マイクロボトックスの効果やデメリットは?ボトックスとどう違う?

本ページはPRを含みます。


       

マイクロボトックスとは、ボツリヌストキシンをお肌の浅い層に細かく注入する美容医療の治療法です。従来のボトックスは、筋肉の動きを抑えてしわを治療します。一方、マイクロボトックスは、浅い層に注入することで筋肉の動きを残しつつ、たるみを引き締め、小じわなどを目立たなくしてキメを整えます。また、毛穴の開きの改善、過剰な皮脂分泌や発汗を抑えるなどの美肌効果もあります。
マイクロボトックスは筋肉の動きを止めないので、表情を自然に保つことができます。

この記事の監修医師
■経歴
1994年東京慈恵会医科大学医学部卒業
同大学皮膚科学教室
国立大蔵病院皮膚科
臨床研究部を経て
2000年 用賀ヒルサイドクリニックを開院
2017年9月23日六本木スキンクリニックを開院
■資格・所属学会
医学博士、日本皮膚科学会正会員、日本抗加齢医学会、日本赤十字医療センター登録医、日本医師会スポーツ認定医、日本温泉気候物理医学会 温泉療法医、日本旅行医学会認定医、トータルアンチエイジング、研究会副会長、日本アンチエイジング外科、美容再生研究会登録医
目次

1.マイクロボトックスとは?ボトックスとの違いは?

マイクロボトックスは、メソボトックスとも呼ばれるボトックスのデメリットを抑えた新技術です。皮膚の引き締め、小じわの改善、肌質の改善、毛穴の改善などでハリやツヤを出し、キメを整えます。

この効果は、通常のボトックス治療よりも多彩です。

ここでは、マイクロボトックスと通常のボトックスの違いを解説します。

1)従来のボトックスは筋肉へ注射をする施術

従来のボトックスは、ボツリヌストキシン製剤を筋肉に直接注射し、表情筋の収縮を抑えて表情じわを改善する治療です。ボツリヌストキシン製剤のメカニズムも明らかであり、多くの症例があるため、表情じわなどへの効果は十分に検証されていて、エビデンスも豊富です。

ボトックスは筋肉の浅い部分から深い部分まで強力に作用するため、しわの改善効果が高い一方、注入量が多すぎたり施術者の技量が低いと、表情が不自然になってしまうリスクがあります。

また、ボトックスは「収縮しても問題のない筋肉」のみ施術できるので、眉間や目尻、額などの限られた部位のみ対応しています。

<参考記事>

ボトックス注射とは?おでこや目尻のシワへの効果はある?

ボトックス注射に副作用はある?デメリットについて解説

ずっと気になっていたエラボトックスを初体験!効果やリスクは?

2)マイクロボトックスは浅い層へ細かく注射をする技術

 

マイクロボトックスの施術箇所

 

マイクロボトックスは、皮膚の浅い層に細かく注射する施術です。低濃度かつ微量のボトックスをまんべんなく注入することで、皮膚表面の筋繊維部分の動きだけを抑制でき、自然な表情をキープしながら肌質を改善できるのが特徴です。

また、しわだけでなく毛穴の開きも改善でき、汗腺や脂腺に作用することで肌のベタつきやニキビの改善効果も期待できます。表情筋に強く作用しないため、従来のボトックスに比べて多くの部位に施術できます。

ただし、マイクロボトックスについては、まだ新しい施術であることから効果のエビデンスが十分とはいえません。

 

<監修医からのメッセージ>
マイクロボトックスとは、ボツリヌストキシン製剤をお肌の浅い層に細かく注入する美容医療の施術です。
よく知られているボトックス注射は、筋肉にボツリヌストキシン製剤を注射し、筋肉の動きを抑えることで効果を発揮します。この施術に関しては、メカニズムも明確で長年の実績もある治療です。

一方、マイクロボトックスは、微量のボツリヌストキシンを皮膚の浅い部分や表情筋の表面に注射することで、肌質の改善や小じわ、毛穴などの悩みの改善ができる施術です。また、過剰な皮脂分泌や発汗を抑える効果や化粧くずれを防ぐ効果なども期待できます。
これらは、ボトックス注射では得られない多彩な効果ですが、その明確なメカニズムや作用は明らかになっていません。
しかし、ボツリヌストキシン製剤は長年使われている薬剤であり、基本的には安全なものです。
そのため、この治療法も基本的には安全な施術だと考えられます。

