥に軽い痛みが出ることがある(痛み止めを処方)。血の混じった涙が出ることがあるメイク・洗顔、入浴・飲酒・運動は控える。洗髪・シャワーは6時間後から
1〜2日後腫れ・むくみがピーク。内出血が出ることがある。異物感は数日で軽くなるメイク・洗顔は翌日からできる。内出血が目立つ間は、血行をよくする行為を控える
3〜6日後腫れが引き始め、内出血は黄色くなって薄れていくデスクワークへの復帰は問題になりにくい
1週間後日常生活の制限はほぼなくなるコンタクトレンズを使える。内出血が残る場合はメイクで隠す。激しい運動は最低1週間控える
1か月後自然な状態に近づく強くこするマッサージやフェイシャルエステは、1か月ほど控える

手術当日を安静に過ごすことには理由があります。まぶたの美容手術後の眼窩内の出血を、医師へのアンケートで集計した研究(269,433例)では、出血は術後0〜3時間にもっとも多く、24時間を過ぎると大きく減りました。危険因子として、高血圧、手術前後のアスピリンの服用、術後の嘔吐、運動量の増加が挙げられています【7】。この研究は経結膜法に限らない、まぶたの美容手術全体の集計です。
血圧の薬や、血液をさらさらにする薬を飲んでいる方は、事前に必ず伝えてください。薬は自己判断で中止せず、処方医と施術医の指示に従ってください。

副作用・リスク

下まぶたの手術の安全性を扱った36論文の系統的レビューでは、対象となった研究の範囲で、目や視機能の障害につながる重大な合併症の報告はなく、多くの合併症は経過観察や修正手術で対処できていました【8】。ただし、これは重い合併症が決して起こらないという意味ではありません。また、研究ごとに術式や方法が大きく異なるため、方法どうしの比較は難しいとされています。主なリスクは次のとおりです。

腫れ・痛み・内出血:腫れ・痛みは通常3〜7日ほど、内出血は1〜2週間ほど続くことがあります。
血の混じった涙:手術当日にみられることがあります。自然に治まることがほとんどです。
感染:起こる可能性があります。赤みや腫れの増悪、発熱などがある場合は、施術医へ連絡してください。
脂肪の取り残し・ふくらみの再発:経結膜法の122例の報告では、7.4%で脂肪の取り残しがありました【5】。術後しばらくは腫れのために脂肪が残っているように感じることもあるため、同院では、ふくらみの再発が気になる場合は施術から3か月後を目安に受診するよう案内しています。必要に応じて保証で対応します。
取りすぎによるくぼみ:脂肪を取りすぎると目の下がくぼみ、かえってクマが目立つことがあります。
眼窩内の出血:まれですが、視機能に影響する場合があります。まぶたの美容手術全体の集計では、眼窩内の出血は約2,000例に1例、視力の低下が残る出血は約22,000例に1例でした【7】。この数値は同院や経結膜脱脂単独の発生率ではありません。急な視力低下、強い眼痛、急激な腫れがある場合は、直ちに施術医へ連絡し、速やかに医療機関を受診してください。
複視(ものが二重に見える):術後に生じることがあり、長引く場合もあります。下まぶたの手術後に1週間を超えて続く複視を調べた医師へのアンケートでは、詳細が得られた84例中61例(73%)で完全に消失しましたが、7例(8%)では正面視で、16例(19%)では正面以外の視線方向で複視が残りました。下斜筋の関与が確認されたのは51例(61%)でした【9】。これは患者全体の発症率を示す調査ではありません。術後に複視が生じた場合は、速やかに施術医へ連絡してください。

妊娠中・妊娠の可能性がある方・授乳中の方は、施術を受けられません。目の病気の既往がある方は、状況によって施術できるかどうかが異なります。施術はコンタクトレンズを外して行うため、メガネを持参してください。まつ毛エクステはつけたままでも施術できますが、取れることがあります。

クマ取りは一度で終わり?

取り除いた眼窩脂肪は、元に戻りにくいとされています。ただし、脂肪を取ったあとも、年齢とともに目もとは変わっていくため、効果の持続には個人差があります。年齢群を比較した研究では、高い年齢群ほど眼窩脂肪の面積が大きい傾向がありました【2】。皮膚のたるみや肌の老化も進みます。

AILE clinic院長・井原力哉先生

「美容医療は、一回やっておしまいというものではありません。二重の手術で食い込みが永久に残ったとしても、年齢とともに皮膚がたるんで二重幅が変わることがありますし、クマの状態も変わります。合併症が起こっていなくても、何かしらの形でメンテナンスが必要になることがあります。だからこそ一人の患者さんと長く寄り添っていければと考えています」

