20〜60代女性113名に調査。「肝斑があるかもしれない」と感じる人は約半数(49.6%)に上る一方、医師による肝斑の診断を受けた人は12.4%にとどまりました。肝斑と一般的なシミで治療法が異なることを38.1%が知らず、こすりすぎなどの摩擦・刺激の関与も43.4%が「知らなかった」と回答しました。マイクロニードルRFは61.1%が認知していた一方、施術経験は3.5%。血管性肝斑は74.3%が「今回、初めて聞いた」と回答しました。不安は費用55.8%・効果の不確かさ53.1%が上位で、医師・専門家の説明や、効果とリスクを正直に伝える情報が重視されていました。関心の高まりに、正しい理解と安心が追いついていない現状が浮き彫りになりました。

今回の調査では、「肝斑があるかもしれない」と感じている方が約半数に上る一方、実際に医師の診断を受けた方は8人に1人程度にとどまりました。また、肝斑と通常のシミでは治療法が異なることや、こすりすぎなどの摩擦・刺激が悪化要因になることを知らない方が、それぞれ4割前後を占めています。
肝斑は、老人性色素斑などほかのシミと混在することも多く、見た目だけで自己判断するのは容易ではありません。良かれと思って行った高出力レーザーや強い摩擦が、かえって肝斑を悪化させてしまうことも少なくありません。だからこそ、まずは正しい診断を受け、トラネキサム酸などの内服やレーザートーニング、マイクロニードルRFといった選択肢を、ご自身の肌の状態に合わせて組み合わせていくことが大切です。
肝斑治療は、一度で完了するものではなく、再発とも上手につき合っていく「継続のケア」です。効果だけでなく、再発や悪化の可能性、ダウンタイムといった限界まで含めて正直にお伝えすることが、私たち医療者の責任だと考えています。
| <アドバイザー>
<執筆者>
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「そのシミ、いつの間にか頬の左右に広がってきた気がする」
「シミ取りレーザーを受けたのに、かえって濃くなった気がする」
「肝斑って、普通のシミと何が違うの?」
頬骨のあたりに左右対称に広がる「肝斑(かんぱん)」は、主に30〜50代の女性に多く見られるシミの一種です。ほかのシミと混在しやすく、自己判断が難しいうえ、通常のシミと同じ感覚でケアすると、かえって悪化してしまうこともあります。ナールス美容医療アカデミーは2026年7月1日、20〜60代の女性113名を対象に、肝斑への理解と、最新治療への関心・不安を尋ねる意識調査を実施しました。本記事では、その結果を読み解きながら、肝斑とどう向き合えばよいのかを考えます。
| ■ 調査の概要 調査名:肝斑(かんぱん)と最新治療に関する意識調査 2026 調査対象:20〜60代の女性/有効回答数:113名 調査日:2026年7月1日 調査方法:インターネット調査 調査主体(実施):株式会社ティーエフエー 編集・発表:ナールス美容医療アカデミー(運営:株式会社ディープインパクト) ※構成比は小数第2位を四捨五入。複数回答の設問は合計が100%を超えます。 |
- 1 回答者は30〜50代が中心(91.2%)
- 2 「肝斑があるかも」は約半数、でも医師の診断は12.4%どまり
- 3 肝斑と普通のシミ「治療法が違う」を知らない人が38.1%
- 4 肝斑と老人性色素斑、「はっきり見分けられる」はわずか4.4%
- 5 摩擦・刺激の関与を43.4%が「知らなかった」──こすると悪化のリスク
- 6 試した対策は遮光・美白化粧品が中心、医療的ケアは少数
- 7 マイクロニードルRF、認知61.1%でも施術経験は3.5%
- 8 肝斑治療への不安、核心は「費用」55.8%と「効果の不確かさ」53.1%
- 9 血管性肝斑、74.3%が「今回、初めて聞いた」
- 10 情報源はクリニック公式サイトがトップ、AIで調べる人も19.5%
- 11 行動を後押しするのは信頼と正直さ
- 12 肝斑と向き合う前に、知っておきたい3つのこと
- 13 「クリニック選び」が、納得への分かれ道
- 14 この調査・肝斑治療に関するよくある質問
- 15 本調査を読む際の注意点
- 16 調査のポイント
- 17 参考文献
回答者は30〜50代が中心(91.2%)

