北城先生は、「自分の目の届く範囲の人々を笑顔にし、幸せにしたい」との想いで診療に携わっておられます。
今回のインタビューでは、クリニックの特徴や整形外科診療の考え方、再生医療を中心とした取り組みについてお聞かせいただきました。
東京足立区近隣で整形外科のクリニックをお探しの方は、チェックしていただきたい内容です。
北城雅照先生 プロフィール
医療法人社団円徳 足立慶友整形外科・リウマチ科
理事長
<経歴>
2009年:北里大学医学部卒業
2011年:慶應義塾大学医学部整形外科学教室入局
2018年:医療法人社団円徳(旧:新潮会)理事長に就任
2019年:足立慶友整形外科院長に就任
<資格・所属学会>
医学博士(慶應義塾大学)
日本整形外科学会認定整形外科専門医
日本整形外科学会認定リウマチ認定医
1.足立慶友整形外科理事長北城雅照先生へのインタビューに際して
今回は、医療法人社団円徳、足立慶友整形外科・リウマチ科理事長の北城雅照先生に、整形外科の再生医療を中心にインタビューにさせていただきました。
北城先生は、足立慶友整形外科・リウマチ科を、患者様に「また来たい!」と思っていただける場にしたいと日々努力されています。
そのための取り組みとして、整形外科領域における高度な治療の提供に加え、「楽しいから通っていた。気がつけば健康になっていた。」を目標に、患者様を笑顔にできるよう、医師やスタッフの皆さんとともに尽力されています。
また、足立慶友整形外科・リウマチ科では、院長の野本聡先生を中心に変形性膝関節症や半月板損傷などに対するヒト脂肪細胞の幹細胞を使った再生医療などにも取り組まれています。
今回のインタビューでは、クリニックの特徴や整形外科診療の考え方、再生医療をはじめとする取り組みのほか、経営理念などについてお聞かせいただきました。
東京都足立区近隣で整形外科・リウマチ科のクリニックをお探しの方は、チェックしていただきたい内容です。ぜひ、続きをご覧ください。
2.足立慶友整形外科・リウマチ科の特徴
1)基本情報
理事長 | 北城雅照 |
院 長 | 野本聡 |
診療科目 | 整形外科、リハビリテーション科、リウマチ科、循環器内科、皮膚科 |
住所 | 〒120-0015 東京都足立区足立1-12-12 |
電話 | 03-5845-8900 電話受付:(午前)9:00~13:00(午後)15:00~19:00 |
アクセス | JR金沢駅から徒歩3分 |
診療時間 | 月~土 午前9:00~13:00 / 午後15:00~19:00 |
休診日 | 休診日 日祝 |
2)クリニック全体の概要・特徴について教えていただけますでしょうか。
足立慶友整形外科・リウマチ科は、目の前の医師が本当に良い医者かどうか分からない「医者ガチャ」をなくすために、2019年8月に東京の足立区に開設しました。
足立慶友整形外科・リウマチ科は、整形外科のクリニックですが、1つの建物の中に整形外科の外来と手術などができる専門病院が同時に存在するイメージの医療施設です。
整形外科といっても、膝や股関節、首、背骨、足などの部位で必要な専門性が異なります。
足立慶友整形外科・リウマチ科には、それぞれの専門家がいます。また、MRIやCT、レントゲン、エコーなどの医療機器も揃っているので、大学病院と同等の医療を提供できることが特徴です。
診療科目としては、整形外科・リウマチ科に加えて、リハビリテーション科、循環器内科、
皮膚科を標榜しています。
リウマチとリハビリテーションは、院長の野本聡先生が専門です。来院される患者様の中には、内科的な病気や皮膚の病気がある方がいます。循環器科と皮膚科の先生もクリニックにいるので、予約制で診療可能です。
整形外科を中心に、しっかり診るにあたって、必要なものをやっているという感じです。
3)クリニック患者様の年齢層や性別の比率はどんな状況でしょうか?
整形外科は高齢の患者様が多い印象だと思いますが、当院では全年齢層が来院されます。
その中でも、比較的50代の患者様が多いと思います。症状としては、腰や膝の痛みが多いです。
また、20代や30代も骨折の患者様などが多くいますが、最近では腰や膝の痛みを訴える方も増えています。
男女比もなく50:50くらいです。
4)患者様からの声は?