それでも、注射痕が残ったり、赤みや内出血が出る場合があります。これらは、ほとんどの場合、1週間程度で消失しますが、施術を受ける前にリスクとして知っておくことが大切です。

マイクロボトックスを受けたいとお考えの方は、お近くの美容クリニックでしっかりカウンセリングを受けて、メリットもデメリットも理解した上で、納得して施術を受けましょう。

 

2.マイクロボトックスの5つの効果

メソボトックスの効果が出るメカニズムは、ベースにはボツリヌストキシン製剤のはたらきがあります。

しかし、マイクロボトックスの効果のメカニズムは、まだ完全には解明されていません。

現時点で考えられるマイクロボトックスで得られる5つの効果を紹介します。

 

1)自然な表情を保ちながらたるみやしわを目立たなくする

マイクロボトックスは、筋肉より浅い層にボトックスを少量ずつ注入するため、表情をあまり変化させずにたるみやしわを改善できます。さらに、ボトックスを注射した真皮では新たなコラーゲンが生成されるため、肌が引き締まってハリ感がアップし、同時にツヤも生まれます。

 

また、マイクロボトックスは年齢が現れやすい首にも注射できます。首は皮膚が薄いため乾燥によって小じわができやすい傾向にありますが、施術を受けることでしわの目立たないなめらかな肌を保つ効果が期待できます。

シワの種類、ちりめんジワの原因と対策、表情ジワの原因と対策、真皮ジワの原因と対策

 

2)毛穴を目立たなくする

マイクロボトックスは、皮脂腺に作用して皮脂の分泌を抑えるはたらきもあるため、毛穴の黒ずみや開きを改善できます。注射針が真皮層を刺激するとコラーゲンやエラスチンの生成も促進され、たるみ毛穴を改善したり、肌質そのものを改善してなめらかな肌に導いてくれます。

また、皮脂腺の活性化を抑制して過剰な皮脂分泌を抑えることで、ニキビの改善効果も期待できます。

 

開き毛穴

 

3)汗を抑えることができる

人が汗をかくときは、アセチルコリンという神経伝達物質が神経から放出されています。ボトックスを注射すればアセチルコリンの作用が弱まり、発汗を抑えられます。顔や脇はもちろん、手の平や足の裏など、汗が多くて気になる部分に注射を打つと汗の量が減少します。

 

4)化粧崩れしにくい肌になる

マイクロボトックスは、毛穴を目立たなくして、皮脂の分泌を抑えることができるため、化粧崩れしにくい肌になります。1日に何度も化粧直しを行っていると、肌への負担も大きくなっていましたが、そのような心配もなくなります。

 

5)フェイスラインをすっきりとさせる

マイクロボトックスはフェイスラインから首にかけて注射することも可能です。ボトックスを注入することで首から顎にかけてのフェイスラインがキュッと引き締まり、加齢による皮膚のもたつきやたるみが改善します。

 

3.マイクロボトックスの3つのメリット

マイクロボトックスの施術を受けるメリットは以下の3つです。

 

1)20分~30分と施術時間が短い

マイクロボトックスの施術時間は、20分〜30分程度と短いのがメリットです。そのため、仕事帰りや買い物帰りなどのちょっとした空き時間を使って気軽に通えます。メスを使って皮膚を切る施術ではないため、美容医療が初めてでも受けやすいのが特徴です。

 

2)ダウンタイムがほとんどない

マイクロボトックスはダウンタイムがほとんどなく、施術後はすぐ帰宅できます。

メイクも翌日からなら問題ありません。

稀に赤みや内出血を生じることがありますが、一週間程度でおさまります。

 

3)施術後3~4日後にはしっかりと効果を実感できる

マイクロボトックスの効果を実感するタイミングは、個人差があるものの、施術後3〜4日後には変化を感じ始め、2週間以内には完全に効果が現れます。

1回目よりも2回目以降のほうが効果を感じやすく、複数回の施術を受けることで効果の持続期間も延びていきます。

 

4.マイクロボトックスの3つのデメリット

マイクロボトックスのデメリットを3つご紹介します。

 

