大阪市阿倍野区・西田辺駅から徒歩約2分のSALAレディースクリニックは、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんを一連の流れで確認する「婦人科がん検診」に取り組んでいます。3つを一緒に診る理由や痛みの少ない検査の工夫、結果の伝え方、費用を桝田充彦院長に伺いました。
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子宮頸がんは、検診でがんになる前の段階(前がん病変・異形成)のうちに見つけられるがんです。英国の研究では、全員が定期的に検診を受ければ、子宮頸がんによる死亡の約8割を防げると推計されています【1】。一方、日本では20〜30代を中心に子宮頸がんが増えており【2】、1980〜2019年の統計では、年齢調整した罹患率が子宮体がんで約8倍、卵巣がんで約3倍に増えています【3】。
大阪市阿倍野区の「SALAレディースクリニック」は、大阪メトロ御堂筋線「西田辺」駅3号出口から徒歩約2分の婦人科です。院名の「SALA」はスペイン語で「居心地の良い空間」を意味します。思春期から更年期以降まで、女性のかかりつけ医として診療し、1日に約100人が受診されています。
桝田充彦院長は、「治療をするよりは予防医学がメイン。病気でなければよかったし、病気があれば治療のできる状態で見つける。それがうちのクリニックの一番の役割」と話します。その考えを形にしたのが、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんの3つを含む「婦人科がん検診」です。
本記事では、同院の婦人科がん検診の考え方、検査の流れ、結果のお知らせと病院との連携、費用をご紹介します。
婦人科がん検診とは|3つのがんを、症状が出る前に
1)子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんは、それぞれ別の病気
子宮頸がんは子宮の入り口(頸部)に、子宮体がんは子宮の奥(体部)の内膜に、卵巣がんは子宮の左右にある卵巣にできるがんです。原因も、多い年代も、見つけ方も異なります。

| 項目 | 子宮頸がん | 子宮体がん | 卵巣がん |
| 主な原因 | HPV(ヒトパピローマウイルス)の持続感染 | 女性ホルモン(エストロゲン)の影響など | はっきりしないことが多い |
| 多い年代 | 20〜40代でも増えている | 40代以降に多い | 40代以降に多いが、30代でも見つかる |
| 主な症状 | 初期はほとんどない | 不正出血 | 初期はほとんどない |
| 主な検査 | 子宮頸部の細胞診 | 超音波検査と子宮内膜の細胞診 | 内診と経腟超音波検査 |
2)子宮頸がんは、がんになる前に見つけられる
子宮頸がんの多くは、HPVの感染が長く続くことで起こります。がんになる前に「異形成」という段階を経るため、細胞診で早く見つけ、治療につなげることができます。
英国で子宮頸がんと診断された女性11,619人を調べた研究では、35〜64歳で定期的に検診を受けていた方は、受けていなかった方に比べて、進行したがん(III期以上)の発症リスクが95%低いことと関連していました【1】。
日本の1985〜2015年の罹患データを解析した研究では、20〜59歳の子宮頸がんの罹患率に増加傾向が報告され、20〜30代での増加が目立ちました【2】。
同院では、性交経験のある方には、10代後半からでも子宮頸がん検診を勧めています。あわせて、性感染症(STD)にかかっていないかも確認します。勇気を出して受診された方には、必要と考える検査をきちんとお伝えすることを大切にしています。
3)子宮体がんは40代から増え、不正出血がサイン
日本の子宮体がんの新規患者は2019年に17,880人で、1980〜2019年のデータを解析した研究では、世界人口で年齢調整した子宮体部がん(主に子宮内膜がん)の罹患率が約8倍になりました【3】。桝田院長も、子宮体がんの患者さんは明らかに増えていると感じています。
子宮体がんの最も多い症状は不正出血です。129の研究をまとめた解析では、閉経後に子宮体がんと診断された方の91%に、閉経後の出血がありました【4】。閉経後に出血があったときや、閉経前でも生理以外の出血が続くときは、年齢にかかわらず早めに受診しましょう。
4)卵巣は「沈黙の臓器」。何も症状がないときに見つける
卵巣は、肝臓と同じように「沈黙の臓器」といわれます。卵巣がんは、症状が表に出てきたときには、かなり進んでいることが少なくありません。
子宮頸がんと子宮体がんは、外来の診察中に細胞や組織を採って、早い段階で診断をつけられます。一方、卵巣はお腹の中に完全に収まった臓器のため、直接触れることも、細胞を採ることもできません。手がかりになるのは、内診と経腟超音波で「卵巣が腫れていないか・腹水が貯まっていないか」を確かめることです。桝田院長は、「普段から卵巣を診るという意識で診ていないと、見逃してしまう」と話します。
卵巣がんは、30〜40代の子育て世代でも見つかります。院長はこれまで、手術ができない段階で見つかり、小学生や中学生のお子さんを残して亡くなったお母さんを何人も見てきました。「残されたお子さんの将来や、家族への影響を考えると、そういう形だけは絶対にさせたくない。治る時期で見つけたい」。それが、院長の一番の思いです。
また、若い女性では、10代の子供でも、良性の卵巣腫瘍が見つかることもよくあります。良性でも、腫れた卵巣がねじれたり破れたりすると、痛み止めが効かないほどの腹痛を起こし、救急搬送が必要になることがあります。本人が気づかないうちに腫れているものを先に見つけておくことにも、大きな意味があります。
SALAレディースクリニックとは