今回のアンケート調査の回答者は40代が43.4%、50代が24.8%、30代が23.0%と、この3世代で91.2%を占めました。肝斑が多く見られるとされる30〜50代が中心の回答となっています。
「肝斑があるかも」は約半数、でも医師の診断は12.4%どまり

肝斑について自分にあてはまるものを尋ねたところ、「肝斑があると思うが、診断は受けていない」が37.2%で最多でした。「肝斑があり、医師の診断を受けたことがある」12.4%と合わせると、約半数(49.6%)が「肝斑がある、またはあるかもしれない」と感じていました。一方、医師による肝斑の診断を受けた人は12.4%にとどまり、可能性を感じながらも受診に至っていない人が多いことがわかります。さらに「肝斑が何か、よく分からない」も15.9%を占め、肝斑に関する理解にはばらつきが見られました。
肝斑と普通のシミ「治療法が違う」を知らない人が38.1%

「肝斑と通常のシミは治療法が異なり、自己判断で市販品やレーザーを使うと悪化することがある」ことを知っていたかを尋ねると、「なんとなく知っていた」46.0%、「よく知っていた」15.9%に対し、「知らなかった」が38.1%にのぼりました。約4割が、肝斑には通常のシミと異なるケアが必要だという前提を知らないまま、市販品やレーザーに向かう可能性があります。これは、「肝斑を悪化させかねない情報の空白がある」といえます。
肝斑と老人性色素斑、「はっきり見分けられる」はわずか4.4%

肝斑と、加齢などでできる一般的なシミ(老人性色素斑)の違いが分かるかを尋ねたところ、「ほとんど・まったく分からない」が47.8%、「なんとなく分かる」が47.8%で拮抗。「はっきり見分けられる」はわずか4.4%にとどまりました。両者は見た目も治療法も異なり、混在することもあります。自分では見分けが難しいからこそ、医師による診断が最初の一歩になります。
摩擦・刺激の関与を43.4%が「知らなかった」──こすると悪化のリスク

肝斑は、紫外線やホルモンに加え、こすりすぎなどの「摩擦・刺激(炎症)」も関わってできると考えられています。このことを知っていたかを尋ねると、「なんとなく知っていた」44.2%、「よく知っていた」12.4%に対し、「知らなかった」が43.4%を占めました。近年は皮膚の慢性的な炎症との関連も指摘されており、だからこそ「こすらない」やさしいケアが大切とされます。日々のクレンジングや洗顔の力加減を見直すことが、肝斑対策の土台になります。
試した対策は遮光・美白化粧品が中心、医療的ケアは少数

これまでに試した肝斑・シミ対策を複数回答で尋ねたところ、「遮光(日焼け止め)」66.4%、「市販の美白化粧品」57.5%が中心で、「トラネキサム酸やビタミンC・Eなどの内服薬」47.8%が続きました。一方、「ハイドロキノンなどの外用薬」20.4%、レーザー系(高出力のシミ取りレーザー15.0%/低出力のレーザートーニング12.4%)、「マイクロニードルRF」3.5%と、医療的なアプローチの経験は限定的でした。セルフケアが中心で、医療機関での治療はこれからという段階がうかがえます。なお、「シミ取りレーザーを試した」と回答した人は15.0%でしたが、本調査からは、肝斑と診断された部位に照射したかどうかまでは分かりません。肝斑が疑われる場合は、施術前に医師の診断を受けることが重要です。
| 試した肝斑・シミ対策(複数回答, n=113) | 割合 |
| 遮光(日焼け止め) | 66.4% |
| 市販の美白化粧品(医薬部外品の美容液・クリームなど) | 57.5% |
| トラネキサム酸やビタミンC・Eなどの内服薬 | 47.8% |
| ハイドロキノンなどの外用薬 | 20.4% |
| 何も試したことがない | 16.8% |
| シミ取りレーザー(ピコスポット・Qスイッチなど高出力) | 15.0% |
| レーザートーニング・ピコトーニング(低出力) | 12.4% |
| マイクロニードルRF(シルファームX・ポテンツァ・エリシスセンスなど) | 3.5% |
マイクロニードルRF、認知61.1%でも施術経験は3.5%

肝斑にも使われる「マイクロニードルRF(シルファームX・ポテンツァ・エリシスセンスなど)」を知っているかを尋ねると、「名前は聞いたことがある」43.4%、「内容まで知っている」14.2%、「施術を受けたことがある」3.5%を合わせて、認知は61.1%に達しました。一方、内容まで理解しているのは17.7%、実際の施術経験は3.5%にとどまり、「知らなかった」も38.9%。名前は広がりつつあるものの、理解と経験はこれからという認知先行の構図が見られます。
肝斑治療への不安、核心は「費用」55.8%と「効果の不確かさ」53.1%

