肝斑は一般的なシミとは異なり、刺激に敏感な特徴を持つため、治療方法の選択が非常に重要です。
レーザー治療や内服治療、近年ではポテンツァなどのマイクロニードルRFも選択肢として知られていますが、すべての方法が適しているわけではありません。
実際には、治療の種類や出力、組み合わせによっては、かえって悪化するケースもあります。
本記事では、肝斑治療に用いられる主な美容医療の特徴と違いを整理し、自分に合った選び方と注意点をわかりやすく解説します。
肝斑治療の基本|なぜ慎重な選択が必要か

肝斑は、メラノサイト(色素細胞)が過剰に活性化されることで生じる後天性色素斑の一種です。
- 左右対称に頬骨あたりに現れる
- 境界が不明瞭でモヤがかかったような面状
- 目の周囲にはできにくい(これが老人性色素斑との重要な差異)
- 茶色〜灰褐色で、濃淡にムラがあることも多い
が、見た目の特徴です。
他のシミとは異なり、刺激によって悪化しやすい特徴があります。
紫外線だけでなく、女性ホルモンをはじめ摩擦や炎症が複合的に影響すると考えられています【1】。
肝斑では基底膜の変化や真皮の血管増生などが報告されており【2】、単なる色素沈着ではなく複合的な皮膚変化として捉えられています。
そのため、単純にメラニンを減らすだけの治療では十分な改善につながらない場合があります。
つまり「強い治療をすれば早く改善する」という考え方で治療を行うことはできないのです。高出力レーザーや過度な施術は、かえって炎症を引き起こし、色素沈着を悪化させるリスクがあります。肝斑治療では、刺激を抑えながら段階的に改善を目指すことが基本となります。
また、肝斑は老人性色素斑やADM(後天性真皮メラノサイトーシス)と見た目が似ていることがあるため、診断を誤ると適切な治療を選べない可能性があります。まずは、肝斑か否かを鑑別し、シミの種類を正しく見極めることが重要です。
この記事では、肝斑の美容医療を中心に紹介します。全般については、「肝斑は女性ホルモンの乱れが原因!シミとは違う予防や改善・治療法」をご覧ください。
肝斑治療の主な選択肢
ここでは肝斑治療の選択肢を紹介します。シミ治療全体は、「できてしまったシミを消す方法は?シミ・そばかす予防法も解説」も参考にしてください。
1) 内服治療(トラネキサム酸など)

現在、肝斑治療に広く用いられているのがトラネキサム酸の内服です。
トラネキサム酸の内服は、肝斑治療の基本とされる方法の一つです。
プラスミンの働きを抑えることで、メラノサイトの過剰な活性化を抑制し、色素沈着の進行を防ぐと考えられています。刺激を伴わない治療であるため、初期段階や他の治療と併用されることも多く、ベース治療として位置づけられます。実際、トラネキサム酸とレーザーとの併用で有効性が報告されています【3】。
一般的には数ヶ月単位で継続する必要があり、体質や既往歴によっては使用できない場合もあるため、医師の判断のもとで服用することが重要です。
トラネキサム酸以外でもビタミンC(シナール)やビタミンE(ユベラ)などの美容内服薬が肝斑治療に使われます。
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2) レーザートーニング(QスイッチNd:YAGなど)
レーザートーニングは、低出力でQスイッチNd:YAGレーザーなどを照射し、メラニンに穏やかに作用させる治療法です。低出力QスイッチNd:YAGレーザーにより、メラノサイトへの過剰な刺激を抑えながら、色調の改善が報告されています【4】。
強い刺激を避けながら徐々に色調改善を目指すため、肝斑に配慮したレーザー治療として広く用いられています。一度で大きな変化を出すものではなく、複数回の施術を前提とした継続的な治療になります。低出力での反復照射により安全性が担保されるとされています【4】。ただし、出力設定や照射方法が適切でない場合には刺激となる可能性もあるため、経験のある医師による調整が重要です。
「シミ取りレーザー後に色素沈着?ダウンタイムや経過は?」も参考にしてください。
また、「湘南美容外科でシミ取り体験!レーザートーニングの口コミ・効果は?」も参考になります。
3) ピコトーニング

