美容医療の分野では、ニキビ跡の凹み、毛穴の開き、小ジワやハリ不足など、スキンケアや従来の美容医療施術では改善が難しい肌悩みに対し、より低侵襲で効果的な施術が求められています。
そこで注目されるのが、韓国発の機器「キュアジェット(CureJet)」です。針を用いず、高圧のジェット噴射によって美容成分を真皮層へ導入する新しいドラッグデリバリー治療で、従来の注入治療と比べて痛み・内出血・ダウンタイムの軽減が期待されています。
例えば、ニキビ跡の凹みに対して“マイクロサブシジョン”様効果を発揮し、固く癒着した組織をジェット噴射によってほぐしながら薬剤導入を行える点が特徴です。また、毛穴・肌質改善目的の“トーニングモード(中空照射モード)”も搭載され、広範囲の肌悩みに対応可能です。
特に、ニキビ跡、毛穴、小ジワ、肌質改善を目的とした施術メニューとして採用されるケースが増えています。
本記事では、キュアジェットの仕組みから期待できる効果、エビデンス、料金相場、体験談、口コミ・口コミ分析、施術前後の注意点まで、医師監修で徹底解説します。

1.キュアジェットとは?

<提供>まゆりなclinic名古屋栄
1)機器概要と開発背景

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キュアジェット(CureJet)とは、韓国の医療機器メーカー BAZ BIOMEDIC が開発したニードルフリー(針を使わない)美容医療機器です。高圧エアジェット技術を応用し、美容有効成分を皮膚深層へ非侵襲的に導入するドラッグデリバリーシステム(Drug Delivery System:DDS)を搭載しています。
従来の注射やダーマペンのように針で皮膚を穿刺することなく、肌表面に極めて細かい微粒子状の薬剤を秒速約100〜200 m/sの高速ジェットで噴射し、真皮層にまで有効成分を届けます。これにより、痛みやダウンタイムを抑えながら、美容成分を真皮層まで効率的に届けることを実現しています。
キュアジェットは韓国国内の複数の医療機関・美容クリニックで導入が進み、日本でも2023年頃から普及が拡大しています。
また、患者満足度・有効性・安全性に関する臨床研究も実施され、国際医学誌に報告されています【1】【2】【6】。
こうした背景から、「Needle-Free Jet Injector(ニードルフリーインジェクター)」技術は、皮膚再生医療分野でも世界的に注目を集めています【6】【8】。
2)針を使わないジェット噴射技術の仕組み

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キュアジェットの最大の特徴は、高圧エアによる薬剤導入機構にあります。
機器内部のマイクロノズルから美容薬剤が極細のジェット流として放出され、角質層を瞬間的に突破して真皮層まで到達し、そこで拡散します。
このとき発生する微細な衝撃波が真皮の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの産生を促進します。その結果、肌のハリ・弾力の回復に寄与します。
また、針を刺入しないため感染リスクや瘢痕形成の可能性が低く、敏感肌やダウンタイムを避けたい層にも適した施術とされています。
海外の臨床研究では、ポリヌクレオチド(PN)フィラーやポリ乳酸(PLA)など再生医療系薬剤をジェット導入した際、毛穴や小ジワの改善に有意な効果を示した報告もあります【1】【2】。
3)モード別の特徴

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キュアジェットには、施術目的に応じて複数のモードが搭載されています。
主にコンタクトモードとトーニングモードの2つを使い分けます。
また、最近では頭皮へアプローチするスカルプモードも行われるようになっています。
モードの組み合わせにより、肌質改善から再生医療的アプローチまで一台で幅広く対応可能なのがキュアジェットの強みです。
①コンタクトモード
ノズルを肌に接触させた状態で薬剤を注入する方法です。
日本語で「接触モード」と呼ばれます。
ニキビ跡やクレーターなど局所治療向けで、薬剤を真皮中層〜深層に高圧注入します。
高圧エアが真皮内の線維化組織・瘢痕組織を緩やかに解きほぐし、再構築を促す“マイクロサブシジョン様効果”をもたらし、陥凹部位の平坦化をサポートします。
②トーニングモード
ノズルを肌から1cmほど離し、非接触で薬剤を噴射する方法です。
日本語で「中空照射モード」と呼ばれます。
肌全体の毛穴・キメ・ハリ改善を目的とし、広範囲に均一な低圧噴射を行います。
薬剤を微細霧化して導入するため、コンタクトモードよりダウンタイムが少なく、美肌メンテナンスとして人気があります。
③スカルプモード
頭皮環境の改善や毛髪再生を目的とした専用モードです。
日本語では、頭皮中空モードと呼ばれます。
使用される主な薬剤は、ミノキシジル、成長因子(グロースファクター)製剤、エクソソーム製剤などで、発毛促進・血行改善・毛包の活性化によって、薄毛や抜け毛の予防・改善をサポートします【7】。
スカルプモードは、施術直後に軽度の赤みやヒリつきを感じる場合がありますが、数時間〜1日程度で落ち着くことが多く、日常生活への支障は少ないとされています。
4)キュアジェットで使用される主な薬剤

キュアジェットで使用する薬剤は、複数あります。
医師が肌状態・目的・ダウンタイム許容度を評価し、最適な組み合わせを選定します。
最も一般的に用いられるのはジュベルックで、その他にステロイド製剤やボツリヌストキシン製剤を併用するケースもあります。
まゆりなclinic名古屋栄では、以下の薬剤を使います。
①ジュベルック/ジュベルックシャイン
より微細なPDLLA粒子を含み、毛穴・小ジワ・くすみ・肝斑などの改善や肌質の滑らかさ・透明感の向上を目的に中空モードで浅層導入します。
②リズネ(Rejuran/リジュビュー)
サーモン由来ポリヌクレオチド(PN)配合で、肌の再生力向上・潤い補給・小ジワ改善が期待されます。
③ステロイド/ボツリヌストキシン製剤
肥厚性瘢痕や盛り上がったニキビ跡の赤み・硬さを軽減する補助療法として使用されることがあります。
ほかにもスネコスや非架橋ヒアルロン酸なども使われます。
また、クリニックによっては下記の薬剤などを使っています。
④ジュベルックボリューム(レニスナ)
ポリ乳酸(PDLLA)を主成分とするスキンブースターです。直接接触モードでニキビ跡や傷跡、深いシワの改善に使用され、1〜2年かけてゆっくり分解されながら自然なハリと弾力を回復させます。
⑤ゴウリ(Gouri)
ポリカプロラクトン(PCL)製剤。コラーゲン再構築を促し、リフトアップやハリ改善をサポート。
⑥ウルトラコル(UltraCol)
高純度コラーゲンペプチドを含み、コラーゲン産生を促進。キュアジェットとの併用で肌のボリュームアップを図ります。
5)おすすめの方