1)クリニックの4つの特徴
① 女性のかかりつけ医として、幅広い悩みに対応
月経の悩み、子宮筋腫・子宮内膜症、性感染症、避妊・ピル、更年期、一般不妊治療(タイミング法・人工授精)まで、思春期から更年期以降の女性の悩みに幅広く対応しています。入院や手術、分娩が必要な場合は、大阪公立大学医学部附属病院・大阪急性期総合医療センターなどの連携医療機関へ紹介します。
② 日曜も診療、完全予約制
平日に加えて、土曜・日曜の午前も診療しています。完全予約制で、電話・24時間のインターネット予約・LINEで予約でき、前日にはリマインドが届きます。
③ 女性医師の診察日あり
毎週木曜午前と第2・第4金曜午前は、女性医師の内田陽子医師が診察します。
④ 痛みや不安に配慮し、「次の受診」まで伝える
次に行う処置を事前に説明し、痛みや怖さを減らす診察を心がけています。診察の最後には、次の受診の目的と時期をはっきり伝えます。異常がなかった方にも「また半年後に確認しましょう」と伝え、定期的な受診につなげています。「何かあったらまた来てください」という患者さん任せのあいまいな表現は使いません。

2)院長プロフィール

| 項目 | 内容 |
| 氏名 | 桝田 充彦(ますだ みつひこ)先生/SALAレディースクリニック 院長 |
| 主な経歴 | 1993年 奈良県立医科大学 卒業 奈良県立医科大学附属病院などで研さん 2005年 至誠会産科婦人科 副院長 2014年11月 SALAレディースクリニック 院長 |
| 資格 | 医学博士 日本専門医機構認定 産婦人科専門医 母体保護法指定医師 |
| 受賞 | 1999年 第20回日本妊娠中毒症学会 学術奨励賞 |
桝田院長は、阿倍野区の至誠会産科婦人科で約10年間、婦人科の手術や分娩に数多く携わってきました。勤務先の閉院を機に、前任地で診てきた患者さんを引き続き診たいという思いから、同じ阿倍野区で診療を続けています。
院長が内診の技術を身につけた経緯や、奈良県の山間部を検診バスで回っていた頃のお話、ドラマーとしてのもう一つの顔は、ナールス美容医療アカデミー編集長のnoteでご紹介しています。