足立慶友整形外科・リウマチ科は、インスタグラムやTikTokなどのSNSよる情報発信を積極的に行っています。
そのためか、横浜など比較的遠い地域から来られる患者様もいます。
ただし、基本的には、病院から半径10キロ圏内の方々が大半です。そして、それらの方々には高く評価されていると思います。
今日も午前中だけで約200人の患者様が来院されていますし、1年で10万人、開業4年で延べ30万人の患者様を診療させていただきました。
特に、コロナ禍の時は、患者様の感染リスクの小さな医療施設を選びたいという想いを理解して、情報発信に努めました。また、来院回数が少なく済むように、細かい検査も1日で行うなど、感染予防を心がけた診療を行いました。
専門領域で結果を出すことはもちろん、こうした活動で患者様同士の口コミが増え、ご紹介も増えたように思います。
特に、手術に関しては、実際に受けてみないとわからないので、満足した患者様から当院を紹介いただけるケースも多々あります。
3.再生医療(脂肪幹細胞治療)について
1)脂肪幹細胞治療とは、どのような治療なのか教えていただけますか?
具体的には、患者様の皮膚の下の脂肪の中にある幹細胞を培養して増やした後に、元々治りづらいといわれている膝などの関節軟骨に注入する治療法です。
患者様ご自身の幹細胞をご本人に戻しますので、安全性が高く、アレルギー反応のリスクもとても小さいことが特徴です。
ただし、注射の痛みや注射した部位付近の熱感、炎症、腫れなどの症状が出ることがあります。
<幹細胞治療のステップ> 下腹部周辺を局所麻酔して5ミリほど切開し、採取します。所要時間は20分ほどでほとんど痛みはありません。 STEP 2 採取した脂肪から幹細胞を抽出し培養します。約6週間ほどかかります。 STEP 3 培養した幹細胞をひざ関節など修復すべき組織に注射・投与します。 |
<参考記事>
2)再生医療の導入の背景・経緯について教えていただけますでしょうか。
従来は、関節軟骨の最終的な治療手段は、手術による人工関節への置換でした。
これらの治療法の前に、ほかの選択肢を模索していましたが、効果が期待できる可能性があるものとして、幹細胞を使った再生医療やPRP療法を検討していました。
効果が確実とまではいえませんが、どうしても手術を避けたい方や若い方、高齢で全身状態が良くないために手術が難しい方の適応として、幹細胞治療を導入しました。
また、強い痛みがある場合の治療としても使います。
3)幹細胞療法が向くケースと向かないケースなどはあるのでしょうか?
レントゲンで診た変形の状態が悪ければ悪いほど、幹細胞治療を行っても良くならないケースが多く、逆にレントゲンで診た状態が比較的良い場合は、痛みが取れるなどの効果は高いです。
もちろん、重症で、手術が適応の場合であっても、高齢のため大きな侵襲を避ける目的で幹細胞治療を行い、痛みが取れた方もいます。
全体としては、6割くらいの方に効果がある印象です。
しかし、変形性膝関節症で変形があまり強い場合には、費用対効果の点からもおすすめできません。
また、手術ができる60代・70代で健康な方であれば、人工関節置換術を選択するほうが効果の確実性が高いです。
幹細胞治療は、自由診療で高額ですから、手術が適応の方にはおすすめできません。
さらに、効果の面では人股関節置換のほうが確実性が高いので、高い確率の治療を選びたい方にも幹細胞治療はおすすめできません。
4)PRP療法に関してはいかがでしょうか?
