共立美容外科大阪院歯科院長諸岡理沙先生へのインタビュー記事です。矯正歯科の医療に取り組む先生の考え方や姿勢、患者さまとのコミュニケーションのあり方、得意な施術などのお話をお聞かせいただきました。歯科矯正などを検討されている皆さまにはとても参考になります。
歯科院長 諸岡理沙
2005年
福岡歯科大学 卒業
2009年
共立美容外科・歯科 入職
2009年
共立美容外科・歯科 大阪本院(歯科部門)院長就任
日本口腔インプラント学会
日本審美歯科学会
日本補綴歯科学会
顎機能咬合学会
アンチエイジング歯科学会
アンチエイジング歯科学会認定医
メディカルアロマセラピスト認定医
ヨガインストラクター
- 1 1.はじめに
- 2 2.共立美容外科大阪本院歯科院長諸岡理沙先生インタビュー
- 3 Q1.一般歯科と矯正歯科、審美歯科の違いはなんでしょうか?
- 4 Q2.共立美容外科大阪院歯科の特徴やほかの施設との違いについて教えてください。
- 5 Q3. 顎顔面矯正(がくがんめんきょうせい)外科手術で顔の印象は大きく変わるのでしょうか?
- 6 Q4.そのほかの治療の種類について詳しく教えていただけますでしょうか。
- 7 Q5.どんな治療を受ける患者さんが多いでしょうか?
- 8 Q6.歯科医を目指されたきっかけは何でしょうか?また、矯正歯科を志すようになったのはいつからでしょうか?
- 9 Q7.先生の歯科診療に取り組むモットーやミッションについてお聞かせいただけますでしょうか?
- 10 Q8.先生の得意な治療について詳しく教えていただけますでしょうか。
- 11 Q9.症例をご提示いただけますでしょうか?
- 12 Q10.矯正歯科の難しい点は何でしょうか?
- 13 Q11.患者さまへのカウンセリングやコミュニケーションで、意識していることはどんなことでしょうか?
- 14 Q12.スタッフとのコミュニケーションで、意識していることはどんなことでしょうか?
- 15 Q13.これまでの患者さんで特に印象に残っているエピソードはあるでしょうか。
- 16 Q14.プライベートでの楽しみはありますか?
- 17 Q15.初めて矯正歯科で治療を受けようとする患者さんへのメッセージはありますか?
- 18 3.編集後記
1.はじめに
「共立美容外科大阪本院歯科院長諸岡理沙先生に聞く!」をお届けします。
今回のインタビューでは、諸岡理沙先生の矯正歯科医療に取り組む姿勢や考え方、共立美容外科大阪本院歯科の特徴、得意とされている施術などを詳しくお聞かせいただきました。
インタビューを通して、とても真摯な姿勢で医療に取り組まれていること、歯科矯正の施術について、詳しく知ることができました。
さらに、共立美容外科大阪院歯科院の特徴についても理解することができました。
歯科矯正をご検討されている方には、とても参考になると思いますので、ぜひ、チェックしてみてください。
2.共立美容外科大阪本院歯科院長諸岡理沙先生インタビュー
Q1.一般歯科と矯正歯科、審美歯科の違いはなんでしょうか?