<関連記事>
「ドラムと内診は同じだった──SALAレディースクリニック桝田院長、本編に書けなかったインタビュー」
3)基本情報
| 項目 | 内容 |
| 医院名 | SALAレディースクリニック(医療法人平治会) |
| 院長 | 桝田 充彦 |
| 所在地 | 〒545-0021 大阪府大阪市阿倍野区阪南町5丁目17番20号 エムズスクエア西田辺2F |
| アクセス | 大阪メトロ御堂筋線「西田辺」駅3号出口から徒歩約2分 大阪シティバス「阪南町5丁目」停留所から徒歩約2分 専用駐車場4台←専用駐車場ありません |
| 電話番号 | 06-6622-0221 |
| 診療科目 | 婦人科 |
| 診療時間 | 午前 9:00〜13:00(月〜日) 午後 16:00〜19:30(月・火・木・金) 受付は診療終了の30分前まで |
| 休診日 | 水曜・土曜・日曜の午後、祝日 |
| 予約 | 完全予約制(電話・インターネット予約・LINE) |
| 公式サイト | https://www.sala-lc.com/ |

同院の婦人科がん検診の考え方
1)子宮がん・卵巣がんと分けず、「婦人科がん検診」として一連の流れで
同院では、子宮がん検診・卵巣がん検診と分けるのではなく、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんの3つを含む「婦人科がん検診」として、一連の流れで診ています。子宮頸部の細胞診に加え、経腟超音波で子宮内膜と卵巣の状態を確かめ、必要に応じて子宮内膜の細胞診を行います。
院長は、子宮頸がん検診を始める20歳の方にも、全員、卵巣を確認しています。
2)40歳になったら、子宮体がんの検査を一度は
40歳以上の方には、症状の有無にかかわらず、ほぼ全員に一度は子宮体がんの検査を勧めています。生理以外の出血(不正出血)がある方には、年齢を問わず検査を勧めます。不正出血のある方は、検査で異常が見つかることが多いためです。
子宮体がんの細胞診は、子宮頸がんの細胞診に比べて、異常が見つかる割合は高くありません。それでも院長が一度は検査を勧めるのは、「痛くなく、スムーズにできた」という経験を持ってもらうためです。「子宮体がんの検査は痛い」と思われていると、不正出血があっても受診をためらう方が出てしまいます。一度スムーズに終われば、その後も定期的に検査を受けようと思っていただけます。
3)痛くない、怖くない検査のために、まず内診で「三次元のイメージ」をつくる
子宮体がんの検査では、子宮の中に細い器具を入れます。子宮の向きと奥行きを正確に把握したうえで行わないと、痛みが出たり、子宮を傷つけたりすることがあります。
そこで桝田院長は、まず自分の両手による内診で、その方の子宮と卵巣の形を三次元のイメージとして頭の中につくります。次に、そのイメージを経腟超音波で確かめます。イメージが正しいことを確認してから器具を入れるため、「一瞬で、痛くなく、正確に終わる」と院長は話します。
検査の前には、次に何をするかを一つずつ説明し、緊張を和らげるよう心がけています。

婦人科がん検診の流れ

①予約:電話(06-6622-0221)、24時間のインターネット予約、LINEで予約します。完全予約制です。
②問診:症状や月経の状況、これまでの検診歴などをお聞きします。
③内診・細胞診:内診で子宮と卵巣の状態を確かめ、子宮頸部の細胞を採ります。細胞を採る時間は数秒です。
④経腟超音波検査:子宮・子宮内膜・卵巣の状態を画像で確認します。必要に応じて、子宮内膜の細胞を採ります。
⑤結果のお知らせ:結果は約1週間(遅くとも2週間以内)で出ます。異常がなかった方には郵送で、異常があった方には院長から電話でお知らせします。
3つの検査をあわせても、所要時間は約10分です。子宮内膜の細胞診では、少量の出血や痛みを伴うことがありますが、同院では内診と超音波で子宮の形を確かめてから行い、負担をできるだけ少なくしています。