1)効果の持続期間は4~6ヶ月と意外と短い

効果の持続時間は4~6ヶ月で、徐々にしわがもとに戻ってきます。ただし、効果が切れる前に次の施術を受ければ、美肌をキープできます。

また、マイクロボトックスは繰り返しの施術によってもとに戻りにくくなり、効果の持続期間が長くなるため、治療後はメンテナンスとして1年に2〜3回の注射を受けることをおすすめします。

 

2)注射する箇所が多い分痛みの回数も増える

マイクロボトックスは非常に細い針を使っているものの、皮膚に穴を開ける際に多少の痛みを感じます。そのため、注射する部位が多ければ多いほど、痛みを感じる回数も増えます。

痛みが不安な方は、表面麻酔のほか、笑気ガス麻酔が使える場合もあるため、医師に相談してみましょう。

 

3)クリニック・医師選びを間違えると失敗してしまうことも

マイクロボトックスは多くのクリニックで気軽に受けられるものの、実績が不十分なクリニックや技量不足の医師を選ぶと失敗してしまうリスクがあります。

たとえば、注射する場所や深さ、ボトックスの量を誤ると、注射部位の筋肉のはたらきが悪くなったり、皮膚がたるんで見えてしまったりする可能性があります。とくに、頬に注射するボトックスの量を誤ると、皮膚が下がりやすい傾向があります。

 

したがって、マイクロボトックスの施術を受ける際は、クリニックの実績や医師の経歴を確認し、十分な知識と経験のあるクリニック・医師を選びましょう。

 

5.マイクロボトックスの施術の流れ

1)カウンセリング・診察

肌状態や求める効果はそれぞれの方で異なります。

まずは、肌悩みとご自分の希望や改善したいレベルを伝えましょう。また、費用や副作用ほか、不明点や不安な点はすべて確認しましょう。

美容クリニックでは、それらを聞いた上で、ボツリヌストキシン製剤をどの部位にどれくらいの量をどの程度の強さで作用させるかを決めていきます。

 

2)クレンジング・洗顔

施術前には、クレンジングでメイクや顔の汚れを落とします。

多くの場合、クリニックにクレンジング料、洗顔料、タオルは用意されています。

 

3)表面麻酔・笑気麻酔

痛みを最小限にするために麻酔を行います。

多くの場合は、注入部位に表面麻酔(クリーム麻酔)を塗ります。

また、必要なら笑気麻酔を使うこともあります。

麻酔後は、効果が出るまで時間をおきます。

その後、麻酔を取り、施術へ進みます。

 

4)施術

施術前に、正確な治療のため、ピオクタニンブルーという消毒液でつくられた特殊なペンで治療部位に印をつける場合もあります。

極細の特殊注射針を用いて、丁寧に優しく注射します。

 

5)施術後

施術後は、院内でのケアはなく、すぐに帰宅できます。

もちろん、アフターケアとして、施術後も優しい洗顔やクレンジング、保湿ケア、紫外線対策を続けることは大切です。

 

6.マイクロボトックス施術の費用相場|目安は1回50,000円~

マイクロボトックスの施術料金は部位によって異なります。

また、美容クリニックによっても異なります。

ここでは、費用相場の目安を掲載します。

最終的には、施術を受けるクリニックのホームページやカウンセリングで確認してください。施術費用以外にも、初診料、診察料、麻酔などの費用が必要な場合があるので、カウンセリングや診察時に費用総額を確認しましょう。

 

目安は以下のとおりです。

 

施術部位料金相場
50,000円~90,000円
目元・目尻40,000円~80,000円
50,000円~90,000円
フェイスライン60,000円~130,000円
全顔100,000円~150,000円

 

7.マイクロボトックスに関するよくある質問

Q1.マイクロボトックスの施術が受けられない場合はありますか?

次のような方は、マイクロボトックスの施術が受けられないことがあります。

また、ほかにも既往歴や健康上の不安、金属などを埋め込んでいる場合は医師に相談しましょう。

 

  • 妊娠中の方
  • 3ヶ月以内にボトックス治療をしている方
  • 筋弛緩剤使用中の方
  • 慢性呼吸器疾患のある方

 

Q2.施術後、すぐメイクできますか?

小さな針穴がありますので、当日のメイクは避けたほうが無難です。

翌日以降は問題ありません。

 

Q3.施術後のリスクはありますか?