一般歯科では、虫歯や歯周病、入れ歯治療などを主に保険診療で行います。
その名の通り一般的な歯科治療を行う診療科で、保険の範囲では高額な材料などは使えないことが多くなります。
一方、矯正歯科や審美歯科は自由診療となります。
矯正歯科は、歯並びを整える治療をメインに行っている診療科です。
矯正歯科で提供する治療では、マルチブラケットを用いたワイヤー矯正やマウスピース矯正など、健康保険では使えない高額で耐久性のある使用する矯正装置を使うことが可能です。
自由診療なので保険診療と比較して、費用は高くなりますが、半永久的な治療効果が得られます。
ただし、矯正治療は歯並びが悪くなっている原因を根本的に改善するため、長い治療期間が必要になることも多いです。
審美歯科は、歯並びの矯正など機能的な改善を図るとともに、短期間で見た目を重視する、つまり審美性を高める診療科です。
セラミックを使った歯科矯正やホワイトニングなども審美歯科の領域です。
私自身は、一般歯科に比べて矯正歯科や審美歯科の方が質の高い診療や患者さまのQOLを高める診療ができるので、より有益だと考えています。
Q2.共立美容外科大阪院歯科の特徴やほかの施設との違いについて教えてください。
共立美容外科全般としては、歯の機能性の向上だけでなく、『美』に重きを置いて治療しています。つまり、審美歯科を掲げています。
また、麻酔科を併設することで痛くない治療を心掛けています。
共立美容外科 大阪本院歯科は、心斎橋の東邦ビルの5階にありますが、治療メニューとしてはセラミッククラウンを使用した歯並びの矯正治療や、マウスピース矯正、インプラント、ホワイトニング、ガミースマイルの治療などを提供しています。
大阪院歯科の大きな特徴は、顎の骨を削ることで、口元や歯並びなどの治療ができることです。
この治療は、医学用語では顎顔面矯正(がくがんめんきょうせい)外科手術と呼びます。
単に歯並びだけでなく、噛み合わせや顎関節を考慮して形成外科的な施術です。
形成外科的な治療ができる施設は、全国的にも少なくは共立美容外科の中でも多くありません。
Q3. 顎顔面矯正(がくがんめんきょうせい)外科手術で顔の印象は大きく変わるのでしょうか?
人間の顔は、上顔面、中顔面、下顔面の3つに分かれます。
顔で目立つパーツと言えば、まず「目」を思い浮かべると思いますが、これは上顔面ですね。そして、鼻が中顔面、下顔面は口、顎などです。
実は、目を除けば、顔の印象に大きな影響を与える部位は中顔面と下顔面に集まっているのです。
だから、下顔面の口や顎もが顔の印象に大きな影響を与えます。
Q4.そのほかの治療の種類について詳しく教えていただけますでしょうか。
はい。共立美容外科の審美歯科の代表的なメニューについて紹介します。
1)セラミック矯正
セラミック矯正は、補綴と呼ばれる治療法の1つです。
この治療は痛みもなく、仕上がりも綺麗なため、共立美容外科の中でもとても人気のある治療です。
歯を少し削り、その上から人の歯とほとんど見分けのつかないほど綺麗な人工歯のセラミッククラウンをかぶせる施術です。
2)マウスピース矯正
インビザライン・システムというマウスピース矯正の治療を提供しています。
約1週間に1度のペースで異なる形のマウスピースを交換してはめていただき、歯列を矯正します。また、違う種類のマウスピースも扱っており、これは主に学童期(10歳~18歳)のお子様にとても適しております。
マウスピースは、医学的にアライナーと呼ばれますが、コンピューターテクノロジーにより、お一人お一人に合った形で制作されます。
矯正期間中に装着するアライナーの数は数十個になります。
治療が進めにつれ、その形は徐々に綺麗な歯並びの形に近づいていきます。
3)インプラント
歯が欠損している場合、顎の骨にインプラントを埋入し、人工歯をつけることで、元の歯と同じレベルの機能を回復させることが可能です。
歯を失う原因で多いのは歯周病です。
そのため、共立病外科の歯科では、歯周病治療を行った後に、インプラントの埋入手術を行っています。
共立美容外科では、All-on-4(オールオンフォー)というインプラントの1種で治療を行います。
オールオン4は、最低4本インプラントを埋入するだけで上側もしくは下側全ての人工歯を装着することできます。るというメリットがあります。
埋入するインプラントの本数が少ないので、体に負担をかけずに手術が行えるのが大きなメリットです。
この3つ以外でもホワイトニングも可能です。
また、ボトックス注射やヒアルロン酸注射、高濃度ビタミンC点滴治療が可能です。
ヒアルロン酸は唇をふっくらさせたい患者様のため使います。
ボトックス注射は、歯ぎしりや歯の食いしばりの強い方に使います。
高濃度ビタミンC点滴治療は、歯周病の患者様に使うことが多いです。
Q5.どんな治療を受ける患者さんが多いでしょうか?
最も多いのは、セラミックを使った補綴治療や
次に多いにはマウスピース矯正です。
続いて、インプラント、顎顔面矯正(がくがんめんきょうせい)外科手術です。
Q6.歯科医を目指されたきっかけは何でしょうか?また、矯正歯科を志すようになったのはいつからでしょうか?