肝斑の治療(内服・レーザートーニング・マイクロニードルRFなど)について感じる不安を尋ねると、「費用・料金が高い」55.8%が最も多く、「本当に効果があるか分からない」53.1%が僅差で続きました。さらに「信頼できるクリニックの選び方が分からない」35.4%、「痛みが心配」31.9%、「どの治療が自分に合うのか分からない」28.3%、「ダウンタイムが心配」「再発・繰り返しが心配」がともに27.4%と、肝斑特有の再発・悪化への不安も上位に並びました。
| 肝斑治療への不安(複数回答, n=113) | 割合 |
| 費用・料金が高い | 55.8% |
| 本当に効果があるか分からない | 53.1% |
| 信頼できるクリニックの選び方が分からない | 35.4% |
| 痛みが心配 | 31.9% |
| どの治療が自分に合うのか分からない | 28.3% |
| ダウンタイム(赤み・かさぶた)が心配 | 27.4% |
| 再発・繰り返しが心配 | 27.4% |
| 治療でかえって悪化しないか心配 | 26.5% |
これらの多くは、肝斑という病態や治療法が正しく理解されていないことから生まれる不安です。費用や効果、クリニック選びについては、それぞれ次の記事で具体的に解説しています。
血管性肝斑、74.3%が「今回、初めて聞いた」

肝斑の病態に血管が関与するという「血管性肝斑」の考え方を知っているか尋ねたところ、「今回、初めて聞いた」が74.3%と、約4人に3人にのぼりました。「名前は聞いたことがある」は15.9%、「少し知っている」は9.7%でした。肝斑では、病変部の血管増生や赤みなど、血管成分の関与が指摘されています。こうした特徴に着目した「血管性肝斑」という考え方は専門的な話題であり、今回の回答者にはほとんど知られていませんでした。肝斑の背景は一様ではないため、自己判断ではなく、診察に基づく見極めが大切です。
「血管性肝斑」とは?──肝斑における炎症と血管の関与

「血管性肝斑(Vascular Melasma)」は、独立した確立分類というより、肝斑の病態に真皮の微弱な炎症や毛細血管の増生が関与するという考え方を表す用語です。肝斑の病変部では、非病変部と比べて血管数や血管径、VEGFの発現が増加していることが報告されており、赤みや血管新生が病態の慢性化に関与する可能性が示されています【1】。
その背景には、長年の紫外線や摩擦による真皮の光老化と、そこに集まる「マスト細胞」の関与が報告されています【2】【3】。マスト細胞が放出するVEGF(血管を増やす因子)やヒスタミンが、メラニンをつくる細胞を刺激し続けることで、シミが再発・固定化しやすくなると整理されています【4】。
そのため肝斑治療では、メラニンへの対応だけでなく、紫外線、摩擦、炎症、血管成分などを含む複合的な病態への配慮が重要と考えられています。トラネキサム酸では、色素沈着の改善に加えて、病変部の血管数やマスト細胞数などの組織学的所見が減少したとする報告があります【5】。ただし、医療用トラネキサム酸を肝斑に用いる場合は、国内で承認された効能とは異なる使用となることがあります。血栓症の既往やリスク、服用中の薬などを確認する必要があるため、自己判断での長期服用は避け、医師の診断のもとで進めることが前提です。
詳しくは「今解明されつつある血管性肝斑とは?原因と治療をエビデンスでひも解く」で、専門医監修のもと解説しています。
情報源はクリニック公式サイトがトップ、AIで調べる人も19.5%

肝斑・美容医療の情報をどこで集めるかを尋ねると、「クリニックの公式サイト」43.4%がトップ。「Instagram・TikTokなどSNS」39.8%、「Google検索」38.1%、「家族・友人・知人の口コミ」37.2%が続きました。注目したいのは、「AIチャット(ChatGPT・Geminiなど)」を挙げた人が19.5%にのぼること。肝斑の情報をAIで調べる人が、すでに約5人に1人いる時代に入っています。
行動を後押しするのは信頼と正直さ