<提供>まゆりなclinic名古屋栄
キュアジェットは、以下のような方に適しています。
- ニキビ跡の凹み・クレーター・傷跡・水ぼうそう跡を自然に改善したい方
- ニキビ跡に対してサブシジョンやトライフィルプロなどと組み合わせて相乗効果を得たい方(まゆりなclinic名古屋栄では、サブシジョンは導入していますが、トライフィルプロは未導入です。)
- 毛穴・肌のざらつき・キメの乱れが気になる方
- 額や眉間、首の横じわなど、刻まれたしわを目立たなくしたい方
- 針治療に抵抗があり、痛みを避けたい方
- 金属アレルギーがあり、従来の治療が受けられなかった方(中空照射モードなら対応可能)
- 美容医療初心者で、まず低リスク施術を試したい方
また、キュアジェットは、リストカット痕、妊娠線、太ももの肉割れなどでも適応可能です。さらに、薄毛治療にも使うケースも増えつつあります。

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2.キュアジェットに期待される効果
1)ニキビ跡・クレーターの改善
キュアジェットは、萎縮性ニキビ跡(クレーター肌)に対して臨床的にも有用と報告されている施術です。
その理由は、高圧ジェットで薬剤を導入する際に真皮層で発生する“マイクロサブシジョン効果(微細な瘢痕剥離作用)”にあります。
高圧エアが皮膚内部の線維化組織(凹みの原因部分)を微細に分断し、そこへ再生促進成分(ポリヌクレオチド[PN]、ポリ乳酸[PLA]、ヒアルロン酸など)を浸透させることで、コラーゲン再構築を誘導します。
その結果、凹凸の改善・肌表面の滑らかさの回復が期待されます。
2023年の臨床研究では、PLAをニードルフリーインジェクターで注入した症例において、皮膚内での薬剤分布が均一で、萎縮性瘢痕の改善が有意に進行したことが報告されています【2】。
ダーマペンやサブシジョンに比べ、痛みや内出血の少ない新しい治療選択肢として注目されています。
<参考記事>
2)毛穴の開き改善や肌のキメ・ハリ・ツヤ改善
キュアジェットは、毛穴の開きやキメの乱れ、肌のハリ不足の改善にも効果が期待できます。
トーニングモードでは、極めて微細なエア噴射によりビタミンC誘導体、グルタチオン、トラネキサム酸などの美容成分を角質層から真皮浅層に導入します。
この作用により、ターンオーバー促進、皮脂分泌抑制、毛穴収縮などの効果が得られ、肌全体のなめらかさと透明感の向上が期待されます。
2024年の研究では、ポリヌクレオチド(PN)フィラーをジェット導入した群が針注入群より毛穴サイズ縮小率が有意に高く(p < 0.05)、VASスコア(疼痛評価)も低値であったと報告されています【1】。
このことから、キュアジェットは「痛みの少ない毛穴治療」として、美肌メンテナンスにも適した施術といえます。
3)小ジワ・たるみ予防としての活用

加齢に伴い発生する小ジワやたるみは、真皮層におけるコラーゲンやエラスチンの減少が主な原因です。
コンタクトモードでは、真皮中層に美容成分を高圧導入し、物理的刺激と薬理的刺激の両面から線維芽細胞を活性化します。
その結果、コラーゲン新生を誘導し、小ジワ改善やハリ感向上に寄与します。
特に、ハイパーダイルーティッドCaHA(希釈型カルシウムハイドロキシアパタイト)やポリヌクレオチド製剤を併用することで、肌の構造的な弾力改善が報告されています【3】【5】。
このように、キュアジェットは単なる美容液導入機ではなく、再生医療的アプローチを可能にする治療プラットフォームとして進化しています。
| <監修医コメント>
キュアジェットは、痛みやダウンタイムをできるだけ抑えながら、肌の再生を促す新しい施術として注目されています。
施術直後からハリやツヤの変化を実感される方も多く、真皮層のコラーゲン再構築による本格的な効果は、2〜4週間後に現れるケースが一般的です。 効果を安定的に持続させるためには、3〜4週間おきに3〜5回ほどの施術を継続することをおすすめします。
また、ニキビ跡や深いクレーターの改善を目的とする場合は、ダーマペン4やポテンツァなどとの併用により、より高い治療効果が期待できます。 肌の状態や目的に合わせて治療計画を立てることで、安全かつ効率的に理想の肌再生を目指すことが可能です。
さらに、最近では薄毛治療に使うケースもあります。 当院では、キュアジェットによるHARG+療法を導入しています。 HARG+療法は、従来のHARG療法のヒト脂肪幹細胞上清液から徹底的に不純物を取り除いた高純度のエクソソーム製剤です。通常の注射器による注入もありますがキュアジェットを使用した注入法の方が痛みが少ないので注入のストレスが少なくなります。 |
3.キュアジェットのデメリット・注意点・リスク・副作用
1)安全に施術を受けるための重要ポイント