ピコ秒レーザーを用いたピコトーニングは、短いパルス幅でメラニンに効率よく作用することが特徴です。ピコ秒レーザーによりメラニンへ効率よく作用し、色調改善と良好な安全性が報告されています【5】。周囲組織への影響を抑えながら色調改善を目指す方法として選択されることがあります。レーザートーニングと同様に複数回の施術が必要となるケースが多く、症状や肌状態によって適応が分かれます。また、過度な照射は刺激となる可能性があるため、肝斑の特性を理解したうえで慎重に行うことが重要です。
「品川美容外科のピコトーニングの肝斑への効果と口コミ・評判」も参考になります。
4)ルビートーニング

ルビートーニングは、最近、肝斑治療で人気になりつつある治療です。
ルビートーニングは、Qスイッチルビーレーザーを低出力で照射し、肝斑をはじめとする色素沈着のメラニンを少しずつ分解・排出する治療です。トラネキサム酸内服をベースとした併用が基本で、出力設定や照射方法を適切に行うことが大切です。
「LIKKAスキンクリニックにおけるシミへの複合的アプローチ!」も参考になります。
5) マイクロニードルRF(ポテンツァ・シルファーム・ブレッシング・エリシスセンスなど)

マイクロニードルRFは、極細の針で皮膚に微細な通路をつくりながら高周波(RF)エネルギーを真皮層へ届け、コラーゲン産生や皮膚環境の改善を図る治療です。肝斑は炎症や血管因子も関与する多因子疾患と考えられています【6】。そのため、炎症・血管因子や真皮環境の調整を目的とした補助的アプローチとして検討されます。第一選択ではありませんが、症例によっては有効なケースがあります。
代表的な機器には、ポテンツァ(ドラッグデリバリーや多様なチップ選択)、シルファーム(パルス制御による血管・炎症への配慮)、ブレッシング、エリシスセンスなどがあります。
いずれも出力・深さ・照射密度・チップ選択によって作用が大きく変わるため、肝斑では低侵襲寄りの設定や併用療法(内服・外用)との組み合わせが重視されます。
一方で、過度な出力や不適切な設定は炎症を誘発し、色調の悪化につながる可能性があります。施術の可否や具体的な設定は、肌状態(活動性・混在病変の有無)を評価したうえで、経験のある医師が慎重に判断することが重要です。
「ルラ美容クリニックのポテンツァ口コミ・評判は?料金・効果・痛みを実体験レビュー【2026年版】」も参考になります。
6)IPL治療(フォトフェイシャル)

IPL(光治療)は、複数の波長を含む光を照射することで、シミやくすみ、赤みなど幅広い肌悩みに対応できる治療です。
ただし、肝斑は刺激に敏感なため、通常のIPL照射では悪化する可能性がある点に注意が必要です。
そのため、肝斑に対してIPLを行う場合は、ステラM22などの肝斑専用モード(低出力・均一照射)を備えた機器を使用し、刺激を抑えながら慎重に施術する必要があります。
IPLは単独で肝斑を改善する治療というよりも、肌全体のトーン改善や他のシミとの混在症例に対する補助的な選択肢として位置づけられます。適応や照射設定によって結果が大きく変わるため、医師による診断と調整が重要です。
7) その他の治療・併用療法(ピーリング・導入・外用など)
肝斑では単一の治療で完結することは少なく、低刺激の範囲で複数の方法を組み合わせることが一般的です。下記に治療の選択肢を紹介します。
①浸透型ピーリングなどの低刺激なピーリング
肝斑に配慮した浸透型ピーリング(「リバースピール」など)は、メラニンの代謝を段階的に促しつつ、刺激を抑えて色調改善を目指す方法として用いられます。
マッサージピール(PRX-T33)や乳酸ピーリング/BRAピーリングも肝斑治療に使える刺激の小さいピーリングです。
一般的な表層型ピーリングと異なり、施術間隔や薬剤設計に配慮した穏やかなプロトコルが採用される点が特徴です。
②ハイドラフェイシャル
ハイドラフェイシャルは角質・皮脂の除去と同時に美容成分を補給することで、肌負担を抑えながらスキンケア効果を底上げする目的で併用されることがあります。
③イオン導入・エレクトロポレーション
イオン導入やエレクトロポレーションは、有効成分の浸透をサポートする補助的手段として用いられます。
④ハイドロキノン
外用ではハイドロキノンなどが検討されることもありますが、刺激となる場合もあるため医師管理下での使用が前提です。
詳しくは、「ハイドロキノンとトラネキサム酸の違いは?美白ケアの正しい使い分けを解説」をご覧ください。