井原院長が通いやすさを大切にしているのも、施術後も気軽に相談できる関係を続けるためです。

症例紹介

同院で目の下の脂肪取り(切らないクマ取り)を受けた方の症例です。いずれも担当医は井原力哉院長です。腫れや内出血の出方、仕上がりには個人差があります。

1)症例1:施術前と1か月後

AILE clinicの目の下の脂肪取り(クマ取り)の症例1(施術前・1か月後)

項目内容
施術内容目の下の脂肪取り(切らないクマ取り):皮膚の表面を切らず、下まぶたの裏側(結膜側)を切開して眼窩脂肪を取り除く手術
担当医井原力哉
費用220,000円(税込・麻酔代込み)
リスク・副作用腫れ、内出血など

2)症例2:施術前と3か月後

AILE clinicの目の下の脂肪取り(クマ取り)の症例2(施術前・3か月後)

項目内容
施術内容目の下の脂肪取り(切らないクマ取り):皮膚の表面を切らず、下まぶたの裏側(結膜側)を切開して眼窩脂肪を取り除く手術
担当医井原力哉
費用220,000円(税込・麻酔代込み)
リスク・副作用腫れ、内出血など

3)症例3:施術前と施術直後

皮膚を切らないため、施術直後も顔の表面に傷はありません。腫れは1〜2日後にピークを迎えて3〜7日ほどで、内出血は1〜2週間ほどで落ち着いていきます。
AILE clinicの目の下の脂肪取り(クマ取り)の症例3(施術前・施術直後)

項目内容
施術内容目の下の脂肪取り(切らないクマ取り):皮膚の表面を切らず、下まぶたの裏側(結膜側)を切開して眼窩脂肪を取り除く手術
担当医井原力哉
費用220,000円(税込・麻酔代込み)
リスク・副作用腫れ、内出血など

※症例写真はAILE clinicの公式サイトより転載しています。

費用

施術通常価格(税込)モニター価格(税込)
目の下の脂肪取り(切らないクマ取り)両目220,000円99,000円
下まぶたのタルミ取り(下眼瞼除皺術)両目330,000円応相談
ヒアルロン酸注入(目の下)手技料22,000円+薬剤料22,000円(1本)—

点眼麻酔・局所麻酔・笑気麻酔の費用は、施術料金に含まれます。
モニター価格は、公式サイトからの予約に限ります。
診察料は、LINE公式アカウントに登録すると0円です(登録しない場合は3,300円)。土曜日の初診で当日カウンセリングのみの場合は、別途初診手数料5,000円がかかります。後日施術を受ける場合は、施術日の会計から同額が差し引かれます。
片目のみの施術は、クリニックにお問い合わせください。
いずれも自由診療(保険適用外)です。

こんな方に

目の下のふくらみによる影(黒クマ)が気になる
顔の皮膚に傷あとを残したくない
必要以上の施術は受けず、ダウンタイムや費用を抑えたい
目の病気の既往があり、クマ取りを受けられるか相談したい
診察から術後のフォローまで、同じ医師に相談したい
クマのタイプや皮膚のたるみの程度によっては、ほかの治療が適している場合もあります。どの方法が合うかは、診察で判断します。

AILE clinicのクマ取りに関するよくある質問

Q1. 手術は痛いですか?

点眼麻酔、局所麻酔、笑気麻酔を組み合わせて行います。痛みをもっとも感じやすいのは最初の局所麻酔の注射で、笑気麻酔の濃度は調整できます。麻酔が切れたあと、目の奥に軽い痛みが出ることがあるため、痛み止めを処方します。

Q2. 人前に出られるのは、いつごろですか?

メイクは翌日からできます。腫れは術後1〜2日がピークで、3〜7日ほどで落ち着きます。内出血が出た場合は1〜2週間ほど続くことがあり、残っている間はメイクで隠します。大切な予定がある方は、余裕をもって日程を決めてください。

Q3. 脂肪注入やヒアルロン酸注入も必要ですか?

同院では、脂肪取りだけで改善が見込める方には、注入を一律には勧めていません。ふくらみの下の溝が深いなど、くぼみが強い場合には、ヒアルロン酸注入などを提案することがあります【3】【4】。脂肪取りのあとで気になる点が残った場合は、腫れが落ち着いてから検討することもできます。

Q4. 目の病気があっても受けられますか?

目の状態や治療の経過によって異なります。まずは眼科の主治医にも相談してください。同院では、これまでの治療の経過やいまの目の状態を詳しく伺ったうえで、施術できるかどうかを判断します。持病や使っている目薬は、診察の際に必ず伝えてください。

Q5. ほかのクリニックで受けたクマ取りのあとが気になります。相談できますか?