キュアジェットは比較的低侵襲で安全性の高い施術ですが、正しい手技と管理が不可欠です。
安全で効果的な治療のためには、以下の3点を必ず確認しましょう。
- 医師または看護師など、医療従事者による施術であること
- 医療機器であるため、国家資格を持つ医療者が肌状態を診断し、適応を判断する必要があります。
- 使用薬剤が医療用の正規品であること
使用薬剤は、医療グレードの製剤を使用することが前提です。美容液や化粧品レベルの薬剤を使用すると、炎症や感染のリスクが高まります。
- 出力設定や噴射圧を肌状態に応じて調整すること
過度な圧設定では薬剤が皮下まで到達しやすく、逆に低圧では浸透が不十分になることが基礎研究で示されています【4】。そのため、経験豊富な医師によるカスタマイズ設定が重要です。
2)ダウンタイムや主な副作用とその対処法
キュアジェットは針を使わないため、従来の注射に比べてダウンタイムは短く、出血・感染・内出血のリスクが極めて低いのが特徴です。
トーニングモードでは、ダウンタイムはほぼありません。
あっても、数時間程度の赤み・点状出血・軽度のほてり・つっぱり感が出る場合がありますが、殆どは当日中に落ち着きます。
コンタクトモードでは、熱感・むくみ感・赤み・軽い腫れなどが1〜3日程度続くことがあります。また、点状の出血や薬剤の滞留による軽度膨疹が出ることもありますが、数日程度で自然に治まります。
副作用の期間と対応方法をまとめます。
| 主な副作用 | 期間 | 対応方法 |
| 赤み・腫れ・軽度の熱感 | 数時間〜1日程度 | 冷却や保湿で自然軽快 |
| 微小な点状浮腫・薬剤の浮き | 数時間〜数日 | 自然吸収を待ち、圧迫を避ける |
| 一過性のかゆみ・乾燥 | 数日 | 保湿・紫外線対策を徹底 |
これらは一過性で自然軽快することがほとんどであり、現時点の臨床報告では、重篤な有害事象は確認されていません(1–3)。
しかし、出力設定が強すぎたり、皮膚バリアが低下している状態で施術した場合には、炎症や色素沈着を生じるリスクがあるため注意が必要です。
3) 施術後の注意
キュアジェットの施術当日は、保湿・紫外線対策・摩擦回避が基本です。
キュアジェット後の肌は、薬剤が真皮層に届いているため一時的にバリア機能が低下しています。
次の点に注意しましょう:
- 当日の入浴・サウナ・激しい運動は控える
- メイクは12時間後を目安に
- 強い洗顔料・ピーリング剤・レチノールは1カ月間控える
- 保湿美容液・UVケアをしっかり行う
また、施術間隔を空けすぎると効果が途切れるため、医師の指導どおりに通院することが大切です。
4)施術を控えるべきケース
以下の方は、施術を受けられない場合があります。
施術のリスクを避けるため事前に医師相談を行いましょう。
- 妊娠中・授乳中の方・妊娠の可能性がある方
- 活動性の皮膚炎やニキビ、感染症がある部位
- 治療部位に傷・ヘルペスがある方
- ケロイド体質・出血傾向のある方
- 金属・薬剤アレルギーがある方
- 悪性腫瘍治療中の方
- HIV・AIDSや免疫抑制治療中の方
また、他のケースでも医師の判断で一時的に施術を延期する場合もあります。
5)他施術との併用に関する注意点

キュアジェットは皮膚を刺激する施術であるため、同日にポテンツァやダーマペン、レーザー治療などを併用するのは避けましょう。
一般的には、3〜4週間の間隔を空けてスケジュールを組むのが安全です。
同一部位への連続的な刺激は、炎症や色素沈着を招く可能性があるため、肌の回復期間を十分に確保する必要があります。
| <監修医コメント>
キュアジェットは、低侵襲でダウンタイムの短い優れた施術ですが、出力設定や薬剤の種類・量によっては一時的な副反応を生じることがあります。
特に初回は慎重な圧設定で行い、赤みや腫れが治まるまで保湿と紫外線対策を徹底してください。 また、正規の医療機関で、認可薬剤を使用し、医師の診察を受けたうえで施術を受けることが、長期的な美肌効果と安全性を両立させるポイントです。 |
4.キュアジェットの施術の流れ|カウンセリングからアフターケアまで
キュアジェットの施術は、以下のようなステップで行われます。
針を使わないため、初めて美容医療を受ける方でも比較的安心して受けやすい流れです。
1)受診予約
まずは、施術を行っている美容クリニックまたは美容皮膚科に電話・ウェブ・ラインなど用意された手段で予約を取ります。
キュアジェットは医療機器であるため、医師または看護師の管理下でのみ施術が可能です。
予約時には、希望部位・目的(ニキビ跡、毛穴、ハリ改善など)を伝えておくとスムーズです。
2)カウンセリング・診断
受診では、カウンセラーや医師が肌悩みについて丁寧にヒアリングします。
その後、医師が肌状態を診察し、使用薬剤(PN・PLA・ヒアルロン酸など)やモード、照射強度、施術回数を決定します。
同時に、既往歴やアレルギー、内服薬の有無などを確認し、安全に施術できるかを評価します。
施術内容や料金、考えうる副作用やリスクの説明を受け、同意すれば契約します。
同意できない場合、ここで帰宅することも可能です。
3)洗顔・クレンジング