これらは、いずれも「単独で劇的に改善させる治療」というより、ベース治療(内服・低出力レーザー等)を支える補助的ポジションと捉え、肌状態に合わせて無理のない範囲で組み合わせることがポイントです。
肝斑治療の比較・選択のポイント
肝斑治療の本質は、「何を選ぶか」ではなく「どう組み合わせるか」です。最適な組み合わせは、肝斑の症状や肌状態などで個人差があります。
ここでは基本的な肝斑治療の比較・選択のポイントを解説します。
1)単純な効果の比較ではなく組み合わせが大切
肝斑治療では、「どの治療が一番効くか」という単純な比較ではなく、どの順番で、どの治療を組み合わせるかが結果に大きく影響します。肝斑は刺激に敏感で、炎症や血管因子も関与すると考えられているため、強い治療を単独で行うよりも、肌の状態に合わせて段階的に進めることが基本となります。
まず、トラネキサム酸の内服はメラノサイトの過剰な活性化を抑える目的で、ベース治療として広く用いられる方法です。そのうえで、色調の改善を目的にレーザートーニングなどを併用し、低出力で徐々に変化を積み重ねることが一般的です。
一方で、マイクロニードルRFやピーリングは、真皮環境や肌のターンオーバーを整える補助的な役割として位置づけられます。これらは単独で劇的な改善を目指すものではなく、全体の治療効果を底上げする目的で組み合わせることがポイントです。
重要なのは、「強い治療=早く効く=良い結果」とは限らないという点です。過度な刺激はかえって炎症を誘発し、色素沈着の悪化につながる可能性があります。肝斑では、刺激を抑えながら継続的にアプローチすることが結果的に安定した改善につながります。
2)治療選択の考え方
実際の治療選択は、症状の程度や肌状態によって変わります。
- 軽度の場合は、スキンケアと内服を中心に経過をみる
- 中等度では、レーザートーニングなどを併用して段階的に改善を目指す
- ADMや老人性色素斑が混在している場合は、治療方針が異なるため医師の判断が重要
- 炎症が強い状態では、まず刺激を最小限に抑えることが優先される
このように、治療は一律ではなく、肌状態に応じて調整されるものです。
3)他のシミと併発している場合の治療
実際には、肝斑に加えて老人性色素斑など複数のシミが重なっているケースも多く、見た目だけで単一の治療を選択することは難しい場合があります。そのため、治療の組み合わせや順序は、診察や経過を踏まえて段階的に調整されるのが一般的です。
無理に自己判断で治療を選ぶのではなく、医師の診断で肌の状態を正しく評価したうえで、適切な方法を選択することが重要です。
<肝斑・老人性色素肝斑・ADMの違い>
| 種類 | 発症年代 | 分布 | 境界 | 主な部位 | 主な原因 |
| 肝斑 | 30〜50代女性 | 左右対称 | 不明瞭・モヤ状 | 頬骨・口周り(目周囲なし) | ホルモン・摩擦・紫外線 |
| 老人性色素斑 | 40代〜 | 非対称 | 明瞭・くっきり | 顔全体・手の甲 | 紫外線の蓄積 |
| ADM(後天性真皮メラノサイトーシス) | 20〜40代 | 左右対称 | やや不明瞭 | 頬骨・こめかみ | 遺伝・ホルモン |
肝斑治療の特徴を理解する(比較一覧)
肝斑は治療ごとに「作用の仕方」「向いているケース」「注意点」が異なります。下表を参考に、自分の状態に合った選択を考えることが大切です。
| 治療 | 主な作用 | 向いているケース | メリット | 注意点 |
| 内服(トラネキサム酸) | メラノサイト活性の抑制 | 初期〜全般・併用 | 刺激が少なくベース治療として使いやすい | 継続が必要・体質により使用制限あり |
| レーザートーニング | 低出力でメラニンへ作用 | 軽〜中等度 | 肝斑に配慮した治療 | 回数が必要・設定で結果差 |
| ピコトーニング | 高精度でメラニンへ作用 | 症例選択 | 周囲への影響を抑えやすい | 過照射で悪化リスク |
| マイクロニードルRF | 真皮環境・炎症へのアプローチ | 補助・肌質改善併用 | ハリ改善と併用できる | 設定次第で刺激になる |
| 浸透型ピーリング | 代謝促進・色調調整 | 補助・併用 | 低刺激で調整可能 | 単独では効果限定的 |
| ハイドラフェイシャル・イオン導入 | 角質ケア・浸透補助 | 併用 | 肌負担を抑えやすい | 補助的役割 |
| 外用(ハイドロキノン等) | メラニン生成抑制 | 部分的・医師管理 | 併用で効果補助 | 刺激・使用管理が必要 |