同院には、ほかのクリニックで施術を受けたあとの悩みで相談に来る方もいます。あわせて、施術を受けたクリニックにも相談してみてください。

Q6. コンタクトレンズやまつ毛エクステはどうなりますか?

施術はコンタクトレンズを外して行うため、メガネを持参してください。コンタクトレンズは術後1週間から使えます。まつ毛エクステはつけたままでも施術できますが、取れることがあります。

Q7. 脂肪を取ると、たるみやしわが目立ちませんか?

術後しばらくは、たるみやしわが気になることがありますが、時間とともになじむ場合もあります。皮膚のたるみが強い場合は、脂肪取りだけでなく、皮膚を切って取る下眼瞼除皺術が必要になることがあります。どちらが適しているかは、診察で判断します。

Q8. 年齢の制限はありますか?

施術が適しているかは、年齢だけでなく、目もとの状態や全身の健康状態を確認して判断します。15歳未満の方は、同意書の有無にかかわらず施術を受けられません。未成年の方が施術を希望される場合は、保護者の方と一緒に来院するか、親権者が記入した「未成年同意書」が必要です。同意書を確認したあと、親権者へ電話で確認するため、電話に出られる状態にしておいてください。

院長からのメッセージ

AILE clinic院長・井原力哉先生
MESSAGE
AILE clinic院長・井原力哉先生のメッセージ

AILE clini

院長 秋間雄篤先生

「いまは美容医療が一般的に広まっていますが、一回やっておしまいというものではありません。年齢とともにクマの状態も変わりますし、術後に気になることが出てくることもあります。ほかのクリニックで施術を受けたあとに当院へ相談に来られる方のなかには、施術を受けたクリニックには相談していないという方が多いと感じています。当院で受けた場合も、ほかのクリニックで受けた場合も、術後に気になることがあれば、遠慮せずに施術を受けたクリニックに相談してください」

まとめ|脂肪取りだけで済むなら、それ以上はしない

AILE clinicのクマ取りの方針である「必要な範囲の施術」「眼科経験を生かした適応判断」「院長による一貫したフォロー」を示すまとめ図

目の下のクマには、脂肪のふくらみによる黒クマ、同院が赤クマと呼ぶ赤み、血管が透ける青クマ、色素沈着による茶クマがあり、タイプによって適した治療が変わります。ふくらみによる影が主な原因であれば、下まぶたの裏側から脂肪を取る「切らないクマ取り」が選択肢になります。
東京・上野のAILE clinicでは、眼科出身の井原力哉院長が、診察から手術、術後のフォローまでを一人で担当しています。脂肪取りだけで済む方にはそれ以上の施術を勧めず、ダウンタイムと費用の負担を抑える。目の病気の既往がある方には、経過を詳しく聞いたうえで施術できるかを判断する。それが同院のクマ取りの考え方です。
どの治療が適しているかは、クマのタイプや皮膚のたるみ、目の状態によって変わります。リスクやダウンタイムも含めて、まずは診察で相談してみてください。
*本記事の情報は執筆時点のものです。診療時間・治療内容・料金は変更される場合があります。最新情報は公式サイトまたはクリニックに直接ご確認ください。

参考文献(エビデンス)