個人差はありますが、注射痕が残る場合があります。

しかし、数日で消失していきますので大きな心配はありません。

また、まれに赤みや内出血が起こる場合がありますが、ほとんどは1週間程度で消失します。

なお、注入後1週間は注入部位を強く擦るなどは避けましょう。      

 

Q4.施術後、ホームケアなどで気をつけることはありますか?

普段通りの洗顔やクレンジングのほか、保湿ケア、紫外線対策などの基本的なスキンケアやエイジングケアを行うことが大切です。

ただし、サウナ・岩盤浴・ホットヨガ・長風呂・ジム・マッサージなどは、1週間は控えましょう。

 

Q5.ボトックスにもいろいろ種類があると聞いたのですが、本当ですか?

本来、「ボトックス」と呼べるのは、アラガン社の製品だけです。

今では、この名前が一般名のように使われていますが、ブランド名の「ボトックスビスタ」から派生した呼び方です。

一般名は、ボツリヌストキシン製剤で、多くのメーカーから販売されています。

日本では、アラガン社のボトックスビスタが厚生労働省から承認されている唯一の製品です。

 

製剤名製造・販売企業特徴
ボトックスビスタアメリカ/アラガン社製・国内唯一の承認薬(2009年に厚生労働省の認可を取得)

・日本人での有効性と安全性を確認済

ディスポートイギリス/イプセン社製・アメリカFDA(食品医薬品局)承認

・注入時の痛みが少ない

・広範囲に効果を発揮

ボコーチュアドイツ/メルツ社製・アメリカFDA(食品医薬品局)承認

・韓国MFDS(韓国食品医薬品安全省)承認

・ヨーロッパCEマーク承認

・常温保存が可能

・中和抗体が産生されにくい

コアトックス韓国/メディトックス社製・韓国MFDS(韓国食品医薬品安全省)承認

・動物由来原料不使用で、安全性が高い

・理論上、中和抗体ができない

 

Q6.通常のボトックスとの併用は可能でしょうか?

可能です。

たとえば、咬筋にボトックスを注射し、咬筋のボリュームを減らすことで顔を細く見せるといういわゆる「エラボトックス」に加えて、顔全体にマイクロボトックスの注射を行うことで、高い小顔効果を発揮します。

 

8.マイクロボトックスやってみた!

1)マイクロボトックス体験レビュー

ただいま、準備中です。

 

2)口コミご紹介

最後に、マイクロボトックスを体験した方々の口コミをご紹介します。

  • ボトックスの針のチクチク感は多少ありましたが大したことなかったです。
  • 目元のヒアルロン酸は完璧です!理想的な仕上がりです!
  • 痛みに敏感な方は麻酔について確認したほうが良いと思います。
  • 10ヶ所くらいに点々と少しずつ打っていただきました。軽く冷やしただけでしたが、全く痛くなかったです!
  • 針痕は2、3日くらいで引きました。朝起きた時のテカリ具合がかなりマシになり、肌がツルツルで綺麗と褒められるようになったので効果は出ていると思います!
  • ボトックスの予定でしたが、マイクロボトックスに変更しました。額で目を開けているのがよく分かり、自然な仕上がりが良かったため、予算より高くなりましたが、結果違和感なくよかったです。

 

引用元:https://tribeau.jp/surgeries/163/diaries

 

満足のいく効果を得られたという意見が多数でしたが、麻酔を使用しない場合は痛みを感じることがあるそうです。痛みに不安を感じる方は、一度医師に確認してください。

 

9.まとめ

マイクロボトックスの効果やメリット、デメリットを通常のボトックスと比較しつつ紹介しました。

同じボツリヌストキシン製剤を使用する注入療法でも、注入する部位、量、方法によって肌への効果が変わります。

マイクロボトックスは、ボツリヌストキシン製剤を肌の浅い層に細かく注入する美容医療の治療法です。小じわ、毛穴、肌質の改善など、多彩な効果を発揮する点がメリットです。一方、額や眉間、目尻の表情じわなどのピンポイントの肌悩みには、通常のボトックスが効果的です。

マイクロボトックスが良いか、ボトックスが良いかは、ご希望に加えて肌状態や肌悩みで決まります。ご興味がある方は、信頼できるクリニックで相談してみましょう。

この記事が、マイクロボトックスに興味がある方、施術を検討している方のお役に立てば幸いです。

SNS Share

\ この記事をシェアする /