クリニックの選び方|肝斑治療で失敗しないために

肝斑治療は「どの施術を受けるか」だけでなく、どのクリニックで受けるかによって結果が大きく変わります。肝斑は刺激に敏感なため、適切な診断と出力調整ができる環境を選ぶことが重要です。
「シミ治療、美容医療でどう変わる?体験によるリアルな効果と最新事情」で体験談をチェックすることができます。
1) 肝斑の診断経験が豊富か
肝斑は老人性色素斑やADMと見た目が似ているため、正確な診断が不可欠です。経験のある医師であれば、視診だけでなくダーモスコピーなども活用し、シミの種類や混在の有無を見極めたうえで治療方針を提案してくれます。
2)治療の選択肢が豊富か
肝斑治療は単一の施術で完結することが少なく、内服・レーザー・RF・外用などを組み合わせて行うことが一般的です。そのため、特定の機器や施術に偏るのではなく、複数の選択肢の中から肌状態に応じて柔軟に提案できるクリニックが望ましいといえます。
治療の幅が広いほど、「今の肌に適した方法」や「段階的な治療プラン」を組み立てやすくなるため、結果的に安全性と満足度の両立につながります。
3) 出力や施術内容を個別に調整しているか
肝斑治療では、同じ機器でも出力や照射方法によって結果が大きく異なります。
一律の設定ではなく、肌状態や反応に応じて調整しているかどうかは重要なポイントです。回数・出力・間隔を柔軟に調整できるかを確認しましょう。
4) カウンセリングが丁寧か
治療のメリットだけでなく、リスクや限界についても説明があるかは重要です。
「すぐに改善する」「短期間で消える」といった過度な説明ではなく、現実的な経過や回数について丁寧に説明してくれるかをチェックしましょう。
5) 強い施術をすすめていないか
肝斑は強い刺激で悪化する可能性があるため、初回から高出力レーザーなどを積極的にすすめる場合は注意が必要です。低刺激・段階的な治療を基本としているかが、クリニック選びの大切な基準になります。
6)料金設定が適切か
肝斑治療は1回で完結するものではなく、複数回の施術や継続的な内服・スキンケアが前提となることが多い治療です。そのため、1回あたりの料金だけでなく、総額や通いやすさも含めて検討することが重要です。
極端に高額なプランや、必要以上の施術を前提とした提案には注意が必要です。無理なく継続できる料金設定であるか、明確な説明があるかを確認しましょう。
7) スキンケアや生活指導も含めて提案されるか
肝斑は施術だけでなく、日常のスキンケアや紫外線対策の影響も大きい疾患です。施術だけで完結するのではなく、ホームケアや生活習慣まで含めて総合的に提案してくれるかも重要なポイントです。
肝斑治療では、「機器」や「価格」だけで判断するのではなく、診断力・調整力・説明力の3つを基準にクリニックを選ぶことが大切です。ホームページなどクリニックが発信している情報だけで判断が難しいためグーグルマップやキレイレポなどの口コミも参考にしましょう。
まずは、無料カウンセリングなどで専門医に相談し、自分の肌状態に合った方法を提案してもらうことが、結果的に遠回りを防ぐことにつながります。
肝斑治療で注意すべきポイント

肝斑治療では、方法だけでなく「どのように行うか」が結果に大きく影響します。刺激に敏感な特性を踏まえ、以下のポイントに注意することが重要です。
1) レーザー治療は慎重に
肝斑は強い刺激によって悪化する可能性があります。高出力のレーザー照射は炎症を引き起こし、かえって色素沈着が強くなるケースもあるため、低出力で段階的に行うことが基本となります。
2) 過度な施術を避ける
「早く改善したい」という理由で施術回数や強度を増やすと、肌への負担が大きくなります。肝斑治療は、無理なく継続できる範囲で行うことが重要です。
3) 季節と紫外線への配慮
紫外線は肝斑の悪化因子の一つです。特に春〜夏は紫外線量が増えるため、治療と並行して日焼け対策を徹底する必要があります。治療時期や施術間隔も、紫外線環境を踏まえて調整されることがあります。紫外線対策に不安があるなら、秋や冬がおすすめです。詳しくは、「秋冬がベストタイミング!シミ・肝斑を消して透明感ある肌を手に入れる方法」をご覧ください。
4) 継続することが前提
肝斑は一度の治療で大きく変化するものではなく、複数回の施術や内服、スキンケアを組み合わせながら、徐々に改善を目指します。短期間での結果を求めるよりも、安定した状態を維持する意識が大切です。
