東京美容外科ドバイ院とは？クリニック現地スタッフにインタビュー

インタビューさせていただいた方

株式会社イデアヒューマンリソース

代表取締役 松岡 洋美 様

＜経歴＞

大阪府出身。約20年間美容医療に携わり、現在は美容クリニックに特化した人材紹介と医療コンサルタントに従事。2023年4月には東京美容外科のドバイでの開院に尽力した。

 

＜これまでにサポートしたクリニック＞
・東京美容外科（美容外科）
・PILLクリニック
・AGAスキンクリニック（AGA）
・AGAスキンクリニック　レディース院（AGA）
・オラクル美容皮膚科（美容皮膚科）
・フィラークリニック（注入専門）
・メンズライフクリニック（形成外科・泌尿器科)
・東京先進医療クリニック（美容外科・審美歯科）
・アクネクリニック（ニキビ治療の専門皮膚科）
・レーザースキンクリニック（メンズ医療脱毛）
・Tokyo cosmetics surgery LLC（ドバイ：美容外科・美容皮膚科・審美歯科）
・ライアン美容外科（韓国：美容外科）

1．東京美容外科ドバイ院(Tokyo Cosmetics Surgery LLC)に関するインタビューに際して

東京美容外科ドバイ院(Tokyo Cosmetics Surgery LLC)は、日本の美容クリニックが初めてドバイで施設を開設した稀有なケースです。

今回は、実際にクリニックの開設に携わられた株式会社イデアヒューマンリソース代表取締役社長松岡洋美様ほか、東京美容外科ドバイ院(Tokyo Cosmetics Surgery LLC)のマネージャーである本郷雪乃様、日本人歯科医師の山崎晴佳先生にお話を伺いました。

東京美容外科ドバイ院(Tokyo Cosmetics Surgery LLC)の特徴や提供する美容医療、在籍している医師やスタッフの方々の活動状況などについて、ご理解いただけると思います。

ドバイ在住の日本人の方や今後、渡航を予定される日本人の方はぜひ、チェックしてください。

＜参考記事＞

美容医療業界で働く方のために イデアヒューマンリソース様に聞く！

2．クリニック全体の概要・特徴について

1）基本情報

2）なぜ、ドバイで開院されたのでしょうか？

麻生 泰 先生プロフィール

医療法人社団東美会 理事長

兼 東京美容外科 統括院長

慶應義塾大学医学部 非常勤講師

麻生 泰 先生

＜学歴＞
1999年 藤田保健衛生大学 卒業
2018年 慶應義塾大学 医学部大学院にて医学博士号取得

＜経歴＞
2000年10月 大阪医科大学にて研修修了
2001年4月 大阪医科大学 麻酔科にて研修修了
2001年5月 岡山大学 形成外科 医員
2002年1月 大手美容外科 院長及び診療部長を歴任後
2004年5月 東京美容外科 設立
2015年4月 医療法人社団東美会 理事長となる
2018年12月 東京先進医療クリニックの院長となる
2019年4月 慶應義塾大学医学部 非常勤講師を拝命

＜所属学会＞
日本形成外科学会
日本美容外科学会
日本マイクロサージャリー学会
日本抗加齢医学会

＜SNS＞
Youtube「ドクターA」

ドバイの発展は目覚ましく、日本人も3000人以上が在住しています。また、経済も発展しており、美容についても進んでいます。
そのため、東京美容外科 統括院長の麻生泰先生は、ドバイでの美容クリニック開設に興味を持っていました。

それで、現地視察に渡航したところ、ドバイでクリニックを開設するにふさわしい場所を確保することができました。
これが東京美容外科ドバイ院(Tokyo Cosmetics Surgery LLC)開設のきっかけです。