結果は「郵送」と「院長からの電話」でお知らせ
同院には1日に約100人が来院します。待ち時間を少しでも減らすため、全員に結果説明のための再来院をお願いするのではなく、次の方法でお知らせしています。
異常がなかった方:「異常なし」の結果を郵送します。宛名は、間違いのないよう受診時にご自身で封筒に書いていただきます。登録の住所でなくても、今お住まいの住所で構いません。
異常があった方:院長が全員に電話をかけ、理由と次の受診についてお伝えします。
直接説明を聞きたい方:異常の有無にかかわらず、結果説明の予約をお取りします。
検査から2週間たっても電話がなければ、「異常なし」の郵便が届く、というのが目安です。

異常が見つかったときは
細胞診で異常があった場合、子宮頸部はコルポスコピー(拡大鏡)で詳しく観察し、病理組織検査を行います。子宮体部は子宮鏡で子宮の中を観察し(行っていませんので消してください)、麻酔下に眠っている間に病理組織検査を行います。同院では、疑わしい所見があれば病理組織検査まで院内で対応します。
手術や入院が必要な場合は、大学病院などの連携医療機関へ紹介します。紹介状の作成や予約も同院が行うため、患者さんが自分で病院を探す必要はありません。
手術をしてきた経験を、紹介に生かす
桝田院長は勤務医時代、婦人科の手術も分娩も自ら担当し、紹介を受ける側の立場で診療してきました。そのため、紹介先の病院がどんな検査データをそろえておけば話がスムーズに進むかを熟知しています。必要な検査を同院で済ませ、データをそろえたうえで紹介し、手術が終わったら経過観察のために同院へ戻っていただく。こうした病院と診療所の連携を、大阪市内で約20年続けてきました。
院長は、できる限り紹介先の先生の手術にも立ち会い、実際の治療を自分の目で確かめています。そのうえで、それぞれの病院が得意とする治療を踏まえ、患者さんに合った紹介先を自信を持って提案しています。患者さんがご自身で調べた病院を希望される場合も、適切と判断すれば紹介状を書きます。
大阪市の子宮頸がん検診と費用
同院では、大阪市の子宮頸がん検診を受けられます。対象は大阪市に住む20歳以上の女性で、2年度に1回、自己負担400円で子宮頸部の細胞診を受けられます。生活保護世帯や市民税非課税世帯の方などは無料です。なお、同院では、子宮頸がん検診は1年に1回受けることを勧めています。
医師が必要と判断した検査は、できる限り保険診療で行っています。
| 項目 | 料金 |
| 大阪市の子宮頸がん検診(細胞診) | 400円 |
| HPV検査(保険診療) | 3割負担で約1,500円 |
| 子宮体がんの検査 | 保険診療(3割負担) |
| 経腟超音波検査 | 保険診療(3割負担)/3か月に1回まで |
| 経腟超音波検査(3か月より短い間隔で受ける場合) | 自費 2,500円 |
| HPVワクチン(定期接種の対象外の方) | 自費 1回 約30,000円 |
経腟超音波検査を保険で受けられるのは3か月に1回までです。それより短い間隔で検査が必要な場合の自費料金2,500円は、保険で受けたときの3割負担額に相当する金額に設定しています。
大阪市の検診の対象や料金は、年度によって変わる場合があります。最新情報は大阪市の公式サイトでご確認ください。