「肝斑にピコトーニングだけでは不十分。その理由とやるべきケア」も参考にしてください。
5)自己判断に頼らない
肝斑は見た目だけでは他のシミ(老人性色素斑やADMなど)と区別が難しいことが多く、誤った判断によるセルフケアや施術選択は、かえって悪化につながる可能性があります。
特に、高出力のレーザー照射や強い美白ケアを自己判断で行うことはリスクを伴います。
まずは医師による診断を受け、肝斑の有無や混在しているシミの種類を正確に見極めたうえで、適切な治療を選択することが重要です。
もちろん、肝斑の知識を持った上で、ある程度の予測を行うこと自体は悪いことではありません。下記のシミ診断フローチャートを参考にしてください。
<シミ診断フローチャート>

美容医療とスキンケアの併用が重要
肝斑治療では、美容医療だけで完結するのではなく、日常のスキンケアと組み合わせることが重要です。施術によって一時的に状態が整っても、紫外線や摩擦などの影響を受け続けると再び悪化する可能性があります。
そのため、治療と並行して「刺激を減らすケア」や「肌のバリア機能を整えるスキンケア」を継続することが、結果の安定につながります。
具体的なホームケアや予防については、「肝斑は予防できる?悪化させない原因対策と正しいスキンケア」も参考にしてください。
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医療と日常ケアをバランスよく取り入れることが、肝斑対策の基本となります。
なお、シミの種類や総合的な対策については、「シミの種類・原因と予防のスキンケアやエイジングケアから治療」もあわせてご覧ください。
肝斑の美容医療に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 肝斑は美容皮膚科と皮膚科のどちらに行くべきですか?
一般皮膚科でも診断や内服治療は可能ですが、レーザーやRFなどの選択肢を含めて検討したい場合は、美容皮膚科が適しています。まず診断を受け、その後の治療選択を相談する流れが安心です。
Q2. 肝斑治療はどれくらいの期間がかかりますか?
肝斑は短期間で大きく変化するものではなく、数ヶ月単位での継続的な治療が一般的です。症状や治療方法によって差はありますが、徐々に変化を確認していくことが多いとされています。
Q3. 治療をやめると元に戻りますか?
肝斑は紫外線や摩擦などの影響を受けやすいため、治療を中断すると再び目立つようになる可能性があります。そのため、治療後もスキンケアや生活習慣の見直しを継続することが重要です。
Q4. 肝斑と他のシミが混ざっている場合はどうなりますか?
実際には複数のシミが混在しているケースが多く、それぞれに適した治療が異なります。例えば、ADMや老人性色素斑が含まれる場合は治療方針が変わるため、医師による診断が重要です。 詳しくは「肝斑と他のシミの違い・見分け方|正しいスキンケアと治療の選択肢」の記事も参考にしてください。
Q5. 1回の治療でも効果は出ますか?
一部の変化を感じることはありますが、肝斑では複数回の施術を前提とすることが一般的です。無理に短期間で結果を求めるよりも、段階的な改善を目指す方が安定した結果につながります。
Q6. 治療中に気をつける生活習慣はありますか?
紫外線対策、摩擦を避けるスキンケア、十分な保湿が基本です。特に日常の小さな刺激の積み重ねが影響するため、習慣の見直しが重要になります。
Q7. 妊娠中や授乳中でも治療はできますか?
内服や一部の施術は制限されることがあります。安全性の観点から、必ず医師に相談し、適切なタイミングで治療を検討することが重要です。
Q8. 肝斑は市販のスキンケアだけで治療は可能ですか?
スキンケアは悪化予防や肌環境の改善に役立ちますが、医療的な治療と比較すると変化は穏やかです。状態に応じて美容医療と組み合わせることが選択肢となります。
「メラノサイトを守る発想へ|美白に頼らないエイジングケアの新常識」も参考にしてください。
Q9. 男性でも肝斑治療は受けられますか?
はい、可能です。女性に多いとされますが、少ないながら男性にも見られることがあります。基本的な治療の考え方は同様ですが、生活習慣やスキンケアの見直しも重要になります。
Q10. 治療を受ける前に準備しておくことはありますか?