肝斑治療を始める際に最も背中を押してくれるものは、「実際に体験した人のリアルな口コミ」41.6%と「信頼できる医師・専門家からの説明」34.5%が上位でした。さらに「費用・施術内容の明確な提示」11.5%、「効果とリスク(再発・悪化)を正直に説明してくれる情報」10.6%が続きました。「医師・専門家からの説明」「効果とリスクを正直に伝える情報」「専門メディアの解説」を合わせると46.9%でした。今回の回答者が求めていたのは、効果を強調する情報だけではなく、再発や悪化などのリスクも含めた正直な説明でした。

肝斑は、「シミ」とひとくくりにされやすい一方で、実際には治療法も悪化要因も大きく異なります。今回の調査では、治療法の違いを知らなかった方が38.1%、摩擦・刺激の関与を知らなかった方が43.4%、そして血管性肝斑を「初めて聞いた」方が74.3%に上りました。関心はあっても、正しい理解がまだ追いついていない——それが率直な実感です。
製薬会社や医療メディアの仕事を通じて強く感じるのは、治療が「魔法のように」見えるときほど、その効果と限界を正直に伝える責任があるということです。肝斑もまた、「これ一つで消える」という語り口ではなく、診断・継続・再発対策までを含めて、誠実に伝えていくべきテーマだと考えています。
肝斑と向き合う前に、知っておきたい3つのこと
1)肝斑は自己判断が難しいシミ。まず正しい診断を。
肝斑と老人性色素斑を「はっきり見分けられる」人は4.4%にとどまり、治療法の違いを「知らなかった」人も38.1%いました。良かれと思って行った高出力レーザーが、かえって肝斑を悪化させることもあります。自己判断で市販品やレーザーに向かう前に、まずは医師の診断で見極めることが出発点です。
<参考記事>
肝斑・老人性色素斑・そばかす・ADMの違いと見分け方|似て非なるシミの正しい診断
2)こすらないやさしいケアが基本。
摩擦・刺激の関与を43.4%が知らなかった通り、強すぎる洗顔やクレンジングは肝斑の悪化要因になり得ます。近年は皮膚の慢性的な炎症との関連も指摘されており、日々の「こすらない」習慣が、治療の効果を支える土台になります。
<参考記事>
肝斑が治らない・再発するのはなぜ?難治化の原因とやってはいけないNG治療
3)治療は組み合わせと継続。再発も前提に。
今回、医療的なケアの経験は限定的で、マイクロニードルRFの施術経験は3.5%でした。肝斑治療では、遮光や摩擦を避けるスキンケアを土台として、外用薬や内服薬などを検討します。症状や治療経過によっては、レーザートーニングやマイクロニードルRFなどの施術が選択肢として検討されることもあります。治療後も再発する可能性があるため、医師と相談しながら継続的に経過を見ることが大切です。
<参考記事>
肝斑治療の進め方|内服→マイクロニードルRF→ピコトーニングの黄金ルートと選び方
マイクロニードルRFは肝斑に効く?仕組み・効果・機種比較を医療視点で解説
「クリニック選び」が、納得への分かれ道
調査では、約3人に1人(35.4%)が「信頼できるクリニックの選び方が分からない」と回答しました。料金体系・診察体制・肝斑治療の実績・医師の説明の丁寧さなど、安さ以外の基準で見極めることが、後悔しないための鍵になります。
<参考記事>