施術前には、メイクや皮脂汚れを丁寧に落とします。
清潔な状態に整えることで、薬剤の浸透が高まり、施術効果がより安定します。
この段階で軽く肌を観察し、赤みや乾燥が強い場合は設定を微調整します。
4)キュアジェット照射(約15〜25分)(麻酔15分)
施術では、専用ハンドピースを肌に軽く接触させながら、高圧ジェットをモード別に照射します。
ニキビ跡などの凹凸がある部位は「コンタクトモード」、毛穴やハリ改善目的では「トーニングモード」を使用します。
麻酔を行う場合は効果を発揮するまで15分程度待ちます。
施術中は、ピンポイントに薬剤が導入される感覚があり、痛みはほとんどありません。
施術全体は15〜25分ほどで終了します。
5)鎮静・保湿ケア
照射後は、肌の状態に応じてクーリングマスクや鎮静パックを行うクリニックもありますが、まゆりなclinic名古屋栄では感染症予防の観点から、マスクパックは使わず薬剤導入を行います。
施術直後に軽い赤みが出る場合がありますが、数時間以内に自然におさまるケースがほとんどです。
また、施術後は十分な保湿ケアと紫外線対策が大切です。
クリニックによっては、幹細胞培養液や抗炎症成分配合の美容液やローションの塗布を行う場合もあります。
6)アフターカウンセリング
施術後には、医師またはスタッフが当日の過ごし方や注意点を説明します。
メイクは多くの場合、当日から可能ですが、強い摩擦や日焼けは避けてください。
また、効果を最大化するために、4週間おきに3〜5回の施術を推奨するケースが一般的です。
再受診時には、効果の経過や肌の反応を確認し、必要に応じてモードや出力を調整します。
| <監修医コメント>
キュアジェットは、針を使わずに薬剤を真皮層まで導入できる点が大きなメリットです。 施術後は一時的な赤みや乾燥が出ることもありますが、ほとんどが数時間〜1日で落ち着きます。
ただし、施術直後の肌は非常にデリケートな状態ですので、強い摩擦や紫外線を避け、保湿をしっかり行うことが重要です。 また、医師による適切な設定と診断のもとで施術を受けることで、安全性と効果の両立が可能になります。 |
5.キュアジェットの料金相場

キュアジェットの料金は、モード(コンタクト/トーニング)や導入薬剤、施術範囲によって大きく異なります。
また、ジュベルックなど肌再生成分製剤を使用する場合や、麻酔・鎮静パック・モニター条件の有無でも価格差があります。
ここでは、最新の国内相場をもとに、モード別の特徴と料金相場を整理しました。
なお、料金はクリニックによって条件が異なるためあくまで目安として考えてください。
1)コンタクトモード(深層リモデリング・ニキビ跡・クレーター向け)の料金相場
| 施術範囲 | 料金目安(税込) | 内容・特徴 |
| 小部位(鼻・眉間・こめかみなど) | 30,000円前後 | 凹み・クレーター部位への集中的照射 |
| 中部位(両頬・額など) | 40,000〜60,000円程度 | ジュベルックなどの導入が中心 |
| 広範囲(全顔・頬+首など) | 70,000〜200,000円程度 | 深層までアプローチし、肌の凹凸改善・ハリUP |
例:全顔 1回 107,800円(税込)/両頬 66,000円(税込)など
料金相場は、3~5回コース契約の場合、1回あたりの単価が10〜20%下がる傾向があります。
薬剤オプション例
| 薬剤名 | 追加料金目安 | 効果 |
| ジュベルック | +10,000〜15,000円 | 肌質改善・小ジワ・ハリ |
| レニスナ(ジュベルックボリューム) | +15,000〜20,000円 | 深い凹み・ボリューム補填 |
| PDRN/PN製剤(リジュラン・リズネなど) | +10,000円前後 | 真皮再生・弾力改善 |
| CaHA(ハイパーダイルーティッド) | +15,000〜25,000円 | コラーゲン生成・タイトニング |
| ステロイド・ボツリヌストキシン併用 | +5,000〜10,000円 | 赤み・肥厚性瘢痕への抑制作用 |
注意点
- 麻酔代(約3,300円)や鎮静パック代が別途発生する場合があります。
- モニター価格や初回限定プランでは「19,800円〜」の例もありますが、撮影協力など条件付きのことが多いです。
2)トーニングモード(浅層導入・美肌・ハリ・ツヤ改善向け)
| 施術範囲 | 料金目安(税込) | 内容・特徴 |
| 全顔 | 60,000〜100,000円 | 毛穴・くすみ・肌質改善・ツヤUP |
| 部分(鼻+頬など) | 35,000〜55,000円 | トーンアップ・小ジワ改善 |
| モニタープラン | 30,000〜40,000円 | 初回限定・薬剤少量・撮影条件付き |
例:全顔1回77,000〜93,500円(税込)という価格設定が一般的
薬剤・範囲・マスク付きプランによって最大+10,000円前後の差があります。
薬剤オプション例
| 薬剤名 | 追加料金目安 | 効果 |
| ジュベルックシャイン | +5,000〜10,000円 | トーンアップ・くすみ改善 |
| トラネキサム酸・グルタチオン配合(ロリエント等) | +3,000〜8,000円 | 美白・肝斑改善 |
| PN製剤(リズネなど) | +10,000円前後 | 弾力・保湿強化 |
| 美白マスク(CICA・VCなど) | +2,000〜3,000円 | 鎮静・透明感UP |
注意点:
- 1〜2週間間隔で3〜5回の継続施術を推奨するクリニックが多く、肌質改善・保湿維持には複数回施術が前提。
- レニスナやCaHAなど粘度の高い薬剤は不向きで、液状または低粘度の再生成分製剤が中心です。
3)セットプラン・コース・併用オプション
| プラン内容 | 相場価格(税込) | 概要 |
| 3回コース(全顔) | 180,000〜250,000円 | 1回あたり20〜25%割引 |
| 5回コース(頬+鼻) | 200,000〜300,000円 | 長期再生型ケアに最適 |
| キュアジェット+ダーマペン4 | 40,000〜60,000円/回 | 再生促進+薬剤導入効果の相乗 |
| キュアジェット+ハイドラフェイシャル | 35,000〜50,000円 | 毛穴洗浄+導入率UP |
| ホームケア美容液 (医療機関専売) | 5,000〜10,000円 | 施術後の保湿・再生維持 |
ただし、まゆりなclinic名古屋栄では、キュアジェット+ダーマペン4は肌へのダメージを考慮し、別日での施術をおすすめしています。
価格比較のポイントまとめ
|
6.キュアジェットの施術成功の3つのポイント
キュアジェットは、薬剤導入や真皮再生を目的とした精密な医療施術です。
その効果を最大限に引き出すためには、正しいクリニック選び・適切な施術間隔&回数・アフターケアの徹底が欠かせません。
ここでは、施術成功のために知っておきたい3つのポイントを解説します。
1)信頼できる良いクリニックを選ぶ