知らない国での開設でいろいろと苦労はありましたが、2023年4月25日に開院することができました。

3）東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）はどんな地域にあるのですか？

本郷　雪乃様プロフィール

＜経歴＞
京都府出身。日本では20年以上飲食業に従事、2017年にドバイへ渡航。2022年12月に東京美容外科ドバイ院の開院チームに加わる。

＜ドバイでの職歴＞
UAE初の和牛懐石料理店の開店に携わり、フロアマネージャーとして勤務
UAE初の日本のネイル＆アイラッシュサロンの開店に携わり、マネージャーとして勤務

東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）は、アルバーシャという地域にあります。
アルバーシャは、ドバイで2番目の大きさを誇る「モール・オブ・ジ・エミレーツ」があることで有名です。
モール・オブ・ジ・エミレーツは、広大なショッピングモールでファッションブランド、デパート、各国料理のレストランが軒を連ねています。また、外から見るとゲレンデが屋上を飛び出たような屋根の構造がユニークな屋内スキー場があります。
モール・オブ・ジ・エミレーツまではメトロが開通していますが、東京美容外科ドバイ院（Tokyo cosmetics surgery LLC）は、ここから自動車で10分程度の閑静な住宅街にあります。
ほかの交通手段としては、バスやタクシーがあります。

4）クリニックのコンセプトを教えていただけますでしょうか。

ドバイ在住の日本人を含め諸外国の方に、質の高い日本の美容医療を提供することをコンセプトにしています。
なぜなら、東京美容外科という日本のクリニックが母体なので、日本の医療の提供を目指したいからです。

歯科としては、日本人歯科医師の山崎晴佳先生が東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）に勤務されているので、それが実現できています。

一方、現時点では日本人の美容外科医が在籍していません。
そのため、イデアヒューマンリソースが提供するドバイで働きたい医師のための医師免許取得サポートを通して、日本人の美容外科医の採用を目指しています。

また、現地のニーズや現状をとらえて、さまざまな取り組みで質的なサービスの充実を図っています。

3．東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）の診療メニューについて

1）診療メニューは、全体としてどのようなものがあるのでしょうか？

診療科目は、美容外科、美容皮膚科、一般歯科、審美歯科があります。
日本での東京美容外科のメニューと比べると少ない傾向にあります。

それでも、東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）のメニューは、ドバイにおける他院と比べるとそれほど少なくはないと思います。

2）美容外科や美容皮膚科のメニューの特徴は

アラブ系の方は、ヒアルロン酸などフィラー（注入）治療を好む方が多いです。中でもリップフィラー治療が多いです。
また、ボトックス注射や目周りのスキンブースター注射、PRP再生医療なども人気です。

一方、日本人の方は、メソセラピーなどの美肌治療や医療脱毛が多く来院されます。
民族によって違いはありますが、日差しが比較的弱い冬の間に美容施術を受ける方が多い傾向です。

また、ハイドラフェイシャルやマイクロニードルRF治療も全般的に人気があります。
さらに、脱毛施術を受ける方も多いです。

3）歯科に関しては、いかがでしょうか？

歯科は、一般歯科と審美歯科の両方があります。
一般の歯科治療やお子様の乳歯治療、検診にいらっしゃる日本人の方が多いです。
審美歯科としては、インビザラインやホワイトニング、ベニヤなどのメニューを提供しています。また今後ワイヤー矯正も導入予定です。

4．東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）の患者様について

1）患者様の国籍や年齢層はどんな状況でしょうか？

最近、日本人の方が増えつつあり、約50％です。また、30％程度はドバイに住むアラブ系の方、残り20％はドバイ在住のドバイ以外の国籍の方や、旅行者です。
日本人の患者様が増えているのは、コンセプトが伝わりつつあるということなので、良い傾向だと思います。
また、男女比率でいえば女性が多数を占めています。

年齢層は、20代〜40代中心ですが、歯科検診を受けるお子さまなどもいます。

2）日本人とほかの国籍の方では、受診行動に違いはありますか？

アラブ系民族の方は、受診予約なしで買い物の途中に来院されるケースが多いです。
そこで相談されてから、比較的手軽にできる施術を受けられます。
また、予約していても時間に遅れて来られることが比較的多くあります。