私は、福岡生まれで、家族全員が医師をはじめ医療関係者です。
祖母は内科医でしたが、夜中に馬に乗って往診に向かうなど患者さんのためのとても尽くしている様子を目の当たりにしていました。
その姿を見ていて、とても意義のある仕事だと感じていました。
歯科を目指したのは、子供の頃から歯並びが悪いことがコンプレックスだったからです。同じような悩みのある患者さまの治療に携わりたいとの思いがあったことから、歯科を選びました。
それで、大学の歯学部に入学後、顎骨の吸収や再生医療について深く知りたい為、骨の研究に携わっていました。研究が好きだったので、当時は、そのまま大学に残り研究を続けたいと思っていました。
その後、出産を機に子育てのために休職することになりました。
歯科医としてのキャリアを続けたいと思って、子育てしながらでき勤務できる一般歯科で臨床に携わることになりました。たくさんの患者様を診させて頂きましたが、保険診療の限界も感じていました。
その後、子育てがある程度、落ち着いたタイミングで、先輩の紹介で共立美容外科歯科の福岡院に勤務することになりました。
そこで、初めて自由診療に携わることになりましたが、一般歯科でできない診療に携わることができたので、矯正歯科の面白さにのめり込んで行ったのです。
そして、家庭の事情などで大阪へ引っ越して現在に至っています。
Q7.先生の歯科診療に取り組むモットーやミッションについてお聞かせいただけますでしょうか?
一般歯科であれ矯正歯科であれ、歯の治療に通うというのは多くの方にとって嫌なことではないしょうか?
私は、矯正歯科に携わることで、良い素材と自分の技術で、短い期間で長く持続する治療を提供したいと考えています。
その結果、施術後、患者さまが帰られる際に、口元や歯並びがキレイになったと思っていただけるように心がけています。
つまり、共立美容外科が掲げている審美性の高で患者さんの満足に尽くしたいと考えています。
Q8.先生の得意な治療について詳しく教えていただけますでしょうか。
最も得意なのは、顎顔面矯正(がくがんめんきょうせい)の手術です。
ほかでは、実はヒアルロン酸注射やボトックス注射も得意です。
私自身も女性であることから、美容や美容医療にはとても興味があります。
だから、モナコで開催されていた美容医療とアンチエイジングに関する国際医学会であるInternational Conference on Anti-Aging & Preventive Medicineに何度か参加しました。
そこで、美容医療のプログラムを履修して認定医の資格を取得しました。
だから、美容医療にも携わることができるのです。
また、歯科医として、もともと口元の口輪筋やなどをよく観察しています。
だから、筋肉が原因の表情シワや口元のたるみなどの原因がわかります。
このように歯科と美容医療の良い点を融合して、口元や顎などの美容医療の施術を行うこともあります。
特に、40代から60代のアンチエイジングを意識される患者様にボトックス注射やヒアルロン酸注射を行うことも多いです。
また、ダーマペンの施術を行うこともあります。
私自身、歯科矯正と美容医療の両面からアプローチできることが強みだと思っています。
Q9.症例をご提示いただけますでしょうか?
それではセラミック矯正の症例を提示させていただきます。
<case.1>
<case.2>
<case.3>
<case.4>
<case.5>
Q10.矯正歯科の難しい点は何でしょうか?
一般的に、歯科矯正と言えば、マウスピース矯正のことを思い浮かべる方が多いと思う方が多いのではないでしょうか。
しかし、当院に来られる患者さまには、「時間がないので短期間で矯正したい」「金属が目立つのが嫌」「使える予算が限られている」など自分の状況でニーズが異なることがほとんどです。
また、顎の状態で外科的な治療がベターな方もいます。
そのため、多くの治療の選択肢を持って、その中から最適な治療法を提案しないといけない点が難しいです。
幸い、当院では治療の選択肢があるので、さまざまなニーズに対応することが可能です。
もう1つは、患者さまの期待値が高過ぎる場合があることです。
治療では常に最善を尽くし、患者さまの理想に使づけようと考えています。しかし、現実には施術後の結果と患者さまの事前の期待のギャップが大きいことがあります。
この点は矯正歯科の難しい点です。
そのため、カウンセリングをはじめとする患者さまとのコミュニケーションが大切だと思っています。
Q11.患者さまへのカウンセリングやコミュニケーションで、意識していることはどんなことでしょうか?