キュアジェットの効果を最大限に引き出すには、クリニック選びが極めて重要です。
以下の5つのポイントを基準に選ぶと失敗しにくくなります。
①医師が診察・適応を判断しているか
カウンセリング時に医師自身が肌状態を診断し、施術の適応可否を明確に説明してくれるかを確認しましょう。
看護師任せではなく、医師が肌の厚みや炎症の有無を見極め、最適な出力設定を行うことで、効果と安全性が大きく変わります。
ニキビ跡やクレーターが深い場合には、サブシジョンやポテンツァとの併用提案を行ってくれるクリニックが理想的です。
②医師の実績と症例経験
キュアジェットは比較的新しい機器のため、施術経験が豊富な医師を選ぶことが重要です。
複数の症例を持つ医師は、肌質や年齢・部位に応じて薬剤濃度やモードを調整するノウハウを持っています。
公式サイトやカウンセリング時に、医師の経歴・得意分野・担当症例数を確認しておくと安心です。
③使用薬剤の品質と種類が明示されているか
キュアジェットでは導入する薬剤によって効果が異なります。
そのため、使用薬剤が明確に提示されているかを必ず確認しましょう。
PN(ポリヌクレオチド)、PDRN、CaHA(カルシウムハイドロキシアパタイト)、ヒアルロン酸など、どの薬剤を使うかで「ハリ・再生・保湿」などの効果の方向性が変わります。
医療用の正規ルート薬剤を使用しているかも大切なチェックポイントです。
④症例写真の公開と説明の透明性
Before/After写真を「無加工」「自然光」「同条件撮影」で掲載しているクリニックは信頼性が高い傾向にあります。
また、写真だけでなく、施術回数や使用薬剤・照射モードなどが具体的に明示されているかも重要です。
誠実な症例開示を行うクリニックほど、治療効果に自信を持っているといえます。
⑤口コミ・評判の確認
Googleマップやトリビュー、キレイパスなどの口コミサイトを参考に、施術後の経過・スタッフの対応・アフターフォロー体制を確認しましょう。
良い口コミだけでなく、やや厳しい意見にも目を通すことで、そのクリニックの実際の雰囲気や対応姿勢を把握できます。
また、SNSや美容医療ポータルでのリアルな体験談も参考になります。
1)適切な施術回数・施術間隔

キュアジェットは1回でもハリ・ツヤの即時的変化を感じることがありますが、真皮のリモデリング(線維芽細胞の活性化・コラーゲン新生)には継続的な施術が必要です。
ただし、間隔が短すぎると炎症や乾燥を招く場合もあるため、以下を目安にしましょう。
また、ダーマペンやレーザー治療との併用は可能ですが、同日に行うと炎症が重なります。
安全のためには、1〜2週間の間隔を空けることをおすすめします。
以下に目的別の施術間隔と施術回数の目安を示します。
| 目的 | 施術間隔 | 目安回数 |
| 肌質改善・毛穴ケア | 3〜4週間おき | 3〜5回 |
| ニキビ跡・クレーター改善 | 4〜6週間おき | 3~5回 |
| メンテナンス施術 | 2〜3か月おき | 継続的に |
3)効果を高めるためのホームケアを実践
キュアジェット施術後の肌は、有効成分が真皮層に届いた状態で非常にデリケートです。
その再生過程をサポートするために、正しいスキンケア・エイジングケアと生活習慣を取り入れることが大切です。
①高保湿ケアを重視する
セラミド・ヒアルロン酸・アミノ酸配合の低刺激保湿剤を使用し、乾燥を防ぎましょう。
肌のバリア機能を保つことで、導入成分の効果を持続させます。
②エイジングケア成分を取り入れる
ナールスゲン・ビタミンC誘導体・幹細胞培養液・ナイアシンアミドなど、コラーゲン生成をサポートする成分を含む化粧品がおすすめです。
③紫外線対策の徹底
施術後の肌は紫外線ダメージを受けやすいため、日焼け止めを毎日使用し、炎症性色素沈着を防止します。
④内側からのサポート
ビタミンCやアミノ酸のサプリメント・内服により、コラーゲン生成を内側から促進します。
⑤刺激性化粧品は数日間控える
AHA・レチノール・ピーリング系などの刺激成分は、施術後1カ月間は避けるようにしましょう。
7.キュアジェット体験と口コミ、症例
1)キュアジェットの施術体験

40代の美容看護師の女性のキュアジェット体験談をサマリーで紹介します。
| 私は長年、萎縮性ニキビ跡に悩み、フラクショナルレーザー各種やダーマペン、ポテンツァなどを経験してきました。 しかし、凹みの改善を実感できず、さらにダウンタイムの長さが課題でした。
仕事柄、美容医療には詳しく、さまざまな治療を経験してきたことから、高侵襲なサブシジョンの代替となる“低侵襲のマイクロサブシジョン”に注目し、近隣で導入されたキュアジェット(コンタクトモード)を選択しました。
カウンセリングでは、導入薬剤としてレニスナ(ジュベルックボリューム)を選び、3回コースで施術を受けました。当日は麻酔下でも部位によって強い痛みがあり、点状出血・赤み・腫れが出ました。
「ダウンタイムはほとんどなく、翌日には化粧で隠せる程度」と説明を受けましたが、実際には翌日〜5日は化粧ができず、1週間ほどでようやく外出できる状態でした。赤みが完全に落ち着くまでには約3週間かかりました。
この経験を踏まえ、2回目・3回目の施術では十分な鎮静と保湿を心がけたことで、ダウンタイムは明らかに短縮しました。 総じて、これまで受けてきた治療の中で最もニキビ跡の凹みが浅くなったと実感でき、効果とダウンタイムのバランスに満足しています。
コンタクトモードはトーニングモードとは痛みやダウンタイムが大きく異なるため、モード別の特徴を正しく理解し、目的に合った薬剤選択や施術者の技量が結果を左右すると感じました。 サブシジョンなどに比べて痛みや腫れは軽いものの、経験豊富な医師や看護師が在籍するクリニックを選び、施術後のアフターケアを丁寧に行うことが大切だと思います。 |
<参考記事>
キュアジェットを美容看護師が体験!効果・ダウンタイム・経過は?
1)キュアジェットの症例紹介
まゆりなclinic名古屋栄から提供いただいたキュアジェットのトーニングモードとコンタクトモードの症例を各1例紹介します。
①トーニングモード