本記事の科学的根拠として、以下の文献を参照しています。
【1】Sarkar R, Ranjan R, Garg S, Garg VK, Sonthalia S, Bansal S. Periorbital Hyperpigmentation: A Comprehensive Review. J Clin Aesthet Dermatol. 2016;9(1):49-55.
PMID: 26962392
日本語要旨:目の下のクマ(眼周囲の色素沈着)の原因・分類・治療をまとめた総説。原因として遺伝、色素沈着、炎症後の色素沈着、むくみ、血管が透けること、加齢による皮膚のたるみや影、ティアトラフを挙げる。クマを色素型・血管型・構造型とその混合型に分け、分類は治療法の選択に役立つとしている。
【2】Darcy SJ, Miller TA, Goldberg RA, Villablanca JP, Demer JL, Rudkin GH. Magnetic resonance imaging characterization of orbital changes with age and associated contributions to lower eyelid prominence. Plast Reconstr Surg. 2008;122(3):921-929.
PMID: 18766060 DOI: 10.1097/PRS.0b013e3181811ce8
日本語要旨:米国で12〜80歳の40例の眼窩を高解像度MRIで測定した研究。眼球より前方の下まぶたの脂肪の面積は12〜29歳28mm²、30〜54歳31mm²、55〜80歳43mm²と年齢とともに増えた。眼窩の骨に対する眼球の位置は変わらず、加齢による目の下のふくらみは主に眼窩脂肪の拡大によると結論づけている。
【3】Wong CH, Hsieh MKH, Mendelson B. The tear trough ligament: anatomical basis for the tear trough deformity. Plast Reconstr Surg. 2012;129(6):1392-1402.
PMID: 22634656 DOI: 10.1097/PRS.0b013e31824ecd77
日本語要旨:遺体の半顔48側を解剖し、目の下の溝(ティアトラフ)の原因を調べた研究。上顎骨から皮膚に向かう骨皮靭帯(ティアトラフ靭帯)が一貫して見つかり、組織学的にも靭帯であることが確認された。溝の変形はこの靭帯に解剖学的な起源があると結論づけている。
【4】Yang F, Ji Z, Peng L, Fu T, Liu K, Dou W, Li J, Li Y, Long Y, Zhang W. Efficacy, safety and complications of autologous fat grafting to the eyelids and periorbital area: A systematic review and meta-analysis. PLoS One. 2021;16(4):e0248505.
PMID: 33793573 DOI: 10.1371/journal.pone.0248505
日本語要旨:まぶたと目の周りへの自家脂肪注入を扱った39研究・4,046例の系統的レビューとメタ解析。満足度を評価した27研究の統合満足度は90.9%(95%CI 86.4〜94.0%)、全体の統合合併症率は7.9%(95%CI 4.8〜12.8%)で、主な合併症はむくみ、結膜のむくみ、輪郭の凹凸だった。対象には上まぶたや再建目的の治療も含まれ、研究の多くは症例集積研究である。
【5】Baylis HI, Long JA, Groth MJ. Transconjunctival lower eyelid blepharoplasty. Technique and complications. Ophthalmology. 1989;96(7):1027-1032.
PMID: 2771349 DOI: 10.1016/S0161-6420(89)32787-4
日本語要旨:24か月間に行った経結膜法による下まぶたの脂肪除去122例の手技と合併症の報告。4例では皮膚切除を併用した。合併症は脂肪の取り残し9例(7.4%)と血腫を伴わない術後の出血1例(0.8%)のみで、下まぶたの後退、外反、内反、下斜筋の麻痺、脂肪の取りすぎは0例だった。
【6】Netscher DT, Patrinely JR, Peltier M, Polsen C, Thornby J. Transconjunctival versus transcutaneous lower eyelid blepharoplasty: a prospective study. Plast Reconstr Surg. 1995;96(5):1053-1060.
PMID: 7568479 DOI: 10.1097/00006534-199510000-00007
日本語要旨:連続10例で、左目を経皮法、右目を経結膜法で手術して比べた前向き研究。脂肪の取り残しはなく、総合評価は左右とも非常に良好で有意差はなかった。
【7】Hass AN, Penne RB, Stefanyszyn MA, Flanagan JC. Incidence of postblepharoplasty orbital hemorrhage and associated visual loss. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 2004;20(6):426-432.
PMID: 15599241 DOI: 10.1097/01.IOP.0000143711.48389.C5
日本語要旨:まぶたの美容手術後の眼窩出血の頻度を医師へのアンケートで調べた研究。269,433例のうち眼窩出血149例、永続的な視力低下12例。出血は術後0〜3時間に最も多く、危険因子は高血圧、手術前後のアスピリン服用、術後の嘔吐、運動量の増加だった。頻度は眼窩出血0.055%、永続的な視力低下を伴う眼窩出血0.0045%。
【8】Gimenez AR, Rohrich R, Borab Z, Fisher S, Fagien S, Rohrich RJ. Safety and Complications in Lower Eyelid Blepharoplasty: A Systematic Review. Plast Reconstr Surg Glob Open. 2025;13(9):e7102.
PMID: 40995580 DOI: 10.1097/GOX.0000000000007102
日本語要旨:下まぶたの手術の安全性と合併症を扱った36論文の系統的レビュー。目や視機能の障害につながる重大な合併症の報告はなく、機能面・見た目の合併症の大部分は、保存的な対応か修正手術で対処できたとしている。
【9】Becker BB. Diplopia following lower blepharoplasty. J AAPOS. 2020;24(6):363.e1-363.e4.
PMID: 33246110 DOI: 10.1016/j.jaapos.2020.07.017
日本語要旨:米国眼形成再建外科学会の会員に下まぶたの手術後の複視についてアンケートを行い、371人が回答した。回答した医師の23.2%(86人)が、1週間を超えて続く術後の複視を1例以上経験していた(患者の発症率ではない)。詳細が得られた84例中、下斜筋の関与は51例(61%)で最も多かった。詳細が得られた84例中61例(73%)で複視が完全に消失した。7例(8%)では正面視で、16例(19%)では正面以外の視線方向で複視が残った。
※本記事は医療に関する情報提供を目的としたものであり、診断・治療方針の決定は必ず医療機関での診察に基づいて行ってください。

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