今もお話とも関係しますが、事前の期待をしっかり聞いて、時間をかけてカウンセリングを行います。
基本は、1時間以上カウンセリングを行っています。
仕上がりのシミュレーションを要望されることがありますが、その精度が高くないので、対話によるゴールのすり合わせが大切だと感じています。
もう1つは、患者さまが口にされる主な望みが歯科矯正で対応できない場合には、美容外科を紹介することも考えています。
例えば、「歯並びが悪いから治したい」と訴える患者さまのカウンセリングでは、お話を聞くだけでなく、口の中を観察する表情筋の問題であることなどがあります。
患者さまご自身は、悩みを歯科矯正で治療できると考えて来院されるのですが、そんな場合は、歯科矯正より他の美容医療をおすすめしたり、他院を紹介することもあります。
Q12.スタッフとのコミュニケーションで、意識していることはどんなことでしょうか?
スタッフには、受付、看護師、歯科衛生師がいます。
スタッフ間で職務はことなりますが、全てのスタッフで大切なのは患者さまとのコミュニケーションです。
院内ではスタッフで、接遇や患者さまサービスに関して勉強会を行っています。外部講師を招くことも有ります。
また、院外での勉強会に参加してもらうことがあります。
Q13.これまでの患者さんで特に印象に残っているエピソードはあるでしょうか。
10年前くらいの患者さまで、滋賀県から来院された25歳くらいの女性が特に印象に残っています。
その患者さんは、歯並びが悪いことで強いコンプレックスをもっておられました。そのため、常に口元を手で隠されていました。
カウンセリングや状態を診て、セラミック矯正の治療を行うことになりました。
治療当日は、「仮歯」で措置を行いました。
それを鏡で見た、患者さまが泣き出してしまったのです。
最初、仮歯の形が気に入らないので泣き出したのかな、と思いましたが、歯の形が良くなったことが理由で感激して泣かれたのです。
私自身が大阪院に来て初期に、わざわざ遠くから来院された患者さまの幸福に役立ったことが今まで心に残っています。
歯科矯正にはさまざまな選択肢があります。
この方以外でも、患者さまとの対話と自分自身の知識と経験を総動員して実施した治療で患者様が満足された場合は、とても嬉しいです。
仮歯とは、歯の治療が終わるまでの間に一時的に接着しておくレジン(樹脂)製の被せもののことで「テンポラリークラウン」「テック」などとも呼ばれます。 セラミッククラウンとは違い、治療室で材料を練って作成・調整します。 |
Q14.プライベートでの楽しみはありますか?
矯正歯科に関わらず医療に携わる仕事はとてもハードでストレスも多々あります。
幸い、都会に住んでいて近隣に仕事とは関係ない方々とのコミュニティもあるので、皆さんが集まるバーで談笑することが楽しみです。
Q15.初めて矯正歯科で治療を受けようとする患者さんへのメッセージはありますか?
もし歯並びなど口周りにお悩みがある場合は、気軽にカウンセリングを受けていただきたいと思います。
カウンセリングは無料ですし、それだけで治療を受けずに帰っていただいても大丈夫です。
もちろん、ご要望があれば、治療に進む前に費用をお伝えしますし、色んな選択肢をご提案させていただきます。
今すぐではなくても、長期的な視点で3年後や5年後の相談をお受けすることも可能です。
気になることがある方にとっては、歯科矯正について理解を深めるだけでもメリットがあると思いますので、お気軽にご相談していただければと思います。
3.編集後記
今回のインタビューでは、共立美容外科大阪院歯科院長諸岡理沙先生から、矯正歯科や審美歯科に関するさまざまお話をお聞かせいただきました。
また、大阪歯科医院の特徴、患者さまとのコミュニケーション、審美歯科、矯正歯科の難しい点など、興味深く伺うことができました。
私自身も歯科の先生のインタビュー初めてなので、とても勉強になりました。
先生ご自身がエイジングケアを考える世代であり、美容にも造詣が深いことから、歯科領域を超えた審美性を追求されていることが伺いしれました。
審美性の高い歯科矯正を検討されている方にとってはとても役立つ内容だと思います。
この記事「共立美容外科大阪院歯科院長諸岡理沙先生に聞く!」が、ナールス美容医療アカデミーの読者の皆様にとって参考になれば幸いです。
SNS Share
\ この記事をシェアする /