<提供>まゆりなclinic名古屋栄
| 【施術内容】キュアジェット中空照射全顔 【治療回数】3回 【リスクや副作用】:内出血、赤み、腫れ、むくみ、ごくまれに硬結など 【料金】¥147,000(税込) |
②コンタクトモード

<提供>まゆりなclinic名古屋栄
| 【施術内容】キュアジェット接触モード(ジュベルック付) 【治療回数】1回 【リスクや副作用】:内出血、赤み、腫れ、むくみ、ごくまれに硬結など 【料金】¥200,000(税込) |
2)筆者の体験

私は、本記事の監修をお願いしている加藤成貴先生が院長を務めるまゆりなclinic名古屋栄でキュアジェットを顔と首に受けた経験があります。
顔へは麻酔をしてトーニングモードで非架橋のヒアルロン酸導入を行いました。
少し痛みはりましたが、耐えられる範囲でした。また、ダウンタイムはありませんでした。
首へは、コンタクトモードで受けましたが、痛みは殆どありませんでした。
しかし、写真でもわかるとおり赤みがでています。
ダウンタイムは3日ほどで、見た目は赤くなっていますが痛みなどはありませんでした。
1回の施術でしたが、翌日の肌の潤いやツヤ感がありました。
<参考動画>
キュアジェットは針を使わないニキビ痕・毛穴の開き治療!効果やリスクは?
3)良い口コミ/改善が見えにくかった口コミ分析
①良い口コミ例
- 「針を使わないのに、毛穴が引き締まって肌がなめらかになった」
- 「ニキビ跡が徐々に浅くなり、ファンデーションが薄くても大丈夫になった」
- 「痛みがほとんどなく、赤みも数時間でおさまった」
- 「他の施術(ダーマペンなど)よりダウンタイムが短くて続けやすい」
これらのポジティブな口コミでは、特に痛みの少なさ”と“肌質改善の実感”が高く評価されています。
また、複数回の継続で効果を実感したケースが多く、「1回よりも3回目以降で明らかな変化を感じた」という意見も散見されます。
肌のコラーゲン再生・リモデリングは時間を要するため、単発よりコース施術が推奨されます。
②効果が見えにくかった口コミ例
- 「1回では変化が分からなかった」
- 「期待していたよりも毛穴の引き締まりが弱い」
- 「導入薬剤による違いを説明してもらえず、満足感が低かった」
これらの口コミからは、カウンセリング不足や施術設定(モード・薬剤)と肌悩みのミスマッチが原因であるケースが見受けられます。
キュアジェットは「誰にでも万能な治療」ではなく、適応を正確に見極めた上で施術設計を行う医師の力量が結果に直結します。
③導入クリニックでの口コミの実際
ここでは実際に施術を受けた方の口コミの一例を紹介します。
| コンプレックスを解消したい 物心ついたころから、顔に凹み傷があります。 ずっと気になっていて、人と話す時も気になってしまうくらいコンプレックスです。 さまざまなクリニックをまわり、レーザーなどの治療を受け改善を試みていますが効果がなく困っていました。
どうしたら治るのか、毎日鏡を見てため息をついています。 キュアジェットの治療を探して 最近キュアジェットという治療が新しく日本でも行われるようになったとのことで、治療できるクリニックを探していました。
とはいえ、最先端なので東京でも行っているところが少なかったので、数は絞られました。 そのなかでも、クリニックとしての評価が高い浅草駅前まつだ皮膚科さんが気になったので、他の治療方も含めカウンセリングに伺いました。
当日は結構多くの方が、待合室にいました。 美容系のクリニックではなく皮膚科なので、広くはないですが、待合室には椅子が十分あり、快適です。また清潔感もあり、とても良い印象でした。 先生はかなり優しく、寄り添ってくれるので とても話しやすかったです。
また、合っている施術合ってない施術をしっかり教えてくれますし、説明も丁寧です。老若男女に好かれる先生だと思います! 治療は、まず、マシンの音が大きくてびっくりしました。笑 痛みについては、強めだと思います。私は美容医療などに慣れているほうなので問題ありませんでしたが、苦手な方は結構痛いと感じる程度です。
治療後は、同じビルに入っている薬局で薬をもらって帰りました。 効果については、今のところ変化なしです。ただ、数回治療が必要になると言われていたので、今後に期待です。
お値段が安くない点はネックですが、とにかく治したいので今後も続けたいと思っています。 また、先生がかなり良いので、他の肌悩みの際にも、ぜひお願いしたいと思います。 肌治療におすすめの皮膚科です! |
参照元:キレイレポ
| 体験談や口コミは、個人の感想です。効果には個人差があります。 |
8.キュアジェットに関するよくある質問