HPVワクチンと検診は、セットで
子宮頸がんの多くはHPVの感染が原因のため、ワクチンで予防できます。2020年に公表された数理モデル研究では、日本でHPVワクチンの接種率が低迷したことにより、対象世代の生涯にわたる子宮頸がんの罹患や死亡が増える可能性が推計されました【5】。
同院では、子宮頸がん予防ワクチンの接種も行っています。小学6年生〜高校1年生に相当する女子は、定期接種として公費で受けられます。高校1年生相当で接種を始める場合は、1回目・2か月後・6か月後の3回の接種が必要です。公費の期限は高校1年生相当の年度末(3月31日)までのため、3回を公費で終えるには、早めに接種を始めましょう。
なお、定期接種の機会を逃した方を対象とした「キャッチアップ接種」は2025年3月末で、その経過措置も2026年3月末で終了しました。定期接種の対象を過ぎると、ワクチンは自費になります。ワクチンですべての子宮頸がんを防げるわけではないため、接種した方も20歳になったら検診を受けましょう。
こんな方に
- 20歳以上で、子宮頸がん検診を受けたことがない
- 前回の検診から1年以上たっている
- 40歳以上で、子宮体がんの検査を受けたことがない
- 卵巣の状態を確認したことがない
- 閉経前に生理以外の出血や、閉経後の出血がある
- 婦人科の内診に不安があり、受診をためらっている
- 日曜や夕方に受診したい
不正出血や下腹部の痛みなど、気になる症状がある方は、検診を待たずに受診してください。
SALAレディースクリニックの婦人科がん検診に関するよくある質問
Q1. 検診は痛いですか?
子宮頸部の細胞診は、細胞を採る時間が数秒で、痛みはほとんどありません。子宮内膜の細胞診では、少量の出血や痛みを伴うことがありますが、同院では内診と超音波で子宮の向きと奥行きを確かめてから行うため、短い時間で終わります。処置の前には一つずつ説明し、痛みや不安を和らげるよう心がけています。
Q2. 生理中でも受けられますか?
生理中は正確な結果が出にくいため、生理が終わってから受けることをお勧めします。日程はご予約時にご相談ください。
Q3. 何歳から、どのくらいの間隔で受ければいいですか?
目安は、子宮頸がんは20歳から1年に1回、子宮体がんは40歳から1年に1回です。卵巣も含めた婦人科がん検診として、半年に1回の受診を勧めています。性交経験のある方は、10代後半からでも子宮頸がん検診と性感染症のチェックを受けることをお勧めします。
Q4. 女性医師に診てもらえますか?
毎週木曜午前と第2・第4金曜午前は、女性医師が診察します。ご予約の際にお伝えください。
Q5. 結果はどのように知らせてもらえますか?
結果は約1週間(遅くとも2週間以内)で出ます。異常がなかった方には郵送で、異常があった方には院長から電話でお知らせします。直接説明を聞きたい方は、結果説明の予約をお取りします。
Q6. 大阪市の検診と、保険診療や自費の検査は、何が違いますか?
大阪市の検診では、子宮頸部の細胞診を2年度に1回、400円で受けられます。子宮体がんの検査や卵巣の超音波検査は大阪市の検診に含まれません。同院では、医師が必要と判断した検査は、できる限り保険診療で行っています。