一方、日本人の患者様は電話やWhatsAppなどで事前に問い合わせて、受ける施術を決めた上で来院されることが多いです。

5．東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）のドクターについて

1）東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）に勤務されているドクターをご紹介いただけますでしょうか？

現在、3名の常勤ドクターがいます。

Dr . Samar Godaは、エジプト人女性で当院の院長です。
皮膚科専門医で、美容医療全般に精通しています。特に得意な治療は、フィラー治療やボトックス注射などです。

Dr. Kareem Nagyは、エジプト人の男性医師です。
美容皮膚科全般を担当されており、施術が丁寧です。
フィラー治療やボトックス注射に加えて、患者様の肌のお悩みに合わせ、マイクロニードルRF治療やハイドラフェイシャルなどを取り入れた総合的な提案をすることが得意です。

山崎晴佳先生は、一般歯科と審美歯科全般を担当しています。
口腔外科出身のため、親知らずの抜歯などの小外科手術が得意です。

ほかには、非常勤でイラン人の歯科医師、Dr. Farzaneh が在籍しています。

2）山崎晴佳先生へのインタビュー

私はもともと歯科医として海外で働きたいという希望を持っていました。
日本の歯科と海外の違いを自ら体験することで学んでみたいと考えていたからです。
そんな折り、東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）が開院されるお話を聞いて、挑戦してみたいという想いで、ドバイの歯科医師資格試験を受けました。
結果、無事に資格を取得できたので、東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）に勤務し、現在に至っています。

実際に1年間、ドバイで勤務しましたが、治療の内容そのものに大きな違いはありません。
一方、歯の固さなどは、人種や民族によって異なることがわかりました。
そのため、歯の特性を考慮した治療を行うことが大切です。

また、日本人とドバイ国籍の方との国民性の違いも実感しています。
たとえば、ドバイの方は、日本人と比べて口腔衛生への意識が低いと感じます。
歯科検診のために定期的な通院などを行う方も多くありません。
一方、見た目の美しさを意識されるケースは多く、審美歯科に対する意識は高い傾向にあります。

6．東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）のスタッフについて

1）東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）のスタッフさんについて教えていただけますでしょうか。

スタッフはナースが2名います。
正看護師としてドバイで正式に登録をした日本人ナースとインド人のナースが各1名います。
受付スタッフは日本人が1名います。
このスタッフは、日本では美容クリニックで看護師として長期間勤めていました。そのため、患者様への美容関連のアドバイスを行うことが可能です。

また、マネジャーである私（本郷様）も日本人で、東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）開設前から、ドバイで美容関連のサロン運営に従事していました。

このように、東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）には、違う役割の日本人が4名います。そのため、問い合わせから予約、カウンセリング、施術、会計、次回予約まで、すべて日本語で対応可能です。

ドバイ在住の日本人の方や出張で来られた日本人の方にとっても、コミュニケーションが取りやすい体制になっています。

7．開院前後でご苦労されたこと

1）開院に当たってご苦労されたことはどんなことでしょうか？

東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）の開設にあたり、苦労したことはたくさんありますが、中でも医師免許に関することが最も大きかったです。
開設前は、日本人の医師がドバイで医師免許を取得するのは、比較的簡単だと聞いていました。

しかし、現実はそうではありませんでした。
ドバイでの人脈もなく、知識が少なかったこともありますが、この点の食い違いで日本人の美容皮膚科医が今もいない状態です。

ほかには、クリニックへの保健所の立ち合いの際のチェックポイントも、事前に聞いていた話と違うなどの食い違いがありました。

東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）の立ち上げには多くの苦労がありましたが、歯科医の山崎先生とマネジャーの本郷さんにジョインしていただけたことは幸運でした。