Q1.キュアジェットは「効果なし」と感じるケースはありますか?
はい、1回のみの施術では変化がわかりにくいケースがあります。
キュアジェットは、真皮層でのコラーゲン・エラスチン再生を促す治療のため、肌内部での変化が表面に現れるまで2〜4週間程度を要します。
臨床研究(J Cosmet Dermatol, 2024)でも、PN(ポリヌクレオチド)導入を3回以上繰り返すことで、毛穴径・シワ改善が有意に向上したと報告されています【1】。
したがって、「効果がない」と感じる場合は、施術回数・薬剤選定・照射モードの見直しが有効です。
Q2.痛みやダウンタイムはどのくらいありますか?
痛みは非常に軽度で、ダウンタイムもほぼありません。
キュアジェットは針を使用せず、高圧のジェット噴射によって薬剤を肌深部へ拡散導入します。
このため、従来の注射やダーマペンに比べて痛み・出血・内出血リスクが大幅に軽減されます。
実際、2024年の臨床報告では、ジェット注入群のVAS(痛みスコア)は平均1.2(10段階中)と非常に低く、患者満足度も高値を示しました【1】。
また、赤みは通常数時間以内におさまり、翌日にはメイク可能なケースがほとんどです。
Q3.他の施術(例:Triafill Pro/ポテンツァなど)と併用できますか?
はい、併用は可能です。むしろ目的に応じて相乗効果を得やすい組み合わせも存在します。
ただし、施術の順序と間隔を誤ると、肌への刺激が過剰になるため医師の指導が必要です。
キュアジェットは、他の刺激系施術の前後に薬剤導入・鎮静ケアとして組み込むケースも多く、安全性・汎用性ともに高い治療法です。
代表的な併用例は以下のとおりです
| 併用施術 | 効果 | 間隔の目安 |
| ダーマペン4または ポテンツァ | 真皮刺激+ジェット導入で再生力UP | 3〜4週間後 |
| ハイドラフェイシャル | 毛穴洗浄後に薬剤浸透率UP | 同日または翌週 |
| トーニング・IPL | 色ムラ改善+ツヤ感向上 | 2週間以上空ける |
| フラクショナルレーザー | クレーター・深部リモデリング強化 | 1か月後が目安 |
Q4.キュアジェットとサブシジョンの違いは?
キュアジェットは、針を使わずに高圧エアで薬剤を真皮層へ導入するニードルフリー治療です。
一方、サブシジョン(Subcision)は、特殊針(Nokor針など)を皮下に挿入して瘢痕組織を物理的に切離する外科的治療です。
キュアジェットは、針を使わず「エア圧によるマイクロサブシジョン様の効果」で軽度〜中等度の凹みを改善します。
そのため、痛みやダウンタイムが少なく、日常生活に支障が出にくいのが特徴です。
一方、サブシジョンは深いクレーター状ニキビ跡に対して高い効果を発揮しますが、内出血や腫れ、痛みが数日〜1週間程度続くことがあります。
Q5.キュアジェットとポテンツァやエリシスセンスの違いは?
キュアジェットは「薬剤を圧力で導入するドラッグデリバリー機器」、ポテンツァやエリシスセンス(Elysis Sense)は「針と高周波(RF)を使う熱エネルギー治療」です。
キュアジェットはPN(ポリヌクレオチド)やCaHAなどの再生成分を真皮層に均一に届け、細胞再生と保湿を促進します。
一方、ポテンツァやエリシスセンスはRFマイクロニードルで真皮層に熱を加え、コラーゲンを再構築(リモデリング)します。
そのため、キュアジェットは「痛みが少なく毛穴・肌質改善に向く」のに対し、エリシスセンスは「たるみ・小ジワ・肌の引き締めに優れる」という違いがあります。
Q6.キュアジェットとトライフィルプロの違いは?
キュアジェットは、針を使わず高圧ジェットで薬剤を真皮層へ到達させるニードルフリーインジェクターです。
一方、トライフィルプロ(Triafill Pro)は、真空吸引+自動注入針システムを用いて、一定の深さに正確に薬剤を注入する電動インジェクターです。
キュアジェットは痛み・出血が少なく、浅〜中層の肌質改善・毛穴・ハリ向上に適しています【2】【3】。
トライフィルプロは、やや侵襲的ですが、より深い真皮層や皮下層に薬剤を均一に届けられるのが特徴です。
そのため、リジュラン、ジュベルック、ヒアルロン酸スキンブースターなどの高粘度製剤との相性が良いとされています。
Q7.誰でも受けられますか?
基本的に多くの方が安全に受けられますが、以下の方は施術を受けられない、または注意・要相談です。
- 妊娠・授乳中の方
- 活動性ニキビ・皮膚炎・感染症がある方
- ケロイド体質・アレルギー既往のある方
- 抗血小板薬・抗凝固薬服用中の方
また、過去にヒアルロン酸注入・スレッドリフトを受けた部位は、施術時期・薬剤内容を医師に申告してください。
ジェット圧による薬剤拡散リスクを防ぐためです。
医師のカウンセリングや診察で、「適応・不適応」を丁寧に見極めることが、トラブル回避の第一歩です。
9.エビデンスから読み解くキュアジェットの有用性と今後の展望