「婦人科は、症状が出てから来る場所であるのはもちろんですが、症状がないときに『何か異常はありませんか』と尋ねに来ていただく場所であるべきだと思っています。
婦人科がん検診は、卵巣も含めて半年に1回は来てください。子宮頸がんは20歳から1年に1回、子宮体がんは40歳から1年に1回。この目安を、まず頭の中に入れておいてほしいと思います。
婦人科は、女性にとって一番見せたくない部分を見せる場所です。まして僕は男性医師ですから、勇気を持って検診に来ていただくために、どれだけ敷居を下げられるかが大事だと考えています。
きれいな院内やサロンのような雰囲気も、もちろん大切です。でも、患者さんは医者に来るのであって、雰囲気に来るわけではありません。それが僕の哲学です。自分の知識と技術を研ぎ澄ませ、痛いことや怖いことはしません。一人でも多くの方に、検診を受けていただきたいと思っています」
まとめ|症状がないうちに、婦人科がん検診を

子宮頸がんは検診で前がん病変のうちに見つけられ、子宮体がんは不正出血が早く気づくためのサインになります。そして卵巣は、症状が出る前に内診と超音波で確かめることが大切な「沈黙の臓器」です。
SALAレディースクリニックでは、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんの3つを、婦人科がん検診として一連の流れで確認しています。結果は郵送と院長からの電話でお知らせし、異常があれば院内で病理組織検査まで行い、必要なときは連携医療機関へつなぎます。日曜も診療しており、女性医師の診察日もあります。
不調がなくても、まずは検診を予約して、安心につなげてください。
*本記事の情報は執筆時点のものです。診療時間・診療内容・料金は変更される場合があります。最新情報は公式サイトまたはクリニックに直接ご確認ください。
参考文献(エビデンス)
本文中で最初に引用した順に掲載しています。
【1】Landy R, Pesola F, Castañón A, Sasieni P. Impact of cervical screening on cervical cancer mortality: estimation using stage-specific results from a nested case-control study. Br J Cancer. 2016;115(9):1140-1146.
PMID: 27632376 DOI: 10.1038/bjc.2016.290
日本語要旨:2007〜2013年にイングランドで子宮頸がんと診断された25〜79歳の女性11,619人と、年齢をそろえた対照を比べた症例対照研究。35〜64歳では、定期的な検診はIA期のがんの67%減少、III期以上のがんの95%減少と関連した。イングランドの現在の検診で子宮頸がん死亡の70%(全年齢)が防がれており、全員が定期的に受ければ83%を防げると推計された。
【2】Tanaka S, Palmer M, Katanoda K. Trends in cervical cancer incidence and mortality of young and middle adults in Japan. Cancer Sci. 2022;113(5):1801-1807.
PMID: 35253327 DOI: 10.1111/cas.15320
日本語要旨:日本の3府県の地域がん登録(1985〜2015年)と人口動態統計(1985〜2019年)を用い、20〜59歳の女性の子宮頸がんの罹患率と死亡率の推移を解析。年齢調整罹患率は年1.7%(95%CI 1.2〜2.3%)ずつ増え、20代・30代で増加が大きかった。死亡率も1990年代前半以降に増加した。
【3】Nakai H, Higashi T, Kakuwa T, Matsumura N. Trends in gynecologic cancer in Japan: incidence from 1980 to 2019 and mortality from 1981 to 2021. Int J Clin Oncol. 2024;29(4):363-371.
PMID: 38381162 DOI: 10.1007/s10147-024-02473-8
日本語要旨:日本のがん登録データから、1980〜2019年の婦人科がんの罹患率と1981〜2021年の死亡率の推移を解析。2019年の新規患者は卵巣がん13,380人、子宮体がん17,880人、子宮頸がん10,879人。世界人口で年齢調整した罹患率は、40年前と比べて子宮体がんが約8倍、卵巣がんが約3倍、子宮頸部の上皮内がんが約9倍に増え、子宮体がんの死亡率も約3倍になった。
【4】Clarke MA, Long BJ, Del Mar Morillo A, Arbyn M, Bakkum-Gamez JN, Wentzensen N. Association of Endometrial Cancer Risk With Postmenopausal Bleeding in Women: A Systematic Review and Meta-analysis. JAMA Intern Med. 2018;178(9):1210-1222.
PMID: 30083701 DOI: 10.1001/jamainternmed.2018.2820
日本語要旨:129研究(閉経後出血のある女性34,432人、子宮体がんの女性6,358人)の系統的レビューとメタ解析。子宮体がんの女性のうち閉経後出血があった割合は91%(95%CI 87〜93%)、閉経後出血のある女性のうち子宮体がんと診断された割合は9%(95%CI 8〜11%)だった。
【5】Simms KT, Hanley SJB, Smith MA, Keane A, Canfell K. Impact of HPV vaccine hesitancy on cervical cancer in Japan: a modelling study. Lancet Public Health. 2020;5(4):e223-e234.
PMID: 32057317 DOI: 10.1016/S2468-2667(20)30010-4
日本語要旨:日本で2013年からHPVワクチンの積極的勧奨が差し控えられた影響を、数理モデルで推計した研究。接種率が約70%のまま保たれた場合と比べ、1994〜2007年生まれの女性の生涯にわたり、子宮頸がんが24,600〜27,300人、死亡が5,000〜5,700人増えると推計された。
※本記事は医療に関する情報提供を目的としたものであり、診断・治療方針は医療機関での診察に基づいて判断されます。
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