お二人の尽力で現在までやってこられたと思います。

2）開院に当たって当初の想定と実際のギャップで大きい点は何でしょうか？

医師の資格や許可される施術メニューが日本と大きく異なる点です。
日本では医師免許があれば、美容医療においても外科手術をすることが可能です。

しかし、ドバイでは医師免許があるだけでは手術ができないのです。
またドバイ全域でクリニックでの全身麻酔が不可というのも想定外でした。東京美容外科では、豊胸手術の技術の高さが世界的にも評価されているので、ドバイでも施術を行いたいと考えておりました。

しかし豊胸手術には全身麻酔が必要なため、ドバイ院で取り入れることができません。

もう1つは、保健所の衛生に関する基準などが日本と大きく異なる点です。
施設の設計や医療機器の配置などは日本での経験があるので、それに準拠して進めました。しかし、ドバイでは基準が異なるため、保健所の指示によって変更せざるを得ないことが多々ありました。

このように、医療関連の法律や規制の違いで戸惑うことが数多くありました。

3）開院後の運営面で苦労されることや開院前とのギャップはどんなことでしょうか？

東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）への集客広告に関しては、日本でうまくいっていた方法が、そのままドバイでは通用しないと感じています。
そのため、現在、広告運用の方法の見直しを行っています。

また、医療機器・用具などを扱う企業の対応が日本とは違う点もあります。
ドバイの医療機器や医療用具の企業は、対応が遅かったり、物品の品揃えが不十分なために、供給が不足することが日本より頻繁に起こります。

これらはドバイのお国柄なので、こちらでコントロールすることは難しいです。そのため、日本とは前提条件を別と考えて、現地に合わせた対応を心がける必要があります。

8．今後の展望は？

東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）としては、ドバイで医師資格を持つ日本人医師がいないため、美容外科や美容皮膚科での日本人医師採用が叶っていません。
そのため、イデアヒューマンリソースとしても資格取得を支援しながら、東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）での日本人医師の採用を目指します。
また、開業後1年を過ぎたので、ドバイの状況や特性なども理解が進んできました。
今後は、ドバイ在住の日本人の方や他国籍の方、ドバイの方の要望やニーズへの理解を深め、量的な拡大や質的な充実を目指したいです。

具体的には、日本人コミュニティに対する広告や広報によって口コミが広がる仕組みを構築したり、次世代のプラットフォームであるメタバースの活用なども検討していきたいと思います。

9．患者様へのメッセージをお願いします。

東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）は、日本の美容外科が母体となって、ドバイ在住の日本人の方にお気軽に来院いただけるクリニックを目指しています。
日本人スタッフをを中心に、日本式のおもてなしを心がけて対応します。

また、毎月お得なキャンペーンも実施しています。

カウンセリングは無料で実施していますので、まずはお気軽にご連絡いただけますと幸いです。

10．まとめ

東京美容外科ドバイ院(Tokyo Cosmetics Surgery LLC)の特徴や施術メニュー、現地の医師やスタッフの活動状況、今後の展望などを幅広くインタビューさせていただきました。
インタビューは、実際にクリニックの開設に携わられた株式会社イデアヒューマンリソース代表取締役社長松岡洋美様をはじめ、東京美容外科ドバイ院(Tokyo cosmetics surgery LLC)のマネジャーである本郷雪乃様、日本人歯科医師の山崎晴佳先生にお受けいただきました。

東京美容外科ドバイ院（Tokyo Cosmetics Surgery LLC）は、医師、スタッフを含めて日本人が4名もいるクリニックです。また、美容外科、美容皮膚科、一般歯科、審美歯科の診療を受けることができます。
そのため、ドバイ在住の日本人の方にとっては、とても通院しやすいクリニックです。
ドバイで美容医療や歯科診療を受ける機会がある方は、ぜひ、お気軽に連絡されてはいかがでしょうか。

この記事が、ドバイ在住の日本人の方のお役に立てば幸いです。