筋肉の腱の炎症などの場合は、PRP療法を行います。
また、関節内への投与も良い適応です。
しかし、痛んだ軟骨を治すという観点からは、PRP療法より幹細胞治療が良いと考えています。
PRP療法が費用の幅が大きく、高額のケースでは、40万円くらいかかることもあります。
当院では、5万円とリーズナブルな価格で行っています。
経験的には、効果に大差がないので、患者様の負担が小さいほうが良いと思います。
PRP療法は、一定の効果がありますし、日本整形科学会の学会発表では、幹細胞治療と差がないという発表もありました。
コスト面でもPRP療法はリーズナブルなので、適応が可能な場合は、幹細胞治療の前にPRP療法を試しても良いと思います。
<参考記事>
5)幹細胞治療の症例をご紹介いただけますでしょうか。
変形性膝関節症で女性の症例があります。
その方は、朝起きて布団から起き上がる際に、右膝が内側に入って激痛があり、それが治まらないことで来院されました。
レントゲン写真による重症度診断では、軽症(4段階中レベル1または2)でした。
しかし、MRIでは内側の半月板が真っ二つに割れていました。
つまり、変形性膝関節症に加えて、半月板損傷と診断されました。
患者様は強く幹細胞治療を希望されましたが、半月板については効果が期待できないので、まず内視鏡手術である関節鏡下半月板縫合手術を行いました。
その後、幹細胞治療を行いました。
幹細胞治療後3カ月の経過で、半月板はひびがあるものの癒合に近づき、手術前からは大きく改善しました。
今後、さらなる改善を期待している症例です。
6)再生医療の今後の展望はいかがでしょうか
再生医療に関しては、なるべく安価に患者様に提供していきたいと考えています。そのため、質が高く、かつ安価なメーカーを選んで幹細胞を培養できればと考えています。
また、症例が増えてきて知見も蓄積されてきましたし、一定の効果があることはわかってきました。そのため、院長の野本聡先生が膝の再生医療の専門家なので、さらにデータを集めて、今後発表しようと検討中です。
このように、臨床の現場の経験やデータを活かして、再生医療が向く患者様に安価での提供を積極的に進めていきたいと思います。
7)クリニック全体の展望はいかがでしょうか。
足立慶友整形外科・リウマチ科としては、整形外科に関するあらゆる問題を解決できる医療施設としての形が整ってきました。
そこで、今後は同じようなサテライトクリニックを、足立区を含め近隣で5〜6施設増やしたいと考えています。
それによって、整形外科疾患で救える患者様を一層、増やしたいと思っています。
4.北城先生のご経歴や仕事への取り組について
1)整形外科医を志すようになったのはなぜ?いつからでしょうか?
最初は、外科医になりたいと思っていました。なぜなら、外科医だと手術で直接的に患者様を治せるからです。
しかし、研修医の頃に、がんの手術をした患者様が数か月後に亡くなったケースにいくつか遭遇しました。
7時間、8時間頑張って手術してそれ自体は成功しているのに、こうした結果になってしまうことに疑問を感じたのです。
この経験があったので、手術をすれば命が助かったり、QOLが向上する救命救急か整形外科に進もうと考えたのです。
その2つから、患者様と比較的長期に関わって、さまざまな治療手段をコーディネートすることで、QOLを高めるためのサポートができる整形外科を選びました。
整形外科は、骨折でもいい位置に戻して手術すると、まったく元通りの状態に治ります。また、変形性膝関節症では、人工関節置換術では、痛みが改善されて普通に歩けるようになります。
それを目の当たりにできることに魅力を感じ、最終的に整形外科を選んだのです。
2)医療の提供に際して、患者様と向き合う上で一番重視していることは何でしょうか。
また、理念やモットーについてお聞かせいただけますでしょうか?
足立慶友整形外科・リウマチ科には、3つに理念があります。
1つ目は、医療のプロフェッショナルとして、正しい医療を提供することです。
つまり、その時点における科学的根拠のある治療を提供することです。何が正しいかは時代によって変わるので、常に正しさを突き詰めようとする姿勢で医療サービスを提供することを心がけています。
2つ目は、患者様に素晴らしい受診体験をしていただくことです。
かつては、医師の中にも患者様に高圧的な態度を取る者がいました。
しかし、医療もサービスですから、コミュニケーションや接遇も含めて患者様に良い体験をしていただくことが大切です。
私だけでなく、院内のスタッフ全員が同じ姿勢で取り組んでいます。
人と人のことなので、その努力をしても「合う・合わない」といったことが起こります。そんな場合は、私自身を含めて担当医師を交代させるといった手段を講じることもあります。
3つ目は、院内スタッフも患者様もみんなが笑顔になれる場所をつくることです。
そのためには、それを1人1人が心がけて、まず相手を笑顔にするために何ができるかを考えて行動するようにしています。
3)とても幅広い医療を提供されていますが、どのように研鑽されておられるのでしょうか?