キュアジェットに関して、近年、その有効性と安全性に関する臨床研究が発表されており、美容皮膚科領域での応用範囲が急速に広がっています。
ここでは、8つの文献を通して、キュアジェットの臨床的意義と今後の展望を解説します。
1)PNフィラーを用いたキュアジェット比較試験[Hong et al., 2024]
韓国で実施されたスプリットフェイス試験では、10名の被験者を対象に、ポリヌクレオチド【PN】フィラーを片側に「従来の針注入」、反対側に「キュアジェット【ニードルフリー】」で導入しました。
評価項目には3D画像解析、GAISスコア、毛穴スコア、シワ改善指標、VAS疼痛スコアなどが用いられました。
その結果、キュアジェット群では毛穴縮小・小ジワ改善・肌のハリ向上がいずれも有意に優れ、疼痛スコアも平均30%以上低値を示しました。
また、軽度紅斑や一時的な浮腫以外の副作用は認められず、安全性も高い結果が得られています。
によるPNフィラー導入は、侵襲を抑えつつ高い美容効果を実現できることを科学的に示した代表的研究です【1】。
2)PLAによる萎縮性ニキビ跡治療とニードルフリー導入[Rho et al., 2023]
この臨床報告は、ポリ乳酸【PLA/PDLLA】を用いて萎縮性ニキビ跡を改善した研究です。
ニードルフリー・ジェットインジェクターで真皮浅層にPLAを導入し、単回〜複数回の施術後に皮膚の凹凸改善・毛穴縮小・肌質均一化が確認されました。
組織学的解析では、PLA粒子が真皮全層に均一に分布し、線維芽細胞の活性化や新生コラーゲン生成が誘導されたことが報告されています。
また、痛みはほとんどなく、出血や感染は皆無で、ダウンタイムは1日未満でした。
キュアジェットと同系統のニードルフリー導入技術の有効性と安全性を支持し、PLAの皮膚再生応用における臨床的根拠となる研究です【2】。
3)CaHA導入時の注入深度を解析した超音波研究[Kim et al., 2025]
キュアジェットを用い、腹部の妊娠線【ストレッチマーク】に対してハイパーダイルーティッドCaHA【カルシウムハイドロキシアパタイト】を導入し、注入深度を超音波で解析した後ろ向き研究です。
平均注入深度は0.5126cmで、標準偏差は0.03〜0.21cmと高い注入安定性を示しました。
画像上では、CaHAが真皮下層から皮下脂肪直上まで均一に分布し、サブシジョン的な線維組織の離断とコラーゲン刺激の両効果が認められています。
著者らは「CureJetは針によるばらつきを減らし、再現性の高い薬剤導入が可能」と結論づけています。
キュアジェットのメカニカル精度と、再生医療系薬剤の安定導入能力を裏付ける実証的エビデンスです【3】。
4)ジェット圧と薬剤拡散に関する基礎研究[Baxter & Mitragotri, 2004]
この基礎研究は、ニードルフリーインジェクターのジェット圧と皮膚内拡散挙動を解析したものです。
結果として、圧力が強すぎると薬剤は皮下組織まで到達しやすく、逆に弱すぎると表皮層に滞留する傾向が示されました。
適切な圧力設定が薬剤分布の均一性と安全性を左右することが明らかにされています。
キュアジェットのパラメータ設定【圧力・距離・薬剤粘度調整】の重要性を裏付ける理論的根拠といえます【4】。
5)ポリヌクレオチド+ヒアルロン酸併用療法の臨床試験[Dallari et al., 2020]
膝関節症患者に対し、PN+ヒアルロン酸併用群とヒアルロン酸単独群を比較したランダム化二重盲検試験。
PN併用群では疼痛改善・可動域・機能スコアいずれも有意に改善しました。
PNの抗炎症・抗酸化・線維芽細胞活性化作用が確認され、コラーゲン再生や組織修復への応用可能性が示唆されています。
美容医療でPN製剤を用いるキュアジェット治療の「組織修復・抗炎症メカニズム」を裏付ける間接的エビデンスです【5】。
6)皮膚科領域におけるニードルフリー治療の系統的レビュー[Bekkers et al., 2023]
25件の臨床・基礎研究を包括的に解析した系統的レビュー。
ジェットインジェクターによる導入は、針使用時に比べて疼痛・出血・感染リスクが顕著に低減し、薬剤の分布均一性と患者満足度が高いことが確認されました。
さらに、薬剤の選択や圧設定の最適化で、美容・皮膚疾患・瘢痕治療における多様な応用が可能と結論づけています。
キュアジェットの臨床的位置づけを裏付ける高レベルエビデンスであり、安全性に関する包括的評価として重要です【6】。
7)美容皮膚科領域におけるエクソソーム応用の展望[Haykal et al., 2024]
エクソソーム治療の皮膚再生応用を整理した総説論文。
エクソソームには成長因子・サイトカイン・miRNAが豊富に含まれ、線維芽細胞の活性化、コラーゲン生成促進、炎症抑制効果が報告されています。
キュアジェットのような微細ジェット導入法は、エクソソームの生理活性を損なわずに真皮層まで届ける手段として注目されています。
将来的に「エクソソーム×キュアジェット療法」が再生美容領域の新トレンドとなる可能性があります【7】。
8)ニードルフリーインジェクションの最新動向[Barolet & Benohanian, 2018]
ニードルフリー技術の発展を総括したレビュー。
医療・美容分野の双方で、感染リスク低減・施術快適性・薬剤浸透効率の向上が報告されており、特に再生医療・スキンブースター・美白治療での応用が進んでいます。
キュアジェットが属するジェットインジェクション技術全体の発展を理解する上での基本文献です【8】。
| 監修医コメント
これらの研究を総合すると、キュアジェットは「低侵襲・高精度・多薬剤対応」の新しいドラッグデリバリー治療機器として確立しつつあります。
特にPNやPLA、CaHAなどの再生医療系製剤との相性が良く、ニキビ跡・毛穴・小ジワ・ストレッチマークなど幅広い適応が期待できます。 一方で、照射圧・深度・薬剤粘度の最適化には医師の技術的知見が求められます。 したがって、キュアジェットは適切な評価と管理のもとで用いることで、安全性と効果を両立できる次世代のエネルギー系治療機器と位置付けられます。 |
<参照論文>
10.まとめ|キュアジェットで叶える“低侵襲×再生型”スキンリジュビネーション
キュアジェットの仕組みから期待できる効果、料金相場、口コミ・口コミ分析、施術前後の注意点を解説しました。
キュアジェットは、針を使わずに高圧ジェットで薬剤を真皮層まで導入する新世代のドラッグデリバリー治療です。
痛みや出血を抑えながら、PN(ポリヌクレオチド)やCaHAなど再生医療成分を効率的に届けることで、ニキビ跡・毛穴・小ジワ・肌質改善など幅広い悩みに対応します。
現時点では小規模ながら複数の臨床研究で、安全性と高い患者満足度が報告されており、「低侵襲で確かな効果が得られる施術」として注目を集めています究【1】【2】【3】【6】。
一方で、出力設定や薬剤選定には医師の経験が不可欠なため、実績あるクリニックでの施術が成功の鍵です。
また、3〜5回の継続施術と、保湿・紫外線対策を中心としたホームケアを組み合わせることで、コラーゲン再生を長期的に維持できます。
美肌再生の新しい選択肢として、キュアジェットは“肌に優しく結果を求めたい方”に最適な施術といえるでしょう。
気になる方は、信頼できるクリニックで相談しましょう。
| 未承認医薬品等の表示 キュアジェットについて 未承認医薬品等 キュアジェットは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。 入手経路等 クリニックでは医師が個人輸入しています。 個人輸入された医薬品等の使用によるリスクに関する情報は下記をご覧ください。 https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/index.html 国内の承認医薬品などの有無 国内で同程度の効能・効果で承認されている国内承認医療機器はありません。 諸外国における安全性等に関する情報 韓国KFDAの承認を受けており、注射式シリンジ/液状の薬液を磁力やバネで噴霧し、皮膚に通して注入する装置として安全性が認められています。 医薬品副作用被害救済制度について 万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 |
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