この調査・肝斑治療に関するよくある質問
Q1. 市販のシミ取りやレーザーで、肝斑もまとめてケアできますか?
注意が必要です。肝斑と通常のシミは治療法が異なり、高出力のレーザーはかえって肝斑を悪化させることがあります。今回の調査でも、治療法の違いを知らない人が38.1%いました。自己判断は避け、まずは医師の診断で肝斑かどうかを見極めることが大切です。
Q2. 不安1位だった「費用」について、肝斑治療はどのくらいかかりますか?
肝斑治療は内服・レーザートーニング・マイクロニードルRFなど選択肢が幅広く、多くが自由診療(保険適用外)です。治療内容や回数によって費用は大きく異なるため、料金体系を明示しているクリニックで、事前に総額の目安を確認することをおすすめします。
Q3. マイクロニードルRFは、肝斑にも使えるのですか?
マイクロニードルRFは、一部の医療機関で肝斑治療の選択肢として用いられています。ただし、機器や照射条件、併用治療によって結果が異なり、肝斑に対する有効性や長期的な再発予防については、今後も検証が必要です。自由診療であり、効果には個人差があるため、医師による適応の見極めが前提となります。
本調査を読む際の注意点
本調査は、20〜60代の女性113名を対象としたインターネット調査です。回答者は30〜50代が中心であり、日本の女性全体を代表する調査ではありません。また、「肝斑があると思う」という回答は自己認識に基づくもので、医師の診断結果ではありません。各数値は、今回の回答者に見られた傾向としてご覧ください。
調査のポイント
- 「肝斑があるかもしれない」と感じる人は約半数(49.6%)、一方で医師の診断は12.4%どまり
- 肝斑と普通のシミで治療法が異なることを38.1%が「知らなかった」
- 肝斑と老人性色素斑を「はっきり見分けられる」はわずか4.4%
- こすりすぎなどの摩擦・刺激の関与を43.4%が「知らなかった」
- 試した対策は遮光66.4%・市販美白化粧品57.5%が中心、マイクロニードルRF経験は3.5%
- マイクロニードルRFの認知は61.1%だが、内容まで理解しているのは17.7%
- 血管性肝斑は74.3%が「今回、初めて聞いた」
- 不安の核心は「費用」55.8%・「効果の不確かさ」53.1%
- 情報源はクリニック公式サイトがトップ(43.4%)、AIチャットも19.5%
- 行動の後押しは信頼と正直さ。約半数(46.9%)が医師の説明・正直な情報を重視
参考文献
本記事の「血管性肝斑」に関する記述は、以下の主要な皮膚科学論文を参考に、専門医監修のもとで作成しています(PMID・DOIはPubMedで確認済み)。
【1】Kim EH, Kim YC, Lee ES, Kang HY. The vascular characteristics of melasma. J Dermatol Sci. 2007;46(2):111-116.
PMID:17363223 doi:10.1016/j.jdermsci.2007.01.009
日本語要旨:肝斑病変部の血管特性を組織学的・免疫組織化学的に解析した研究。病変部では非病変部に比べて毛細血管の数とサイズが増加し、VEGF(血管内皮増殖因子)の発現も高いことを報告しました。肝斑の病態に血管成分が関与する可能性を示した代表的な研究です。
【2】Lee AY. Recent progress in melasma pathogenesis. Pigment Cell Melanoma Res. 2015;28(6):648-660.
PMID:26230865 doi:10.1111/pcmr.12404
日本語要旨:肝斑の病態形成メカニズムに関する包括的レビュー。慢性的な紫外線曝露や炎症に伴う真皮環境の変化、MMPの活性化、表皮・真皮境界の基底膜障害などを整理しています。基底膜障害が、肝斑の慢性化や治療抵抗性に関与する可能性を解説しています。
【3】Hernández-Barrera R, Torres-Alvarez B, Castanedo-Cazares JP, Oros-Ovalle C, Moncada B. Solar elastosis and presence of mast cells as key features in the pathogenesis of melasma. Clin Exp Dermatol. 2008;33(3):305-308.
PMID:18419607 doi:10.1111/j.1365-2230.2008.02724.x
日本語要旨:肝斑の病因における真皮の光老化(ソーラーエラストーシス)とマスト細胞の役割を調査。病変部真皮で弾力線維の変性とマスト細胞数の有意な増加を確認。紫外線ダメージによる真皮微小環境の炎症(インフラメイジング)とマスト細胞の集積が、肝斑の悪化・慢性化に寄与することを示唆。
【4】Kwon SH, Hwang YJ, Lee SK, Park KC. Heterogeneous Pathology of Melasma and Its Clinical Implications. Int J Mol Sci. 2016;17(6):824.
PMID:27240341 doi:10.3390/ijms17060824
日本語要旨:肝斑を「表皮と真皮の相互作用による複雑な病態」と捉え、線維芽細胞の老化、マスト細胞、血管新生、基底膜障害など、多様な病理学的特徴を整理したレビューです。抗プラスミン療法や血管を標的とする治療の可能性にも言及しています。
【5】Na JI, Choi SY, Yang SH, Choi HR, Kang HY, Park KC. Effect of tranexamic acid on melasma: a clinical trial with histological evaluation. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2013;27(8):1035-1039.
PMID:22329442 doi:10.1111/j.1468-3083.2012.04464.x
日本語要旨:トラネキサム酸(TXA)の肝斑への効果を組織学的評価とともに検証した臨床研究です。TXA投与後、表皮の色素沈着の減少に加え、真皮の血管数やマスト細胞数などの組織学的所見にも変化が認められたと報告しています。
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