まず、日本整形外科学会には参加するようにしています。
また、足立慶友整形外科・リウマチ科には、整形外科のエキスパートがいるので、自分の専門外のことについては指導を仰ぎます。
たとえば、背骨や幹細胞治療は私の専門外なので、院内のエキスパートにさまざまな情報を教えてもらっています。
4)今進めておられる研究や診療などがあればご紹介いただけますでしょうか。
私自身は、病院経営のほうがメインになっているので、院内のオペレーションの効率化に取り組んでいます。
アプリを開発・導入するなどで、レセプトデータの「見える化」を進め、事務作業の効率化やデータ分析力を高めて、病院経営の効率向上に努めています。
また、診断に関しては、エコーを積極的に使って経験値を高めています。従来、整形外科で使う診断機器は、レントゲンやCT、MRIで静的な画像が主流でした。一方、エコーは動的な画像を見て診断ができるので、非常に重宝しています。
5.患者様のエピソードについて
1)具体的な患者様のエピソードや印象に残っていることを教えていただけますか?
脊椎の手術で、本来は不要な場所の手術を他院で受けた患者様が来られたケースがあります。
具体的には、脊椎の4番と5番だけを固定すれば良いはずが、胸椎の7、8番まで固定されてしまうといったケースです。
正しい診断と治療を行えば、こんなことは起こらないはずなのですが、実際にこうしたケースに遭遇しました。
やはり、病医院を正しく選んでいただくことが大切だと痛感しました。
もう1つは、手術すべきタイミングを逸しなくて良かったケースです。
整形外科の手術では、タイミングを逃すと後で手術を行っても良くならないことがあります。だから、手術すべきタイミングで正しく行うことがとても大切です。
ある患者様は、15分程度しか歩けない状態でしたが、手術を拒まれていました。知り合いの方が、腰の手術で歩けなくなったので、不安が大きかったのです。
しかし、医師として正しいことは、機を逸さないように患者様に手術を勧めることでした。
手術をした結果、30分以上歩けるようになり、満足されて退院されました。
こんな経験すると、患者様が拒まれても、正しいと思う治療を粘り強く勧めることが大切だと強く感じます。
6.北城先生ご自身の日常生活やアンチエイジング、健康管理について
1)先生ご自身が日常生活やアンチエイジング、健康などで気をつけている点を教えていただけますでしょうか?
私は運動が趣味なので、週末はサーフィンをしています。また、キックボクシングを週2〜3回行うなど、積極的に体を動かしています。
アンチエイジングに関しては、5-デアザフラビンという成分をサプリメントで摂っています。これは、飲むと頭がクリアになるような実感はありますね。
これから研究が進んでエビデンスが集積されると思いますが、劇的に効果があるケースとほとんど効かないケースの差が大きいような気がします。
つまり、効果がでる方の割合が多くはないけれど、効果がある方の度合いが大きいイメージです。
7.北城先生からの患者様へのメッセージ
1)先生から患者様へのメッセージをお願いいたします。
整形外科と一口でいっても、いろいろな専門領域があるため、一人ですべての領域の専門家になることは難しいと考えています。
だからこそ、当院では私が同じ医者として心からお勧めできる、手術がうまく人柄も良い先生に集まっていただき診療を行っております。
その効果もあり、開院から4年で延べ30万人が、直近の1年では延べ10万人が来院されるまでに急成長いたしました。
また、SNSでも正しい医療情報を届けるために積極的に発信を行っております。
整形外科でどの病医院に行こうかと悩んだら、まず、当院にご相談に来ていただければ幸いです。
8.まとめ
医療法人社団円徳、足立慶友整形外科・リウマチ科理事長の北城雅照先生に、整形外科の診療の考え方や再生医療を中心にインタビューしました。
また、クリニックの理念や経営方針についてもお話をお伺いしました。
北城先生は、患者様目線でクリニック経営に携わり、再生医療などの最先端の整形外科治療にも積極的に取り組んでおられます。
それが多くの口コミや紹介を生み、たくさんの患者様が来院される整形外科クリニックとしてのポジションを築かれました。
この記事が、東京足立区近隣で整形外科のクリニックをお探しの方のお役に立てば幸いです。
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