現在使用しているスキンケアや既往歴、服用中の薬などを整理しておくと、診察がスムーズになります。また、過度なスキンケアや日焼けを避けておくことも大切です。
まとめ
肝斑治療では、「どの治療が一番効くか」を単純に比較するのではなく、刺激を抑えながらどのように組み合わせるかが最も重要です。また、無理に即効性を求めるのではなく、継続できる治療を選ぶことも心がけましょう。
治療としては、内服(トラネキサム酸)はベース治療として広く用いられ、レーザートーニングやピコトーニングは低出力で段階的に色調改善を目指す方法として位置づけられます。一方、マイクロニードルRFやIPL、ピーリングなどは、肌環境の調整や補助的な役割として併用されることが一般的です。
肝斑は紫外線や摩擦、炎症、ホルモン、真皮内の血管など複数の要因が関与しています【1】【2】。そのため、単一の治療で完結するものではありません。また、強い刺激はかえって悪化につながる可能性があるため、安全性を優先した治療設計が重要です。
さらに、実際には老人性色素斑やADMなどが混在しているケースも多く、自己判断で治療を選択することはリスクを伴います。経験豊富な医師による診断のもと、肌状態に応じた治療を選択することが、結果的に遠回りを防ぐことにつながります。
参考文献(エビデンス)
本記事の科学的根拠として、以下の査読済み論文を参照しています。
【1】Ortonne JP, Arellano I, Berneburg M, et al. A global survey of the role of ultraviolet radiation and hormonal influences in the development of melasma. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2009;23(11):1254–1262.
PMID: 19486232 DOI: 10.1111/j.1468-3083.2009.03295.x
日本語要旨:肝斑の発症における紫外線とホルモンの役割を国際的に調査した研究。両因子が複合的に関与することを示し、特に女性ホルモンの変動が紫外線と相乗的に働く可能性を指摘しています。
【2】Kang WH, Yoon KH, Lee ES, et al. Melasma: histopathological characteristics in 6 Korean patients. Br J Dermatol. 2002;146(2):228–237.
PMID: 11903232 DOI: 10.1046/j.0007-0963.2001.04556.x
日本語要旨:56例の肝斑患者の組織学的特徴を解析した研究。基底膜の損傷、真皮の血管増生、肥満細胞の増加が確認され、肝斑の病態に複合的な変化が関与していることを示しています。
【3】Shin JU, Park J, Oh SH, Lee JH. Oral tranexamic acid enhances the efficacy of low-fluence 1064-nm quality-switched neodymium-doped yttrium aluminum garnet laser treatment for melasma in Koreans. Dermatol Surg. 2013;39(3):435–442.
PMID: 23278870 DOI: 10.1111/dsu.12060
日本語要旨:低出力Nd:YAGレーザートーニングとトラネキサム酸内服を組み合わせた肝斑治療の有効性を検討した研究。内服の追加によって肝斑スコアの有意な改善が期待できることを示しています。
【4】Watanabe S, Nakai K, Ohnishi T.Condition known as melasma can be treated using low-fluence Q-switched Nd:YAG laser. Dermatol Surg. 2006;32(5):656–661.
PMID: 16681659 DOI: 10.1111/j.1524-4725.2006.32105.x
日本語要旨:低出力QスイッチNd:YAGレーザー(レーザートーニング)により、肝斑の改善と安全性が確認された研究であり、刺激を抑えながら治療できる可能性が示されています。
【5】Chen YT, Yang TH, Chen CC, et al.Efficacy and Safety Evaluation of Picosecond Alexandrite Laser with Diffractive Lens Array for Treatment of Melasma in Asians: A Prospective Clinical Trial. Lasers Surg Med. 2019.
PMID: 31411549 DOI: 10.1089/photob.2019.4644
日本語要旨:ピコ秒アレキサンドライトレーザーを用いた前向き試験で、肝斑の色調改善と良好な安全性が示されました。従来レーザーより低侵襲での治療の可能性が示唆されています。
【6】Passeron T. Melasma pathogenesis and influencing factors. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2013.
PMID: 23406433 DOI: 10.1111/jdv.12190
日本語要旨:肝斑は紫外線やホルモンだけでなく、炎症や血管因子など複数の要因が関与する多因子疾患とされています。単一の原因では説明できず、皮膚環境全体の変化が発症や持続に影響することが示唆されています。
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